東北新社は2024年7月19日から9月8日まで,東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーにて,カプコンの協力・監修の元で「モンスターハンター」シリーズの20周年を記念した展覧会
「モンスターハンター20周年-大狩猟展-」を開催する。
開幕に先がけて,本日(7月18日)行われた記者発表会および先行内覧会の模様をレポートする。
主催者を代表して登壇した東北新社 取締役
江草康二氏は,「モンスターハンター」シリーズの20周年を祝うとともに,映像制作を強みとする同社のテクノロジーとクリエイティブを結集し,来場者に新しい体験を届けるべく展覧会のコンテンツを製作したと述べた。
メインアトラクションの「モンスター図鑑AR体験」を筆頭に,自信を持って来場者を迎えられる内容を実現したと自信をのぞかせた。
江草康二氏
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「モンスターハンター」シリーズのプロデューサーを務めるカプコンの
辻本良三氏は,20周年を迎えて今回の展示会を開催できることに喜びを表し,多くの人に会場へと足を運んでほしいと語った。
辻本良三氏
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ゲストとして登壇したのは,さや香の
石井誠一さん,
新山士彦さん。石井さんは初代「モンスターハンター」からシリーズをプレイしているという年季の入ったベテランハンターとして,歴代のモンスターや武具が続々登場する一連の展示に興奮したそうだ。
一方,相方の新山さんは「モンスターハンター」を触ったことはあるものの,石井さんほど入れ込んだわけではないとのこと。「今日はライト層の代表として来た」とコメントしていた。
さや香の新山士彦さん(左),石井誠一さん(右)
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また,辻本氏は初代「モンスターハンター」について,20年前は今ほどインターネット環境が整っていなかったことに言及し,「マルチプレイを楽しんでほしいゲームだったが,ネットワークの壁があった」と当時を振り返った。
展覧会のコンテンツも紹介された。
「武器プロジェクション」は
「モンスターハンター:ワールド」と拡張版
「モンスターハンターワールド:アイスボーン」に登場する全14武器種,277種類の武器の中から来場者の選んだものが実物大サイズで立体的に表示されるコンテンツだ。
実際の展示。武器種別にタッチパネルが用意されており,好みの武器を選択すると……
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スクリーンに実物大の武器が表示される
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「防具インタラクティブ」は全219種類の大型モンスターから生産できる防具を表示できるコンテンツ。石井さんは“インパクトを受けたモンスター”としてフルフルの名前を挙げ,「見た目がグロテスクなのに,防具にしたときに可愛いし優しさを感じるのが衝撃だった」と話していた。
大型のタッチパネルからモンスターのアイコンを選ぶと,生産できる防具が表示される
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2025年のリリースが予定されている
「モンスターハンターワイルズ」(
PC /
PS5 /
Xbox Series X|S)に登場する,新たな乗用動物・セクレトの等身大フィギュアも公開された。これはシリーズ20周年の歴史を辿る
「モンハンヒストリーゾーン」に展示されている。
辻本氏はシリーズの歩みについて,「いろんなタイトルを作ってきたが,それぞれにコンセプトを掲げ,常にチャレンジしてきた。そのチャレンジが皆さんに伝わって,ワクワクしてもらえるような体験を届けることにこだわってきた」と語っている。
最初に巨大フィギュアの写真を見たとき,辻本氏はCGだと思ったそうだ
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「黒龍襲来」は造作とトリックアートを組み合わせて,シュレイド城に現れた禁忌のモンスター・黒龍ミラボレアスを再現したコンテンツだ。辻本氏は「ぜひ間近で見て,迫力を感じてほしい」とコメントした。
ミラボレアスのエリアはフォトスポットになっている。写真は事前にさや香の2人が撮影したものだが,実際はここまでミラボレアスに近づくことはできない
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発表会では,石井さんが実際にアトラクションを体験する一幕も。「モンスター図鑑AR体験」はVR HMD「Meta Quest 3」を使用して,目の前に現れる歴代メインモンスター全16体を間近で観察できるコンテンツだ。
石井さんはリオレウスやラギアクルス,ジンオウガ,ネルギガンテを実際に観察し,「息づかいがすごい」「こんなんと闘うハンターもすごいな」と興奮していた。
モンスターと対峙して興奮気味の石井さん。筆者もコンテンツを体験したのだが,感想は「デカすぎだろ,モンスター……」
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さや香の2人がそれぞれ考えたモンスターを紹介するコーナーでは,石井さんがカタパルカスを公開。尻尾の先がこんがり肉のようになっており,近づいてきた小型モンスターを捕食するというモンスターだ。
また,ハンターと対峙したときは,背中にあるパチンコ状の突起から小型モンスターなどを射出して攻撃してくるという設定もあり,辻本氏は「よく考えられている」と称賛していた。
石井さん考案のカタパルカス
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新山さん考案のベースボールタイガー。年度によって強さが変わったり,背番号が異なる個体がいたりするらしい……
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発表会の終盤には,石井さんが展覧会について「ここにはワクワクするような楽しいものが待っているので,ぜひ来場して楽しんでほしい」とアピール。また,辻本氏は「モンスターハンター」シリーズの20周年が詰まった展示会になっていると紹介し,「親子で来ても楽しめる」「(海外の皆さんも)日本に来た際には,ぜひ立ち寄ってくれるとうれしい」と話していた。
夏休み期間に開催される「モンスターハンター20周年-大狩猟展-」は,現役ハンターはもちろん,今は「モンスターハンター」から少し離れているというハンターも楽しめる内容だ。興味を抱いたら,ぜひ会場に足を運んでみよう。
なお,入場チケットの購入が必要だ。詳細は特設サイトを確認してほしい。
発表会で紹介されなかった展示も豊富だ。こちらは会場入り口の展示
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「アニバーサリーシアター」では歴代ナンバリングタイトルの映像をマルチスクリーンで鑑賞できる
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「防具インタラクティブ」では各防具の設定画を展示している
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同じく「防具インタラクティブ」には,大阪・堺の金属加工技術により再現された「狐刀カカルクモナキ」も展示
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「モンスター図鑑AR体験」エリア。壁にはモンスターのシルエットがあしらわれている
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「モンハンヒストリーゾーン」には「カプコンフィギュアビルダー クリエイターズモデル」がズラリ。10月17日リリース予定のフルフルも
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「モンハンヒストリーゾーン」ではシリーズの年表も展示している
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「黒龍襲来」にはミラボレアスに関する資料なども展示中
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展覧会のロゴとキービジュアルをあしらったフォトスポット
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物販コーナーでは20周年記念グッズなどを販売している
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「モンスターハンター20周年-大狩猟展-」開催概要
名称:モンスターハンター20周年-大狩猟展-
会期:2024年7月19日(金)〜9月8日(日)
開催時間:10:00〜21:00(最終入場 20:00)
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階) 東京都港区六本木6-10-1
主催・企画制作:株式会社 東北新社
企画協力・監修:株式会社 カプコン
展示パートナー:SUUMO / 株式会社リクルート,エムエスアイコンピュータージャパン株式会社