スクウェア・エニックスと佐賀県が共同で行うコラボレーション企画
「ロマンシング佐賀」が,2024年11月30日から佐賀県の各地で開催中だ。
サガシリーズの25周年の年となる2014年,東京・六本木の展示イベントとしてスタートし,翌年(2015年)からは佐賀を舞台にその規模を拡大。そして
10年目の開催を迎えた今回は,アニバーサリーの展示会や佐賀県を冒険して回るさまざまな企画などが盛りだくさんで行われている。
今回4Gamerは,佐賀県の同プロジェクトのチームとスクウェア・エニックスに同行し,記念すべき10周年のロマ佐賀を体験してきた。ご一緒したサガシリーズ総合ディレクターの
河津秋敏氏と,サガシリーズプロデューサーでロマ佐賀プロジェクト担当の
市川雅統氏,佐賀県の政策部 政策企画監
松村美由紀氏などのプロジェクトのキーマンに聞いた話も込めてレポートをお届けしたい。
子どものころから今までサガシリーズをプレイしてきた筆者だけど,ロマ佐賀に参加するのは今回が初。「すごい」「楽しい」とうわさには聞いていたもののなかなか参加できずだったが,百聞は一見に如かず。聞いていた以上に「すごい」「楽しい」そして「本気」なプロジェクトだった……という話をたっぷりします
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・気軽に楽しめてかつ高難度チャレンジもある「ロマ佐賀列車ラリー」
・未体験だった人でも熱くなれる「ロマンシング佐賀 10周年企画展」
・歩く! 食べつくす! 「ロマンシング佐賀ストリート」
・サガと地元の結びつきを強く感じる「SAGAサンライズパーク」と「佐賀バルーナーズ」
・佐賀でサガを巡り,フリーシナリオのごとく自分の物語を作りたい! そんな気持ちになる本気のコラボ
旅の始まりの地は,玄界灘に面する佐賀県第2の都市・
唐津市。虹の松原,唐津焼,肥前名護屋城跡に唐津城。唐津くんち。イカ。海と山に囲まれた自然豊かなその土地では,さまざまな歴史と文化,そしてうまいものが待ち構えている。
といっても今回はあくまでスタート地点。「うまいうまいうまい」と昼食に海産物だけいただいてJR唐津駅へゴー。その目的は,JR唐津線と筑肥線で実施されている
「ロマ佐賀列車ラリー リベンジオブザセブン」を楽しみながら,今回の旅の目的地である佐賀市へと向かうことである。
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ちなみにこちらはロマンシング佐賀2022現地レポートの写真(記事はこちら)。今回はメインの目的地が佐賀市のため,移動中に虹の松原や唐津城を眺め,食事中にこの土地の魅力を説明していただいたくらいで唐津を旅立つことに |
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……なったのだが,ううむ楽しそう,おいしそう。また来ます。気分的には,ロマサガ2や3で新しい土地に移動したとき「どうやらココで何かしらイベントが起きそうだが,ほかのが落ち着いてから挑もう」ってなる感じ。城よ,イカよ。待っていろ |
こういった駅の分かりやすいところにパンフレットが置いてある。スタート地の記念としてボードも一緒に撮影しておくとよさそう
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「ロマ佐賀列車ラリー リベンジオブザセブン」は,唐津線と筑肥線を走るサガコラボデザインの
「ロマ佐賀列車」に乗り,ロマサガ2の七英雄や強敵たちから出題されるクイズに挑戦するというラリー企画だ。
参加方法はとても簡単。ラリーの実施区間の佐賀駅,唐津駅,伊万里駅のどこか(またはロマ佐賀イベントに関連した施設)でロマ佐賀列車ラリーのパンフレットを入手するだけ。参加費は無料で,かかる費用は乗車券代くらいだ。
2022年と2023年に引き続き,唐津線と筑肥線の定期列車として運用されている全16車両がラッピング車両となっているので,乗り逃しなし! 見逃しなし! でロマ佐賀列車旅を楽しめるというのもとてもいい。
うおーきたーっ。生で見られるとテンション上がるなあ
