「伊達鍵は眠らない - From AI：ソムニウムファイル」の脱出パートでは，論理的な思考が鍵になる!?［Switch 2先行体験］

　任天堂が本日（2025年4月3日）開催したメディア向け体験会「Nintendo Switch 2 Premiere」に，「伊達鍵は眠らない - From AI：ソムニウムファイル」がプレイアブル出展されていたので，そのプレイレポートをお届けしよう。

出展されていたのはもちろんSwitch 2版だが，本作はPCとSwitch向けにもリリース予定

　「AI：ソムニウムファイル」シリーズのスピンオフ作品としてリリースされる本作では，主人公の伊達 鍵（だてかなめ）が，危険な脱出ゲームに参加させられたネットアイドルのイリスを救うため，眼球型AIのアイボゥとともに，事件解決へ挑む。

　シリーズ作品には，現実世界で聞き込みや調査を行う「捜査パート」，何者かの夢の世界に入りこんで捜査する「ソムニウムパート」があるが，本作ではそれに加えて，密室に仕掛けられた謎を解く「脱出パート」が新しく用意される。

主人公の伊達 鍵。左目に入っているのがアイボゥ

ソムニウムパートでは，アイボゥが少女のような姿になって活躍する

　今回試遊できたのはその脱出パートだが，試遊前に「イージーモードを選んでください」という指示が。試遊の時間が短いこともあり，指示通りにスタートした。

　ゲームが始まると，登場したのはイリス。どうやら宇宙船の中に閉じ込められているようで，彼女を閉じ込めた張本人である宇宙人（？）から，「誰か1人と連絡を取れるデバイス」を渡される。もちろんイリスが選んだのは伊達で，その助言を受けながら脱出を目指すことになる。つまり，このパートでプレイヤーが操作するのは伊達ではなくイリスだ。



　脱出パートでは，部屋の中にあるものを調べたり，アイテムとして入手したり，アイテム同士を組み合わせたりといった感じで，部屋の謎を解いていく。基本的なルールは，いわゆる脱出ゲームと同じと言ってよさそうだ。

　イリスが閉じ込められている宇宙船は，なぜか古代遺跡のような内装になっていて，手に入るもののデザインも遺物風。だが「鍵っぽい」と思ったアイテムはやっぱり鍵で，鍵穴のような場所に差し込むと，その仕掛けが動くといった感じだ。


　プレイ中［ZL］ボタンを押してサーチすると，近くにあるアイテムや，調べるべき場所が黄色のカーソルで表示される。今回のプレイでは回数制限もなかったので，脱出ゲームにおいてはかなり便利というか，便利すぎて歯ごたえがなさすぎでは……と思ったのだが，ノーマルモードでは回数制限が付き，ハードモードでは使用不可になるとのことだった。


　個人的な話になるが，筆者が脱出ゲームで詰まるときの原因には，「ものを見つけられない」ことが多いような気がする。アイテムとして使うものが小さかったり，目立ちにくい色だったりで，近くを通ってもスルーしてしまうのだ。

　メインの謎は「そのアイテムをどこに使うか」「何と組み合わせるのか」にあるのに，その前段階で詰まってしまうので，徒労感が強くなる。「そこを念入りに調べるのが脱出ゲームだろうが」と言われたらそのとおりなのだが，そんな筆者なので，回数制限ありでサーチを使うのはいい塩梅なようにも感じた。

　そんな感じで，残り時間を睨みながらサーチを使い，仕掛けをいくつか動かしたところで試遊は終了。残念ながら脱出まではたどり着けなかった。

　脱出ゲームとしてもしっかり楽しめたのだが，気になるのはこの脱出パートが，物語や捜査パート，ソムニウムパートとどう絡んでくるかだ。
　個人的に，シリーズ作品のソムニウムパートには，「（夢の世界という）密室的な空間で謎を解く」という点で，脱出ゲームに似た雰囲気を感じていたので，そのあたりをスパイク・チュンソフトの方に聞いてみた。

　大きな違いは，謎の性質にあるという。ソムニウムパートは，夢の世界での捜査ということもあり，現実では考えられないようなことも起こるのだが，脱出パートではより論理的な謎解きを意識しているとのこと。
　確かに今回の試遊でも，解き方に気づく/気づかないは別として，謎とそのヒントのつながりかたは非常に自然だったと思う。

　プレイ中には，宇宙船のマップのようなものが表示されたのだが，そこには今回の舞台となった部屋のほかにも，多くの部屋があるようだった。だとしたら，この後の脱出パートもイリスの担当ということになるのだろうか？　そのあたりを気にしつつ，発売日を待ちたい。

「伊達鍵は眠らない - From AI：ソムニウムファイル」公式サイト