イベント
[TGS 2015]豪華なパッケージが欲しいなら「Novobox」だ! DVD/BDケースの専門メーカーが作る特殊なパッケージをTGS会場でチェック
そうはいっても,製品パッケージの意味が失われたわけではない。付録が多数付いてくる「限定版」のパッケージは珍しくないし,開発者個人の思いを詰め込んだインディーズゲームでも,特別なパッケージに包んでゲームを販売することそのものに,意味があることも珍しくはない。
というわけで,その「特別なパッケージ」を専門に手がけるメーカーのNovoboxが,東京ゲームショウ2015のビジネスデイ期間中にブースを出していたので,話を聞いてみた。
光る,音が出る,録音できるパッケージも!
Novoboxという企業は,DVDやBlu-rayディスク(以下,BD)のケースをはじめに,さまざまなパッケージやグッズを製造しているメーカーだ。ヨーロッパを中心にオフィスを広げているが,北米と中国にも事業所を置いているという。
そんなNovoboxが,今イチオシだというケースが,「FuturePak」と呼ばれるパッケージだ。
一見すると,いたって普通のディスクケースなのだが,一般的なそれと異なり,ケースの表と裏が完全にフラットな状態になるまで開ける。これにより,ケースの表と裏を横断した大きな一枚絵を,違和感なくプリントすることができるというわけだ。
ケース自体も強度を上げているそうで,一般的なDVDケース(金属製)が0.15mm厚なのに対し,Novobox製品は0.25mm厚と厚みが増している。
さて,面白いのはここからである。
Novoboxでは,ケースにさまざまな機能を追加するメニューも用意している。機能の例としては,以下のようなものがあるそうだ。
- ケースの一部を押すと,仕込まれたLEDが光る
- ケースの一部を押すと,音が出る
- 鳴らす音を,購入者が自由に録音できる(プレゼント向け)
- 拡張現実機能
そのほかに,ケースの一部――たとえば,キャラクターの目など――を切り抜いて,そこを光るようにする加工も請け負っているそうだ。
また,試作品ではあるものの,ケースに小さな液晶パネルがついていて,そこで動画を再生できるという,正直「そこまでやるか」というものも参考出展されていた。液晶パネルを含む動画再生機能部分には,充電用のUSB Micro-B端子があり,動画データを別のものに更新するのにも使えるそうだ。DVD/BDケースにUSBポートが付く時代が来るとは,ちょっと想像できなかった。
なお,FuturePak以外にも,スライド式で開く木製のパッケージや,大きな「スペシャルボックス」,あるいはパッケージに封入する布製マップといったものも展示されていた。
とにかく「思いつく限りの箱がある」という状況だ。NovoboxのWebサイトでカタログをダウンロードできるので,興味のある人はチェックをお勧めする。
最小ロットと英語の壁さえ乗り越えれば個人でも……
魅力的なケースの数々に目を奪われるが,問題となるのは価格だ。
3万というのは正直持て余すというか,インディーズゲームレベルでは,どう考えても使い切れそうにない。最終的にはNovoboxに直接相談してみることになるだろう。
いうまでもないが,個人が日本からオーダーすることも可能だ。ヨーロッパや北米では,Ubisoft EntertainmentやWarner Bros. Interactive Entertainment,バンダイナムコ,CAPCOMといった大手パブリッシャも使っているNovoboxのケースを,個人製作のインディーズゲームで使ってみるというのは,面白い試みになるかもしれない。
ただし,Novoboxの公式ページを見れば分かるとおり,申し込みや交渉にあたって英語は必須だ。そのあたりが苦にならない,あるいは,それでも頑張ってみたいという人は,挑戦してみてほしい。
Novobox 公式Webサイト(英語)
4Gamer「東京ゲームショウ2015」特設サイト
- この記事のURL: