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独自の磁気式スイッチによる60%キーボードやアケコンを「ZENAIM」が披露。低背キー+ラピッドトリガー対応は魅力的だ[TGS2024]
名称から想像がつくように,ZENAIM KEYBOARD 60は,一般的なフルキーボードと比べて60%程度の横幅しかない10キーレスキーボードだ。ZENAIMの初代製品である「ZENAIM KEYBOARD」も,10キーレスで比較的コンパクトな製品であったが,ZENAIM KEYBOARD 60は,キーの周囲を囲むフレーム部分も縮小しているので,コンパクトさが際立つ。
ZENAIMのキーボード製品は,東海理化が独自に開発した磁気センサー式キースイッチを採用するのが最大の特徴だ。しかも,可変アクチュエーションポイント機能を備えて,いわゆるラピッドトリガー機能である「MOTION HACK」も可能でありながら,ノートPCのようにキーの高さが低い低背タイプのキーを使っているのもポイントである。
ZENAIM KEYBOARD 60も,キースイッチはZENAIM KEYBOARDと同じ磁気センサー式キースイッチを採用しているので,こうした特徴もそのまま引き継いでいる。そのうえで,ZENAIM KEYBOARDに対して寄せられたユーザーの声を反映して,キーボード側のUSBポートの位置を調整するといった改良も加えているそうだ。
ちなみにキーキャップは,刻印をキー上に印刷した一般的なタイプを予定しているが,ZENAIMの商品企画を担当する橋本侑季氏によると,印刷がはげることのない2色成形(ダブルショット)タイプのキーキャップを採用できないかを検討しているという。ただ,製品発売のタイミングに間に合うかどうかは分からないので,後日,キーキャップだけ販売という可能性もあり得るそうだ。
低背タイプで可変アクチュエーションポイントが可能なキースイッチを採用した10キーレスキーボード,しかも60%サイズというのは,現状では唯一無二と言えるだけに,製品の登場が待ち望まれる。
一方で,東海理化の磁気センサー式スイッチを応用したキーボードに続く製品として発表となったのが,レバーレスアケコンのZENAIM ARCADE CONTROLLERだ。既存のアーケードスティックは,レバータイプにしろレバーレスタイプにしろ,ボタンはメカニカルスイッチを採用している。そこに,磁気センサー式スイッチを使ったボタンモジュールを開発して,レバーレスアケコンを製品化しようというわけである。
原理的には,磁気センサー式スイッチはメカニカルスイッチよりも入力に対する反応が速くできる。そのうえ,キーストロークも短くできて,ラピッドトリガーも可能と,理屈の上ではアケコンのボタンに適した特性を有する。製品化が実現して高い評価を得られれば,アケコン市場に旋風を巻き起こすかもしれない。
東海理化では,ZENAIM ARCADE CONTROLLERを製品化するだけでなく,既存の他社製アーケードスティックに組み込めるボタンと基板のセットを商品化することも検討しているとのこと。
アーケードスティックのボタンと基板を,東海理化の磁気センサー式スイッチと対応基板に交換することで,外観はそのままで,中身だけを磁気センサー式に進化させられるわけだ。
実現するかどうかはともかく,使い慣れたアケコンの筐体はそのままで,磁気センサー式に切り替えられるというのは,なかなか面白い取り組みではないだろうか。
東海理化のZENAIM公式Webサイト
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