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[インタビュー]PC版「FINAL FANTASY VII REBIRTH」がついに配信開始。北瀬Pと浜口Dが語る,リメイク第2弾の魅力とPC版ならではの特徴
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印刷2025/01/23 12:00

インタビュー

[インタビュー]PC版「FINAL FANTASY VII REBIRTH」がついに配信開始。北瀬Pと浜口Dが語る,リメイク第2弾の魅力とPC版ならではの特徴

 スクウェア・エニックスは本日(2025年1月23日)23:00,PC版「FINAL FANTASY VII REBIRTH」(以下,「FFVIIリバース」)の配信を,SteamおよびEpic Games Store にて開始する。
 本作は「FINAL FANTASY VII」(以下,「FFVII」)リメイクプロジェクト3部作の2作めで,PlayStation 5版は2024年2月29日にリリースされていた。
 今回,PlayStation 5版「FFVIIリバース」に対する反響や,PC版の特徴,そして3作めの進捗といった気になる部分を,プロデューサーを務める北瀬佳範氏と,ディレクターの浜口直樹氏に聞いた。

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「FINAL FANTASY VII REBIRTH」公式サイト



ファンの間で話題になったのは

あらためて描かれたエアリスの運命


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 「FFVIIリバース」のPlayStation 5版がリリースされてから1年近く経ち,多くのファンからさまざまな声が寄せられたかと思いますが,印象に残っているものがあれば教えてください。

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北瀬佳範氏(以下,北瀬氏):
 やはり,エアリスの運命をどう描いたかという部分への反響が大きかったですね。基本的には原作を踏襲しつつも,表現や演出の部分で新しい試みをしているので,いろんな受け取り方をしていただけたように思います。こちらで想像していた以上に,多くの皆さんが,議論や考察をしてくださっているんです。
 皆さんに興味を持っていただいて,そこがうまく3作めにつながれば……という思いがあったので,そこはほっとしています。

4Gamer:
 原作がリリースされた当時も,「エアリスが復活する裏技がある」などの都市伝説的なウワサが流れていました。

北瀬氏:
 そっちの方向で盛り上がってしまうリスクも危惧していましたが,そうならないようにていねいな演出を心掛けました。。

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4Gamer:
 リメイクプロジェクトは原作と比べ,全体に演出面がとてもていねいで,「これはこういうことなんですよ」と言い切っている印象を受けています。

浜口直樹氏(以下,浜口氏):
 確かに原作は,当時のグラフィックスを筆頭にプレイヤーが独自に解釈できる余地を残していたと思います。「FFVIIリバース」はグラフィックスが格段に綺麗になって,映画と遜色ないくらいになっていますから,おのずと表現や演出が,我々作る側の解釈が強く反映されているというのはありますね。

4Gamer:
 実際,原作をプレイしていた当時は,キャラクターのレベルを上げながら,余計なことばかり想像していた記憶があります(笑)。
 その一方,リメイクプロジェクトは,よりストーリードリブンで,とにかく物語を体感しながらゲームを進めていけるような快適さを感じました。そこも狙いどおりなのでしょうか。

浜口氏:
 そうですね。分かりやすいところで言うと,今回はユフィやヴィンセントのような任意キャラクターもストーリーに巻き込んで,彼らについて描きました。
 また,サイドクエストなどをやり込めば,キャラクターをさらに深く知ることができるといったように,世界観に対しての介入度をプレイヤー自身が選択できるようにもしています。
 そこは現代の表現に合わせてしっかり決めて,皆さんにお届けしようと狙った部分です。そこがおっしゃっていただいたような“ていねいさ”につながっていると思いますし,我々が今回のリメイクプロジェクトで目指したところでもあります。

北瀬氏:
 少し別の観点からの話をしましょう。
 今回我々は,発売後も海外メディアの皆さんからインタビューを受けることがあったのですが,その内容をファンの皆さんがまとめ記事や動画などで取り上げていたのですね。「サウジアラビアでは浜口がこんなことを言っていた」みたいに(笑)。
 原作の当時はそんなことはありませんでしたが,今回は何を言っても大きく取り上げられ,発言するごとに記事や動画もアップデートされていくんです。そこが今までと違うところで,同時に3作めに対する期待も実感しました。

浜口氏:
 そういう時代なのかもしれないですね。最近だと翻訳機能が充実していますから,海外の記事も簡単に読めるようになったというのも大きいでしょう。
 自分自身,アラビア語は読めませんが,翻訳ボタン1つでそれっぽく訳してくれますから。

北瀬氏:
 今日は2人一緒ですけど,個別にインタビューを受けることもあるので,そういった記事や動画を見て「浜口,こんなこと言ったんだ」と知ったり(笑)。

4Gamer:
 「そんなつもりで言ったんじゃないのに」みたいなこともありませんか?

