「Wizardry Online」上位職「ロード」「ニンジャ」先行プレイレポート。「ディメント褒章（1日）」プレゼントもあり

　ゲームポットのオンラインRPG「Wizardry Online」にて，2013年3月26日にアップデートが実施され，新たに上位職「ロード（君主）」と「ニンジャ（忍者）」が登場する。今回，その内容を実装に先駆けて体験できたので，インプレッションを交えて紹介していこう。


　なお今回，アップデートの実施を記念して，ゲームポットが4Gamer読者用のプレゼントを用意してくれた。記事掲載時〜2013年4月30日23：59までの期間中，港町イルファーロ「永遠の海原へと続く港」（H-4）にいるNPC「シリアルコード受付 セッツーノ」に話しかけ，シリアルコード「LORDANDNINJA0326」を入力してみよう。するとゲーム内のメールによって，アイテム「ディメント褒章(1日)」が送付される。効果帰還は1日分だが，通常のディメント褒章と同様の効果（獲得経験値量や全ステータスの上昇など）があるので，プレイ時間が多めに取れそうなタイミングで，ぜひ活用してほしい。

「Wizardry Online」公式サイト

敵の攻撃を一手に引き受け味方を護る

鉄壁の防御を誇る「ロード」

　ロードは，防御特化型の前衛職で，多数の自己強化スキルを持ち，パーティプレイでは敵の攻撃を一手に引き受ける役割を担う。また，僧侶には劣るものの，一部の回復魔法を使うこともできる。防具は，ファイターと同じく金属鎧を装備できる一方，武器は片手剣/短剣/片手鈍器/片手斧の4種類と，少々制限がある。
　ロードの転職条件は，STR15 / VIT15 / AGI14 / INT12 / PIE12 / LUK15，アライメントは秩序となる。

　ロードのスキルツリー「フォートレス」は，敵を挑発してターゲットを集める「プロヴォーク」や攻撃スキルなど，前衛としての基本的な立ち回りに必要となるスキルを習得できる。
　ロード専用スキルの一つ「シールドバッシュ」は，至近距離の敵を盾で殴りつけ，ダメージを与えるとともにノックバックさせる効果を持つ。ノックバック効果のあるスキルの中では，最も遠くまで敵を弾き飛ばせるので，パーティプレイに新たな活路をもたらしそうだ。

ロードの専用スキル「シールドバッシュ」。至近距離にしか効果がない一方，かなり遠くまで敵を弾き飛ばせる

　もう一方のスキルツリー「リカバリー」は，回復魔法や自分自身を強化する魔法を習得していける。特徴的なのは盾装備に関するスキルで，「盾応急修理」は，自身の装備している盾の耐久度を回復する効果がある。また「対魔障壁」は，一時的に魔法防御力が上昇し，かつ敵の魔法攻撃のうち，フレイムアローなどの単体攻撃スキルを盾で受け止め，防御できるというもの。いずれも，敵からの攻撃を引き受けるうえではとても有用なスキルだろう。


　ロードは，ファイターと同等の力を持ち，防御に優れ，回復までできるため，あたかも万能職のように思えるかもしれない。しかし残念ながら，攻撃スキルや使用可能武器は若干物足りないため，アタッカーとしての活躍には期待できないのである。ロードの真価は，敵の注意を自分に引き付け，メイジやサムライが攻撃に集中できる場を作り出すことにあるのだ。
　またスキルも多岐に及ぶため，防御に特化するのか，攻撃や回復も視野に入れたバランスタイプにするかといった育成の選択肢が生ずる。継承スキルも含めてきちんと方針を決めて育成しないと，中途半端な存在になってしまいそうだ。

連携をサポートしつつ一撃必殺を狙う

特殊な立ち位置のプレイとなる「ニンジャ」

　ニンジャは，器用さではシーフに，攻撃力や防御力ではファイターに劣るという，基本スペックだけ見るとパッとしない職業である。しかしニンジャは修練を積むことにより，独自の忍術が使えるようになり，また敵を一撃で倒す能力を身に付けられるのだ。武器は，Wizardry Online初となるダブルブレード型の「双刃」と短剣，暗器を装備できる。
　ニンジャの転職条件は，STR17 / VIT17 / AGI17 / INT17 /PIE17 /LUK17で，アライメントは混沌のみである。

