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AMD,「Radeon R9 Fury」のスペックを発表。「Fiji」の空冷対応版はメーカー想定売価549ドル(税別)で14日発売
積層メモリ技術に基づく「High Bandwidth Memory」(以下,HBM)をグラフィックスメモリとして採用したRadeon R9 Furyシリーズでは,すでに,簡易液冷クーラーを搭載したリファレンスデザイン採用モデルのみが流通するシングルGPU最上位モデル「Radeon R9 Fury X」(以下,R9 Fury X)が発売済みだが,今回の“無印”は,その下に置かれるモデルで,グラフィックスカードメーカーによる独自デザインの空冷クーラーを搭載して登場することになる。
4K解像度でGTX 980より高い性能を発揮するとされる |
AMDが公開したR9 Furyのスペック |
というわけでさっそくだが,そのスペックを,R9 Fury Xと「Radeon R9 290X」,そしてGeForce GTX 980と比較したものが表となる。
演算ユニットである「Compute Unit」の数は,R9 Fury Xの64基に対してR9 Furyでは8基少ない56基。「Graphics Core Next」アーキテクチャに基づくGPUにおいて,Compute Unitあたりのシェーダプロセッサ数は64基なので,総シェーダプロセッサ数はR9 Fury Xが4096基のところ,3584基と,87.5%の規模になっている。リファレンスのブースト最大クロックが50MHz引き下げられているのもポイントだ。
その割に,公称典型消費電力がR9 Fury Xと変わっていないのは解せないが,ここは,カードメーカーによるクロックアップモデルの登場を見越しているということなのかもしれない。
なお,AMDから全世界の報道関係者へ提供された資料によれば,ASUSTeK ComputerとSapphire Technologyの2社が,いずれも3連ファン仕様の空冷GPUクーラーを搭載したカードを市場投入する予定になっているようだ。
想定売価が税別649ドルだったR9 Fury Xが日本では軽く10万円超えなので,同549ドルのR9 Furyを搭載するグラフィックスカードが幾らで出てくるかは想像もつかないが,GeForce GTX 980と戦える性能と価格で出てくるのだとすれば,それは大いに歓迎できるだろう。カードメーカーや販売代理店からのアナウンスに期待したい。
AMDのRadeon R9シリーズ製品情報ページ
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