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「RAID: Shadow Legends」冒険記 最終回:微課金で丸1年間遊んだ感想を率直に語ろう
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印刷2025/03/31 17:59

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「RAID: Shadow Legends」冒険記 最終回:微課金で丸1年間遊んだ感想を率直に語ろう

 ファンタジーRPG「RAID: Shadow Legends」PC / iOS / Android)を,ゼロから遊ぶ連載「『RAID: Shadow Legends』冒険記」だが,今回でなんと最終回を迎える。

 2024年4月に初めてゲームを起動してから,微課金(1000〜3000円/月程度)でコツコツと遊んできたわけだが,ついにその旅も終わろうとしている。果たしてこのゲームはどんなゲームで,何が面白く,どこを改善してほしいのか。長期的にゆるく遊んできたプレイヤーが感じたことを,書き連ねていく。

主にSteam版で遊んでおり,合計プレイ時間は約1560時間となった。放置時間が長かった部分もあるが,結論を語るには十分な時間だと思う
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 なお,1年前のファーストインプレッションについては,本連載の第1回で紹介している。気になる人は改めて読んでみてほしい。

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 Plariumが展開するファンタジーRPG「RAID: Shadow Legends」。重厚なストーリーと膨大なコンテンツがウリの本作だが,果たして今から遊んでも楽しめるのだろうか。新連載「RAID: Shadow Legends」冒険記の第1回では,初心者の筆者が,RAIDの厳しく濃い世界に驚愕する模様をお届けする。

[2024/04/16 17:01]

「RAID: Shadow Legends」公式サイト

「RAID: Shadow Legends」ダウンロードページ

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一番のモチベーションになったのは
作り込みが異常な世界設定とストーリー


 最初に,軽く本作のことを振り返ってみよう。RAID: Shadow Legendsは,独自のファンタジー世界「テレリア」を舞台とするRPGだ。プレイヤーは神に導かれた指揮官となり,英雄たちを率いて邪悪な存在と戦い続けることになる。

 ストーリーについてだが,普通に遊ぶと「正統派なファンタジー世界」という印象を受けるが,随所に“語られていない設定”の存在が感じられる。その内容には基本的に触れられず進むので,最後まで攻略してもいくらか疑問が残るだろう。

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 なぜリザードマンが地下に潜んでいるのか。ファーストボーンとはなんなのか。闇の君主シロスはどこで何をしているのか――。本作では,そうした疑問に「膨大なキャラクター個別のストーリー」(伝承)を用意することで答えている。

 この伝承がとんでもないボリュームで,読み解けばキチンと歴史を理解できてしまう。登場する全種族に詳細な歴史があり,テレリアという世界には神話時代から現代に至るまでの流れがすべて用意されているというのだから驚きだ。

 世界設定とストーリーの面白さは,RAIDを遊ぶうえでの一番の原動力だったように思う。伝承はあくまで英雄個人の歴史を語るものなので,最初は“とっかかり”を得るのが難しかったが,ある程度理解してからは伝承を探るのが非常に楽しくなった。

英雄の伝承は,未入手の英雄であっても問題なく読み進められる。世界の緻密ぶりは相当なもので,ちゃんとまとめればテレリアTRPGが作れそうだ
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 それだけに,メインストーリーが全12ステージしか存在しないのはちょっと悲しい。能動的に膨大な伝承を読まなければ,その深みが分からないというのももったいない。テレリアというこだわり深い世界を生かしたコンテンツが今後出てくれば,より愛着をもってゲームに向かえることだろう。

 だからこそ,当連載では第4回から第17回にかけて,各種族の伝承をもとにした歴史解説を行なっていたわけだ。全部をまるごと読むのは大変なので,興味のある種族だけピックアップしてゆったり読むことをオススメする。

連載 内容 リンク
第4回 世界観と伝承の概要 リンク
第5回 バナーロード リンク
第6回 デーモンロード リンク
第7回 ハイエルフ リンク
第8回 ダークエルフ リンク
第9回 セイクリッドオーダー リンク
第10回 スキンウォーカー リンク
第11回 シルヴァンウォッチ リンク
第12回 ナイトレヴェナント リンク
第13回 オーク リンク
第14回 アンデッドホード リンク
第15回 リザードマン リンク
第16回 ドワーフ リンク
第17回 シャドウキン リンク


RAIDのゲーム体験は登山のようなもの
一歩ずつ踏みしめるような成長を楽しめる


 ここまでストーリーの話しかしていないが,それには理由がある。それは,RAIDというゲームの面白さの“核”に触れるまでには相当な時間が必要であり,その間を楽しむためのコンテンツが必要だからだ。

 RAIDの育成システムは極めてクラシックな形式で,膨大な時間とリソースがいる。これを課金だけで解決するのは現実的ではなく,普通のプレイヤーが特定段階をスキップして一足飛びに強くなるのは難しい。

