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[プレイレポ]右手と左手の協力プレイで挑む「Ambidextro」。開始5秒で脳がバグる
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印刷2025/04/06 13:00

プレイレポート

[プレイレポ]右手と左手の協力プレイで挑む「Ambidextro」。開始5秒で脳がバグる

 「脳がバグる」――この言葉を日常で使うことはあっても,実際にそれを体験することは稀だろう。しかし「Ambidextro」をプレイすれば,その感覚が何を意味するのか,起動してわずか数秒で痛感することになる。

 Majorariattoが世に解き放ったこの独創的なゲームでは,魔女によって誘拐された王子と王女を救出するために,文字通り半分に切断された魔法使いを同時に操作するという,斬新な挑戦が待ち受けている。

画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / [プレイレポ]右手と左手の協力プレイで挑む「Ambidextro」。開始5秒で脳がバグる

 プレイヤーはキーボードやゲームパッドを使って,左手と右手でそれぞれ別のキャラクターを操る。つまりは,左右の手に異なる指令を出すという日常ではほとんど使わない能力が要求されるのだ。ゲームをスタートしてすぐに,私は自分の両手がまるで初めて会った赤の他人のようにバラバラの動きをすることに戸惑った。



左の魔法使いがジャンプすると,右の魔法使いが死ぬ


 ゲームの構造はシンプルだ。全100レベルのシングルスクリーン形式のステージが用意されており,各レベルでは時間制限内に左右の魔法使いを合流させることが目標となる。
 しかし,そのシンプルさとは裏腹に,実際のプレイでは並々ならぬ集中力と忍耐が求められる。最初のうちは比較的簡単なレベルから始まるが,ゲームが進むにつれて左右の連携がより複雑になり,障害物や仕掛けが増えていく。

画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / [プレイレポ]右手と左手の協力プレイで挑む「Ambidextro」。開始5秒で脳がバグる

 プレイ中,私は何度も自分の脳が処理能力の限界に達していると感じた。左の魔法使いがジャンプしている間に右の魔法使いを走らせる――といった操作が多く,慣れるまでに相当な練習を要する。
 現に私は最初の5ステージをクリアするのに20分ほどかかった。勝手なイメージだが,ピアノやドラムを演奏できる人であれば,ここまで苦労することもないだろう。

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 ただ,何度も何度も失敗を繰り返していると,それまで不器用にバラバラだった動きが,いつの間にか絶妙にシンクロし始める瞬間が訪れる。無意識にも指が,脳が,このゲームに慣れてくるのだ。
 やがてそれはリズムとして体に刻まれ,クリアしたときはまるで二つの異なる楽器を同時に演奏しているような,不思議な高揚を覚えた。ピアノが弾けるってこんな感覚なのだろうか。

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 このなんとも言えない奇妙な体験は,本作をプレイしていれば必ず訪れる。それほどまでに,このゲームの難度設計は絶妙だ。徐々に難しくなる難度のカーブは,プレイヤーのスキル向上に合わせて自然に調整されており,「あきらめなければいずれクリアできる」ようになっている。

画像ギャラリー No.009のサムネイル画像 / [プレイレポ]右手と左手の協力プレイで挑む「Ambidextro」。開始5秒で脳がバグる

 「Ambidextro」はSteamにて920円で販売中だ。脳と身体の新たな可能性を探求するこの実験的な作品は,プレイ後に新しい技能を身につけたような稀有な充実感をもたらしてくれる。大手スタジオの大作には見られない独自のビジョンと創造性がこのゲームには詰まっているので,ぜひ体験してみてほしい。


  • 関連タイトル:

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