［G-Star 2011］「Diablo IIIの開発はほぼ完了している」ゲームディレクター ジェイ・ウィルソン氏が韓国メディアへの質疑応答に対応

　現在韓国で行われているゲームショウ「G-Star 2011」のBlizzard Entertainmentブースで，韓国版「Diablo III」がプレイアブル出展されていた。10月21日と22日に行われた「BlizzCon 2011」において，Diablo IIIの情報が公開されたばかりということもあってか，残念ながら今回大きな発表がなされることはなかった。

　しかし，11月12日に行われた韓国メディア向けの質疑応答の中で，Diablo IIIのゲームディレクターを務めるジェイ・ウィルソン氏が，いくつかの興味深い発言をしていた。そこへ潜り込むことができたので，さっそく紹介しておこう。

ジェイ・ウィルソン氏

　まず，BlizzCon 2011で発表された「ウィザードのスキルダメージは，手に持つ武器の能力の影響を受ける」件（関連記事）について質問されたジェイ氏は，「武器を振る速さは，すべてのクラスに影響を与える性能です。武器ごとの攻撃速度によって，スキル発動のスピードや，最終的なダメージが変わることになります」とコメント。現在は，βテストやBlizzConのフィードバックを受けて，バランス調整を行っているところだという。

　また，βテスト中に配信されたパッチで，壺などのインタラクティブオブジェクトが削除されたことについて質問を受けたジェイ氏は，削除の理由として「テスターからのフィードバックを反映させた結果です。遠くにあるオブジェクトを壊すためにそこまで移動し，いちいちクリックしなければならないことは，ゲームを退屈にします」と語った。
　確かに，壊すとアイテムが出現するオブジェクトは，ゲームプレイのスパイスにはなるが，それが目的になってしまうとプレイの作業感が増す。壺を壊しまくれないことを残念に思うファンも多そうだが，言われてみれば納得できなくもないだろう。


　BlizzCon 2011で公開されたムービー「Black SoulStone」を見たファンが，さまざまな推測を立てている，帰還したディアブロが乗り移る相手（関連記事）に関しては，「ストーリーボードなしでは詳しい話はできませんし，Diablo IIIの魅力をスポイルしてしまう恐れがあるので，ノーコメントとさせてください」と明言を避けた。ここに関しては，実際にプレイしてのお楽しみといったところだろう。


　Black SoulStoneつながりで，ゲーム中にどれくらいのムービーが挿入されるのか，という質問も飛び出た。これについてジェイ氏は，「3DCGのムービーは，5つくらい入ると思います。そのほか，2Dの映像がクラス別に存在し，チャプターごとに新しい動画が挿入される予定です」とのこと。

　また，Diabloシリーズではおなじみ（？）の，発売時期/開発の進捗に関する質問も，当然のようになされた。これについては，「開発はほぼ完了している状況，ということだけは言えます」とコメント。とはいえ開発チームは現在，テスターからのフィードバックをもとに，レベルアップのための必要経験値や，アイテムの入手確率など，Diabloシリーズのキモともいえる部分を調整しており，“完成形”ができあがるまでには（やっぱり）しばらく時間がかかりそうだ。

　ちなみに，Diablo IIIの発売時期は，現時点では「2012年初め」とアナウンスされている。ゲーム部分以外にも，リアルマネートレードが組み込まれたオークションハウスや，コンシューマへの移植（そして日本語版の発売）など，気になる点が多いDiablo III。今後も，さまざまな情報公開を通じて我々を驚かせてくれそうである。

「Diablo III」公式サイト