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……あっ。「見逃しなし!」とか言ったけれど,ラッピングは16車両すべてが異なるデザインなので,本当に全部見るとなるとなかなか大変。これまたすべての車両は左右でデザインが異なる(イラストとドットキャラ)ので,全車両の両面を見るとなると難易度ロマンシングではある。サガファンは高難度と聞くと逆に“たぎる”けれどねっ。
全車両ラッピングで誰でも楽しめるけど,コンプを目指すと高難度。間口は広くてやり込みがあるという,昨今のRPGの仕組みもよく似たスタイルだなとも思った
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ラリーのお話に戻ります。
ロマ佐賀列車ラリーにはふたつのルートがある。
ひとつめが
「佐賀/唐津編」。唐津線・筑肥線の佐賀〜唐津間の列車に乗り,七英雄による7つのクイズを攻略するというモノだ。スタートはどちらでも問題なく,またクイズは「●●駅〜●●駅の間にあるトンネルの数は?」や「●●駅の駅名標に描かれているものは?」といったように,途中下車する必要なく答えられる内容となっている。
旅の地図(パンフレット)はこんな感じ。クイズの中身が見えないよう拡大なしで掲載します
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クイズに回答し,それに関連した数字や文字を穴埋めして答えのワードを導こう。
佐賀,唐津,伊万里各駅の構内にあるアイテム交換所で答えを伝えて簡単なアンケートに回答すると,
ロマ佐賀列車ラリーオリジナルデザインのエコバッグがもらえる。佐賀の名所を背景に,レオン王とジェラールがロマ佐賀列車に乗っていたり,七英雄がアーチを描くように飛んでいたりしているデザインがかわいい。
佐賀駅のアイテム交換所。簡単な質問に答えてその画面を見せれば景品ゲット
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コンパクトに折りたたんで持ち歩ける,オリジナルデザインのエコバッグ。「かわいい! 使い倒したい!」という気持ちと「もったいなくて使えない」という,運命を決めるサガ的選択肢がそこにはあったのだった(撮影ののち,折り目に沿ってたたんで戻しました)
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佐賀〜唐津間の乗車時間は1時間10分ほど。ロマ佐賀列車に揺られながら佐賀の自然と街並みを眺め,サガのキャラクターや各駅の名所・名物がドット絵で描かれた駅名標に目を凝らし,七英雄との死闘を繰り広げるという特別な体験がまっているのだ。
……って,死闘は言い過ぎました。のんびりと風景を楽しみつつ,ポイントポイントで「見逃さないようにしなきゃ!」みたいなのがある,ほどよい緊張感のある旅を楽しめます。
もうひとつのルートが
「エクストララリー伊万里編」。エクストラというだけあって,「七英雄だけでは物足りない!」という人に向けた難易度ロマンシングなラリーだ。こちらは今回未体験だが,パンフレットに記載された情報と現地で聞いた話を元に説明しよう。
これは難問クイズが3つ用意されており,そのクイズから導いたワードで伊万里駅のどこかにある秘密の場所を見つけ出し,そこにあるQRコードを読み込むことで
「オリジナルスマホ用壁紙」をゲットできるというもの。クイズ自体もなかなかの歯ごたえなのだが,唐津からは50分,佐賀からは1時間40分(佐賀/唐津編と同じく途中下車は不要)で,さらに列車の運行ダイヤを考えると,「各地をたっぷり満喫するぞ」なんて場合は滞在日数的な部分でも難度がだいぶ上がる感じがある。
こちらが「エクストララリー伊万里編」のクイズ。「アリだー!!」なんていいながら,マンターム,タームソルジャー,ドレッドクィーンの難題に挑もう
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……いやでも,伊万里焼の伊万里。伊万里牛の伊万里。伊万里フルーツの伊万里……行きたくなっちゃうよね? 難易度ロマンシングって聞くと逆にたぎる(2回目)よね?
