プレイレポート
ジェームズ・ボンドとなって緻密なステルスアクションを楽しめる「Cypher 007」(今日から始めろApple Arcade #25)
「Apple Arcade」は,Appleが月額900円(税込)/年額6000円(税込)でiPhone / iPad / Mac / Apple TV / Apple Vision向けに提供している,ゲームのサブスクリプションサービスだ。
この連載では,広告やゲーム内課金なしでプレイできるタイトルが現在200種類以上配信されているこのサービスの中から,4Gamerがチョイスしたタイトルを紹介していく。
第25回では,スパイ映画「007」シリーズをモチーフとしたApple Arcadeオリジナルのステルスアクション,「Cypher 007」を紹介しよう。
「Cypher 007」
オススメポイント
1.Apple Arcadeオリジナルタイトルの「007」ゲーム
2.緊張感あふれる斜め見下ろし型ステルスアクション
3.二重人格のボンド!? 人気キャラも登場するオリジナルストーリー
「Cypher 007」ダウンロードページ
スパイ・アクション映画として60年以上の歴史を誇る「007」シリーズは,過去にいくつかゲーム化されてきた。ヒット作も多いので,プレイした経験がある人は少なくないだろう。
今回紹介する「Cypher 007」は,そんな「007」のゲームタイトルの現時点での最新作である。
本作は,プレイヤーが“殺しのライセンス”を持つ英国のエージェント「007」こと「ジェームズ・ボンド」となってミッションに挑むアクションゲームである。が,そのストーリーはかなり弾けている。
公式によると,犯罪組織スペクターのリーダー,ブロフェルドが「マインドトラップ」なる洗脳技術を使い,ボンドを精神の牢獄に閉じ込め,彼を究極の二重スパイに仕立て上げようとする……,といったバックストーリーが紹介されている。
スイスのスペクターのアジトに潜入して諜報活動を行ったボンドは罠にはめられ,反逆罪の濡れ衣を着せられて,政府から追われる立場となってしまうのだ。そんなボンドが,ミス・マネーペニーの協力により,追跡から逃れ,自身にかけられた嫌疑の真相に迫っていくのである。
物語には序盤からマネーペニーやトレヴェルヤン,ブロフェルドといった「007」シリーズの人気キャラクターが登場するため,ファンにはグッとくるものがあるはず。会話時に登場する彼らの顔グラフィックスは,カートゥーンアニメ風のオリジナルの姿で描かれている。
ゲーム本編は,クォータービューのステージクリア型ステルスアクションとなっている。ステージごとに異なるシチュエーションの中,敵や監視カメラの目をかいくぐり,ミッションをこなしていくというものだ。
敵やカメラの視界は扇形に表示されるスタイルで,ボンドがその中に入ると追跡の後に攻撃される。しゃがんで歩いたり,物陰に隠れたり,手持ちのガジェットやステージのギミックなどを利用したりして,敵の視界から隠れて活路を見いだすことが重要となる。
ボンドの武器はテーザー銃と複数のガジェットで,これらをうまく活用することがステージ攻略のカギとなる。
前者は敵をスタンさせる銃で,敵にヒットさせてHPを0にすれば気絶させられる。通常は単発のものだが,敵が持つより強力な銃を現地調達するのも戦略の一つとなる。
後者のガジェットは「Qボール」なる敵の気を引くボールや,敵が動くルートを確認できる「スマートグラス」など,スパイアクションらしいものがそろっており,ゲームを進めていくと新たなものが手に入る。ステージ開始時には武器とともにアップグレードすることも可能だ。
ボンドにももちろんHPがあり,敵から攻撃されればこれが減っていく。0になるとミスとなり,チェックポイントからリスタートとなる。ボンドが倒れたときまでに倒した敵は復活しないので,ごり押しで進めることもできるが,後述するスコアを意識したプレイ時はミスをしないことが必須となるだろう。
お気付きの人もいるかもしれないが,このゲームシステムはステルスアクションの名作「メタルギア ソリッド」をかなりリスペクトしているようで,プレイフィールなども近いように感じられた。
ステルスアクションをプレイした経験があるなら,「007」の知識があるなしに関係なく,すんなりゲームに入っていくことができるだろう。
面白いのは,この手のアドベンチャーテイストが含まれるタイトルとしては珍しく,スコアが設定されている点だ。
敵をテイクダウンした数やステージ中の「情報」「設計図」「部品」「収集アイテム」といったものの取得数,そしクリアタイムなどによってスコアが算出される。そしてそれをリーダーボードに登録すると,自身の世界ランキングが分かるという仕組みが用意されている。
各種アイテムの取得や敵を倒すことは手っ取り早いスコアアップ手段となるが,そのためには特定の手順が必要だったり,敵の目をそらしたりする必要があったりするものもある。そのため,すべてのアイテムを取ろうとして時間がかかってしまうこともあり,必ずしもハイスコアにつながるわけではない。
初回のゲームプレイはステージクリアを目指すことになると思われるが,クリアしたステージはリプレイが可能なので,どのように動けば高いスコアを狙えるのか,詰将棋のようにじっくりと挑んでみるのも本作のプレイスタイルの一つだ。
そのほか,ゲーム中で入手したアイテムを消費することで,ボンドの新しい服装を入手できる。これらは「007」シリーズでボンドが着用していた印象的なものがそろっている。こうした通好みのやり込み要素も充実しているので,退屈せずに遊べるのは間違いない。
開発陣はかなりの「007」ファンだそうで,Apple Arcadeの紹介ページでもそのことがアピールされている。彼らの同志であるプレイヤーが楽しめるのはもちろんだが,「007」に関する知識がなくても,シンプルかつ良質なステルスアクションとして楽しむことはできるはず。
登場人物やシリーズタイトルなどを検索してみればその背景も分かるので,「007」シリーズに入っていくきっかけとなるかもしれない。
じっくり腰を据えてプレイして,ゲームならではの「007」の物語とアクションを大いに楽しんでいただきたい。
「Cypher 007」ダウンロードページ
Apple Arcade:月額900円(税込) / 年額6000円(税込)
Apple One:月額1200円(税込)
※「iCloudプラス(50GB)」「Apple TV+」「Apple Music」「Apple Arcade」を利用可能
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