連載
ピピーポ ピポピが聴こえてきたら,朝から体操したくなる。我が家に呼び込み君の忘れもの防止タイマーがやってきたよ(「買い物Surfer」第25回)
ピピーポ ピポピ ピピーポ ピポピ♪
ポポポペ ピーポ パーペペー♪
のそ……(起床)。ムチャムチャ。
突然だけど筆者は音楽が好きだ。音楽というかまず音そのものが好きだ。
パンクやテクノ,ヒップホップ,民族音楽に歌謡曲などなど,ジャンル問わずいろいろな音楽を聴くのだけど,川のせせらぎのような自然の奏で,クラクション響く都会のノイズに耳をかたむけるのもまた筆者にとって大事な時間である。
そんな筆者には好きな都市のサウンドメイカーがいる。群馬電機が販売する,メモリー式の優れもの音声POP「呼び込み君」だ。
そしてお迎えしたのです。「時間だよ! おしらせとうばん 呼び込み君ver.」をっ。
呼び込み君とはなにか。この姿を見れば,「ああ,ピピーポ ピポピ(もしくはポポーポ ポポポ)の」となる人も少なくないだろう。
スーパーの総菜売り場や生鮮食品コーナー,雑多で驚安なディスカウント店オアサムシングの雑踏のなか,どこからかほんのり聴こえてくるピピーポ ピポピ。その脱力的なピピーポな音と没入感および習慣性の高いループ感あるメロディーは,身体は日常のなかにいながら意識はどこか違う世界に誘われるような気持ちになる。これに店内のざわざわ,ニギニギな感じやお店の人の「いらっしゃい!」なんて威勢のいい声がミックスされるとこれまたいいんだなあ。
そんな呼び込み君のことは,イラストレーターのナガノ氏によるSNS漫画「ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ」に登場したり(該当回のリンク。講談社のコミック版は2巻に収録),ムック本やトイが販売されたりといったかたちで,実はけっこう人気の存在であることはご存知な人も多いと思う。ゲームの話をすると,リズムアクションゲーム「D4DJ Groovy Mix」にアレンジ楽曲が実装されたなんてこともあった(該当のポスト)。
では「時間だよ! おしらせとうばん 呼び込み君ver.」とはなにかというと,群馬電機が展開する忘れもの防止タイマーの呼び込み君バージョンである。……であるって,ほぼまんまの説明だったけど,10件×各60秒の音声を録音,それを再生する曜日や時刻を設定できるという基本の機能に加え,ピピーポ ピポピが時報として収録されているのだ。
公式サイトを見た感じ,「時間だよ! おしらせとうばん」シリーズ自体は主に高齢者に向けた介護・ヘルスケア製品のようだけど,しかしコレ,仕事柄不規則な生活リズムになっちゃう人や家仕事でずっと机にへばりついちゃうという人の生活習慣の見直しにもオススメできそうでもある。
でも,聴くとなんだか身体が動き出すようなピピーポ ピポピだったら,音楽が聴こえてきたら自然と立ち上がり,1曲踊って「ムチャムチャ」してひと運動みたいな感じで,スマートウォッチのアクティビティと併用しつつ,忘れず身体を動かせるんじゃないかな? と思うのだ。
時報は7時,10時,12時,15時,17時,21時の6回で,筆者の場合7時は目覚ましと寝起きの体操,10時は始業準備,12時はお昼ごはん……と,平日の生活パターンにけっこういい感じに合っている(でも終業後の21時がちょい持て余し気味)。
さて,「時間だよ! おしらせとうばん 呼び込み君ver.」の魅力は,タイマーとしての機能だけではない。あの呼び込み君のぬいぐるみだというところにも大きな価値がある。
……なんかここまでアレコレ言ってきたけれど,筆者がお迎えすることを決めた大きな一手がこれでした。ぬいが好きなのです。一緒に旅をしてぬい撮りなんかもいいでしょう。タイマーという性質上ピピーポ ピポピが外ではけっこうラウドに響くかもなので,同行をお願いする際は電源のオンオフにご注意ください。
年齢を問わず活用できるヘルスケア製品としての魅力があり,そしてぬいとしてもかわいい「時間だよ! おしらせとうばん 呼び込み君ver.」は,群馬電機オンラインショップにて税込価格9900円で販売中だ。実は筆者,4月に「300台の数量限定!」という発表を見て「えッッ,コレ絶対争奪戦じゃん!」と予約販売初日に飛びついたのだけど,まさか8月時点でもまだ購入できるなんて……という感じである。意外と知られていないのかも。
「好き! あの見た目も,サウンド&ミュージックも」という人は,ぜひぜひおうちにお迎えしてください。
※著者注:楽曲「No.4」のメロディーを表す一般的な表記は「ポポーポ ポポポ」ですが,ナガノ氏の漫画「ちいかわ」オマージュの導入部に合わせて本稿では「ピピーポ ピポピ」で統一しました
群馬電気オンラインショップ
■■Junpoco(4Gamer編集部)■■
インディーカルチャー&オカルト好きをこじらせ,フィールドワークだとうそぶいてイギリスやドイツをふらついたのち4Gamerに着地した市井のパンクびと&テクノっこ。呼び込み君のような“街のサウンド”に目覚めたきっかけは,中学のころ「入会金無料800円!」というテレクラの宣伝音声がサンプリングされた石野卓球氏の楽曲「TKO TONE」を聴いたこと。テクノは都市の民族音楽!
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