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[プレイレポ]たまごっち感覚で昆虫を育てる「Bugaboo Pocket」。日本語はないが光るものはある
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印刷2025/04/11 13:17

プレイレポート

[プレイレポ]たまごっち感覚で昆虫を育てる「Bugaboo Pocket」。日本語はないが光るものはある

 最近,近所のカフェで執筆作業をしていたら,となりの席に座っていた小学生が昆虫図鑑を熱心に眺めていた。その目はキラキラと輝き,「ねえ,カブトムシってすごいよね!」と,母親に嬉しそうに語りかけていた。
 その純粋な好奇心に,子どもの頃の自分を思い出す。夏休みになると虫取り網を片手に近所の空き地を駆け回っていた,そんな懐かしい記憶。

 というわけで,今回は「Bugaboo Pocket」という昆虫との共生を描いたペット育成シミュレーションゲームを紹介したい。


 「Bugaboo Pocket」は一言でいえば,「昆虫と暮らす日常」を体験できるゲームだ。プレイヤーは山火事で被害を受けた「ビートルバック山」の生態系を回復させるため,科学研究者となってさまざまな昆虫たちの世話をしながら自然環境の再生に貢献していく。

画像ギャラリー No.008のサムネイル画像 / [プレイレポ]たまごっち感覚で昆虫を育てる「Bugaboo Pocket」。日本語はないが光るものはある

 これまでのペット育成ゲームといえば,犬や猫,あるいはドラゴンなどのファンタジー生物が主役になることが多かったような気がする。そう考えると,昆虫をモチーフにした育成ゲームってなかなか珍しい。しかもこのゲーム,昆虫が苦手な人でも楽しめるよう,愛らしいドット絵で描かれている。
 何より面白いのがUIだ。たまごっち風のデバイスで遊んでいるかのようなデザインになっており,ここでもまた子どものころの記憶が呼び覚まされる。

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 昆虫はテラリウムの中で育てていく。まずは卵を置いて孵化を待つ。最初に生まれたのは,ダンゴムシだ。厳密にいえばダンゴムシは昆虫ではないのだが,まあそこは気にせず,さっそく餌となる木片を与えてみる。すると,ボリボリと木片にかぶりつき,そのうれしさをハートで表現してくれた。ああ,なんて愛らしいのだろうか。
 しばらくすると脱皮してサイズが一回り大きくなり,その抜け殻もボリボリと食べてしまう。よしよし,元気に育つんだぞ。

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 といった感じで本作では,卵から幼生,そして成体へと成長させていく過程が基本的なゲームサイクルとなる。
 「昆虫の育成なんて,どれも同じじゃないの?」と思うかもしれないが,実はそうではない。本作では昆虫ごとに独自の性格が設定されていて,撫で方や与えるエサによって反応が変化する。

 例えば,ある個体は頭を優しく撫でられるのが好きだが,おしりを触られると不機嫌になったりする。私が育てていたダンゴ昆虫がまさにそれだ。エサをあげると嬉しそうに転がり回っていたのだが,おしりのほうを触ると丸まってしまうという,ちょっと臆病な性格だった。
 こうした細かな反応の違いが,「この子は特別な存在なんだ」という愛着を生み出す要因になっているのかもしれない。

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 そしてここが本作の面白いところなのだが,このゲームではウンチがいわゆる通貨となる。昆虫のおもらしを掃除したり,ミニゲームで遊んだりすることで集まるのだが,このウンチを使って新しい家具や餌を購入していくわけだ。
 排泄物を通貨にする……なるほど,ある意味で「循環」という自然界の摂理を表現しているのだろう。とまあ,とにかくこのサイクルが基本的な経済活動となる。

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 ミニゲームは昆虫ごとに3種類用意されている。例えばダンゴ昆虫の場合,ピンボールのようなゲームや,ブロックを積み上げてゴールまでの道を作るパズルゲームなどがある。どれも難しすぎず,かといって簡単すぎない絶妙な難度設定で,ほどよく楽しめる。

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 ゲームを進めていくと,タロットカードというシステムにも出会う。これは20種類以上存在し,引いたカードによってゲームのルールや昆虫の性格に影響が出る。
 例えば「正義」のカードを引くとエサが無料になり,「愚者」を引くとミニゲームを無制限に遊べるといった具合だ。タロットはウンチで引き直すことができ,再度引き直すまではずっとその恩恵を得られる。

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 さて,筆者のダンゴムシは2回の脱皮を経て成虫になったが,しばらくしてその時が来てしまう。寿命を迎えたのだ。ゲーム内では,昆虫が死んだ場合,お墓に埋めるか,標本にするか,ホルマリン漬けにするかという選択肢が与えられる。
 私は少し考えた末,お墓を選んだ。(実績を気にしなければ)どれを選んでもよい。ペット育成ゲームで,死んだあとどうするかを選べるのは珍しい。ありがとうの気持ちをこめて安らかに眠らせてあげるか,いつでもその姿を見られるような形に残すか,なかなか悩ましい。

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 といった具合で一匹目を育ててみて思ったのは,ゲームスピードの速さだ。最初に育てたダンゴ昆虫が成長して死を迎えるまで,1時間もかからなかった気がする。ライフサイクルがとても早いのだ。てっきり何日もかけて育てていくような印象があったので,この展開の早さには驚いた。

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 また,テラリウム内にはいろいろな家具を設置できるのだが,それに対して昆虫のリアクションはあまりない。基本的に画面を左右に移動するだけなので,そのあたりが少し物足りないと感じた。
 日本語未対応という点も人によってはネックになるかもしれないが,難しい英語はほとんど使われておらず,雰囲気で十分楽しめるレベルではある。

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 個人的には画面サイズを自由に変更できるのが嬉しいところ。デスクトップの端に置いても邪魔にならないくらい小さくして,たまに画面を見ながらお世話をする。こうしていると,やはり子どもの頃に遊んだたまごっちやデジモンを思い出す。

 ドット絵で描かれるかわいらしい昆虫たちは,きっとリアル昆虫が苦手だという人にも癒しを与えてくれるはず。本作はダンゴムシの飼育を体験できるデモ版も配信されているので,ちょっとでも興味がわいたという人はぜひダウンロードして遊んでみてほしい。


  • 関連タイトル:

    Bugaboo Pocket

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