万博パビリオンに登場する新たなガンダムが，ミャクミャクとともにコラボジェットで空を舞う。「JALガンダムJET」お披露目会レポート

　日本航空（JAL）とバンダイナムコホールディングスは，2025年3月3日に「JALガンダムJET」のお披露目会を開催した。
　4月13日から大阪府・夢洲にて開催される「2025年日本国際博覧会（大阪・関西万博）」に合わせ，「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」とコラボしたオリジナル特別塗装機が就航した。
　来賓たちが祝辞を述べ，JALガンダムJETを間近で撮影できたお披露目会の様子をお伝えしていこう。

「JALガンダムJET」

万博パビリオンに登場する新たなガンダムとミャクミャクをあしらったコラボジェットが就航

　大阪・関西万博では，アニメ「機動戦士ガンダム」をきっかけに未来を考えるGUNDAM NEXT FUTURE PAVILIONをバンダイナムコホールディングスが出展する。上映される映像では，さまざまなモビルスーツとともに「RX-78F00/E ガンダム（EX-001 グラスフェザー装備）」が登場することが話題となっている。

限定ガンプラ「EXPO2025 1/144 RX-78F00/E ガンダム（EX-001 グラスフェザー装備）[JAL　スペシャルパッケージVer.]」。大阪・関西万博期間中には，関西への航空チケットと宿泊，この限定ガンプラがセットになったツアーが販売される

　このガンダムと大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」を，JALのボーイング737-800型機に塗装したのがJALガンダムJETで，3月3日から国内線を運航する。

　JAL×GUNDAM FLY TO THE FUTURE PROJECTでは，ガンダムJETの就航に加え，関西への航空チケットと宿泊と限定ガンプラ「EXPO2025 1/144 RX-78F00/E ガンダム（EX-001 グラスフェザー装備）[JAL　スペシャルパッケージVer.]」がセットになったツアーが販売される。
　また，JALオリジナルカラーの「HG 1/144 RX-78-2 ガンダム [JAL オリジナルカラーVer.]」などのコラボグッズの販売，「JAL×ガンダム レストランバス」の運行といった施策も行われる予定だ。

限定ガンプラ「HG 1/144 RX-78-2 ガンダム [JAL オリジナルカラーVer.]」は，大阪・関西万博の期間中にJAL国内線に乗った際，機内Wi-Fiで登録するとその後3日間，機内販売品を買える「おうちで機内販売」で購入できる

「JAL×ガンダム レストランバス」では，運行する土地の郷土料理や名産品を楽しめる

　日本航空 常務執行役員 西日本支店長の宮坂久美子氏は，JALガンダムJETを「非常にカッコよく仕上がっている」「ガンダムファンである自分の弟も喜んでいるだろう」と激賞した。
　そして「バンダイナムコとJALがタイアップすることにより，ガンダムの推し活で世界と日本，日本各地をつなげられるのではないか」と取り組みの意義を語った。

日本航空 常務執行役員 西日本支店長の宮坂久美子氏

　バンダイナムコホールディングス 取締役である桃井信彦氏は，海外イベントの開催時に多くの社員がJALで渡航することから「JALの翼がなければ，日本の作品はここまで広がっていないのではないか」と，両社の縁を強調する。

　そして「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILIONは，ガンダムシリーズで描いてきた宇宙の暮らしや，まだ実現していない科学技術を，新たな未来の可能性として捉えて描くパビリオン。ガンダムをきっかけに未来を考えてほしいし，JALとのプロジェクトにかける思いも同じ。ガンダムJETが舞うことで，世界の人々に夢と希望と感動と喜びを伝えたい」と大阪・関西万博やコラボのコンセプトを語った。

バンダイナムコホールディングス 取締役である桃井信彦氏

　2025年日本国際博覧会協会 副事務総長の高科 淳氏は，JALと関西万博のコラボ機が今回で3機目となることに触れ，「1号機のころは，JALのスタッフからミャクミャクが気持ち悪いけれど，本当に乗せて大丈夫かと心配された」「ミャクミャクもさまざまなキャラクターとコラボしたが，今回の相手は身長差が大きく，住む世界も違うガンダムであり，自分もガンダムに育ててもらったのでワクワクしている」とコラボ秘話と期待を語った。

2025年日本国際博覧会協会 副事務総長の高科 淳氏

この日は大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」も駆けつけた

　今回のお披露目会は，JALの格納庫で行われ，駐機しているガンダムJETを撮影することができた。
　全長39.5mのガンダムJETも大きいが，同クラスの旅客機を何機も収容する格納庫もまた大きい。そばに停められたJAL×ガンダム レストランバスが2階建てにもかかわらず小さく見えたほどで，ケタ違いのスケールだ。

JAL×ガンダム レストランバスは2階建てで，決して小さくないはずだがガンダムJETと比べるとスケールの差が大きい

格納庫の向こうには旅客機が2機も並んでおり，それでもまだまだ余裕があるのだから格納庫というものの大きさを実感できる

整備に使うステップは4mほどの高さがある

　整備などに使われるステップに乗って撮影することもできたが，その際はヘルメットを被るだけでなく腰にベルトも巻き，落下防止のカラビナをステップの手すりに取り付けなければならないのだから，安全対策も徹底している。
　逆に言えば，整備作業というものはこれだけ注意しつつ進めなければならないということだ。我々が安心して飛行機に乗れるのは，こうした仕事の賜物であり，格納庫で日々働くプロフェッショナルの方々には頭が下がるばかりである。

ステップに乗るには，ヘルメット（上）の着用が必須だった。また，腰には落下防止のワイヤーとカラビナ付きのベルトを巻き，ステップの手すりにカラビナをセットしなければならない（下）

　そして，大阪・関西万博のパビリオンでは新たなガンダム立像が建ち，コラボ機が空を飛ぶ。
　弟がガンダムファンであるという宮坂氏，ガンダムに育てられたと語る高科氏の例からも分かるように，機動戦士ガンダムの影響力は大きく，アニメの枠を超えたIPとなっていることが改めて実感でき，感慨深いものがある。

ガンダムJETには，パビリオンの映像に登場する「イークス（上）」「ポー（下）」もあしらわれている

「JAL×GUNDAM FLY TO THE FUTURE PROJECT」公式サイト