プレイレポート
[プレイレポ]「Rise of the Ronin」先行体験。幕末ファンも大いに楽しませてくれそうな高いポテンシャルを感じた2時間の“放浪”をレポート
「NINJA GAIDEN」や「仁王」といった歯ごたえあるアクションゲームを手がけてきたTeam NINJAが新たに描く物語の舞台は,250年以上続いた江戸時代の“最終章”である幕末の日本。プレイヤーはどの藩にも属さない浪人として自由気ままにこの時代を生き,歴史的な事件や出来事に関わっていくことになる。
そんな注目の歴史アクションゲームのメディア向けハンズオンに参加し,ゲームの冒頭2時間ほどを先行してプレイできた。そのインプレッションを,プロデューサーであるコーエーテクモゲームスの早矢仕洋介氏,開発プロデューサー兼ゲームディレクターの安田文彦氏のインタビューとともにお届けしよう。
「Rise of the Ronin」公式サイト
幕末の日本でロールプレイ。自由な放浪者の立場で幕末の動乱を追う
まずは基本のゲーム進行とオープンワールドの探索から。ゲームをスタートすると,オープニングののちにキャラクターメイクを行うことになる。ベースとなるキャラクターを決め,顔の輪郭や髪型,肌の質感,眉の端の上げ下げ,頬骨の位置の調整などでさらに細かく手を入れていく。身長や頭部の大きさ,身体の太さ,筋肉量,体毛や刺青(装飾)などで個性付けでき,また声は2つのパターンから選べて声の高さを調整可能だ。
プレイヤー自身や好きな役者などをイメージして作るのもいいし,自分自身が思い描く「これぞ主人公」といったキャラクターに仕上げるのもいい。体格や筋肉量などを極端にして,モンスターじみた印象のキャラクターを作ることも可能だ。
肌の質感の調整だけでも,実写のような雰囲気になったり,等身高めのアニメ風にできたりと,がらりと印象が変わるのが面白いところ。自由度の高さはなかなかで,限られた時間の試遊でなければ納得いくまで延々と作ってしまいそうだった。
そして本作の特徴となっているのが,キャラメイクのときにキャラクターを2人ぶん制作することだろう。というのも主人公は「隠し刀」と呼ばれる侍と忍者の能力を併せ持つような存在で,特殊な環境で2人1組で育てられており,任務にあたる際も2人で行うのである。そのため,主人公キャラクターを2人ぶん作る必要があるのだ。
外見を決めたら,武勇,知略,技能,魅力のパラメータや得意な武器,所持スキルといった初期能力を決める「研ぎ方」を設定する。選択できる研ぎ方は,剣術に秀でた「抜刀研ぎ」や忍術を得意とする「差し込み研ぎ」など6種類だ。
キャラクターメイクが終わると,隠し刀の里にてバトルの基本を学ぶチュートリアルが始まった。プレイヤーは制作したキャラクターのどちらかを操作し,隠し刀たちを育てた研師や先輩諸氏らとの訓練を通じて基本的な攻防を学ぶことになる。なお,選択しなかったほうのキャラクターは,「片割れ」としてチュートリアルの相手や次に行うことの案内役としてともに行動する。
それらがひととおり終わると,最初のミッションに挑むことに。引き続きチュートリアル的な展開は続いていくのだが,今度は仲間との稽古ではなく実戦――それも大物をターゲットとした大きな任務である。
ときは嘉永6年,西暦で言えば1853年。これだけで気づく人も多い思うが,浦賀に黒船が来航した年である。主人公たち隠し刀に与えられた任務(ファーストミッション)の舞台となるのは黒船。そしてターゲットは,ほかでもないマシュー・ペリー提督その人である!
蒸気船内に潜入し,ステルスキルや銃によるヘッドショットなどを駆使しながらペリーの元を目指す主人公と片割れ。船内を探し,ついに見つけ出したペリーとまさかのボスバトル!? リボルバー拳銃とサーベルで抵抗するペリーとの死闘の末,彼を打ち倒すことに成功する。さあ,とどめを……って,ゲーム開始から1時間も経たないうちに歴史が変わってしまうのか──?
