ニュース
[TGS 2010]見た目で判断すべからず。大人の本気が溢れたゲーム「Solatorobo それからCODAへ」プレイレポート
構想10年,制作3年と,非常に長い年月をかけてじっくり開発が進められてきた同社のオリジナルタイトルが,10月28日,いよいよ発売日を迎えることになるわけだが,待望の発売が迫るこのタイミングで,実際にプレイしてみた手応えをお伝えしたい。
「Solatorobo それからCODAへ」直撮りプレイムービー
さて,今回の試遊で選択できたモードは,ゲーム序盤をプレイする「シナリオを遊ぶ」と,ロボットでの空中飛行を体験できる「飛行モードで遊ぶ」の2種類。試遊時間が限られていることから,会場では「シナリオを遊ぶ」を選択する人が多かった。
ロボットを使ったアクションと
ヒトのアクションを体験できたシナリオモード
というわけで,まずは「シナリオを遊ぶ」モードから紹介していこう。
こちらは,「盗まれた重要なファイルを取り戻す」という依頼を受けて大型輸送船「ヒンデンブルグ」へ乗り込んだ主人公レッドが,愛機「ダハーカ」を駆って,行く手を阻む巨大ハンターギルド「クーバース」の悪党たちと戦いながら,ヒンデンブルグの奥を目指す,という内容になっている。
ニンテンドーDSの2画面のうち,メインとなるのは下画面で,上画面にはマップが表示される。基本操作は,十字キーで移動,Aボタンで攻撃,Bボタンでジャンプ,Yボタンでロボの乗り降り,Xボタンでメニュー呼び出し,と非常にシンプル。しかし,これほどにシンプルな操作方法でありながら,敵との戦闘では多彩なアクションが楽しめるようになっているのが,本作の大きな特徴といえる。
……と,文字にすると少々ややこしいのだが,実際のところ,Aボタンを連打するだけで一連のアクションを行える。爽快感溢れるアクションをシンプルに楽しめるのだ。
最初に登場する敵はぶん投げるだけですぐに倒せるが,先へ進むと,頑丈な敵ロボットも登場する。
ただ,頑丈な敵ロボットであっても基本的な倒し方は同じだ。ボタン連打でひっくり返し,持ち上げ,ぶん投げる。1度ぶん投げただけでは倒せない相手の場合は,相手が地面に叩きつけられて跳ね上がっている最中にもう1回Aボタンを押すことにより,再度捕まえてのコンボ攻撃を決めることもできる。コンボの場合,自分と相手の距離が少し離れていても,ボタンを押せばまるで磁石のように敵がこちらへ吸い付くので,操作でストレスを感じることもない。
さらに,複数の敵と戦う場合だと,持ち上げた敵をほかの敵に投げつけ,両方にダメージを与えるといった動きも可能。向かってくる敵をちぎっては投げちぎっては投げといったアクションを楽しめるのだ。
このように,レッドの愛機ダハーカはパワフルで頼もしいロボットなのだが,ときにはダハーカから降り,レッド単体で動き回る局面もある。例えば,床のスイッチで扉が開閉する仕掛けがある場合,スイッチの上にダハーカをいったん置いて扉を開けた状態を保ちつつ,レッドが単身,その先に進むといった具合だ。
しかし,生身のヒトで探索している最中に敵ロボットと遭遇した場合,真っ向勝負では太刀打ちできない。そのため,レッドはAボタンで発動できるスタンガンを装備しており,「敵が麻痺している隙に脇を通り抜ける」といった,ダハーカに乗っているときとは大きく異なる動き方をすることになる。
ロボアクションとヒトアクションを使い分けてヒンデンブルグの奥へ到着すると,イベントが発生。今度は逆にヒンデンブルグから脱出することになる。無事脱出を終えれば,今回の「シナリオを遊ぶ」モードはクリアだ。
飛行モードはちょっぴり難度高め?
ホバリングがまた違ったゲーム性を演出
一方「飛行モードを遊ぶ」だと,空中に無数の小島が浮かんでいるエリアが舞台に。「散らばった荷物を全部回収してほしい」との依頼を受けたレッドが飛行形態「フライヤーモード」に移行したダハーカを使って荷物を集めていく内容となっている。
注意したいのは,飛行中は常に「ブーストゲージ」を消耗するため,尽きる前にどこかへ着地してゲージを回復させなくてはならないということ。もし空中でゲージがなくなるとそのまま墜落し,出発地点まで戻されてしまうのだ。
なお,今回は荷物を回収するだけの任務だったが,ゲーム本編ではローリングを使った敵との空中戦なども用意されているようである。
……冒頭でも述べたとおり,本作はサイバーコネクトツーが長い年月をかけてじっくりと作り上げてきたタイトルだが,「ゲーム全体がていねいに作られている」印象は,試遊中にも強く感じられた。犬や猫を擬人化したキャラクターデザインなどから,対象年齢の低い,いわゆる“子供向けタイトル”と考えていた読者はいるかもしれないが,だとしたら,その認識は改める必要があるだろう。
ナルティメットシリーズで,いわゆる“キャラゲー”が抱えるネガティブなイメージを覆してきたサイバーコネクトツー。そんな同社ならではの,大人の本気が溢れるゲーム内容だと感じられた。どちらのモードにせよ,プレイできたのは本編のほんのさわり。この後,どんな遊び方やストーリー展開が待っているのか,実に楽しみである。
Solatorobo それからCODAへ 公式サイト
- 関連タイトル:
Solatorobo それからCODAへ
- この記事のURL:
キーワード
(C) 2010 NBGI