プレイレポート
[プレイレポ]「魁 三国志大戦 -Battle of Three Kingdoms-」CBTに参加して分かった,荒削りながら駆け引きが楽しめそうな“対戦モード”を紹介
2024年12月26日〜28日に実施されたクローズドβテストでは,手持ちのカードとマップで登用した武将を組み合わせて行うデッキ構築や,1対1の対人戦など,本作のメインコンテンツである「対戦モード」の流れを体験することができた。
本作は「三国志大戦」をタイトルに冠しているが,手持ちのカードと登用パートで手に入る武将を組み合わせるデッキ構築をはじめ,配置した部隊はそれぞれオートで行動するなど,戦闘システムはリアルタイム対戦であるアーケード版と異なる。しかし,アーケード版からアクション要素を取り除いただけの戦闘にはなっていない。
とくに部隊の配置が戦闘の結果を大きく左右する点が印象的だ。同じデッキ同士の対戦であっても,部隊の初期位置を低め(自城寄り)にしたり,左右にずらしたりすることで結果に明確な違いが出た。
また,オートで行動する部隊の動きを予想し,武将カードの特性を生かせた際は,大きな達成感を得られる。
例えば,騎兵の突撃が決まった瞬間,弓兵の集中砲火で高コストの槍兵を撃破し,伏兵を当てて知力の低い武将を瞬時に退場させる。さらに,画面端に配置した攻城兵が相手の城にたどり着いて落城といった作戦がハマったときには,アクション要素はないにもかかわらず「三国志大戦」シリーズらしさを味わえた。
兵種のバランス,デッキのバリエーションなどは今後の調整に期待
3日間のCBTでも「魁 三国志大戦」ならではの遊びの幅,戦略性などがあることは確認できた。ただ,調整段階かつ未実装な要素が多いCBTらしく,ストレスを感じる面も少なくなかった。
まず顕著だったのは,本作における騎兵の扱い。騎兵が槍兵に突撃すると大ダメージを受けるという「三国志大戦」シリーズのルールを継承しているため,戦闘開始時に相手の槍兵が前線にいると騎兵は大ダメージを受ける可能性が高い。これでは騎兵を生かすことが非常に難しい(突撃が決まると爽快なだけに残念)。
特技「伏兵」を持つ武将カードの扱いにくさもネガティブな印象が残る。伏兵時の当たり判定が小さく,移動スピードも非常に遅いためか,相手部隊に接触することなく戦闘が終了することが頻発し,部隊配置で戦闘の結果が大きく変わるだけに,互角〜微不利程度の盤面で使うのはためらわれた(劣勢時の逆転手段,大幅なリード時に城前で妨害するといった使い方はできそう)。
また,デッキや戦法の固定化が早かった点も気になった。これはカードプールが少ないCBTであり,参加者のモチベーションの高さゆえに起こった問題ではあるが。
CBT2日目までは武将カードの計略が封印されており,基本スペック(武力)の高い槍兵と弓兵が躍動した。勝ちを狙う多くのプレイヤーは高武力の槍兵である張飛,武力と特技のバランスに優れる弓兵の張承または黄忠を選択。その後の登用パートで関羽を引けたら,全部隊を最前線に配置して開幕から攻める……という戦法が猛威を振るい,環境が固定化してしまった(関羽を引けなかった場合,弓兵を多く用意して低めに配置する,相手の配置を読んで伏兵を当てることで対抗はできたが安定性に欠けた)。
CBT3日目には一部の武将カードの計略が解禁となり,条件を満たすと部隊の武力が大きく変動するようになったため,張飛や関羽らの影は薄くなるが,今度は呉国太,黄蓋といった呉の武将カードを入れたデッキが環境を掌握した。
手持ちの武将カードから呉国太,黄蓋,もう1枚の呉の武将を選択し,登用パートではなるべく多くの呉の武将を拾う。そして5部隊以上,呉の武将を出撃させて呉国太,黄蓋の計略を序局から発動させる……という流れが非常に強力かつ安定感が高く,これが参加者に知れ渡ると,環境が固定化されたようだ。魏,蜀の武将カードで戦いたいプレイヤーは苦戦を強いられていた。
バランスのいい対人戦が楽しめる環境だったとは言いがたいが,今回はあくまでCBTだ。バランスの調整やネットワークの安定性の改善などを行うことは公式Discordでもアナウンスされており,ゲームの大枠については多くのポジティブな意見が寄せられていた。
そう遠くないうちに次回のβテスト実施,アプリ版のリリースなどを予定しているとのことでなので,「魁 三国志大戦」をプレイできる機会を見逃さないように公式サイトやXアカウント(※リンク)をチェックしておくといいだろう。
「魁 三国志大戦 -Battle of Three Kingdoms-」公式サイト
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