プレイレポート
[プレイレポ]「SYNDUALITY Echo of Ada」,ストーリー性の高いソロモードを楽しめるオープンネットワークテストを先行体験
2024年3月にクローズドベータテスト(CBT),2024年9月にクローズドネットワークテスト(CNT)を実施し完成度を高めてきたが,いよいよ2025年1月に発売を迎えることになる。
そして12月12日から12月20日には,広くプレイヤーを募るオープンネットワークテスト(ONT)が実施される。本作は「オンラインレイド」と呼ばれるマルチプレイのモードと,ソロプレイ用モード「旧アメイジア調査」がある。
今回4Gamerでは,ONTに先駆けて開催されたメディア向け体験会で旧アメイジア調査を先行プレイできたので,そのレポートと「SYNDUALITY Echo of Ada」プロデューサーである二見鷹介氏へのインタビューをお届けする。
オンラインレイドとは違った戦闘とストーリーが楽しめる,旧アメイジア調査
今回プレイした旧アメイジア調査は,プレイヤーがクレイドルコフィンの操縦者,ドリフターとしてある程度経験を積むと挑戦可能になる依頼だ。同じマップに複数のプレイヤーがログインして進行していく通常の依頼(オンラインレイド)とは異なり,必ずひとりで出撃し,ステージごとに搭乗する機体や戦場に持ちこめる武器が固定されているのが特徴となっている(※)。
※メイガスのみ自分でクリエイトしたパートナーを連れていける。
旧アメイジア調査で訪れるマップでは,依頼主から回収を命じられている,監視ログと呼ばれるデータを集めていく。そして,監視ログの中でもとくに重要なデータをひとつ持ちかえればステージクリアとなる。
監視ログは大破したクレイドルコフィン,廃棄された建造物の内部など,マップ内のさまざまな場所に点在しているが,重要な監視ログについては,多くの場合マップの最奥部に配されている。
重要な監視ログにたどり着くまでの道中には,多数の敵が待ち構えており,敵を撃破しなければ先へ進めないエリアもあるため,戦闘をせずに任務を終えることは不可能だ。オンラインレイドをプレイしているときとは頭を切り替えて,自分以外の動いている物体はすべて敵,目に入ったら即座に攻撃……といった心づもりで進軍していくのがベターと言える。
幸いなことに,旧アメイジア調査で支給されるクレイドルコフィンは,かなりハイスペックだ。ゲーム開始時に乗る機体と比べると耐久力,ブーストを使用できる時間が段違いで,序盤のオンラインレイドだと戦わない方が無難な盗賊団の機体とも,1対1であれば正面から撃ち合っても撃退できた。複数の敵に囲まれないことと,武器の残弾に気をつけていれば,一方的にやられることはないだろう。
また,旧アメイジア調査中はアイテムロストが起こらない(そもそも監視ログ以外のアイテムは持ち帰れない)。任務のリトライはチェックポイントから行えるため,オンラインレイドと比べると撃破された際のリスクはほぼゼロに近いといえる。
監視ログを集めて「SYNDUALITY」の世界や重要キャラクターのアルバ,エイダの情報に振れて物語の理解を深め,戦闘に慣れるためのチュートリアルとしても機能しそうだと感じた。
最後に「SYNDUALITY Echo of Ada」のプロデューサーである二見鷹介氏のインタビューをお届けする。旧アメイジア調査の内容や,12月12日より行われるONTの変更点,発売後の運営スケジュールなどについて語ってもらっている。
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。旧アメイジア調査は,オンラインレイドがメインのゲームの中に入っているソロプレイ用のパートとしては,かなりリッチな作りだと思いました。それぞれ独自のマップが用意されていますし,体験もオンラインレイドとはだいぶ手触りが違う印象です。
二見鷹介氏(以下,二見氏):
ありがとうございます。開発は……とてもとても大変でした!(笑)。メインのオンラインレイドをしっかりと作りながら,その裏で1年半ほどかけて同時に進めていたので,スタッフはすごく頑張ってくれたと思います。
4Gamer:
ソロプレイで遊べる要素は,開発当初からそれなりのボリュームのものを用意するつもりだったのでしょうか。
二見氏:
はい。ゲームの中で重要な役割を担っているアルバとエイダの物語を見せるという目的と,プレイヤーとメイガスの関係がどういうものなのかを知ってもらう狙いがあり,かなり力を入れて作っています。