佐賀市をメインとした今回の1泊2日のツアーでは難しかったが,「ロマ佐賀に参戦してロマ佐賀列車ラリーやるぞ!」と考えている人は,伊万里行きも視野に入れて計画を立てるといいかもしれない。
ロマ佐賀列車ラリーの開催期間は
2024年11月30日から2025年3月23日まで。佐賀/唐津編のクリア特典のエコバッグはお一人様1点限りで,景品がなくなり次第配布終了となるとのことだ。実施状況や詳細はロマ佐賀公式Xやパンフレットを確認しよう。
ロマ佐賀の旅に関するパンフレット2種。左は列車ラリーで右はコラボ全体の冒険ガイド
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そのほかロマ佐賀列車で佐賀のあちこちを巡るうえでの見どころをお伝えすると,サガのキャラクターと各駅の名所・名物がドット絵で描かれた,ロマ佐賀列車の区間の
全26駅にある駅名標や佐賀駅など8つの駅に設置された
駅待合ベンチなどがある。佐賀駅と唐津駅のホームに流れる,
ロマ佐賀仕様の駅メロディもお聞き逃しなく。
また,各地の駅や施設には
ロマ佐賀ラッピングのポストが設置されており,町のあちこちにはコラボ名物
「ロマ佐賀マンホール」などもある。ぶらり途中下車なロマ佐賀の旅をする人は,あちこち巡りに巡ってみてほしい(巡りたい)。どこになにがあるかは,ロマ佐賀攻略Wikiの「モニュメント」や「リージョン」の欄をチェックしよう。
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駅のあちこちにサガキャラクターやロマ佐賀コラボの装飾がっ。きょろきょろして人にぶつからないよう気をつけよう |
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唐津駅にある,コラボ駅名標のキーホルダーのガチャガチャ。大きくてしっかりした作りで存在感バッチリ |
国産ヒノキを使用し,地元メーカーの東馬(tohma/とうま)によって製造されたベンチ。ドット絵キャラや,佐賀市出身の書作家・江島史織氏の筆文字がデザインされている
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ロマ佐賀ラッピングのポスト。前横うしろすべてにデザインされているので,壁際の面も見逃さないよう,手を伸ばして撮影しておこう
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県のあちこちにあるロマ佐賀マンホール。これも全部回るとすると,ロマ佐賀列車の全デザインを見るくらいの高難度かも
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目的地の
佐賀市に到着した一行。佐賀県の県庁所在地及び最大の都市であり,今回のロマ佐賀コラボでもその中心であるこの地で待っている攻略対象のひとつが
「ロマンシング佐賀 10周年企画展」である。
佐賀県立博物館の3号展示室にて
2024年11月30日から2025年1月19日まで開催される同企画展は,その名のとおり佐賀とサガの10年の歩みを記念したイベントだ。サガシリーズの原画や開発資料,ロマサガRSのゲーム内佐賀県コラボ,これまで行われたロマ佐賀の関連グッズの展開と製作物,冒険者(ロマ佐賀参加者)たちの軌跡に連携自治体や企業の紹介……と,ロマ佐賀の10年間がぎっしりと詰め込まれている。
見どころ満載な10周年企画展だが,そのなかでも魅了されたのが
新作の有田焼だ。
サガシリーズを代表するクリエイターの
小林智美氏,
倉持 諭氏,
直良有祐氏のイラストを佐賀県の伝統工芸である有田焼に描いたもので,新たに作られたのは有田焼大皿の
「やさしさと凛々しさ」と有田焼八角皿の
「翠の波動」,有田焼壺
「運命の坩堝」の3作品。有田町の窯元「幸楽窯」と伝統工芸士の山口浩子氏が手掛けている。
左から「やさしさと凛々しさ」「翠の波動」「運命の坩堝」
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小林智美氏によるファンシーでロマンティックなタッチのクローディア,ブラウ,シルベンが描かれた「やさしさと凛々しさ」
