
インタビュー
[プレイレポ]「ReOath-巨神と誓女 外典-」は,サービスを終えたDMM GAMESのキャラクターたちが集い,新たな戦いを繰り広げる
本稿では,サービス開始に先駆けて行われたメディア向け体験会での試遊レポートと,プロデューサー&ディレクターへの合同インタビューの様子をお伝えしよう。
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「巨神」が闊歩する異世界で,生き延びるため「誓女」とともに戦う
サービスが始まる「ReOath-巨神と誓女 外典-」の生い立ちは2021年10月に遡る。
このときEXNOAでは,同社が展開するプラットフォームDMM GAMESにてサービスを終えたゲームのグッズ化を目的とした投票イベント「あのゲームをもう一度! 復刻投票キャンペーン」が行われていた。
ここで多くの投票を集め1位に輝いたのが,「ReOath-巨神と誓女 外典-」の前身となるタイトル「巨神と誓女」(2021年6月サービス終了)だったのだ。
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「巨神と誓女」のカムバックを望む声が予想以上に大きかったことを受け,EXNOAは2022年12月に「巨神と誓女」の世界設定を受け継いだ新作の制作を発表(関連記事)。
その後2024年12月に新作リアルタイムストラテジー(RTS)「ReOath-巨神と誓女 外典-」が正式に発表され,事前登録がスタートしたのだ(関連記事)。
「ReOath-巨神と誓女 外典-」にはもう1つ特筆すべき点がある。それはサービスを終えたDMM GAMESのキャラクターたちが登場することだ。
現在では,運営型のゲームでもサービス終了後に買い切り版や思い出を振り返るアプリが配信される例が増えつつあるが,本作のように終了作品のキャラクターが復活する例は珍しい。非常にユニークな取り組みといえるだろう。
今回の体験会では,開発環境でゲームの冒頭からプレイできた。
プレイヤーは,謎の異世界「フレストニア」(『巨神と誓女』の舞台も同じ名前のフレストニアだが,関係性は不明)に流れ着いた主人公で,ここには強大な力を持つ巨神が無数に存在し,世界を蹂躙している。
巨神に立ち向かえるのは,神器(しんき)と呼ばれる武器を振るう“人間の姿をした存在”「誓女」のみ。プレイヤーは誓女と助け合って本拠地を拡張して力を蓄え,巨神と戦っていくのだ。
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本作のシステムはいわゆる「村ゲー」に近く,本拠地を充実させていく内政要素が重要だ。中枢となる「作戦本部」や,新たな誓女を召喚する「カンパーナ」,誓女とともに戦う兵士「精霊兵」を作り出せる「練兵場」などの施設を建てていき,自軍を強化していく。
ゲーム開始直後の本拠地は小さく,施設を建てる土地を確保するには,周囲の森を切り拓く「解放」を行う必要がある。
「解放」を行うには,森に潜む「影の兵士」たちを倒さなければならない。精霊兵を作って誓女を指揮官とする「部隊」を編成し,影の兵士に挑んで戦うのだ。
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精霊兵には「歩兵」「騎兵」「弓兵」といった3タイプが存在し,生産するには時間経過とともに溜まるリソース「エリクサー」が必要だ。そして,後述する資源の収集や巨神への遠征には時間経過で増える「スタミナ」を消費しなければならず,部隊の移動にも時間がかかる。
つまりプレイのサイクルとしては“時々ログインして内政や部隊の派遣を行い,待ち時間が過ぎたころに再びログインする”という,ブラウザゲームらしいものとなる。
バトルは自動で進行するため,ゴリゴリのRTSのような素早いマウス操作やショートカット操作は必要ない。誓女たちも自動でスキルを繰り出してくれるので,ゲームに慣れていない人も安心して遊べるだろう。
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本拠地を広げてゲームを進めていくと,影の兵士たちもパワーアップしていく。立ち向かうには,施設を進化させて誓女や精霊兵を強化しなければならず,そのためには本拠地の外にある資源が必要となる。いよいよ,拠点外の広大な「世界マップ」へ旅立つ時が来たのだ。
世界マップは広大なフィールドで,巨神やほかのプレイヤーの本拠地も点在している。
また,資源が採れる「魔鉱山」「鉄鉱山」「伐採場」,特殊な素材が手に入る「遺跡」「影の砦」といったリソースを収集できる場所が存在する。本拠地の内政で揃えた部隊を送り込んで,素材を確保しよう。