本作はオンラインレイドがメインになりますが,ある程度の時間プレイしてもらったユーザーや配信者のリアクションを見ていると,メイガスのキャラクター性に興味を持ってくれる人がかなりいらっしゃいました。
ただ,メイガスへ愛着を持ってもらうための仕掛けをオンラインレイドの中に直接組み込むのはちょっと難しい。そういったキャラクター性を補完するために,ソロ用のミッションを作っています。
4Gamer:
旧アメイジア調査で追っていく監視ログは,フルCGのムービー以外にもイラストを動かす形式やボイスメッセージなど,見せ方にバリエーションがあったのが印象に残りました。
二見氏:
見せ方に種類があるのは,データの残り方が違うからという設定があります。アルバとエイダは「SYNDUALITY」の世界では要注意人物なので,いろいろなカメラで監視されているんですよ。
CGのムービーで記録されているのは虫型のドローンに搭載されている小型カメラで撮影したもの,イラストを動かしているタイプの監視ログは,データは残っているけどところどころ破損していて,AIで修復しているという設定です。
データの形式や残り方を見ることで,「アルバとエイダがなぜ狙われているのか」ということも分かるようにもなっているので,注目していただくと面白いと思います。
4Gamer:
監視ログはトータルでどれぐらいの種類があるのでしょうか。
二見氏:
正確な数は言えないのですが,トータルで3時間以上の映像と音声が収録されています。旧アメイジア調査は監視ログというデータの収集を楽しんでもらうゲームモードなので,興味を持ってもらって全部集めてもらえればうれしいです。ただ,すべてを見なくても良い作りにしてしていて,ステージをクリアした際に絶対に手に入る監視ログさえ追えば,ストーリーの縦軸は理解できるようになっています。
道中で手に入るデータは主に横軸――このゲームの世界の真相だったりとか,アルバとエイダの日常的な会話だったりが聞けて,世界や2人の関係をより理解できる材料が増えていきます。
4Gamer:
旧アメイジア調査のステージをすべてクリアするにはどのぐらい時間がかかるのでしょうか。
二見氏:
監視ログをすべて集めるつもりでプレイすると,スムーズに敵を倒せても各ステージ30〜40分ぐらいはかかると想定しています。旧アメイジア調査のステージは,発売後に行なわれるアップデート,シーズンごとにバージョンアップして完結させるつもりで,すべて合わせるとだいたい8〜12時間くらいは遊べる想定です。
4Gamer:
敵がかなり強いこともあり,遊びがいのあるゲームモードになりそうです。
二見氏:
難度に関しては発売までに一度調整を入れるつもりです。具体的には,今回の体験会でプレイいただける3ステージめまでは難度を下げる方向で検討しています。
ただ旧アメイジア調査は,製品版だとゲームを中盤ぐらいまで進めるとアンロックされる要素なので,中盤のチュートリアルのような存在でもあります。ある程度強い敵と戦ってもらうことで,PvPの入門といいますか,オンラインレイドで自衛できる力を身につけてもらいたい狙いもあるので,気をつけて調整する必要があるのかなと。
4Gamer:
確かに探索メインでゲームを遊んでいると,戦闘経験がなくても先に進めるので,戦闘に慣れるコンテンツは必要かもしれません。旧アメイジア調査は,チェックポイントからやり直せますし,アイテムロストもないので,アクションゲームとして気軽に遊べますし。
二見氏:
オンラインレイドだけだと使う武器も固定化してしまうので,いろいろな武器を試す場としても使ってほしいですね。特にグレネードは2024年9月に行ったクローズドネットワークテストから強化していますし,旧アメイジア調査でも,道中でけっこう拾えますので,積極的に投げてもらえればと思います。
4Gamer:
旧アメイジア調査は,敵がちゃんと遮蔽物に隠れたり,障害物を登ってきたりとCPUが賢いですよね。PvP要素のないソロプレイモードと聞いて,ちょっと甘く見ていましたが,いざ始めてみると敵が強くて驚きました。
二見氏:
CBT,CNTでプレイヤーからのフィードバックを受けて,敵AIの作り込みをもう少し頑張ろうという話になっていました。今回の体験してもらったものは1年間検証を重ねた結果で,より調整に時間が取れたと思います。
