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[プレイレポ]自由度の高い魔改造でさまざまな機体を作れ! 「カスタムメックウォーズ」は,メカ好きにはたまらない童心に帰れるタイトルだ
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印刷2023/12/14 08:00

プレイレポート

[プレイレポ]自由度の高い魔改造でさまざまな機体を作れ! 「カスタムメックウォーズ」は,メカ好きにはたまらない童心に帰れるタイトルだ

 ディースリー・パブリッシャーは本日(2023年12月14日),新作タイトル「カスタムメックウォーズ」PC / PS5)を発売した。「魔改造メカアクションシューティング」を謳う本作は,パーツを自在に組み合わせ,自分だけのメカを作れるというタイトルだ。今回は,本作の序盤をプレイできたので,ステージ20までのインプレッションをお届けしていこう。

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カスタムメックウォーズは自由だ! さまざまなパーツを組み合わせ,自由な発想で機体を作ろう


 本作の舞台となるのは,AIロボット「Gメック」が運用される近未来だ。プレイヤーは警備会社「47警備保障」の新人スタッフとなり,お調子者の「先輩」や作業を輔佐してくれる「マネージャー」といった個性的な仲間とともに,暴走したGメックを鎮圧する仕事に従事する。
 ストーリーでは,地球に巨大な隕石が飛来してきており,隕石の接近に伴い,暴走Gメックは凶悪化していく。そして47警備保障の面々も,軍とともに危険な戦いへと身を投じていくことになる。

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 本作の正式なジャンル名は,「魔改造メカアクションシューティング」。敵を倒して手に入れたパーツを組み合わせて,自分だけのメカを作っていくことにフォーカスしている。

 メカのパーツは,身体を構成する頭部や胸部,脚部といった「キーパーツ」,銃やバズーカといった「攻撃パーツ」,飾りになる「アクセサリー」といったカテゴリが存在する。
 脚部ひとつ取っても,二本脚,ホバーといった基本的なものだけでなく,明らかに乗用車を模したものや山手線の車両のような電車,クモっぽい六本脚にケモノ風の四本脚など,バリエーションはさまざまだ。アクセサリーにも,盾を思わせる鋼板や小さな羽根,「猛牛の角」に「棘パッド」など見た目を飾るものなどがあり,かなりカオスだ。身に着けると光る「電光ボード」「パトランプ」,ゲーム画面が暗視風になる「暗視カメラ」など,中には特殊な効果を持つものもあり,ゲームにアクセントを与えてくれる。

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 特筆すべきは,メカを組み立てる際の自由度の高さだ。本作のメカは脚部さえあれば出撃可能で,必ずしも両手や頭が揃っている必要はない。また,パーツ表面にある「ジョイント」には何を取りつけてもいいし,ジョイントがかみ合ってさえいれば,取りつけ位置は自由だ。
 そのため,パーツのバリエーションが豊富であることとあわせて,さまざまな構築を楽しめる。例えば,乗用車や電車型の脚部に攻撃パーツを取りつければ“武装カー”や“武装列車”という構築ができる。また,脚部に胸部を取りつけて,わざと頭部や片腕がない状態にすることで“Gメック対策に急造された機体”というバックストーリーも妄想しながら戦えるなど,アイデアがどんどん膨らんでいく。

乗用車風の脚部。敢えて手や頭をつけず,武器だけ積んで武装カーに
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電車風の脚部。腕をつけず,胸部に武装を直づけし,急造兵器感を演出
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 複数のキーパーツを設置することもでき,個数制限もユルい。“頭の上に頭を置き,さらに頭を置いた鏡餅メカ”のようなネタ機体だけでなく,クモ型脚部の上に人型メックを設置し“クモ型の支援メカに乗って戦う人型メック”といったものも作れる。人型脚部の上に直接頭を置き,股関節に腕をセットすれば“二頭身っぽいコミカルロボ”も作れる。

 各種パーツは取りつけ位置と角度を調整でき,パーツどうしが干渉していてもOKと自由度も高い。羽根のアクセサリーパーツを美少女型頭部に取りつけ,角度と大きさをいい感じにして“アホ毛”を作るようなこともできるため,発想力の見せ所と言えるだろう。