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浜口氏:
 いやぁ……。それはあります。とくに翻訳が入ることによって,ニュアンスが変わったりしますからね。
 例えばクラウドの母親のセリフで,「あんたにはねぇ……ちょっとお姉さんで あんたをグイグイ引っ張っていく そんな女の子が ぴったりだと思うんだけどね」というものがあります。日本語で要約すると,「クラウドは,積極的なガールフレンドのほうが相性がいいと思う」みたいなニュアンスなんですよね。
 ただ,海外版ではそこまで詳しく翻訳されていなかったので,このセリフについて海外のメディアから質問を受けたんです。そのときの私の回答が翻訳されてニュアンスが変わってしまった結果,「クラウドとエアリスの間にあるのは,恋愛感情ではなく姉弟愛である」と解釈する海外のファンがいたんです。

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4Gamer:
 ああ,そこは日本のゲームやアニメ,各種フィクションの文脈をおさえていないと,なかなか難しそうです。

浜口氏:
 さらに,この発言について海外のファンの方から,「どういうことなのか,考えを聞かせてください」みたいに,SNSでダイレクトメッセージが送られてきたりして(笑)。

4Gamer:
 そこは個人として回答しようがないですよね(笑)。

浜口氏:
 はい……。
 あらためてお伝えしておきたいのですが,我々クリエイターがゲームの外側で「クラウドはティファが好き」「いや,エアリスが好き」みたいなことを公表することはありません。ゲームの中で表現していることがすべてですから,質問されても回答はできません。ご了承ください。


PC版は3つの動作モードを用意

Steam Deckでも安定したプレイが可能に


4Gamer:
 さて今回の本題に入ります。
 「FFVIIリバース」のPC版は,PlayStation 5版とは何が違うのでしょうか。

浜口氏:
 一番大きな点は,プレイヤーの皆さんがお使いのPC環境に応じて,「プレイ可能」「推奨」「最高品質」という3つの動作モードを用意したことです。最高品質モードでは,PlayStation 5 Pro以上の画質でゲームをプレイできます。
 また,PC版は,PlayStation 5版からライティングの仕組みや設定を全般的に見直しているので,キャラクターの表情を筆頭にグラフィックスが劇的に向上しています。ここもPC版のセールスポイントです。


4Gamer:
 スペックが均一なPlayStation 5は,それはそれでいい部分もある一方,突出できない側面もありますが,PC版ではそういった制約がなくなるわけですね。

浜口氏:
 そのとおりです。私自身,一人のクリエイターとしてPlayStation 5は素晴らしいハードウェアだと思っていますが,より高度な表現を目指そうとするとどうしてもスペックの制約に引っかかってしまいます。
 その意味では,どんどん進化してスペックが上がっていくPCなら,我々の作ったアセットの魅力を最大限引き出せるというのは事実ですね。

4Gamer:
 PCゲームだと,最低動作環境と推奨環境でゲーム体験がかなり乖離するケースも少なくありません。クリエイターとしては,やはり推奨環境でプレイすることをオススメしたいのでしょうか。

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浜口氏:
 実は今回,我々のチームがPC環境への最適化を本当に頑張ってくれたので,最低動作環境でも十分なゲーム体験を提供できるものになりました。解像度こそ少し落ちますが,30フレームで安定して動くので,それこそGeForce RTX初期モデルのグラフィックスカードでも遊べます。
 ただ,PlayStation 5版と同等のゲーム体験を求めるのであれば,推奨環境を選んでいただきたいですし,「FFVIIリバース」のためにPCを買い換えるくらいモチベーションの高い方は,RTX 4070や先日発表されたRTX 50シリーズを用意して最高品質モードで遊んでいただけたらと思います。そこは本当に,皆さんそれぞれの環境に合わせていただきたいですね。

