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「『補講男子』1stライブ 〜着席,その向こう側へ〜」囲み取材&ライブレポート。新曲披露や朗読劇,謎解きと大満足のイベントに
2025年1月25日,都内のTFTホール1000にて,「補講男子」初となるライブイベント「『補講男子』1stライブ 〜着席,その向こう側へ〜」が開催された。「補講男子」とは,勉強嫌いの乙女たちに向けたメディアミックス“着席”プロジェクトだ。それぞれの教科に特化した5人の補講男子「WITHPER(ウィスパー)」と,あなた(受講生)と同じ補講委員会に所属する咲良 樹とのストーリーが描かれる。公式YouTubeやドラマCDなど幅広いコンテンツを展開中だ。
本稿では,歌唱だけでなく,朗読劇や展示による謎解きも行われた本イベント昼公演の模様と,公演後に実施された囲み取材の内容をお伝えする。
「補講男子 1stライブ〜着席、その向こう側へ〜」公式サイト
「補講男子」公式サイト
今回のイベントは“冬期研修”という設定となっており,私たち参加者(受講生)はさまざまなミッションに挑戦していく。
会場内には謎解き展示や等身大パネルといったフォトスポットが充実しており,多くの受講生が写真撮影を楽しんだり問題を解いたりしていた。
加えて本公演では,国語担当の藤代晴仁,英語担当の茶屋町 義也が前説アナウンスを行っており,「藤代先生との約束,守れるー?」といった声掛けには客席も「はーい!」とレスポンスを返していた。
開演時間になると映像が流れ,WITHPERの5人が登場! 最初に歌い上げるのは「俺たち男子!」で,曲に合わせてペンライトやリングライトを振る観客の姿も見られた。
歌唱後には,先ほど前説を担当した藤代晴仁役/小林裕介さんと茶屋町 義也役/今井文也さん,そして数学担当の柏谷 信役/豊島聖人さん,理科担当の堂満 智役/堂島颯人さん,補講委員長の咲良 樹役/岩中睦樹さんがキャラに合わせた挨拶と自己紹介で会場内を盛り上げていく。
さらに,バックダンサーとしてライブを盛り上げてくれる「ほこだんさーず」のTomokiさん,Shuntaさんの紹介も行われた。
「俺たち男子!」では豊島さんと堂島さんが客席から登場したこともあり,驚いた人も多かっただろう。2人からは「(ステージ上に2人の姿がなく)わりとキョロキョロしていた方もいらっしゃいました」「横を通り過ぎるときに二度見していました(笑)」と,演者から見た客席の様子も語られていた。
次のコーナーは「スペシャル朗読劇」で,ライブを控えるWITHPERたちを受講生と咲良が応援するという,本イベントに沿ったストーリーが展開されていた。
柏谷が鏡に映る自分を見て見惚れている場面では,実際に豊島さんがシーンに合わせたジェスチャーをしたりと観客の笑いを誘う。また劇中では「この後のライブの映像に注目して」「回答用紙の裏も見て」といった謎解きのヒントになる言及もされていた。
続いては再びライブパートとなり,それぞれMVや歌詞に個性が溢れる“参考歌”が披露された。
堂島さんが熱唱する「ROCK ROCK」では,ほこだんさーずの2人が“火山岩”と“深成岩”の文字が書かれたパネルを持っていたり,英語特有の文型について歌う「SVO」では,タイトルでもある“SVO”を意識した振り付けを取り入れていたりと曲の世界観が見て取れる。今井さんが最後“V”ポーズで曲を締め括った際には客席から「かわいいー!!」との声も上がっていた。
また,“寺ライブ”出演(Xポスト)のため本イベントを欠席していた社会担当の貴志礼世(CV:岡本信彦)による「北山文化はマリアージュ」が,中継映像(風)で披露される演出には,思わず魅入ってしまった。その後には彼のインタビュー映像が続き,観客をクスッと笑わせる。
一度聴くと頭から離れない「Prime Number」は,素数のカウントでジャンプする振り付けが印象的だ。豊島さんが「お前の誕生日に素数はあるか?」と問いかける部分では「あるよー!」といった返しも見られ,リアルイベントならではのやりとりが面白い。
小林さんがしっとりと歌い上げる「【】に入る言葉を、文章中から三文字で抜き出しなさい。」では,比喩,倒置法,反復などの文章表現が使用されていたりと,どの楽曲も工夫が凝らされていることがあらためて感じられた。