ありったけの頭を積み重ねて鏡餅のように
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クモ型脚部の上に,さらに脚部を置いて人型メックを組み立てた。クモ型の支援メカに乗って戦う人型メックという見立てだ
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美少女型の頭部に,羽根のアクセサリーを傾けて装着し,アホ毛を表現
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 もちろん,性能にこだわった組み立ても可能だ。パーツのそれぞれにはHPが設定されており,たくさんパーツを使うほど機体の耐久力は上がる。しかし,パーツには重量もあり,脚部の「制限重量」の範囲内に収まるようにしなければならない。また,頭部は索敵関連,胸部はブーストの速度や持続時間,脚部は移動速度や最高速に関係しているため,性能にこだわるならしっかりと吟味していきたい。
 攻撃パーツには,クセのないマシンガン,ズームしないと使えないスナイパーライフル,爆風が大きいバズーカに,ロックオンした敵を追尾するミサイルなどが用意されている。本作では武器を手に持たせる必要がないため,ジョイントの空きと制限重量が許す限り積み込める。トリガー1つで複数の武器が一斉発射される様は壮観だ。

デフォルトで用意された機体は,いずれもクセのない性能
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 これらの要素がカスタマイズと絡んでくるのも本作の醍醐味だ。たくさんのミサイルランチャーを機体に取りつけて,実戦で発射してみたら,設置角度が悪くて放たれたミサイルが全部地面に激突したとか,銃を持たせた手を動きまくる股関節に接続したため,照準がまったく安定せずに「天才バカボン」の本官さんみたいになってしまったといった事態も起こるのだが,兵器開発の苦労を体験できるようで面白い。

 また,本作は部位ダメージ制となっており,パーツのそれぞれが固有のHPを持つ。頭部に攻撃が集中すると頭部が壊れてズーム機能が使えなくなり,腕なら手持ち武器も一緒に吹き飛び,胸部や脚部が壊れると機体が丸ごと吹っ飛んでしまう。こうした事態を防ぐため,バイタルパートである胸部や脚部に面積が広くHPの高いパーツを取りつけて,守りを固めることもできる。
 材料となるパーツと資金が揃っていれば,公式のレシピでカッコ良く組み上げてくれる「機体構築」や,発進シーンを編集する機能もあり,ライトからマニアまで,幅広い層のメカ好きが楽しめそうだ。

肩に「棘パッド」,両手に銃を装備させた雑魚系SDメカ。腕を股関節の横に取りつけたため,歩くだけで腕をブンブン振る。本作の機体は移動時に腕を動かさないが,こうした演出の方法もある。ただし,腕が動くため射撃しても弾はばらけるばかり
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「機体構築」は,材料となるパーツを揃えれば,公式のレシピと塗装で組み上げてくれる。人に頼んでプラモデルを作ってもらうイメージだ
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発進シーンの編集も可能。カメラアングルを変えつつ,機体の発進を盛りあげよう
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機体を乗り換えながら,暴走した敵のメカを叩きつぶせ


 こうして構築したメカから5機を選んでミッションへと赴く。ミッションの内容は敵の撃破や重要施設の防衛などで,基本的には僚機とともに襲いかかってくるGメックと戦えばいい。ミッションの中には巨大なボスが出現するものもあり,しっかりとしたカスタマイズが必要になるだろう。

 フィールドのあちこちには敵を引きつける「デコイ」や自動攻撃する「タレット」が存在しており,連携すれば戦いを有利に運べる。
 しかし,これらの施設を起動するには,機体を降りてパイロット状態にならなければならない。パイロット状態では背中のジェットパックで飛行できるが,攻撃力は非常に低く,敵の攻撃を3発食らうとアウトになってしまう。そのため,僚機に敵を引きつけてもらうなどの工夫が必要になる。また,パイロット状態では敵を捕獲する特殊弾を使え,当てると敵を構成するパーツが手に入る。リスクは大きいが,狙ってみる価値はあるだろう。

画面左で赤く輝くのが,敵を引きつける「デコイ」。デコイや「タレット」を起動するには,機体を降りて作業しなければならない
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 機体が撃破されたり,弾薬が尽きたりした時などは乗り換えのタイミング。乗り換え機体の配送を要請してから戦場に届くまでにはある程度の時間が必要なため,撃破される前にビルや岩の陰に隠れてから要請するのが無難だ。
  自分でカスタマイズした機体で出撃できるのは,メカ好きにとっては最高のごほうびであり,機体のイメージ通りに活躍できれば心も躍るし,パイロット視点から自分の機体を眺められれば,思い入れもさらに深まるはずだ。

