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プレイレポート
[プレイレポ]「龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii」はすべての遊びが海賊団の強化につながる。寄り道こそが“正攻法”だ
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「龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii」公式サイト
パレカナの教祖により,「ある物騒なもの」の不法投棄が行われていたネレ島。その後始末をするために,日本から志垣輝彦(演:青木崇高)率いる東城会系の元極道たちが島に渡り,作業に従事していた。真島吾朗は彼らの後見人として島に来ていたが,乗っていた船が巨大イカに襲われて遭難してしまった。
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真島は流れ着いたリッチ島で,ノアに命を救われる。島から出たことがない少年の「外の世界を見たい」という夢をかなえるため,真島はなりゆきで海賊船を手に入れることになる。
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リッチ島やその周辺には海賊の扮装をしたアウトローがたくさんいるが,それはマッドランティスで行われている賭け試合「パイレーツコロシアム」の影響だ。本来は試合の演出,いわばコスプレなのだが,アウトローたちは頭の中身まで“海賊らしく”なっていた。普段から訓練を兼ねて帆船を乗り回し,武器や服装も時代がかったものを選び,周辺の島々は財宝の隠し場所に使うという塩梅だ。
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記憶を失っていた真島は,仲間がいるかもしれないメレ島に向かうため,またノアの期待に応えるために,海賊から船を奪って船長となる。そして,用心棒兼コックのマサル・フジタ(演:ロバート 秋山竜次),ノアの父親で操舵手のジェイソン・リッチ(演:松田賢二)をはじめとする海賊団の仲間を次第に増やしていく。
そんな「新進気鋭の船長」として頭角を現した真島吾朗に対し,マッドランティスを支配する“女王”はネレ島の秘密をほのめかすのだった。
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もちろん,いつまで経っても日本に帰ってこない「兄弟」にしびれを切らしたこの男も,すでに動き出していた……。
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本作の物語は「この男」が登場する第3章あたりから大きく動き出し,プレイヤーをぐいぐいと引き込んでいく。遊びの要素に関しても第1章や第2章では順に開放されるが,やはり第3章からが本番といった印象だ。
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常に意識しておきたい海賊団の強化
メインストーリーを進めていくには,ただ敵をぶちのめすだけでなく,海賊団を率いて,ほかの海賊団と戦ったり,パイレーツコロシアムの試合を勝ち抜いたりする必要がある。帆船は1人では動かせないし,船員の数や質が不十分だと強力な相手には敵わない。常に船員探しとスカウト,育成を意識したいところだ。
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船員候補はホノルルシティやマッドランティスのあちこちにいるため,金やアイテムを渡したり,バトルで倒したりするなど,さまざまな方法で海賊団に迎えられる。「龍が如く7」における一番製菓の従業員や,「龍が如く7外伝」の闘技場メンバーをスカウトする要領に近いだろう。
ただ,「龍が如く8外伝」の船の戦いはサブ要素ではなく,常に行うものなので「強化する意義」を実感しやすい。
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また,本作ではサブストーリーの登場人物に従来以上のスポットが当てられている……というか,戦いにあまり向いていないキャラクターまでも,どんどん船員としてスカウトできる。
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船員候補の居場所に向かっていたら,意図せずにサブストーリーが始まり,しかしそれを解決することでも新しい船員が増えることもある。ミニゲームの好成績が加入の条件となる船員もいたりして,プレイヤーは自然にいろいろな遊びを体験していく。
従来のシリーズ作品にも増して,「メインストーリーを進めるために船員を探していたら,いつのまにか“寄り道”を全力で楽しんでいた」……そんなプレイヤーが続出しそうだ。
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また,船員のパラメータを見比べ,船のどの持ち場を担当させるのかを考えるのは,悩ましくも楽しいポイントだ。そうして選んだ船員はメインストーリーのカットシーンに登場することもあり,それなりに愛着が湧いてくるだろう。
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船員たちの活躍の場である海戦パートは,相手の射撃をブースト加速やドリフトにより回避でき,操作に慣れるとかなり自由が利くようになる。武器を使用できるドライブゲームのような感覚なので,帆船に馴染みがない人でも大丈夫だろう。
一方,「波の谷間」を利用して相手の射線の下をくぐるといった,海ならではの戦い方があるのも楽しい。
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海の探索も,かなり分かりやすい作りになっている。海はいくつかのマップに分かれているが,周囲は常に島影などが見えていることが多い。水平線しか見えない外海を航海して小さな島を探す……といった厳しい状況はなさそうだ。
そして,島々を巡って宝を集めたり,洋上のあちこちに点在する強敵を倒したりする遊びもたっぷり。これまた,“寄り道”の王道を存分に楽しめる。
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軽快に動けるからこそ,判断が大事
真島のバトルアクションは瞬時の判断が反映されやすく,とても軽快かつ爽快だ。ただ,相手も銃やポールウェポンを所持している率が高く,真島をしっかり捕捉してくる。もちろん難度にもよるが,しっかり警戒して回避することが大事になるだろう。
バトルスタイルの“狂犬”は「相手を空中に浮かして,自らも飛んで1対1で戦う状況」を簡単に作れるため,敵の集団に対してもあまり囲まれることなく戦える。
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技を習得していくと,徐々にテクニカルな戦い方も可能になる。ラッシュの長押しで相手を空中に打ち上げたり,フィニッシュの長押しでドスを構えて突進し,相手の背後まで駆け抜けたりと,どちらもそのまま次の攻撃につなげられる。一度仕切り直したいときの手段として便利だ。
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そして,「狂気ゲージ」を溜めると使用できる「分身」はとにかく強力だ。戦力が一気に3倍,4倍になる感覚なので,強めの敵に囲まれたら遠慮することなく使いたい。本作の難度は3段階あるが,最高の「PROFESSIONAL」の場合,分身の使用を前提にしているかのような強敵がなかなかの頻度で登場する。
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もう一つのバトルスタイル“パイレーツ”は,二刀のカトラスで切る,突く,払うといった流れるような連続攻撃が痛快だ。
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相手が吹っ飛んで距離が離れたら,ワイヤーフックを使って接近してもいいが,離れたままカトラスブーメランを投げたり,チャージガンを撃ったりしてもいい。多彩な手段を使い分け,自分にとって望ましい展開に持ち込みたい。
例えば,遠くで孤立している敵にフックを使えば,敵の包囲を抜けつつ1対1の状況を作れるわけだ。
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パイレーツスタイルは狂気ゲージを溜めると,4種類の「呪神楽器」が使える。筆者はまだ「大海の呪神 人喰いサメ地獄の呪い」しか入手していないが,敵に大ダメージを与えたり,電撃を放って動きを封じたりと,切り札として使えるようだ。
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ちなみに,敵の動きを見てから反応したり,技を使い分けたりするのが苦手な人には,ボタン連打だけで戦える「セミオート」操作も用意されている。練習してもなかなか敵に勝てないときは,積極的に頼ったほうがいいだろう。
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「龍が如く8外伝」は真島らしく,新しいバトルアクションが楽しめるだけでなく,“寄り道”要素の存在がこれまで以上に巧みな印象を受ける。なるべくメインストーリーを優先しようと思っていても,船員集めや船の改造には寄り道が必要な作りなので,それらをコツコツ積み重ねるのが好きな人にはたまらない誘惑となるはずだ。
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- CERO D:17歳以上対象
- セガ
- プレイ人数:1人
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- Xbox Series X|S:龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii
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- PS4:龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii
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- Xbox One:龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii
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- ライター:高橋祐介
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