参考歌を堪能したあとには,岩中さんによる謎解き解説が行われた。会場内に展示されていた問題を読み解く「問1」では国語,数学,英語の3科目を解説しており,残りの2科目については夜公演で実施されたそう。解き応えがある問題には苦戦している受講生が多数見られ,岩中さん自身も「分かる!」と共感していた。
ライブ終盤では再び出演者5名がステージ上に集合し,それぞれ感想を述べた。岩中さんは自宅で謎解きに取り組んだことを話し「解いていて楽しかった!」と口にしている。今井さんはイベントで着用しているオーダースーツがキツくなってきたことから,ダイエットに取り組んだエピソードを披露。「今日着たらスルッと入った」とのことで,ダイエット成功に喜ぶ様子を見せた。
同じくスーツ談義に花を咲かせた堂島さんは,昼公演の時点で衣装が破れないよう気を遣っていたことを報告。とくに足の開き具合に気をつけていたそうだが,無事にライブを終えられそうなこともあり,「夜(公演)は足の開きに注目してほしい」と語っていた。彼の夜公演での様子はどうだったのか気になるところだ。
豊島さんは「Prime Number」の振り付けに苦労したことや,頑張って練習したことを口にすると同時に,客席に対し「皆タイミングよく飛んでいた」と驚きを見せていた。「『Prime Number』の後に歌うのは勇気がいった」と語る小林さんも,筋トレに励んだことからワイシャツのサイズ変更をしたことを話している。
最後にWITHPERが歌ったのは「補講男子」テーマソングでもある「俺、テストに出ます。」。出演者の手を振る振り付けに合わせ,観客もペンライトを振ったりと,ライブならではの一体感もうかがえた。
ここでキャスト陣は降壇し,イベントは終了……かと思いきや,アンコール後に映し出されたのは,金庫に先ほど解いた「謎解き」の回答を入力する咲良の姿だ。
ミッションをクリアし,WITHPERの教材を取り戻せると思ったのも束の間。金庫の中に入っていたのは教材ではなく1枚の手紙で,中には新たなミッションが綴られていた。
次は自分が歌唱する番だと確信した咲良は「先生たちのようには歌えない……!」と話すが,受講生たちの拍手に応え歌うことを決意する。
映像が終了し,岩中さんはステージ上で新曲「着席、その向こう側へ」を初披露。曲の中盤からはWITHPERの4名も一緒に歌う姿を見せた。
新曲は咲良のソロ楽曲として制作されたものだが,このような特別な試みもライブならではだと感じられる。
歌唱後には先ほど出題された謎解きの解説が行われ,受講生たちは無事ミッションをクリア! 一度使用した回答用紙を再度使うことから,出演者からは「リアル脱出ゲームみたい」という話題も飛び出していた。
ミッションを達成させた受講生たちに対し,WITHPERたちから“冬期研修”の真の目的が明かされる。今回の研修は,本来受講生の“主体性”を引き出すための行事であり,出題されるミッションも先生たちによる作戦だったのだ。
「楽しんでいただけましたか?」という言葉には客席からも盛大な拍手が送られ,受講生たちにとって大満足のイベントだったということが伝わってくる。
そしてここからは岩中さんも一緒に歌唱していくとのことで,イベント序盤で披露された「参考歌」をメドレー形式で5名が歌い上げた。
イベントも大詰めとなり,次は待ちに待った告知コーナーだ。新曲のリリースやLINEスタンプ第2弾の制作など8つの発表が行われ,今後の展開を楽しみにさせてくれる。キャスト陣からはほかにも「資料集が欲しい」「台本に引くマーカーは?」といった作品らしい意見も挙げられた。
告知後,ラストの楽曲として彼らが歌ったのは「俺たち男子!- reprise」で,出演者たちは公式グッズのタオルを回しながら熱唱するなど,アンコールらしい雰囲気に包まれる。
最後には銀テ(銀テープ)も放出され,「ありがとうございました!」の言葉とともにイベントが締めくくられた。
2025年の抱負も語られたメインキャスト囲み取材
公演終了後には,本公演に登壇した小林さん,豊島さん,堂島さん,今井さん,岩中さんの囲み取材が行われ,キャスト陣からはライブ出演の感想などが語られた。
――今回初ライブということで出演された感想を教えてください。
小林さん:
「補講男子」でライブをやるというのは,コンテンツの集大成の1つかなと思っているので,今回無事に迎えられて良かったと思っています。
