
イベント
[GDC 2014]占領下の都市に取り残された一般市民のサバイバルを描く「This War Of Mine」がプレイアブル出展
![]() |
3月13日の記事でティザームービーを紹介したThis War Of Mineは,敵軍の占領下にある都市において,兵士ではなく一般市民としてサバイバルを体験するというストラテジーゲームだ。基本的には現代戦を描いた作品になるが,ゲームの舞台はあくまで架空の都市となっており,Miechowski氏はその理由について「より広い範囲で戦争の悲惨さを表現するため」としていた。
なお,GDC 2014で公開されたα版では,ゲームスタート時に「30日間生き延びろ」というメッセージが表示されるが,Miechowski氏によると「30日間生き延びたらオーケーなんていう戦争はないから,このメッセージは削除する予定です」とのことだ。
![]() |
さて,This War Of Mineをスタートすると,プレイヤーのシェルターとなる,3階建てアパートの廃墟のような空間が平面的に表示される。グラフィックスの雰囲気は,スペイン産2Dゾンビアクション「Deadlight」(Xbox 360)のような感じで,鉛筆で描かれたようなタッチが,戦時下の憂鬱な空気をうまく表現しているといえるだろう。
ゲームスタート時,プレイヤーに与えられる仲間は3人で,それぞれに探索や調理,会話力といったスキルが用意されている。プレイヤーは,状況に応じて仲間の能力を使い分け,ゲームを進めていくことになるのだ。
アパートの中を捜索したところ,1人分のベッドと,1人分の食料が見つかった。しかしこれだけでは,4人の人間が生き延びることはできない。そのため,さらなる物資を探すために,仲間の1人を屋外の探索に向かわせてみた。
筆者は夜に屋外の捜索を行ったのだが,これは敵軍のスナイパーを警戒したためだ。もちろん,敵軍の占領下にある都市には警備兵が巡回しているし,闇に紛れてうろつくほかのサバイバーも存在する。プレイヤーはそれから隠れつつ,物資を探すことになる。
野外を移動しているとき,操作キャラクターの視界範囲だけが明るく表示される。ドアの向こうに人がいる場合には「足音が聞こえる」といったメッセージが表示されるのだが,ドアを開けてその人と話してみるか,ドアの隙間から様子をうかがうか,それともそこから立ち去るかはプレイヤー次第だ。
ちなみに今回のデモプレイでは,筆者が野外を探索し終えてアパートに戻ると,ほかのサバイバーの侵入によって物資が奪われてしまっていた。本作でのサバイバル生活はかなり厳しそうである。
Miechowski氏によると,死と隣り合わせの局面では,自分達が生き延びるだけで精一杯なので,本来同じ立場のはずのサバイバー達が,強盗を働いたり,暴力を振るってきたりするという。ただし,中には恐怖や空腹に耐えながら隠れている人もおり,そういった人をシェルターに連れて帰ると,仲間に加えることができるそうだ。
α版では,仲間の人数制限は設けていないそうだが,ベッドを置くスペースや,必要となる食料および水の関係で,無闇に仲間を増やすわけにもいかないだろう。
なお,探索時に所持できる物資の量には限りがあり,武器や食料をどれくらい持っていくか,そして発見したアイテムのうち何を持って帰るかという選択も迫られることになる。
![]() |
今回α版をプレイした限りでは,マップ上の物資やNPCの配置はランダムで,リプレイバリューはかなり高そうな印象だ。兵士ではなく,か弱い一般市民の視点でサバイバル生活を送るというコンセプトも非常に興味深い。
Miechowski氏の話では,This War Of Mineは2014年中にPCおよびモバイル向けにリリース予定。マイクロトランザクションは採用せず,売り切り型のゲームとして販売するとのことだ。
「This War Of Mine」公式サイト
- 関連タイトル:
This War of Mine
- この記事のURL:
キーワード
- PC:This War of Mine
- PC
- ストラテジー
- 11 bit studios
- 欧州
- 戦争物
- イベント
- ライター:奥谷海人
- GDC 2014
- Game Developers Conference

(C)2014 11 bit studios S.A. This War of Mine(TM), 11 bit studios(TM), 11 bit launchpad(TM) and respective logos are trademarks of 11 bit studios S.A. All rights reserved.