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倉持 諭氏が描く「サガ エメラルド ビヨンド」主人公たちを,透明感溢れるエメラルド色の青磁にデザインした「翠の波動」
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ひとつの壺に小林氏,倉持氏,直良有祐氏のイラストが収められた「運命の坩堝」。その名のとおり,描かれているのはさまざまな運命を背負ったサガのキャラクターたち
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展示物はもちろんなのだけど,10周年企画展でなにより「いいなあ……」と思ったのが,
ロマ佐賀10年の歴史がいかにサガファンと佐賀の地元の人たちの両方を大事にして築かれてきたかが感じられるところだ。
2024年5月にXで行われた「思い出写真募集キャンペーン」の写真を展示した「冒険者たちの軌跡」がまさにそれで,来場者はもちろん河津氏や市川氏,佐賀県のロマ佐賀プロジェクト担当者たちが懐かしそうに一つひとつ当時の思い出を語っていたところに「ほんとうに佐賀とサガが本気で取り組んでいるプロジェクトなんだ」と,初参加の身ながら熱いものを感じた。
冒険者たちの軌跡と,10周年企画展来場者のメッセージ。初日なのにすでにこれだけの来場者が熱い言葉を残していっている
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河津氏と市川氏もさっそくメッセージを残していった。来場したらこちらも要チェックです
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そんなこんなで初日の旅は終了。夕食には「焼き鳥かど屋 佐賀駅北口店」にて,「ロマンシング佐賀ストリート」で実施されているコラボメニューのひとつ「ふくめんの佐賀牛ひつまぶしアドベンチャー」をいただき解散となった。「ロマンシング佐賀ストリート」およびコラボメニューについてはまたのちほど……。
旅の2日目のスタートの地は佐賀県立博物館,10周年企画展にて行われる
「ロマンシング佐賀10周年アニバーサリーセレモニー」から。先着順の定員120名で募っていた観覧希望には日が昇る前から多くのファンが集まり,開催1時間前には定員に達するという盛り上がりを見せていた。
セレモニーでは河津氏と市川氏,そして佐賀県知事の
山口祥義氏の3名によるあいさつとトークセッション,新作有田焼3作品を制作した幸楽窯の代表・
徳永隆信氏による作品解説などを実施。観覧者は早朝から駆けつけるだけあってコアなロマ佐賀ファンが集まっており,トークセッションでは3名の「まさかここにはそんなに行っている人いないよね」の問いかけに大勢が「行った!」と挙手して登壇者みんなが驚く……みたいなことが多々あった。
会場はこのとおりぎっしり
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有田焼のメディア向け披露ののち,幸楽窯の徳永氏による作品説明が行われた
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3名による切れ味抜群なトークで盛り上がったセッションコーナー
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セレモニー後,山口知事もボードにメッセージを。河津氏や市川氏と,これからも続けたいねと話し合う場面も
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RTAに挑む一行
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そんなセレモニーを終え,サガの街の冒険へといざ出陣……旅の一行はRTA(リアルタイムアタック)か,はたまた攻略期間に制限のあるゲームのイベントかという勢いで
「ロマンシング佐賀ストリート」へ。これはJR佐賀駅北からSAGAサンライズパークまでの道のりをロマ佐賀の装飾で彩ったコラボ企画で,ストリート沿いにある飲食店5店舗ではコラボメニューを展開している。
ストリートには,県内各リージョンの景勝地とサガシリーズのキャラクターがあしらわれた,