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世界マップには1人の力ではとてもかなわないほど強い巨神や,リアルタイムで争奪戦が行われる「要塞都市」といった上級者向けのコンテンツもある。
挑戦する際はプレイヤー同士が集まって「同盟」を作るのがいいだろう。同盟には専用のチャットや,皆の部隊を集めて目標に向けて進軍するためのコマンドも用意されており,ログインしていれば足並みをそろえて行動できる。
試遊会では出席していたすべてのメディアで同盟を組んで巨神討伐に出撃したが,皆の部隊が進軍するのを眺めるのは,心躍る体験だった。
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正式サービスの際は,同盟ごとに期間内に討伐した巨神の数を競い合うイベントも行われ,時には同盟同士が巨神を奪い合うような事態も起こり得るという。
その際は皆で本拠地を巨神の近くに引っ越したり,アイテムで進軍速度をアップさせたりするといった工夫も必要になってくるとのことだ。
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ゲームを進めていくと「ヒストリーブック」というコンテンツにアクセスできるようになる。こちらではコラボしたサービス終了ゲームの後日談やサイドストーリーが描かれるという。「Lord of Walkure」をはじめとし,さまざまなタイトルが登場する予定だそうで,大きな見どころとなりそうだ。
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ユーザーの熱量が,新作ゲームを生み出した。「ReOath-巨神と誓女 外典-」合同インタビュー
試遊会では,本作のプロデューサーである原 伸宏氏と,ディレクターの三觜辰也氏への合同インタビューも行われた。タイトルの成り立ちから目指すところまで,気になるところを聞いてみた。
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――「ReOath-巨神と誓女 外典-」の開発経緯について聞かせてください。
(以下,三觜氏):
DMM GAMESの10周年企画として行われた「復刻投票キャンペーン」で「巨神と誓女」が1位になったことがきっかけです。
当初はグッズを出すだけの予定でしたが,想像以上のご応募から熱意を感じ,新作を作ってもいいのではということで開発が始まりました。
――開発はいつから始まったのでしょうか。
三觜氏:
本格的に始動したのが2022年夏で,開発期間は2年半ほどになります。
――こだわったポイントや,ユーザーに見てほしい点を教えてください。
三觜氏:
DMM GAMESでクローズしたタイトルのキャラクターがコラボイベントで登場するところです。「今月のコラボタイトルは何だろう」「好きだったあのタイトルがコラボしないかな」と楽しみにしてほしいです。
ゲーム中の「ヒストリーブック」では,原作「巨神と誓女」に存在したヒストリーブックの後日談やサイドストーリーのほかにも,コラボタイトルの後日談やサイドストーリーも見られます。原作で考察を楽しんでいた方々が,さらなる考察ができるようにこだわって作っていますので,楽しんでいただきたいですね。
――「ReOath-巨神と誓女 外典-」と2024年12月にサービスが始まった「ANGELICA ASTER」は,ともに「巨神と誓女」と関連があるタイトルだと聞いています。関係性や位置づけについて教えてください。
三觜氏:
「巨神と誓女」の世界設定とキャラクターを引き継いでいるのが「ReOath-巨神と誓女 外典-」で,ゲームコンセプトを継承したのが「ANGELICA ASTER」となります。
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――開発における苦労した点や大変だった点を教えてください。
三觜氏:
個人的には,クローズ済みのタイトルとコラボするのが大変でした。コラボのためには,原作ファンの皆さんをがっかりさせないよう,キャラクターの設定やシナリオを読み込む必要があります。タイトルによっては4年もサービスが続いているものもあります。
矛盾を発生させないよう,大量のメインシナリオを読み込まなければなりませんでした。サービス開始後もこうした作業が発生するため,どんどん苦労が重なっていく形にはなります。
原 伸宏氏(以下,原氏):
「巨神と誓女」自体がそう長く運用されていたタイトルではないため,お客様がどれくらい愛していただいていたかについては探り探り進めていったところはあります。
