2023年11月7日,Lenovoは,シンガポールにてゲーマー向け製品ブランド「
Legion」のイベントを開催し,2023年9月に発表した同社初の携帯型ゲームPC「
Lenovo Legion Go」や,液冷クーラー内蔵ノートPC「
Lenovo Legion 9i」などを披露した。
Legion Go
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国内向けの発売時期や価格は未公表であるが,近日中に日本向けにも発表を行うとのことだ。本稿では,Legion Goの仕様を改めて紹介しつつ,写真で実機をじっくりと見ていきたい。
大きめ画面でUIも見やすい
Legion Goは,AMDの携帯型ゲームPC向けSoC「
Ryzen Z1 Extreme」を搭載し,本体左右に着脱式ゲームパッドを合体させた製品だ。
Legion Goを掲げるClifford Chong氏(Gaming Category Manager,Lenovo Asia Pacific)
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特徴でもあるディスプレイは,携帯型ゲームPCでは最大クラスの8.8インチサイズ,解像度は2560
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1600ドットとなっている。当然ながら,本体が大きいとそれだけ重くもなるので,公称本体サイズは299(W)
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131(D)
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41(H)mmで,公称本体重量は約854gと大きく重めだ。
イベントでLegion Goを紹介したLenovoの
Clifford Chong氏は,「PCゲームは大きめの画面サイズを想定して,UIや文字が小さいゲームが多い。そうしたゲームでも快適にプレイできる」と,大きな画面サイズを選択した理由を説明した。
ONEXPLAYER 2 Pro(左,写真はエヴァンゲリオンコラボモデル)とLegion Goを並べて。ONEXPLAYER 2 Proは,8.4インチディスプレイで公称本体重量はゲームパッド込みで約848gと,ほぼ同サイズで同重量だ
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Legion Goは,背面に大きめのキックスタンドを備えており,テーブルなどに置いてビデオを見たり,キーボードと組み合わせてPCとして使うのにも適する。ゲームパッド部分は,本体から分離した状態でもワイヤレスで使用できるので,Chong氏は,「本体を置いて,ゲームパッドを手に持ってプレイするのも快適だ」と,利点を述べていた。
Legion Goの背面。大きめの吸気孔が2つ見える。ファンノイズの音量は25dB未満とのことで,実際にゲームが動作していても比較的静かだ
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本体部分の幅とほぼ同じ幅の頑丈なキックスタンド。無段階開閉式で,角度を好きに調整できる
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付属のゲームパッドは,アナログスティックの上下位置が非対称なXboxタイプのレイアウトだ。特徴のひとつは,右アナログスティックの前面に,小型のタッチパッドを備えているところ。マウス操作の代わりに使えるので,なかなか使い勝手がいい。なお,ディスプレイ部分にはタッチパネルも組み込まれている。
Legion Goの左側ゲームパッド(左)と右側ゲームパッド(右)。右側のアナログスティック下にあるのが,小型タッチパッドだ
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Legion Goの上側面。赤く光っているのが電源ボタンで,その右に3.5mmアナログヘッドセット端子,排気孔を挟んでmicroSDカードスロット,USB4ポート,音量調整ボタンが並ぶ。USB4ポートは下側面にも1つある
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左右のゲームパッドは,グリップ部分に追加ボタンを2つずつ備えているほか,右側ゲームパッドには側面にも追加ボタンとスクロールホイールが付いている。小型タッチパッドを備える携帯型ゲームPCは他社製品にもあるが,物理的に回転するスクロールホイールを備える製品は,Legion Goが初めてかもしれない。
右側ゲームパッドのグリップ側。左右に2つ並んだ追加ボタンのほか,上側にはスクロールホイールが見てとれる
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左側ゲームパッドは,グリップ部分に縦並びで追加ボタンが2つある
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右側ゲームパッドの根元にあるFPSモードの切替スイッチと光学式センサー
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さらに,Legion Goのゲームパッドには,今までにないギミックがある。「FPSモード」という機能をオンにすると,左側ゲームパッドの操作が[W/A/S/D]キーに,右側ゲームパッドは付属のアタッチメントに差し込んで,垂直型マウスのようにしてゲームを操作できるようになるのだ。右側ゲームパッドの根元に,光学式センサーを備えているからできる芸当だ。この機能を使えば,キーボード&マウスに近い間隔で,ゲームパッド非対応のFPSでもプレイできるようになる。これもまた,携帯型ゲームPC初の機能と言えよう。
右側ゲームパッドをアタッチメントに差し込んだ状態。この状態で,ジョイスティックを握るような感覚でマウスを操作する
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キックスタンドで自立したLegion Go本体と,FPSモード状態のゲームパッド。このスタイルでゲームをプレイできる携帯型ゲームPCは初めてではないか
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まだ日本での発売時期は決まっていないLegion Goだが,国内発売自体は決定しており,プリインストールのフロントエンドアプリ「Legion Space」も,きちんと日本語化されていた。
Legion Spaceのメイン画面。すでに日本語にも対応していた
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Legion Spaceを使うと,PC自体の動作モードを切り替えるだけでなく,ゲームパッドのボタン割り当て設定などを変更することも可能だ。
ゲームパッド(コントローラー)の設定画面(左)。振動機能のオン/オフや,ボタンマッピングの確認とカスタマイズなどを行える。どのボタンがどの機能か分からなくなったときにも,簡単に確認できる(右)
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ただ,現状のLegion Spaceでは,ゲームパッドの各ボタンに割り当てられるのは,ゲームパッドのボタンやアナログスティック,D-Padの入力だけで,キーボードのキーを割り当てることはできないようだ。つまり,Windows 11のゲームバーを開くボタン(Xboxボタン)の機能を割り当てたり,あるいはスクリーンショットを撮影するキーボードショートカットをボタンに割り当てたりはできない。
Xboxボタンはともかく,スクリーンショットをボタンで操作する機能はゲーム用途でも役立つので,ソフトウェアアップデートで対応してほしいところではある。
同じRyzen Z1 Extremeを搭載する携帯型ゲームPCとしては,ASUSTeK Computerの「
ROG ALLY」という強力なライバルがすでに販売中だ。そのROG ALLYと比べても,小型タッチパッドやスクロールホイール,FPSモード機能を備えたゲームパッドや,8.8インチサイズの画面といった特徴を有する点が,Legion Goならではの見どころである。
一方で,大きめのディスプレイや独自の機能を備える分,おそらく国内価格は,ROG ALLYの価格よりも高くなるだろう。価格差次第では,これまでにない機能を持つLegion Goに魅力を感じる人は少なくないのではなかろうか。国内での正式発表を楽しみにしたい。
「DEATH STRANDING」を実行中のLegion Go。本作はそれほどグラフィックス負荷が高いゲームではないので,グラフィックス設定次第ではけっこう快適に遊べそうだ
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