　スキルツリー「ニンジュツ」は，いわゆる忍術で，忍具を使う術と遁術を習得できる。前者は，遠距離攻撃の「手裏剣」，持続的にダメージを与える「まきびし」，一定時間移動を封じる「影縫い」があり，いずれも専用の「忍具」を消費する。なお忍具は，迷宮の探索中に，専用スキルで作成可能だ。

ニンジュツ「手裏剣」

ニンジュツ「まきびし」

ニンジュツ「影縫い」

　一方，遁術は，「火遁」「水遁」「風遁」「土遁」のそれぞれの属性攻撃が可能となることに加え，ヒット後に特定属性のダメージを上昇させる効果も持つ。たとえば風遁の術がヒットした敵は，一定時間火属性のダメージを与えやすい状態になっているので，メイジのファイアブラストの効果が高まるといった連携攻撃が可能となるのである。

ニンジュツ「火遁」	ニンジュツ「水遁」
ニンジュツ「風遁」	ニンジュツ「土遁」

　また専用のパッシブスキル「クリティカル」は，敵を即死させる強力な効果を持つ。その強力さゆえに，プレイヤーの任意では発動できず，敵の体力が一定以下のときなど，いくつかの条件を満たしたときに，ランダムで効果が発動するという仕様になっている。またボスクラスの敵に対しては，一部を除き効果がないと考えたほうがよさそうだ。


　もう一つのスキルツリー「シークレットスキル」は，自分に対する敵のターゲットを外したり，宝箱を開錠したりするなど，シーフのスキルの一部を習得できる。
　このうち，ニンジャ専用スキルは二つあり，「スニークビハインド」は，敵の攻撃を受けた瞬間，その敵の背後に回り込むという，これまでにない効果を持つ。とくに，攻撃モーションの大きな敵と対峙した場合に，効果を発揮できそうなスキルだ。

　また「空蝉の術」は，一定確率で敵の物理攻撃を回避するというもの。Wizardry Onlineはアクション性のたかいMMORPGで，基本的にはガードやステップを駆使しないと敵の攻撃を防御できないのだが，ニンジャだけは自動回避が可能となる。ただしこちらもクリティカルと同様，プレイヤーの任意による発動はできないので，過信は禁物である。

　ニンジャに関しては，近距離では敵の背後からのスキル攻撃による大ダメージやクリティカルによる即死を狙い，遠距離では忍術を駆使した攻撃や，ほかの職業との連携攻撃を行うのが基本スタイルとなるだろう。専用スキルが発動すれば，一気に戦況を覆すこともできるだろうが，その分，プレイヤーに機転が求められる。ニンジャの仕様をきちんと理解し，育成も含めてどのようなプレイをするかをイメージしておきたい。

ニンジュツやステップのモーションはニンジャ専用に作られており，いかにも“忍者”という仕上がり

　今回の短い先行プレイでは分からなかったが，特定のステータスを伸ばすとクリティカルや空蝉の術が発動しやすくなったり，防具を装備しない状態だと何らかのメリットが生じたり，といったギミックが施されている可能性もある。興味のある人は検証してみるのも面白いのではないだろうか。



　また，ロードとニンジャの実装日となる3月26日には，新アバター「レッドソイル」セットも登場する。クォパティ法制院法王直属近衛騎士団法衣のレプリカという設定とのことなので，興味のある人はぜひチェックしてほしい。

新アバター「レッドソイル」セット。近衛騎士団になりきってみてはいかがだろうか

　2011年10月のサービスイン以来，実装が待ち望まれていた上位職が，こうしてついに揃ったわけである。各上位職は，オリジナル版「Wizardry」のそれのようなハイブリッド職+αというイメージではなく，まったく新しい職業と捉えたほうがしっくり来る仕上がりとなった。

　ゲームポットの運営チームによれば，先行して実装されたサムライとビショップに関しては，単純にファイターやメイジ/プリーストと置き換えるのではなく，どうやってパーティに組み込み，戦略/戦術にさらなる幅を持たせるかについて，プレイヤー達が試行錯誤しているとのこと。
　またサムライについては，有効な攻撃を放つために多くの操作量を求められるが，使いこなせるようになると強いという感想が寄せられているそうだ。ぜひ，今回実装されるロードとニンジャについても，新たなパーティプレイと操作感を研究してほしい。

「Wizardry Online」公式サイト