オンラインレイドに出てくる敵もかなり賢くなっているので,製品版ではより刺激的な体験ができるかなと思います。あとナビのAIも,CNTと比べるとだいぶ改善されています。
4Gamer:
旧アメイジア調査ならではのシチュエーションの戦闘や演出はあるのでしょうか。
特に気になったのは調査のために一瞬メイガスが機体から降りるシーンがあったことです。今回のプレイでは何も起きませんでしたが,そこを襲われると大変なことになりそうだなと。
二見氏:
旧アメイジア調査は,ステージのバリエーションがかなりあるのが,見どころになります。今回遊んでもらった以降のステージには,長い地下道と地上のフィールドという二重構造になっているステージや,ものすごく大きいエンダーズが出てくるステージがあります。メイガスなしの戦闘があるかないかについては,製品版を楽しみにしていただければと思います。
4Gamer:
分かりました。先ほどグレネードやAIについて変更があったとありましたが,それ以外に9月のCNTから変更された点があれば聞かせてください。
二見氏:
CNTでは一部マップの作りが甘く,機体がスタックしてしまうケースがありましたので,修正しています。そのうえで万が一機体がスタックして動けなくなっても,オプションメニューから5秒,10秒前に状況を戻せる機能も追加しています。なにかあってもアイテムはほぼ確実に持って帰れるようになったので,皆様のストレスはだいぶ軽減できたのではないかなと。
あと今回のONTでは.開催中に何度かメンテナンスが入りますが,メンテナンス明けにはメイガスの性能を変更できるチケットを配布する予定です。5タイプあるメイガスの機能を実際に体験してもらえるので,製品版でどのタイプを選ぶか迷っている人は参考になると思います。
4Gamer:
そういえば,ガレージの雰囲気もかなり変わっていましたね。人間が住める感じのビジュアルになったといいますか。
二見氏:
はい。ガレージは改築できるようになっており,いろいろ機能も増えています。レベル1の状態ですと,草が生えっぱなしの地面にロッカーが置かれているというビジュアルですが,どんどんレベルを上げていくと,壁やフローリングも整えられるようになります。
ONTで上げられるのはレベル2までになりますが,製品版でガレージのレベルを最大まで開放していくのも遊ぶモチベーションにつながると思います。
4Gamer:
機体の挙動や武器の調整などで注目してほしいポイントはありますか。
二見氏:
実は今回,ゲームバランスを変えるような調整は入れていません。今回はオープンテストということもあり,CBTやCNTをプレイしてくださったコアなプレイヤーだけではなく,ライトなプレイヤーも参加することが予想されます。
なので,今回はあえてCNTから調整を入れずに,ONTでさまざまなプレイヤーのフィードバックをいただいたうえで,最終調整のラインを判断しようと思っています。ぜひぜひ多くの人にプレイしてほしいですね。
4Gamer:
先ほど旧アメイジア調査の話題で,「シーズンごと」というワードが出ましたが,発売後はどれくらいのペースでアップデートが進んでいくのでしょうか。
二見氏:
シーズン1の展開はほぼ決まってはいますが,具体的な展開は製品版がリリースされてからお伝えする形になると思います。
現時点で言える範囲ですと,シーズン1は「底辺からの成り上がり」というテーマになっていて,C級からB級,B級からA級と,ドリフターとしての格を上げていくステップを体験していく内容になっています。
そしてシーズン2では成り上がりとはまったく違ったテーマを用意しており,遊びの体験を大きく変える展開を考えています。そのあたりもふくめて,「SYNDUALITY Echo of Ada」の今後にご期待いただければと思います。
「SYNDUALITY Echo of Ada」公式サイト
- 関連タイトル:
SYNDUALITY Echo of Ada
- 関連タイトル:
SYNDUALITY Echo of Ada
- 関連タイトル:
SYNDUALITY Echo of Ada
- この記事のURL:
キーワード
(C)MAGUS (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
(C)MAGUS (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
(C)MAGUS (C)Bandai Namco Entertainment Inc.