だが,とある出来事によりペリーの暗殺は果たすことができず,そして片割れとも離れ離れに。ここでなんと,制作したキャラクターの2人のどちらをプレイヤーキャラクターにするかの選択を迫られる。なかなかの驚きの展開である。
隠し刀の里を幕府によって壊滅させられ,その身を置く場所すら失った主人公。それから5年後の1858年。片割れの行方を探し続けていた主人公は,横浜の近郊まで来ていた。1858年といえば,こちらも歴史が好きな人ならすぐに分かるであろう,幕末期における重大な出来事があった年である。
ここまではリニアなミッションの連続だったが,横浜からは広大なフィールドを探索……いや“放浪”できるようになる。集落を乗っ取る野盗を討伐する,荒れ寺を根城にするお尋ね者と果たし合いするといった寄り道も可能となった。横浜の街に向かう道中では,土佐を脱藩した浪士・坂本龍馬と出会い,ともに行動することに。
なお龍馬は,登場時にすぐには名乗らず,謎の浪人という立場で主人公と関わることになるが,その振る舞いや口調から一目で分かるほど正体を隠しきれてない(そして,それが龍馬らしさを感じさせる)。この龍馬のように,歴史上の人物はどのような形で登場し,どのように主人公と関わり合いを持つのか。本作の物語で見逃せない点だろう。
関所の通行手形を手にいれるために賊たちと一戦交えることになったものの,息の合った戦いぶりで彼らをなぎ倒し,賊の頭目・権蔵まで倒してしまう主人公たち。ここでは権蔵を斬るか,見逃してやるかの選択があり,筆者は命までは取らない選択にした。別の選択肢を選べばその後の運命が変わってくるのかもしれない。
隠し刀の道具である鉤縄と,頭目から奪ったグライダー(阿鼻機流)を合わせて使うことで,かなり高い場所も探索可能となった。聞けば,坂本龍馬も長州藩の傑物・吉田松陰の行方を探しているという。片割れと吉田松陰,鉤縄で高い建物に登ったり,グライダーで上空を飛びまわったりして見下ろしたらすぐに見つかるんじゃないだろうか?(もちろんそんなわけはない)
その後,ひょんなことから芸者の村山たか(彼女も実在した人物である)と知り合った主人公と龍馬は,情報収集を兼ねて港崎遊郭(みよざきゆうかく)へ遊びに行くことに。
登楼後は,たかからあれこれ仕事を頼まれるようになった。そのひとつが,遊郭の風景を写真に収めるというもの。一見他愛のない,危険もなさそうな仕事だが,これまた冒頭のペリー暗殺任務同様,史実の出来事との関連性を感じさせるイベントだ。
そんな彼女の依頼(正確にはもうひとり,発明家の飯塚伊賀七も関わっているが)を解決するために向かった先の蒔田城には,かなりの強敵が待ち受けていた。主人公の成長が不十分だとかなり苦戦する相手のようで,それを倒せぬままプレイ時間は終了となった。
このような具合で全体的な物語は史実に沿って進み,歴史の裏側で起きていた(と想像できる)出来事や冒険譚が描かれていく。佐幕派や倒幕派,欧米列強,攘夷と開国などなどさまざまな考え方や組織があるなか,主人公(プレイヤー)はそのどれかではない自身の選択で,歴史上の出来事を体験していくことになるようだ。
また,ペリーに坂本龍馬,村山たか,飯塚伊賀七と,ゲームのイントロダクションとも言える範囲のプレイでもこれだけの人物に出会えたように,多くの歴史上の人物が物語に関わってくるようだ。横浜の街のちょっとしたイベントシーンでも,幕末の有名人(と思われる人物)が何人かチラ見せするように登場するというにくい演出もあり,こちらの期待を高めてくれる。
ゲーム進行は,今回プレイできた横浜のように,主要な舞台となる場所がオープンワールドで描かれ,自由に行動しながら各地で発生するアクティビティやミッションをインタラクトすることでそれらに挑戦していくという,オープンワールドのゲームではおなじみのものだ。
ミッションのラストには強敵が待っていることがあるので,入手した装備品の吟味や強化,キャラクターの成長にはつねに気を配り,手ごわい敵に備えておいたほうがよさそうである。
タイミングと気力の充実が勝利の鍵。武器種や流派を使い分けて強敵に挑む
続いてはバトルの感触について。こちらは攻撃とガードのタイミングやゲージ管理などが重要となる,「仁王」の流れを汲んだアクションとなっていた。
