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独自の磁気式スイッチによる60%キーボードやアケコンを「ZENAIM」が披露。低背キー+ラピッドトリガー対応は魅力的だ[TGS2024]
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印刷2024/09/27 01:23

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独自の磁気式スイッチによる60%キーボードやアケコンを「ZENAIM」が披露。低背キー+ラピッドトリガー対応は魅力的だ[TGS2024]

 既報のとおり,2024年9月26日,東海理化は,東京ゲームショウ2024におけるプロeスポーツチーム「ZETA DIVISION」のブースで,ゲーマー向け製品ブランド「ZENAIM」(ゼンエイム)の新製品発表会を行い,開発中の新型キーボード「ZENAIM KEYBOARD 60」と,同社初のレバーレスアーケードコントローラ「ZENAIM ARCADE CONTROLLER」を発表した。

ZENAIM KEYBOARD 60(左)とZENAIM ARCADE CONTROLLER(右)
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発表会に登壇したZETA DIVISIONのLazさん(左),XQQさん(中央)と,ZENAIMを担当する東海理化の橋本侑季さん
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 本稿では,会場に展示されていた試作機の写真と,各製品の特徴を紹介したい。まずは,2025年の発売を目指して開発を進めているというZENAIM KEYBOARD 60から見ていこう。

 名称から想像がつくように,ZENAIM KEYBOARD 60は,一般的なフルキーボードと比べて60%程度の横幅しかない10キーレスキーボードだ。ZENAIMの初代製品である「ZENAIM KEYBOARD」も,10キーレスで比較的コンパクトな製品であったが,ZENAIM KEYBOARD 60は,キーの周囲を囲むフレーム部分も縮小しているので,コンパクトさが際立つ。

ZENAIM KEYBOARD 60。試作機なので,製品版とは異なる可能性がある
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 ZENAIMのキーボード製品は,東海理化が独自に開発した磁気センサー式キースイッチを採用するのが最大の特徴だ。しかも,可変アクチュエーションポイント機能を備えて,いわゆるラピッドトリガー機能である「MOTION HACK」も可能でありながら,ノートPCのようにキーの高さが低い低背タイプのキーを使っているのもポイントである。

ZENAIM KEYBOARD 60を横から見たところ。キーの背が低いのがよく分かる
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 ZENAIM KEYBOARD 60も,キースイッチはZENAIM KEYBOARDと同じ磁気センサー式キースイッチを採用しているので,こうした特徴もそのまま引き継いでいる。そのうえで,ZENAIM KEYBOARDに対して寄せられたユーザーの声を反映して,キーボード側のUSBポートの位置を調整するといった改良も加えているそうだ。

ZENAIM KEYBOARD 60の特徴を示したスライド。磁気式キースイッチは,周囲の温度によって特性が変化する。そこで,キーボード内部の温度センサーで温度を計って,センサーの感度を微調整するという
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 ちなみにキーキャップは,刻印をキー上に印刷した一般的なタイプを予定しているが,ZENAIMの商品企画を担当する橋本侑季氏によると,印刷がはげることのない2色成形(ダブルショット)タイプのキーキャップを採用できないかを検討しているという。ただ,製品発売のタイミングに間に合うかどうかは分からないので,後日,キーキャップだけ販売という可能性もあり得るそうだ。

 低背タイプで可変アクチュエーションポイントが可能なキースイッチを採用した10キーレスキーボード,しかも60%サイズというのは,現状では唯一無二と言えるだけに,製品の登場が待ち望まれる。

 一方で,東海理化の磁気センサー式スイッチを応用したキーボードに続く製品として発表となったのが,レバーレスアケコンのZENAIM ARCADE CONTROLLERだ。既存のアーケードスティックは,レバータイプにしろレバーレスタイプにしろ,ボタンはメカニカルスイッチを採用している。そこに,磁気センサー式スイッチを使ったボタンモジュールを開発して,レバーレスアケコンを製品化しようというわけである。

今回披露されたZENAIM ARCADE CONTROLLERの試作機。製品版はまだ先なので,外観やボタン配列は変わる可能性もある
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試作機のボタン配列は,「Hit Box」と似たタイプだ。ボタンの高さも低く,グラつきを抑えているという
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 原理的には,磁気センサー式スイッチはメカニカルスイッチよりも入力に対する反応が速くできる。そのうえ,キーストロークも短くできて,ラピッドトリガーも可能と,理屈の上ではアケコンのボタンに適した特性を有する。製品化が実現して高い評価を得られれば,アケコン市場に旋風を巻き起こすかもしれない。

ZENAIM ARCADE CONTROLLERの主な特徴
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 東海理化では,ZENAIM ARCADE CONTROLLERを製品化するだけでなく,既存の他社製アーケードスティックに組み込めるボタンと基板のセットを商品化することも検討しているとのこと。
 アーケードスティックのボタンと基板を,東海理化の磁気センサー式スイッチと対応基板に交換することで,外観はそのままで,中身だけを磁気センサー式に進化させられるわけだ。

 実現するかどうかはともかく,使い慣れたアケコンの筐体はそのままで,磁気センサー式に切り替えられるというのは,なかなか面白い取り組みではないだろうか。

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東海理化のZENAIM公式Webサイト

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