機体を降りたパイロット状態だと,敵メックを捕獲する特殊弾を使える。生身なので危険なうえ,特殊弾は1ステージに4発しか使えないが,チャレンジする価値はある
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 ミッションをクリアすると,パーツのレベルが上がって能力が向上したり,敵のパーツや素材,資金が手に入ったりする。パーツはそのままカスタマイズに使えるし,素材と資金があれば新しいパーツを生産できる。パーツは1つ所持していればいくつでも使えるというものではなく,所持数の概念が存在する。同じパーツを複数使いたい場合は,同じミッションを何度もクリアするなりしてパーツや素材,資金を稼ごう。

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足りないパーツは製造することも可能。素材と資金が必要だがいきなり高いレアリティのものも生産できる
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 ミッションが進むほどにストーリーは深刻さを増していく。当初はいち民間企業として暴走Gメックの処理やパーツ回収に勤しんでいた47警備保障だが,やがては軍の作戦に組み込まれ,巨大なボスと対峙することになる。地球に接近した彗星からやってきたこのボスは,ほかの機体とは異なるデザインをしており,まるで神のようだ。果たして47警備保障は地球の平和を守れるのだろうか……。

彗星の落下とともに出現した謎の機体。ほかの機体とはまったく異なるデザインコンセプトだ
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 以上,「カスタムメックウォーズ」をミッション20までプレイしたインプレッションとなる。自分だけのメカを構築する楽しさにフォーカスしたともいえる作品で,カスタマイズの自由度は高く,いろいろ試せるのがうれしい。
 手足をたくさんつけたり,武器を山ほど積んだりといったユーモラスな機体を追求できるのはもちろんのこと,このタイプのゲームには珍しいケモノ型四脚も存在しており,発想次第でさまざまなメカを生産できるだろう。

 一方,カスタマイズモードの操作性には少々クセがある。例えば,パーツの表面にあるジョイントを選択する際,カーソルを動かして自由にジョイントを選ぶ方式なら便利なのだが,本作は,選択されたジョイントを,方向キーで1つひとつ動かさなければならない。多くのパーツを使っていくと,ジョイントが10個以上になることも珍しくなく,パーツどうしの重なりなどで配置も複雑になるため,一見して今どのジョイントを選択しているのか分からないといったことも起こる。

機体表面に点在する,スパナのようなマークが「ジョイント」。ジョイントの位置にパーツを取りつけられるが,カーソルで直接指定できない
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 また,パーツや資金,素材の入手量がやや少なめで,ミッション20までの間には特定のパーツが枯渇したり,生産ができなくなったりということがあった。味方も敵も同じパーツで作られており,敵の構成からカスタマイズのヒントをもらえるのは大変良いのだが,もう少しパーツが手に入ってもいいように感じられた。

 戦闘においては,エイム補正がないうえにプレイヤーの攻撃の判定が小さい。たくさんの敵をバリバリ撃ってなぎ倒す,というよりはマウスエイミング前提のTPSをパッドでプレイしているようなフィーリングだ(高級な武器が手に入ると感覚も変わってくるのかもしれないが)。また,HARD難度でも敵が積極的に進軍してこずに待ち伏せのような状態になってくることが少なくなく,被害を抑えるために障害物に隠れて撃ってを繰り返すことになり,前述した狙いにくさが強調されているとも感じられた。

弾の攻撃判定が小さく,エイムアシストがないため,しっかりと狙わなければならない
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 既に「カスタムメックウォーズ」公式Xでは改善予定の項目が発表されており(公式Xリンク),このほかの要望についても対応できるか検討中であるという。カスタマイズの自由度の高さが素晴らしく,オンラインプレイで色々な機体を見られるのが楽しみな本作。アップデートや施策によっては長い盛り上がりも期待できそうなので,ぜひとも大切に育ててもらいたいゲームだと感じられた。

「CUSTOM MECH WARS -カスタムメックウォーズ-」公式サイト

  • 関連タイトル:

    CUSTOM MECH WARS -カスタムメックウォーズ-

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