ロマ佐賀デザインのフラッグとポール装飾が。全20種のデザインで,ドット絵のキャラはファンと一緒にSAGAサンライズパークに向かって行進するさまを描いているそうだ。
……という説明を「なるほどなるほど」と聞きながら,行進ではなく駆け抜けていくに近い移動速度でストリートを進む筆者なのであった
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ポールのなんという部分か分からないけど,ロマ佐賀コラボの佐賀の名産/名物&佐賀キャラのかわいいドット絵がデザインされている。フラッグとポール装飾はすべてコラボ店舗側にあるので,これを見るため信号を渡ってまた戻り……みたいなことはならない
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ランチョンマットもロマ佐賀仕様
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最初に挑んだコラボメニューは,
ROUGH cafe&dining barの
「リラとターミンのクラウド・レルムプレート」。ロマサガRS最新章の雲の上の世界「クラウド・レルム」をイメージした特製ロコモコプレートで,ゴボウとかぼちゃでそれぞれを表現されたリラのバットとターミンのカボチャの斧がワンポイントとなっている。
高く積まれたハンバーグと新鮮野菜,それからタマゴとどれも美味でございまして,そしてかなりのボリュームでした。
リラとターミンのクラウド・レルムプレート
価格:2000円(税込)
提供店舗:ROUGH cafe&dining bar
営業時間:月〜木・日 8:00-22:00 金土祝前日 8:00-23:00
※コラボメニューの提供は各日11:00(公式Xの関連ポスト)
続いて
SUNRISE BOXの
「インペリアルタコス」に。ロマサガ2に登場する陣形・インペリアルクロスをタコスへと発展(?)させたメニューで,トマトを中心に前衛をニンジン,両翼をムラサキキャベツとタマゴが担い,レタスが後方よりそれを支える強力布陣となっている。
佐賀県産野菜を使ったサルサソースが決め手で,そのままでもおいしい各野菜に陣形ボーナスを与え……って,さっきから私はなにを言っているのでしょう。こちらはくるっと包んだパクっと食べられるボリューム感です。
お店にはロマサガ2リメイクの試遊台も。遊んだ人がそのデータをそのまま次の人に……というところがなんだかロマサガ2の皇帝継承感があって面白い
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インペリアルタコス
価格:770円(税込)
提供店舗:SUNRISE BOX
営業時間:10:00-21:00 定休日 火曜日
しょっぱいを食べたら甘いがほしい。3店舗目にたどり着いた
Fruits Garden 新SUNでは,そんな一行の気持ちにピッタリなデザートタイム。
「アバロンのいちご抹茶パフェ」をいただきました。
資料やプレスリリースには,佐賀県産いちごと嬉野の高級本抹茶粉を使用した抹茶ゼリーが推しのポイントとして書かれているけれど,掘れば掘るほどキウイやりんごなどのみずみずしいフルーツがごろっごろと出てくる!
というかまず「写真で見る以上にいちご多くない? デカくない!? この値段でいいのですかっ」という驚きとボリューム感。しかし甘すぎずほどよい酸味と抹茶の風味も格別で,「甘いものは好きだけど,甘すぎるとなあ」「食べたいけどボリュームが……」と思った人も気がついたら食べきれるのではないでしょうか。
アバロンのいちご抹茶パフェ
価格:1980円(税込)
提供店舗:Fruits Garden 新SUN
営業時間:11:00-19:00 (L.O.18:00) 定休日 水曜日
偶然だけどDiva No.5がビールにときめいているみたいでちょっと面白い配置に
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「いっぱい歩いてデザートも食べた。お茶でもいただきたいところ……」なんて思いながら最後のお店,最終目的地のサンライズパークにある
La Pauseに到着。ここでは嬉野の抹茶をふんだんに使用した
