にじさんじ 7th Anniversary LIVE 「OVERTURE」 Nighttime Stageレポート。“かわいさ”と“カッコ良さ”を兼ね備えた，夢のようなステージ

　2025年2月21日から23日まで，千葉県の幕張メッセ 国際展示場 展示ホール1〜8および幕張イベントホールにて，VTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」の7周年を記念したイベント「にじさんじ 7th Anniversary Festival」（以下，「にじさんじフェス2025」）が開催された。

　本イベントでは，展示やアトラクション，ホールでの催しなどが実施され，イベント終了から1日経った2月24日には“後夜祭”として，現在活躍中のライバー8人によるライブイベント「にじさんじ 7th Anniversary LIVE 『OVERTURE』 Nighttime Stage」が行われた（視聴ページはこちら）。本稿では，その模様をレポートする。

　なお，本ライブの配信視聴チケットは3月9日23：59まで購入できる。視聴期間は3月10日23：59までだ。以下，ライブ内容のネタバレを含むため，これから観る予定のある人は注意してほしい。


　「にじさんじ」では，過去に「にじさんじ 4th Anniversary LIVE『FANTASIA』」「にじさんじ 5th Anniversary LIVE『SYMPHONIA』」といった周年ライブを開催している。今回の出演者は以下のとおり。

　えるさん（YouTube）
　アルス・アルマルさん（YouTube）
　星川サラさん（YouTube）
　甲斐田 晴さん（YouTube）
　レオス・ヴィンセントさん（YouTube）
　ローレン・イロアスさん（YouTube）
　風楽奏斗さん（YouTube）
　ソフィア・ヴァレンタインさん（YouTube）

　開演時間になると，出演者8人の映像がスクリーンに映し出され，ついにライブがスタート！　客席からは「奏斗〜！」「アルス〜！」といったコールが飛び交い，イベントの始まりを感じさせる。

　最初に全員で歌うのは「Virtual Strike」。普段着ている通常衣装から共通衣装へと変化する場面では，客席からも歓喜の声が上がっていた。


　MCでは，星川さんが「皆さん，盛り上がっていますか〜!?」と問いかけ，会場にはエネルギッシュな歓声が響いていた。今回は，特別感あふれる“共通衣装”でのライブということもあり，自己紹介とともに衣装に関するエピソードも語られた。

　「VOLTACTION」でのライブに続き，2度目のホールイベント出演となる風楽さんは，耳飾りと胸元のブローチにこだわったそう。

　通常衣装から着想を得たと話す甲斐田さんは，幻想的な色合いのマントの裏地やチャームを披露。「こんにちワッサー！」と挨拶したローレンさんは，左肩の黒い羽をチャームポイントとして紹介した。

　前回の周年ライブ「にじさんじ 5th Anniversary LIVE『SYMPHONIA』」にも出演していたレオスさんは，変化した点として“メガネレンズの光沢感”を挙げ，観客を驚かせた。

　自身が愛してやまないマスコットキャラクター「ころびっと」が付いた衣装で登場したソフィアさんには，客席から「可愛い〜！」といった声が上がった。

　アルスさんは腰に“魔導書”を携えており，まさに隠れた“こだわり”を披露。えるさんは帽子で大人っぽさを演出し，レオスさん同様，2度目の周年ライブ出演となった星川さんは「去年より輝きが増しています!!!!」と元気に挨拶した。

　個性あふれる8人がどのようなステージを見せてくれるのか，期待が高まるひとときとなった。

　次の楽曲はレオスさんのソロということで，辺り一面が青一色のペンライトに染まっていく。「皆あったかい！　最高！」と口にしたレオスさんは，「オンリーワンダー」（フレデリックカバー）を披露。先日行われた「七次元生徒会！」のステージとはまた違った一面を見せた（関連記事）。


　続いて，“晴レ星”こと星川さんと甲斐田さんは「ハッピーウェディング前ソング」（ヤバイTシャツ屋さんカバー），えるさんとレオスさんは「ハッスル」（かいけつゾロリ［CV：山寺宏一］／杉並児童合唱団 and エイトカバー）を歌唱。懐かしのアニメ主題歌を，まるで歌のお兄さん・お姉さんのように歌い上げる姿が印象的だった。最後には，出演者全員で踊る様子も見られた。