北瀬氏:
 今回のPC版は,高いクオリティで遊んでもらいたいという気持ちも,もちろんあります。ですが,より多くの皆さんに遊んでいただきたい,プレイヤー数を増やしたいというところも大きなテーマになっているんです。そのため,スペックに応じたチューニングには,かなり注力しました。

浜口氏:
 社内では,Steam Deck上でも安定したフレームレートで動作することを確認できています。また,Valveの審査でもDeck Verifiedをもらえましたし,私個人としてはSteam Deckでも十分満足していただける仕上がりになっています。

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4Gamer:
 Steam Deckの画面サイズを考えると,「FFVIIリバース」は表示される情報量が多くてプレイに支障を来すのでは? と思ってしまうのですが……。

浜口氏:
 そういった懸念を払拭すべく,フォントサイズから見直しました。実は「FFVIIリメイク」のPC版を出したときは,Steam Deckのリリースタイミングと重なっていたんですよ。
 そして「FFVIIリメイク」はDeck Verifiedをもらえて,「Steam Deckで動くんだ!」と海外ではすごく盛り上がりました。日本だとそこまで感じないかもしれませんが,海外だとSteam Deckで動くかどうかはすごく大きいことなんですよね。

4Gamer:
 携帯型のゲーム用PCも増えていますし,そこは決して無視できる市場ではないということですね。
 少し関連しますが,海外のみならず,昨今は日本でもPC向けのゲームがビジネス的に無視できない存在感になっています。そうなると,「なぜPlayStation 5版とPC版を同時に出さないのか」という疑問を抱く人もいらっしゃると思いますが,そのあたりはどのようにお考えでしょう。

浜口氏:
 まず「FINAL FANTASY」のブランドやフランチャイズ,ひいては我々スクウェア・エニックスは,ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)さんと,非常に良好なパートナーシップを築いてきました。これは今後も変わらず継続していきたいと,強く思っています。
 ただ世の中の流れとして,ゲームをプレイするプラットフォームを特定のハードウェアに限定することで,メリットだけが大きい時代ではなくなってきているというのも事実です。実際,SIEさんのタイトルも,PlayStation 5版だけでなくPC版もリリースされるケースが増えていますよね。
 我々も今回のリメイクプロジェクトを通じてそういったことを実感しましたし,会社としてもマルチプラットフォーム展開に舵を切ると発表しています。今後の新しいIPもその路線で展開していくので,コンシューマ機版とPC版との同時発売,もしくは両者を限りなく近い時期で発売する流れは必然なんだろうなと私自身は捉えています。

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4Gamer:
 それはやはり,日本市場だけでなく,グローバルな市場を見ていくと,PCの市場がかつてなく広がっているということですよね。

浜口氏:
 はい。個人的には,日本のPCゲーム市場ももう1段階伸びてほしいと思っています。グローバルで見たときの日本のPCゲーム市場は,まだまだ可能性があると思いますし。

4Gamer:
 極論,PCをビジネス用途だけで見ると,性能的には十分なところまで来ているんですよね。それもあって各PCメーカーも「次はゲームだ」という感じでプロモーションをしている印象があります。
 となると,コンシューマ機に求められる役割は,今後どうなっていくのでしょうか。

浜口氏:
 私個人はPCでもコンシューマ機でもゲームをプレイしますけれど,どちらでも出ているタイトルはコンシューマ機版を選ぶ傾向があります。
 それは,コンシューマ機はスペックが統一されているので,ゲームの安定した動作が見込めるから……というのが大きいからなんです。そういったことも考えると,今後しばらくは,コンシューマ機もPCも,といった形で幅広く展開していくことが求められるのかなと考えています。

4Gamer:
 実際のところ,PCだと各種ドライバの設定や更新をはじめ,ハードルの高い部分はまだありますよね。そういうことを考えなくていいところが,コンシューマ機のメリットの1つかもしれません。

浜口氏:
 そうですね。繰り返しですが特定のプラットフォームに限定していくよりも,市場を見ながらどのプラットフォームにも柔軟に対応できるようにしていくことが,どんなゲームでも必須の流れなんでしょう。現在デジタルコンテンツを作っているクリエイターとして,そこは肌で感じています。

4Gamer:
 話は逸れますが,プラットフォームの垣根を越える手法として,一時期,クラウドゲーミングが注目されてしました。例えば「FFVIIリバース」がクラウドに対応して,モバイル端末で遊べるようになる可能性はあるのでしょうか。