英雄を使える段階まで育て上げる場合,大量のリソースが必要になる。経験値,強化ポーション,装備,強化費用,巻物などを地道に用意していく必要がある
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 そのぶん,成長の段階付けはうまく調整されており,要素を理解すれば「やることがない」とは基本的にならないようにできている。まずはキャンペーン攻略を目指し,一定の戦力が揃ったらダンジョン攻略を進め,遺物(装備品)が揃ったらより難度の高いものに挑んでいく。
 こうした成長の流れはきめ細かく作られているので,常に何らかの目標をもって遊ぶことができる。

 一方,それは成長の遅さが目に見えるということでもある。目前にぶら下げられたエサになかなか食いつけないようなもので,ヤキモキしてしまう人は少なくないと思う。RAIDの体験は登山のようなもので,一歩ずつ踏みしめるような成長を楽しめる人にこそ向いた作品だといえる。

最初期に仲間に加わった英雄たちは,現在でも一線級の働きをしてくれている。カスタマイズの幅も広いので,育った英雄の運用は本当に楽しい
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 そうした成長の中核となる「英雄」については興味深いアプローチがとられており,レアリティの高さが“強さ”に直結せず,バリエーションが力になる構造になっている。それを実現しているのが,非常に極端なボスの性能と,バフ・デバフの共通化システムだ。

 まずはボスだが,ダンジョンボスもクランボスも,全員が極めて尖った能力を持っている。代表的なのは「スパイダー」で,こいつは英雄が1回行動するごとに複数の“子機”を召喚してくる。ついでに本体は子機を食って回復するので,子機に対処できなければまともに戦えない。

 そのため,スパイダー戦においては「行動速度が遅く,強力な単体攻撃を持つレジェンダリー英雄」と「威力高めの全体攻撃を持つレア英雄」であれば,後者のほうが役立つ場面が多い。ボスはどれもこの調子なので,シンプルなステータスより,能力がコンテンツに適合しているか否かを見極めるほうが重要な場面が多いのだ。

停滞していたスパイダー攻略の突破口を開いたのは,アンコモン英雄の「アーミジャー」だった。異常なスキルダメージ係数を誇るアンコモン英雄「ダービッシュ」も,ファンクションウォーで活躍してくれている
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 これをうまく噛み合わせているのが,バフ・デバフの共通化システムである。本作には種々の特殊効果が存在するが,与える/与えられる効果には共通のものが用いられるのだ。

 たとえば,バフ「攻撃力UP」には「攻撃力25%上昇」と「攻撃力50%上昇」の2種類しか存在しない。レジェンダリー英雄だろうと,レア英雄だろうと,付与してしまえば効果は同じというわけだ。この仕様のおかげで,ボスに対して有効な手立てがない状況には陥りにくい仕組みになっている。

 これは素直に良い点だと思う。RAIDではレア英雄はかなり気前よく配られるので,その中から“宝探し”をするのはかなり楽しい。ゲーム初期にそうして育てた英雄は,種族縛りコンテンツ「ファンクションウォー」で活用できるので,無駄にならないのも嬉しいところだ。

レア英雄の祝福効果には,通常デバフを強化デバフに置き換える「ネイチャーズバウンティ」が存在する。適切な英雄にセットして育成すれば,その能力は高レアリティ英雄に引けをとらない
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 総じて,RAIDはゆっくりと楽しむのに非常に適したゲームだといえる。毎日のプレイで英雄は着実に成長していき,プレイヤーに達成感を与えてくれるのだ。ヒマができたら膨大なストーリーを読み,それをゲームプレイ上のこだわりに反映するのも面白い。

 ただ,毎日楽しむことを前提にしているだけあって,日々の活動で面倒に感じる点など,改善を願いたい部分は少なからずある。拠点に戻るたびに画面全体にを覆う形で出現するセールのポップアップなんかは,もうちょっとスマートなやり方がないものかと思う。

 こうした点が改善されたなら,本当に手放しで「誰もが遊ぶべき」と勧められる作品になる。運営側の熱量は非常に高く,長期にわたって改良が続けられているので,期待しつつ様子を見ていきたいところだ。


 最後に,本稿のタイトル「結局どうだったのか」の結論を述べて本連載の締めくくりとしよう。

 RAIDは“面白さ”がプレイ時間に比例して伸びていくゲームだった。最初はなんだかよく分からなかった要素も,丹念に作られたシステムによって少しずつ歯車が噛み合っていく。遊ぶほど使える英雄のラインナップが広がり,それを駆使したダンジョン攻略はゲームが進むほど面白いものになる。

長期ログインの特典として得られる英雄に,有能なものが揃っているのも嬉しいポイント
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 ぶっちゃけ,ゲーム開始から1週間ほどは挫折しやすいポイントだと思う。何をしていいのかよく分からないままリソースを使い果たし,ゲームから手を離して終わる人も少なくないだろう。数日程度のプレイでは,このスルメは“味”が染み出してこない。

 もうちょっと長く噛み続けていると,だんだんと深い味わいが広がってくるのがRAIDというゲームだ。その先には,楽しい成長と攻略が待っている。じっくりと遊べるRPGを求めている人は,ぜひ本作の世界に足を踏み入れてみてほしい。

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