嬉野茶ラテ「翠の波動」feat.Diva No.5をいただくことに。アイスとホットの2種類あり,どちらもDiva No.5のお顔のスリーブがついてくる(ホットはちょっとサイズが合っていないので,ポテっと落ちないようご注意を)。
この日は「日差しがアチィなんだぜ」ってくらいにとても天気がよく,地元の人たちがくつろぐサンライズパークのウッドデッキで飲むラテは最高でした。
嬉野茶ラテ「翠の波動」 feat.DivaNo.5
価格:650円(税込)HOT・ICE
提供店舗:La Pause
営業時間:11:00-24:00 (L.O.23:30)
もうひとつ,初日の夜に食べた
焼鳥かど屋の
「ふくめんの佐賀牛ひつまぶしアドベンチャー」を忘れず紹介しておくと,こちらはお店の人気メニュー「佐賀牛ロースのひつまぶし」のロマ佐賀コラボバージョンとのこと。
ひつまぶしと聞いて,そのままのお召し上がり→薬味投入→お茶漬けに……と想像したが,そうではなく佐賀牛のロース丼という感じ。丼からあふれるほどの佐賀牛にウニやイクラをトッピングし,ご飯の量も通常の1.5倍。さらにそこに有明産の風味豊かな海苔を使用しているという,ボリュームもエネルギー量もモリモリなメニューだった。
暗くてピントがボケボケでした。雰囲気が伝わると嬉しいです
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ふくめんの佐賀牛ひつまぶしアドベンチャー
価格:3300円(税込)
提供店舗:焼鳥かど屋
営業時間:月〜木・日 17:00-24:00 (L.O.23:00)
金土祝前日 17:00-25:00 (L.O.24:00)
街歩きを楽しむ人にオススメしたいのが,佐賀のウォーキングアプリ「SAGATOCO」(リンク)。スタンプラリーを楽しみながらロマ佐賀スポットを巡ろう
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今回の2時間弱で行われた弾丸コラボめし体験&ストリート巡りは,駅からサンライズパークへと北上する形で行われたのだが,ごはん(ロコモコプレート)を食べて軽食(タコス)をつまみ,甘味(パフェ)をいただきお茶(ラテ)で〆る……という,なんだか自然によい流れになっていた。
これで夜は「ふくめんの佐賀牛ひつまぶしアドベンチャー」を……ってできるとけっこう理想だなと思ったが,
コラボ参加店舗はもともと人気のお店ばかりでかなり並ぶこともある(例えばFruits Garden 新SUNはロマ佐賀初日と2日めで両日100分待ちとなっていた)ので,なかなかそうはいかないようだ。
各店舗ではコラボメニューの注文で,ロマ佐賀名物のひとつ「ロマ佐賀マンホール」デザインのオリジナルコースターが1枚もらえる(全10種類でもらえるデザインはランダム)。コラボメニューの提供やノベルティ配布の状況,営業時間などは,各店舗の公式サイトやSNSをチェックしておこう。
ツアー最後の地,SAGAサンライズパークでは,SAGAアリーナにてプロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」の1部(B1リーグ)に所属するチーム
「佐賀バルーナーズ」の試合を観戦。「サガと関係ある?」と思うかもしれないが,これがアリアリ。JRのラッピング車両や有田焼などと同じく,佐賀市をホームタウンとするバルーナーズもがっつりサガとコラボしているのだ。
SAGA2024(第78回国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会)の開催に向け再整備され,スポーツを中心にエンタメや町の人たちの集いの場として新たな発展を見せているSAGAサンライズパーク。バルーナーズはこの地でSAGAアリーナとともに設立されたチームであり,それだけに地元との結びつきも強くその人気は相当なものだ。
そのバルーナーズは以前よりロマ佐賀コラボを実施しており,2024-25シーズンもSAGAアリーナを中心にさまざまな企画が行われる。
アリーナに着いて向かい入れてくれるのが,
倉持 諭氏の描き下ろしイラストが描かれた巨大横断幕だ。同イラストはストリートのフラッグにも使用されているのだが,高さ約5m,幅約3.5mという大きさの横断幕はこれまた圧巻だった(タイミングが悪くトラックに隠れてしまっていたのだけど……)。