浜口氏:
 可能性はゼロではないですが,クラウド市場はまだ難しいので,現段階で名言できることはありません。それこそかつて,北瀬と私とで,ユビタスさんの協力を得て「FINAL FANTASY XIII」のクラウド版を展開したことがあります。ただ,通信環境によってゲームの体験が左右されてしまうという課題は感じました。

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北瀬氏:
 クラウドゲーミングのメリットは,ストレージを圧迫しないことではあるんです。たとえばPlayStation 5のSSDの残量が少ないときにも,新しいゲームをプレイできるところは強みでしょう。

浜口氏:
 だから,試しにちょっとプレイしてみるというときにはいいんですよ。クラウド環境でゲームをやり込むか,最後までやるかというと少し違う。ともあれ,1〜2世代くらいあとの技術だと,クラウドゲーミングもまた状況が変わってくるかもしれません。

4Gamer:
 それこそグローバル市場で見ると,通信環境がどれほど整備されているかは国や地域によって差が大きいですしね。
 「FFVIIリバース」に話を戻します。PC版の操作方法についても教えてください。PC版はキーボード&マウス操作にも対応していますが,ゲームパッドでの操作とどちらがオススメでしょうか。

浜口氏:
 難しいところですね。個人的には,どちらで遊んでいただいてもいいと思います。たとえばキーボードのキーアサインはカスタマイズ可能で,通常操作とミニゲームでの操作を個別設定できるようになっています。ピアノの演奏のような複雑なミニゲームだと,キーボードのキーアサインをカスタマイズしたほうが操作しやすいかもしれません。

4Gamer:
 ゲームパッド前提で操作方法を考えていくと,ボタンの数などの制約が生まれますよね。今回キーボード&マウスに対応したことで,そうした課題を解決できたということはありましたか。

浜口氏:
 「FFVIIリバース」はPlayStation 5をベースに作ったので,さまざまな機能を入れるにあたって「ボタンのアレとコレを押しながら……」といったことを考える必要は……確かにありました(笑)。
 ゲームパッドよりも押せるものの多いキーボードを使えるようになったことで,プレイヤーの視点では楽になる部分もあると思います。ただ,マルチプラットフォームで展開する以上,すべての対応デバイスを網羅する必要がありますから,「どれで遊んでも不便ではない」というところは目指してきました。

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3作めの開発は極めて順調に進捗中

「リメイク」と「リバース」のその先をお楽しみに


4Gamer:
 そろそろお時間ということで,「FFVIIリバース」に続く,リメイクプロジェクト3作めについても教えてください。

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浜口氏:
 3作めに関しては,「FFVIIリバース」が終わってすぐ,それこそ2024年3〜4月から取りかかっているので,すでに9か月くらい開発をしています。
 2024年内の目標は,リメイクプロジェクト3部作の最後のタイトルで目指すゲーム体験をしっかり固めることでしたが,そこは本当にいいビルドとして仕上がり,チーム全体の意思やビジョンを統一できました。
 2025年からは,しっかり固めた方針のもとゲーム全体をどんどん作り込んでいくフェーズに入っており,私自身が当初に立てたスケジュール感に沿っていい速度で開発が進んでいます。
 次の情報がいつ出せるかは言えないんですが,期待してお待ちください。

北瀬氏:
 ストーリーのあるRPGの大きなプロジェクトだと,ストーリー自体しっかり固まっているかどうかで開発のスピードが変わってしまうんですよね。3作めのストーリーに関しては,野島さん(シナリオライターの野島一成氏)からいただいたシナリオに,私のほうでもう少し完結編としての充実感を増してほしいとお願いしてブラッシュアップしました。それが先日,無事完成しましたので順調に進行できていると捉えています。

4Gamer:
 「FFVIIリメイク」はPS4で,「FFVIIリバース」はPS5でプレイしてきた人からすると,3作めは次世代機向けになるんじゃないかという不安もあるかと思うのですが。

北瀬氏:
 いや,次はご安心ください(笑)。

浜口氏:
 先ほど言ったとおり,これからのタイトルはより多くの皆さんに遊んでいただけるよう,幅広いプラットフォームでリリースしていきます。今の時点で何かお約束できるわけではありませんが,我々としても作ったゲームを多くの人に遊んでいただきたいので,そこは頑張ります。