真っ先にお伝えしておきたいのは,本作はアクションゲームが苦手な人でも楽しめるゲームだということ。難度は薄明(低難度),黄昏(中難度),宵闇(高難度)の3段階あり,一番低い薄明を選べばタイミングの判定も優しくなり,多少ごり押しな戦い方でもゲームを進められるはず。主に幕末日本の物語や旅をメインに楽しみたい人は迷わず薄明を選んでみよう。最高難度の宵闇は“しっかり死ねる”手強さがあるので,自分自身で攻略の糸口を見つけて倒したい「死にゲー」ファンは迷わず宵闇を選んでほしい。
両者の中間となる黄昏は,キャラクターをしっかり育てて装備で強化することで強敵を倒しやすくなる,一般的なアクションRPGに近い感触だった。薄明に慣れてちょっと物足りないと思った人は,一段階上げてみるといいだろう。
敵の気力をすべて奪うことで強力な「追い打ち」を加えられるが,気力がなくなると不利になるのはこちらも同様で,主人公側の気力が無くなると攻撃もガードも回避もできなくなる。ラッシュを仕掛けるも防がれてしまい,こちらの気力が先に尽きてしまったとなると大きなスキが生まれるので,双方の気力ゲージをしっかり見て,残量を意識しておくことが重要だ。
もちろん,無理に追い打ちを仕掛ける必要はない。欲を出すと手痛い反撃を食らうのがオチなので,堅実に攻撃を当てて相手の体力を奪うことがまず重要だ。
相手の動きのパターンを覚え,タイミングよく「石火」(いわゆるパリイ)で弾いて反撃のチャンスを作りだすことも重要だ。ここで「武技」(必殺技のようなもの)を繰り出せば相手の体力を多く奪い,また気力ゲージの上限を減らすこともできる。ガードで相手の攻撃を防ぎつつ,石火を狙っていくのがベーシックな戦法となりそうだ。
敵が赤いオーラをまとったら要注意。直後にガード不能攻撃を繰り出してくるので,間合いを大きくとるか,回避のアクションでかわす必要がある。普通の攻撃よりタイミングはシビアになるが,石火ではじくことも十分可能だ。リスクを取りつつ石火を試してみるのもアリ……というか,むしろ臆せずに石火にチャレンジするほうが有利に戦える場面もある。
今回プレイできた範囲に登場した強敵は,リボルバーとサーベルで武装したペリー提督に,太刀を振り回す賊の頭目・権蔵,相撲のような動きと棍棒を使う大男の吉良持助などがいた。いずれも一瞬で体力の大半を奪うような大技を持っており,主人公の気力が尽きたり,プレイヤー自身の集中力が切れたりすると,状況(や難度)によってはその一撃であっさりゲームオーバーにもなる。ガード,回避,そして石火をしっかり使い分けることがカギとなるので,そのためにも相手の攻撃をよく見て覚えていくことが大事だ。
入手できた(使用できた)武器は打刀,サーベル,太刀,二刀,槍,薙刀で,それらは同じ武器でも性能差があった。
またそれぞれの武器に,セットすることで戦い方が変化する「流派」が存在する。主人公と坂本龍馬との因縁レベル(親しさの段階のようなもの)が上がったところ,主人公も北辰一刀流を使用可能となるなど,登場人物との関係を深めていくことでその人物に関連した流派を覚えられるようだ。
流派は「天」「地」「人」という3つのタイプに分かれており,敵の使用武器との相性がある。相手に合わせて相性のいい流派を使えばそれだけで有利に戦えるし,同じ武器でも流派によってアクションが大きく異なるため使い勝手も変わる。バトルを有利に進めるためだけではなく,ゲーム自分に合ったものを見つける楽しみもありそうだ。
また,小銃や弓などの飛び道具もかなり役立つ存在だった。武器の威力と相手の体力次第なところもあるが,小銃で遠距離からヘッドショットすれば,多くの敵を一撃で仕留められる。複数の敵に囲まれる前に銃で数を減らしておけば,スムーズに戦いを進めやすくなる。これは難度が宵闇でもしっかり通用する戦法だ。
「徒党」(一緒に戦ってくれる人物。要するに仲間)を引き連れ,敵のターゲットを分散させるのもポイントのひとつ。その逆に,複数の敵に囲まれてしまうと厳しい状況になるので,敵を引き付けてくれる徒党を2人に増やせば,かなり楽に戦いを進められそうだ。