スケジュールの都合上,動くのを待つということもできず残念だったが,トラックとの比較でむしろデカさが伝わる気がする
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アリーナに入場すると,
ロマ佐賀コラボのフォトスポットがででんと設置されている。“閃け! 勝利の連携技!”のキャッチコピーとともに描かれた,サガのキャラクターやドット絵仕様のバルーナーズ公式マスコットキャラクターのバルたんがかわいくてカッコいい。近くでは,バルーナーズ公式LINEをともだち追加することでもらえる
「バルーナーズせんせいステッカー」も配っているので,こちらもバルーナーズをフォローしたうえで受け取っておこう。
ゲットしました。バルーナーズせんせいステッカー
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さらに試合中には,バルーナーズがフリースローを決めると
バルたんが閃く「ピコーン!」の音とともにサガキャラクターがサッと集まるというカッコいい演出も。Bリーグはバスケの競技自体はもちろん,応援のスタイルやハーフタイムショーなどエンタメ性も盛りだくさんなところも魅力なので,そのひとつとしてサガの演出が入ってることはゲーム好きとしてけっこう嬉しい。
2024-25シーズンのバルーナーズ×ロマ佐賀コラボは
2024年10月23日から2025年4月27日まで,SAGAアリーナでのホームゲーム開催日に実施される。ストリートのコラボフラッグ掲出期間は
2024年11月30日から2025年6月末の予定とのことだ。
最新設備のSAGAアリーナだけに,演出もこれまたすごい。地元ファンの盛り上がりかたも楽しくて,また来たいと思える空間だった
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試合終了の17:00に急いで九州佐賀国際空港へと移動し,冒険の地・佐賀を離れる……と,なんだかんだであっという間に駆け抜けたロマ佐賀ツアーだったが,本当にこれはほんの一部。ほかにもロマ佐賀列車のもうひとつの目的地である伊万里のほか,武雄や嬉野といった温泉地に弥生時代の遺跡で有名な吉野ヶ里など,佐賀県の各地でさまざまなコラボ企画が行われているわけで,参加してみてあらためて「すごい規模だ」と思い知らされる。
今回はそれを少しだけ体験しただけはあるが,各地を巡って自分の物語を紡ぐところは
フリーシナリオ感があるし,その土地のモノやコラボ企画を楽しむことで
ロマサガ2の“制圧”的な味わいもあるな……と感じた。
参加したファン同士で「どういうルートで攻略した?」なんて話し合えるところは,子どものころに友だちと「おお,そっち先にいったかー」とロマサガ話をしていたころみたいな楽しさがありそうだなとも。全部を回るとなると鉄道ダイヤの確認やクルマ移動などかなりの計画立案が必要になるけど,未知なる土地を目指す感じもすごくサガだなあとも思う。
とても印象的だったのが,ロマ佐賀のキーマンである市川氏が「まだまだやれていないことが多い」「まだ見せられていない佐賀の魅力がたくさんある」よく話していたこと。これはセレモニーに登壇した山口知事や本ツアーを案内してくれた佐賀県のプロジェクト担当者もみな同じで,
この10年が新しいスタートという勢いで“これから”の話をしていた。
それくらいサガも佐賀も本気だからこそ,この規模と深みのある企画が10年も続いているのか……まだ次回の開催は決まっていないようだが,ぜひ11年目と,12年目と,
“佐賀の季節の行事”として継続してほしいと強く思った。そして仕事ではなく,がっつりプランを立てて参加したい! と。
セレモニーで「ロマ佐賀については僕は何もしてないから」と笑いながら話していた河津氏。道中はいちお客さんとして鉄道旅や食事を楽しみながら,10年後に続くであろうロマ佐賀への思いを語っていた
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サガも佐賀ももっと好きになる――そんな10年目のロマンシング佐賀に興味を持った人は,本記事で雰囲気を掴みつつ詳細を公式SNSや公式サイトでチェックし,参加を検討してほしい。