原作を開発した皆さんにも話を聞き,軸をブラさないよう作っていったという感じですね。
――コラボシナリオを作る際,原作ゲームのシナリオや資料は残っているものなのでしょうか。
三觜氏:
残っているものと,そうでないものがあります。資料が残っていないものについては,当時の開発メンバーを探して話を聞いたこともありました。サービスもクローズしていてゲームを触ることもできませんから,アーカイブからイラストやシナリオのデータを集めて対応しなければならないこともありましたね。
――「巨神と誓女」はRPGですが,「ReOath-巨神と誓女 外典-」でRTSというジャンルを選んだ理由や,RTSとしたことで新しく表現できるようになったことについて教えてください。
原氏:
「ReOath-巨神と誓女 外典-」はクローズしたタイトルがよみがえるゲームです。それぞれのタイトルを楽しんでいたユーザーの皆様が,「ReOath-巨神と誓女 外典-」の中で思い入れを語り合ってほしいという思いがありました。
RPGはソロで遊ぶ自己完結のゲームで,ほかのお客様と語り合うにはあまり適していません。そこで,こうした環境を作り出すのに最も適したジャンルは何かということを考え,ユーザー同士が関わり合えるジャンルということでRTSを選んだ経緯があります。
新しく表現できるようになったことについては,キャラクターを多面的に見られるということです。
昔のブラウザゲームではキャラクターも2Dだったり,動きが少なかったり,声もなかったりしていました。しかし,RTSならユニットとしてバトルだけでなく移動にも動きがあり,キャラクターを多面的に表現できるようになりました。
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――「巨神と誓女」ファンとしては「ReOath-巨神と誓女 外典-」と「ANGELICA ASTER」のどちらも気になるところだと思います。2つの作品を同時期に展開するにあたり,両者を同時にプレイしやすくするような取り組みはなされているのでしょうか。
三觜氏:
「ReOath-巨神と誓女 外典-」と「ANGELICA ASTER」の両方をプレイしていただくことで,各種インセンティブを配布するような施策の検討を進めています。
「ReOath-巨神と誓女 外典-」は世界設定やキャラクターを引き継いでおり,クローズしたタイトルをもっとプレイしたかったお客様や,キャラクターのその後が気になる方からは好評を得られると考えています。
逆に「ANGELICA ASTER」はコンセプトの部分を引き継いでおり,「巨神と誓女」の姉妹作という表現が正しいです。つまり,「ReOath-巨神と誓女 外典-」と「ANGELICA ASTER」は別々の作品なんです。
――原作タイトルを知らない新規プレイヤーの参入についてはどのような施策があるのでしょうか。タイトルごとに世界設定がまったく違っていたり,逆に似たものどうしがバッティングしたりする場合はどうするのでしょうか。
原氏:
原作タイトルをご存じない方にも,どんな作品であるかを知っていただけるようにするシステムが先ほど申し上げた「ヒストリーブック」になります。
三觜氏:
「ReOath-巨神と誓女 外典-」は,いろいろなタイトルが混ざっても問題ないような世界設定にはなっています。また,キャラクターたちのイラストも,立ち絵+背景という形になっており,背景部分は原作ゲームのシーンや背景を取り入れることで,ミスマッチが起こらないようにしています。
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――「ReOath-巨神と誓女 外典-」でコラボしたゲームについての概要を参照できるような機能はあるのでしょうか。
三觜氏:
現状そうした機能はありません。今後,作品の説明や概要を見られるギャラリー的な機能を付けたいという話は上がっています。
――最後に,読者に向けてメッセージをお願いします。
原氏:
まずは開発が遅れてしまったことをお詫び申し上げます。その分クオリティを上げてきましたので,必ず楽しんでいただけると思います。リリースを楽しみにお待ちいただければ幸いです。
三觜氏:
ゲーム内で当時の思い出話などを楽しんでいただければいいなと思っています。個人的には同じタイトルを愛する方どうしで同盟を組んでいただいたりといった盛り上がりがあれば嬉しいです。
「ReOath -巨神と誓女 外典-」公式サイト
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ReOath -巨神と誓女 外典-
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