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日本の勝ち筋は何か? 自民党議員と探る「AI・Web3等で拓く第四次産業革命 日本の競争力強化をどう図る」セッションレポート[WebX]
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印刷2024/08/29 15:20

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日本の勝ち筋は何か? 自民党議員と探る「AI・Web3等で拓く第四次産業革命 日本の競争力強化をどう図る」セッションレポート[WebX]

 2024年8月28日と29日に開催されているWeb3カンファレンス「WebX 2024」にて,「AI・Web3等で拓く第四次産業革命 日本の競争力強化をどう図る」と題したセッションが行われた。衆議院議員の平 将明氏鈴木英敬氏,デジタルガレージ CEOの伊藤穰一氏,MCとしてStartaleのCEO 渡辺創太氏が登壇し,AIとWeb3における日本の将来について語られた。

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■登壇者
自民党 衆議院議員 平 将明氏
 デジタル社会推進本部 本部長代理
 デジタル社会推進本部 web3プロジェクトチーム 座長
 デジタル社会推進本部 AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム 座長

自民党 衆議院議員 鈴木英敬氏
 デジタル社会推進本部 事務局次長
 デジタル社会推進本部 web3プロジェクトチーム 事務局次長

デジタルガレージ 取締役 伊藤穰一氏

MC:Startale Labs CEO 渡辺創太氏

(左から)渡辺創太氏,平 将明氏,鈴木英敬氏,伊藤穰一氏
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 最初のトークテーマは「AIとWeb3においての日本の勝ち筋」だ。

 平氏は,AIとWeb3のプロジェクトチームの座長を務めており,それぞれが相互に作用しながら進化していくビジョンを持った政策を行っていると述べる。AIが進化することで,Web3のポテンシャルを最大化していくという見方だ。
 また,メタバースが盛り上がりを見せ,そこにステーブルコインやAI,日本のIPなども加わり,楽しいことがいっぱい起きるようになると考えているという。

 鈴木氏はAIの観点から勝ち筋を分析した。現状の日本ではAIの活用率が低く,人材やノウハウがまだ少ない状況であることから,利用支援を増やしていくことの必要性と,業界を横断するデータの活用法プラットフォームの構築が鍵になると説く。
 また,ソフトの面だけでなく,ハードの面において計算資源を日本でどう整備していくかも考えていかなければならないと述べた。

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 一方で伊藤氏は,日本の戦略は「1周遅れのフロントランナー」であると語る。Cryptoのピーク時(2020年)は規制が強く,日本ではほぼ何もできない状況だったが,アメリカでCryptoのバブルが弾けた段階で,日本でもWeb3の議論が始まった。それが「1周遅れ」というわけだ。
 日本の大企業は行動こそ遅いものの,石橋を叩きながら進み,そして止まらないと伊藤氏は評価する。世界ではCryptoが下がっている中でも,Web3に取り組み続け,技術開発も進み,世界的なメインストリームに持っていくチャンスを迎えているという。

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 渡辺氏がCEOを務めるStartaleは,ソニーネットワークコミュニケーションズと合弁会社Sony Block Solutions Labsを設立している。世界的に見ても稀な大企業とスタートアップ企業のコラボレーションである。Startaleが持つ技術力と,ソニーグループが持つディストリビューションを駆使することで,ユーザーがWeb3の知識を持たなくても,当たり前のようにそれを使える世界を日本から実現させる。そうした可能性があると渡辺氏は述べた。
 また,Web3を国家戦略として打ち出していることから,稟議が通りやすいといった面もあるようで,政治家に理解者がいることの素晴らしさを語っている。

 次の話題は,総裁選によってWeb3やAIが影響を受けるのか
 平氏と鈴木氏は,誰が総裁になってもWeb3とAIを担当するコアのメンバーは変わらず,方針がブレることはないと強調する。そのうえでレギュレーションを緩くして,日本に投資が集まり,最もAIを実装しやすい国を目指すと述べた。

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 そして,話題は「AI分野やブロックチェーン分野で勝てるとしたら,具体的にどういう可能性があるのか」に移った。

 伊藤氏は,日本とアメリカの文化,宗教観の違いに着目する。アメリカではAIが人間のコントロールから外れ,人類が滅ぶ可能性があると考える人が多いのだという。そのため,AIを規制する法律も州によっては作られている状況にある。
 逆に日本や中国では,自立したロボットを作って倫理を教えて,一緒に成長していこうという考え方なのだという。そうした部分から,「社会としては勝てるのではないか」と考えているそうだ。

 一方で日本はフェアに考える節があるため,「誰も置いていかない」という考えでは,みんなが同じラインに立たないと進まなくなるため,共同と競争のバランスを取る必要があると説いた。
 また,平氏は日本の大企業がスタートアップ企業と組んで,それがうまくいくと国が一気に動いていくため,その面で渡辺氏に期待をしていると発破をかけてていた。

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 今回のセッションの半分くらいは,「渡辺氏に期待している」という話が繰り広げられた。実際のところ,大企業とスタートアップ企業の合弁会社の成否が,Web3とAIの今後に影響を与える可能性は少なくないだろう。
 それがどういった形になるのか。筆者の想像が及ぶところではないが,その成果がゲーム業界に新しいイノベーションを起こす可能性は十分にあるはずだ。

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