以上,短いプレイ時間の中でも,さまざまな要素を垣間見ることができた本作のバトル。アクション好きなら最初からあれこれ使いこなして楽しめるだろうし,得意でない人は難度を下げることで,自分の得意なアクションだけでも十分先に進んでいける。
オープンワールドの探索と同じように,バトルもまたプレイヤーの選択の自由といろいろ試してみる楽しさがありそうだ。
開発のキーマン 早矢仕洋介氏と安田文彦氏に聞く「Rise of the Ronin」開発経緯と作品に懸けた思い
──チームNINJAの作品といえば,リニアな体験で高難度なものが多い印象ですが,なぜ日本を舞台にしたオープンワールドRPGを制作したのでしょうか。
早矢仕洋介氏(以下,早矢仕氏):
それとは別で,さらなる未来に向けた新しいチャレンジが今回の「Ronin」ですね。本作は企画の当初から「“自分がその時代に生きている”という感覚を味わってもらうには,やはりオープンワールドRPGにすべきだ」と考えていて,その目標に向けてゲームエンジンから作り始めました。やっと形になったものがこの作品というわけですが,長い目で見れば必然のチャレンジだったと思っています。
安田文彦氏(以下,安田氏):
コンセプト自体は2015年ごろには固まっていましたが,制作が本格的に始まったのは「仁王2」の発売後なので,いまからちょうど4年くらい前になりますね。SIEには開発の初期段階からハードやコントローラなどの技術的な部分などでご助力いただけたので,とてもいい形で開発を進められたと思っています。
──幕末を舞台にした理由を教えてください。
早矢仕氏:
シブサワ・コウも交えて構想を進めるなかで「戦国は『仁王』で描いているのでチャレンジするなら別の時代がいいね」という話になったんです。
そこで幕末というテーマが浮かび上がってきました。オープンワールドの探索や,どの人物についていくかで物語の見え方が変わるゲーム体験に幕末という舞台がハマるだろうと。そして,さまざまな事件や出来事をプレイヤーが選択した立場で体験できるようにするなら,どこにも属さない浪人がいい。幕末を舞台にしたゲームはあっても,こういった視点で幕末の出来事のど真ん中を描き切ったものはまだ無かったと思うんです。
安田氏:
各キャラクターとの因縁を深めていくゲームでもあるのですが,いい因縁と悪い因縁がまじったような関係もあって。登場キャラクターの考え方や人柄に共鳴して味方したり,「このおじさん嫌いだな」と思ったらジャマしてみたりとかもありで(笑)。基本的にはプレイヤーの気持ちを乗せて遊べるイメージですね。
佐幕や倒幕といった考えに従って進めるのもプレイヤー次第ですが,変に考えすぎず気楽に遊んでもらえると嬉しいです。
──オープンワールドものは移動の面白さも重要な要素ですが,なぜ鉤縄,馬,滑空という3つの仕組みを用意したのでしょう。
安田氏:
まず鉤縄ですが,主人公は「隠し刀」という侍と忍者のハイブリッド的な設定なので,こういった道具を使うだろうと。馬ですが,時代的にも移動手段として自然ですよね。主要な舞台となる横浜,江戸,京都は広いフィールドで表現されているので,これは必要だと思いました。
滑空装置に関しては少しファンタジーが入っていますが,阿鼻機流は実際に設計図が残されているものでそこから着想を得ました。ゲームとしては,時代劇で空を飛ぶ画はあまりないので,そこは面白い体験になるだろうと採用しています。アクションのケレン味や楽しさとリアリティがぶつかったときは,なるべく前者を生かすように心がけています。
──横浜,江戸,京都以外の舞台も出てきますか。
安田氏:
メインはこの3つの街ですが,ミッション制のゲームでもあるので,冒頭の黒船や,大規模な戦いの戦場,事件の舞台となった場所などに行くこともあります。そのミッション専用のマップのような感じですね。
まだ詳しくは言えないのですが,このゲームでは幕末や維新に関する大きな流れを体験することができます。また坂本龍馬をはじめ,主人公と因縁を結ぶことができる人物は50人いて,それ以外にも実在した人物がたくさん登場します。
──街並みがリアルで魅力的ですが,どのように制作されたのでしょうか。
早矢仕氏:
舞台が幕末ということで,当時の写真が現存してるんですね。弊社のCGスタッフがそれらを踏まえながら,ゲームとして見栄えのするものとして仕上げました。ちゃんと「納得できるまで調べて作った感じ」は画面からも伝わると思っていて,そこを丁寧に一つひとつ積み重ねた結果でしょうか。
──今回のゲームは「死にゲー」として作っていますか? どんな体験を想定して制作されましたか。
安田氏:
そこは難度次第という想定です。最高難度の宵闇はそれこそ死にゲー的で,中間の黄昏はほどよい手応えがあり,キャラクターを成長させることでクリアしていけるようなバランスですね。
一番簡単な薄明は,ストーリーや世界観をメインに楽しんでもらうという位置づけになります。今回は幅広い人に遊んでもらえるゲームを目指していて,ゲーム的なハードルは好みで選んでもらえればと思っています。
早矢仕氏:
コンバット以外の魅力も大きな作品ですので,そちらに興味を持った人にもぜひ体験していただきたいですね。それが従来作品との違いであり,チャレンジした部分でもあります。
──近接戦闘と飛び道具のなじませ方について気を使った点はありますか。
安田氏:
まず,本作はアクションの自由度を大切にしたくて,そのなかで遠隔攻撃を大きな選択肢のひとつとして位置づけています。もっと言えば,戦闘の多くをステルスキルで解決してもかまいません。コンボの中に銃を組み込んでもいいし,遠くからある程度ダメージを与える手段として使ってもOKです。
さらに「徒党」といって,ほかのキャラクターと一緒に戦うこともできますし,オンラインでの協力プレイにも対応しています。プレイの幅はできるだけ広げていて,敵の動きをすべて覚えないとクリアできないゲームにはしていません。もちろんアクションが好きな人のために,宵闇の難度ではシステムをすべて理解し,アクションをマスターしないと勝ちにくいミッションなども用意しています。
──海外でも和の世界観や昔の日本を舞台としたゲームが増えましたが,そういった時代にあって日本のデベロッパとしてどのような意気込みを持って本作を制作しましたか。
早矢仕氏:
コーエーテクモでゲームを作っている僕らにとって,まさにど真ん中,直球で作りたかったゲームなんです。だから他社の作品がどうかということより,我々らしさを出していこうというのがまずありました。
そのうえで,お客様に手にとってもらうためにどうするか,細かいところまで力を入れて作っていきました。しょっぱなからペリーを“攘夷”しにいくって,歴史のIF好きにとっては驚きの展開ですよね(笑)。オープンワールド部分も,「志士」の期待に応える内容になっていると思います。
安田氏:
時代考証やリアリティは大事なことではありますが,本作は黒船に乗り込んでペリーと戦うみたいな,ちょっと斜め上をいく魅力を出してもいるゲームでもあるんです。「歴史モノ」だからといって堅苦しくならず,自由に楽しんでもらえると嬉しいです。
──和の世界観や昔の日本を舞台としたゲームでいうと,最近では本作と同じSIEパブリッシングタイトルである「Ghost of Tsushima」が大きなインパクトを残しました。同作から影響を受けた部分などはありますか。
早矢仕氏:
もちろん刺激にはなりましたし,意識していない部分でも影響を受けているところはあると思います。でもそれはそれで,繰り返しになりますが,あくまで本作は僕らが作りたいもの,らしさを伸ばしていくのが何よりだろうと考えて制作したゲームなんですね。「日本らしさ」みたいな部分でも,我々なりの良さを出せている自信もあります。
安田氏:
「Ghost of Tsushima」以前からSucker Punchの作品は大好きで遊んでいたので,どこかしら参考になっているところはあるかと思います。ただ,「Ghost of Tsushima」の発表前から本作の制作は始まっていたので,ゲーム開発に関する刺激というよりは,その大ヒットに奮い立つものがあったという感じですね。
「Rise of the Ronin」はほかのどのゲームとも異なる,コーエーテクモのゲームとして“これまでになかった歴史体験ができるゲーム”を目指した作品となっていますので,ぜひお楽しみいただければと思います。
──ありがとうございました。
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