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[TGS2022]高性能なゲーマー向け小型据え置きPC「HX99G」がTGSで初公開。大きなデスクトップPCは避けたい人なら要チェックだ
ちなみにMINISFORUMは,最初からゲーマー向けPCに注力していたメーカーではない。もともとは,10万円以内で販売されるような比較的価格重視のPCを主に手がけていたそうだ。しかし,2021年に発売した小型PCの「HX90」が,ゲーマー層を中心にヒットしたことを受けて,ゲーマー向けPCにも注力するようになったとのこと。
日本では,ここ数年でPCゲーマーが急増したが,ゲーマー向けPCに興味を持っても,主流のフルタワー型やミニタワー型のデスクトップPCを自宅に置くことに抵抗がある人が少なくないという。MINISFORUMが注力するゲーマー向け小型デスクトップPCであれば,幅広いゲーマー層に向けて訴求できると考え,今回の東京ゲームショウ出展に至ったそうだ。
HX99G
それでは,展示されていた新製品を見ていこう。
HX99Gは,先述したHX90の後継機にあたるゲーマー向け小型デスクトップPCである。2022年秋発売の予定で,販売代理店想定売価は19万円前後とのことだ。
HX90と比較すると,CPUを「Zen 3+」ベースのノートPC向け8コアモデル「Ryzen 9 6900HX」に強化するなど,順当にアップグレードされている。最も大きなポイントは,単体GPUを内蔵していること。RDNA 2世代のノートPC向けGPU「Radeon RX 6600M」を搭載したことにより,単体GPUを持たなかったHX90に比べると,名実ともにゲーマー向けPCと呼ぶにふさわしいスペックといえよう。
筐体がこれだけ小さいと熱の篭もりが気になるが,本体横に吸気用のファンを2個搭載し,上部と下部の2箇所から排気を行うことで対処しているという。本体上部,ほぼ全面が排気口となっていた。
GPUのスペック的には,ミドルクラス市場向けなので,解像度1920×1080ドット程度であれば,大抵のゲームを60fps程度でプレイできそうである。コンパクトで置き場所に困らない高性能ゲームPCとして,注目する価値のある製品となりそうだ。
AHBAA(仮称)
仮称でAHBAAと呼ばれている製品は,上述のHX99Gとほぼ同サイズのゲーマー向け小型デスクトップPCである。こちらも2022年秋の発売予定で,販売代理店想定売価は18万円前後だ。
HX99Gとの大きな違いは,CPUにIntelのノートPC向け第12世代Coreプロセッサである「Core i9-12900H」を,GPUには「GeForce RTX 3050」を搭載している点にある。
スペック表を見る限り,両モデルに極端な性能差はなさそうにも思えるが,AHBAAは本体横の吸気ファンの数が3個となっていたので,発熱は大きいようだ。
展示機はモックアップなので判断はつきかねるが,ゲームのプレイ中にどれくらいの発熱があるのかは,気になるところだ。
NUCXi7
最後に紹介するNUCXi7は,名称と側面に描かれたドクロマークから想像がつく人もいるだろうが,ベースはIntelが設計した小型PC「NUC」をベースにしたゲーマー向け小型デスクトップPCである。
CPUにノートPC向け第11世代Coreプロセッサの「Core i7-11800H」を,GPUにはノートPC向け「GeForce RTX 3070 Laptop GPU」を搭載するので,今回紹介した3製品の中では,GPU性能が一番高い。それゆえにか,販売代理店想定売価も20万5000円前後と,少し高めだ。発売時期はこちらも2022年秋の予定。
これまで紹介した2機種とは異なり,非常に薄型の筐体デザインも特徴で,使用時はまるで,閉じたノートPCのような見た目となる。置き場所を選ばないという点でも魅力的だろう。
MINISFORUM 日本語公式Webサイト
リンクスインターナショナルのMINISFORUM製品情報ページ
4Gamerの東京ゲームショウ2022特設ページ
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