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「Coffee Lake-S」の国内発売は2017年第4四半期中に。IntelがクライアントPCに関する最新の取り組みを説明
実のところ,インテル・プレスセミナーは,おおむね四半期ごとに開催されているイベントなのだが,最近ではIoTや自動車分野といった,ゲーマーには関係のない話題が中心であったため,4Gamerでは報じていなかったという経緯がある。
実際,Intelがこのイベントのメインテーマとして,クライアントPC向けの話題を扱うのは久しぶりのことだ。今までは放っておいても商売になったこの市場に対しても,強力な競合――言うまでもなくAMDのRyzenシリーズのことだ――が登場してきたことにより,きちんとアピールする必要性が出てきたということの現れなのだろう。競争万歳である。
ただ残念なことに,国内においては,プロゲームチームに対するスポンサードの予定はないとのことである。
前置きはこのくらいにして,CPUの話題に入ろう。といっても,発表されたばかりということもあり,Coffee Lake-Sに関する新情報はとくになかった。
ただ一点,重要なのは,Coffee Lake-Sの国内発売時期に関するコメントがあったことだ。北米市場では10月5日に発売予定となっているが,国内においては2017年第4四半期中という表現に留まった。第4四半期中となると,10〜12月とかなり幅があるわけだが,流通筋からは,「2017年11月になりそうだ」という噂も聞こえている。いずれにせよ,北米と同時に国内でも発売されることはなさそうだ。
また,Coffee Lake-Sが,同じ14nmプロセスで製造されているにもかかわらず,前世代のCPUに比べて高い性能を実現できた理由として,執行役員 技術本部長の土岐英秋氏は,半導体製造において「ハイパースケーリング」という新しい手法を導入したことを理由に挙げていた。
詳細な説明は行われなかったが,ハイパースケーリングは半導体製造に用いるマスクパターンの作り込みに使われる技術とのことで,従来よりも細い線の幅を実現できるという。これにより,同じ14nmプロセス世代であっても,物理的に若干の微細化が可能になるため,CPUの性能向上に寄与するという理屈なわけだ。
ところで,IntelはCoffee Lake-Sをゲーマー向けに強くアピールしているが,同様に,ハイエンドのCore Xシリーズもゲーマー向けであると謳っている。
そのため質疑応答でも,「どちらのほうがトップゲーマーに向いた製品なのか?」という質問が出てきた。これについて,新CPUの技術概要を説明した技術本部 技術本部長の渥美和彦氏は,「何をするかによって変わる」と前置きしたうえで,「ゲームをしながら動画配信や録画を行うなら,Core Xシリーズのほうがいい。純粋にプレイするだけなら,第8世代Coreプロセッサを」と回答している。
デスクトップPCやCPUの新調を検討している人は,参考にしてみてはどうだろうか。
Intel 日本語公式Webサイト
- 関連タイトル:
第8世代Core(Coffee Lake,Kaby Lake)
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