楽曲がかなり個性的なので,受講生の皆さんがどういう反応をしてくれるのか気になっていましたが,最初の「俺たち男子!」からハイテンションで盛り上がっていたこともあり,すてきなライブになったんじゃないかなと感じています。
豊島さん:
僕は歌いながら踊るのが初めてだったので少し不安でしたが,いざ始まると自分でもビックリするくらいテンションが上がっていました。全体的に楽しくやれたなと個人的には思っています。
堂島さん:
お客さんたちの前で生歌唱するのが初めてだったのですが,皆さんの盛り上がり方や反応の良さがとても温かくて,ある程度事前に(楽曲を)予習してきてくれたんだなというのがすごく伝わってくるライブでした。歌うのが難しい曲も多かったので,今はやりきった気持ちでいっぱいです。
今井さん:
僕も堂島さんと同じで,それぞれのソロ曲には違う難しさがあるように感じました。その壁に対し,リハの段階から皆で練習できたのは結構楽しかったですね。
岩中さん:
僕が前々から歌いたいと言っていた(咲良)樹の曲がライブでサプライズ発表されました。内容や歌詞,曲調がすごく明るくて良い曲なので歌っていて楽しかったですね。今回解説を担当した謎解きもちょっと難しいくらいの難度で,とても解き応えがありました。
――岩中さんはライブで新曲「着席、その向こう側へ」を披露していましたが,収録時の印象的なエピソードはありますか。
岩中さん:
当時は必死に歌っていた記憶がありますね。僕は元々歌うのが好きなので収録も楽しかったですし,仮歌のデータをいただいたときには「めっちゃ良い曲すぎ!」と思い,通勤中などにずっと聴いていました。ワクワクした気持ちで収録現場へ向かい,スタッフさんたちとセッションしながら録った思い出があります。
――YouTubeでの配信も始まるということで,ファンの皆さんにもぜひ覚えていただきたいですね。
岩中さん:
そうですね。よろしくお願いします。
――「着席、その向こう側へ」をライブでは皆さんで歌唱していましたが,振り付けなどこだわった部分はありますか。
今井さん:
WITHPERの1歩前くらいを樹くん(岩中さん)が歌うところは照明も相まって,今まで紡いできたストーリーが歌として表現されているように感じました。
豊島さん:
最後に樹くん(岩中さん)が一歩踏み出すところは,ダンス練のときに間違えて全員前に出た思い出が(笑)。
全員:
(笑)。
小林さん:
振り付けではないのですが,僕は岩中さんの右隣にいるので,彼が歌っているときはずっと先生のような気持ちで見守っていましたね。
岩中さん:
本当に温かいです。
小林さん:
目が合うと心からにっこりしたり(笑)。そういうことも一緒にライブするからこそできるので楽しかったな。
――夜公演終了後には「3rdドラマCD」のPVも公開されましたね。
堂島さん:
これまでハピネスに溢れるお話が続いていたと思うのですが,3rdドラマCDのPVでは少し不穏な空気感が漂っています。ですが最後にはハッピーエンドが来るそうなので,そこまでの温度感も楽しんでいただきたいです。
小林さん:
藤代が声を荒らげるシーンは丁寧に演じさせていただきました。補講男子がこのような葛藤を抱えて今まで過ごしてきたことを思うと,ただバカ騒ぎをしていただけじゃなかったんだろうなとも感じますね。
――最後に,今年(2025年)の抱負を教えてください。
今井さん:
「補講男子」としては,もう1曲くらいソロ曲と全体曲を出していただけたらと思いますね。
岩中さん:
補講男子は今5教科なので,別の教科も増えていくと面白そうですね。
豊島さん:
「Prime Number」を踊ったときに,わりとしんどかったので,体力がもっと必要なんだろうなと感じました。今年はもっとカッコ良く踊れるように,体力作りを頑張ろうかなと思います。
堂島さん:
この作品は時間が流れていくタイプの作品だと思うので,受講生ちゃんが卒業したときに果たして我々は出続けられるのだろうかと。なので“仕事がなくならないでほしい”というのが今年の目標ですね(笑)。今後も「補講男子」と関わっていけるとうれしいです。
小林さん:
個人的には,今年マイクロバスの免許を取りたいなと思っています。昨年の抱負は「大型二輪免許を取る」だったのですが,1月まで流れ込んで多分来週取れるので……! 取った暁には「補講男子」のロケは僕が運転したいです(笑)。