　「ぼうけんのしょがきえました！」（じーざすPカバー）では，RPG風の映像を背に，えるさん，アルスさん，ローレンさん，風楽さんが杖や剣を持ちながら熱唱。

　また，星川さん，甲斐田さん，レオスさん，ソフィアさんが歌う「オトノナルホウヘ→」（Goose houseカバー）では，4人が奏でるハーモニーを存分に堪能できた。


　2度目のMCでは，前回の周年ライブを経験している星川さんとレオスさんが，“気持ちの変化”についてのトークを繰り広げた。

　以前は自分自身のことで精一杯だったと話す星川さんは，今回は全体を見渡すことを意識したそう。レオスさんも緊張はあったものの，前回よりも気持ちに余裕が生まれたと語り，2人の成長がうかがえた。

　そんな星川さんが歌うのは，「Ubiquitous dB」（ユナ［CV：神田沙也加］カバー）。2023年にソロライブを成功させた彼女のパフォーマンスは，観客を夢中にさせる。

　同期としてデビューしたレオスさんとローレンさんの2人は，昨年大流行した楽曲「はいよろこんで」（こっちのけんとカバー）を披露し，会場は大盛り上がりとなった。


　先ほどとは雰囲気が一変し，カッコ良さを全面に押し出した「オルターエゴ」（Misumiカバー）を歌うのは，えるさん，甲斐田さん，ローレンさん。「Ready Steady」（Vivid BAD SQUADカバー）では，星川さん，風楽さん，ソフィアさんが，歌だけでなくダンスでも観客を魅了した。

　ここからは，ソロ楽曲が続くセットリストとなり，えるさんは「花になって」（緑黄色社会カバー）を熱唱。スタンドマイクの使用や花火など，多彩な演出で客席を沸かせた。終盤には実際に花びらが舞い，楽曲とのつながりも感じられた。


　「オトノケ」（Creepy Nutsカバー）で見事なラップを披露したのは風楽さん。天使の羽や輪っかを身につけたアルスさんは，「ダダダダ天使」（ナナヲアカリカバー）を歌い上げる。ソフィアさんは，自身のオリジナル楽曲「ヴェルヴェット」を歌唱し，曲に合わせて会場内にも雪が降り注いだ。


　ライブはさらにヒートアップし，アルスさんとソフィアさんの「可愛くなりたい」（HoneyWorksカバー），えるさんと風楽さんの「平行線」（Eve × suis from ヨルシカカバー），アルスさん，甲斐田さん，風楽さんによる「88☆彡」（ワンダーランズ×ショウタイムカバー）と，ライブならではの組み合わせによる楽曲が次々と披露された。

　その後のMCでは，アルスさんがダンス練習に励んでいたという裏話や，「Ready Steady」のダンスにカッコ良さを感じたというローレンさんのトークが語られた。


　アルスさんとのハイタッチを見せたローレンさんがソロで披露するのは，「シャンティ」（wotakuカバー）。椅子に腰掛けて歌う姿からは，彼の魅力や持ち味が存分にあふれていた。

　「最高の思い出にしようぜ！」と語り，オリジナル楽曲「水の記憶」を歌唱したのは甲斐田さん。噴き出すシャボン玉やライトブルーのペンライトが，曲の魅力をさらに引き立てた。


　ステージにはハート型のライトが輝き，女性陣4人が「最上級にかわいいの！」（超ときめき♡宣伝部カバー）で，全面的に“かわいい”を表現。一方，男性陣は「狂乱 Hey Kids!!」（THE ORAL CIGARETTESカバー）で“カッコ良さ”を最大限に活かし，力強く歌い上げた。


　そして，アルスさん，星川さん，レオスさん，ローレンさん，ソフィアさんの5人が「Flyer!」（Vivid BAD SQUADカバー）を熱唱。本楽曲では，曲に合わせて手を振る観客の姿も見られた。


　ここで出演者たちは降壇し，ライブは終了……かと思いきや，アンコールに応えて8人が再びステージへ登場！　あっという間に過ぎたイベントに，「もう1回やりたーい！」という声も上がっていた。

　本ライブの演奏を彩ったバンドメンバーの紹介や告知が終わると，出演者たちが感想を語った。「年々大きくなるにじさんじと歩んでいけるのが楽しい」（星川さん），「やっと夢が叶いました」（アルスさん），「メンバー皆の温かさにふれました」（ローレンさん）といった想いが述べられた。

　本公演のラストでは，「にじさんじ」7周年を記念した楽曲「Arc goes oN」を全員で生歌唱。最後にはファンへ向けて「ありがとう！」「また会おうな！」と感謝を伝え，ライブは無事に幕を閉じた。

「にじさんじ 7th Anniversary Festival」公式サイト