4Gamer:
 「FFVIIリバース」に興味はあるけど,「FFVIIIリメイク」を遊んでいないんだよな……という方もいると思いますが,そういった方に向けた商品も用意されているんですよね。

北瀬氏:
 はい。PlayStation 5版もPC版も「FFVIIリメイク」と「FFVIIリバース」をセットにした「FINAL FANTASY VII REMAKE & REBIRTH ツインパック」をお手頃な価格で用意していますので,そちらをお楽しみいただきたいです。

浜口氏:
 ちなみに,リリース当初にはなかった,カットシーンを倍速にできる機能や「強くて NEW GAME」モードも搭載しています。

4Gamer:
 リリース間隔が空いたことで,ストーリーを忘れてしまったという方もいると思います。自分も実はそうだったんですが(笑)。

北瀬氏:
 ストーリーがどこまで進んだのか忘れてしまったという方のために,スムースに2作めまでを体験できる機能を入れているので,ぜひご活用ください。
 また,あらすじをまとめた公式動画も公開しています。こちらもご覧いただきたいですね。

4Gamer:
 少し話は逸れますが,リリース間隔が空くことで,ファンによる考察や二次創作が増えたのかな? とも思いました。とくに「FFVII」は,主人公のクラウドを筆頭にそれぞれのキャラクターが立っているので,各自にフォーカスを当てたものが多いように思います。

北瀬氏:
 そこは1つのキャンペーンやイベントのようなものだと捉えています。我々としても,うれしいことだと思っています。

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4Gamer:
 そうしたファンの動きにつながる一因として,「FFVII」が,基本的に1990年代後半だからこそ生まれたコンテンツだからなのでは? と思うんです。主人公達が抱える葛藤などを含めて,あの時代のコンテンツ全般に共通していたモヤッとした感じがあって。それが今回のリメイクプロジェクトによって,そういった空気を残しつつも,現代的に洗練されたという感覚があります。

浜口氏:
 「FFVII」の設定自体は,ある種普遍的なものですから,現代の10代がプレイしても理解できたり納得できたりするんですよね。ただ表現は今風にアレンジしないと,若い人達にはなかなか受け入れてもらえません。そこは常に意識しています。

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4Gamer:
 最後に今回のPC版で,初めて「FFVIIリバース」に触れる人に向けて,どんなところを楽しんでほしいか教えてください。

浜口氏:
 すでに「FFVIIリメイク」をプレイしている方であれば,「FFVIIリバース」には2つの大きなポイントがあります。1つは冒頭で北瀬が触れた,エアリスの運命ですね。これはもうゲーム史の中でも長く語り継がれている話題の1つですから,25年以上時が経った今,それをどういう表現で生まれ変わらせたのかというところは,「FFVIIリバース」ならではの体験です。ぜひFFVIIファンの皆さんには,ご自身で体験していただきたいです。

4Gamer:
 もう1つのポイントはどうでしょうか。

浜口氏:
 FFシリーズも含めてRPGは開発の難度が上がっており,広大な世界の中での冒険を表現するのがどんどん難しくなっています。とくにオープンワールドだと,世界の中のとある地域のとある1区画だけが舞台なんていうスケール感が一般的ですよね。でも「FFVIIリバース」では,世界規模のスケールでオープンワールドを体験できます。FFシリーズだけ見たとしても,近年にはないゲーム体験を提供できていると思うので,そこはぜひご自身で確認してみてください。

北瀬氏:
 今回PC版をリリースすることで,PlayStation 5を持っていない方にも遊べる環境を整えることができました。3部作ということで「3つそろってからでいいや」という方もいらっしゃるとは思いますが,先ほど話題に挙がりましたが,3部作の次のタイトルを待つ間のインターバルでは,ネットなどで議論や考察,二次創作を楽しんだり,3作めがどうなるか予想したりといったことができます。
 そういったキャンペーンに乗っかっていくのが,楽しさを増幅させることになると思うので,「FFVIIリメイク」も「FFVIIリバース」もプレイしていないという方は,この機会にぜひ遊んでみてください。

浜口氏:
 繰り返しですが,「FINAL FANTASY VII REMAKE & REBIRTH ツインパック」もありますしね。早期購入セールで,30%のディスカウトもされますから!

4Gamer:
 ありがとうございました。

「FINAL FANTASY VII REBIRTH」公式サイト

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