プレイレポート
[プレイレポ]「ストリートファイター6」には1人でも楽しめる,強くなれる要素が詰め込まれている。遊びの幅が広がった体験版の“先”を紹介
なお,今回の記事制作のためにプレイできたのは,PS5版「ストリートファイター6」(以下,スト6)の完成直前バージョンで,製品版とは異なる可能性がある点は留意してほしい。
「ストリートファイター6」公式サイト
師匠が増えることで世界が広がるワールドツアー
ワールドツアーはスト6で登場したシングルプレイ用のモード。分身となるアバターを作成し,ストリートファイターの世界を冒険しながら,自分だけのファイターを育成していく。
今回プレイできた(ほぼ)製品版のワールドツアーの序盤の流れは,現在配信中の体験版のものとまったく同じで,ルークが教官を務めるジム(警備会社)に入門し,操作のチュートリアルを受けるところから始まる。その後はライバルキャラクターのボシュと共にメトロシティに繰り出し,スマートフォンに送られてくるルークからのミッションをクリアしていく,という内容だ。
体験版で遊べたチャプター1をクリアすると,次なる舞台,チャイナタウンまでのエリアが開放される。ここでは春麗に弟子入りすることになり,会話イベントが終了すると,春麗の必殺技,気功拳とスピニングバードキックに加えて,通常技や歩くスピード,ジャンプの軌道を春麗仕様に変更できる「スタイル」を習得する。
各キャラクターの必殺技とスタイルは,スマートフォンから選べるステータス画面で自由に入れ替えできる。必殺技とスタイル(通常技)は別々に設定できるため,アバターキャラを「気功拳が使えるルークスタイル」や「ライジングアッパーを放てる春麗スタイル」にして,ワールドツアーを進めることも可能だ。
さらに必殺技は,経験値を稼いでスキルツリーを開放していけば,一度にセットできる必殺技の数が増えていき,師匠になったキャラクターと仲を深めていけば,スーパーアーツも伝授される。現時点でワールドツアーに師匠として登場するキャラクター人数は定かでないが,メインミッションを進めて師匠を増やしていけば,通常の対戦ではお目にかかれない特殊なファイターでのバトルも楽しめることになるだろう。
スタイル,必殺技のカスタムに加えて,チャイナタウンではボス戦も体験できた。チャプター2のボス戦は2本先取で勝敗が決する,より従来の格闘ゲームに近いルールになる一方で,相手の特定のモーション中に攻撃を叩き込むことによって隙を作り出せるという,アクションゲームらしい攻略法も用意されていた。格闘ゲームの経験がない,苦手という人も,敵の行動パターンを見抜いて攻撃するアクションゲームと思ってプレイすれば,それほど苦労せずにボスを倒せるはずだ。
格闘ゲームをあまりプレイしていない人への配慮は,レベル設定にも感じられた。今回プレイできたチャプター3序盤のメインミッションで戦うことになる敵のレベルは,総じて低く抑えられており,たいていのバトルはルークのスタイル中に出せるターゲットコンボ(モダンスタイルの場合は△ボタンを4連打すると発動)をくり出しているだけで倒せる。
一方で必ずしも戦わなければならない相手ではなく,こちらから挑まないとバトルにならない街の住人のなかには,かなりレベルの高い猛者も混じっていた。クリアするだけなら簡単,しかしプレイヤーが望めば歯ごたえのある戦いも楽しめる……ワールドツアーはそんな絶妙なバランス取りがなされているようだ。
歴代最高の充実度! トレーニングモード&コンボトライアル
ここからはスト6のプレイアブルキャラクターを操作して対戦や練習ができる,ファイティンググラウンドで遊べたゲームモードを紹介していく。
まずは本作の対人戦をやり込もうと思っている人が気になっているだろうトレーニングモードについて。昨今の格闘ゲームと言えば,ほとんどのタイトルでトレーニングモードのメニューが充実しているが,本作でもそれは同じで,ゲージ周りの調整や,ダミーキャラのアクション変更は当然として,発動タイミングにランダム性を持たせた受け身やリバーサル,オンライン対戦を見越した入力遅延,フレームデータの表示など,ここまでやるか!? と思うものまで用意されている。
さらに本作のトレーニングモードは「そもそもトレモの使い方自体がよくわからない」といったプレイヤーに向けた,「簡単練習設定」が用意されているのも特徴のひとつ。簡単練習設定の「投げ抜けの練習」「差し返しの練習」「ドライブインパクトへの対応練習」といった項目を選べば,プレイヤーが細かいダミー設定を行わなくてもCPUが練習に適した行動を自動で取ってくれる。
初,中級者やトレーニングモードの設定を面倒と感じる感覚派のプレイヤーには,うれしい機能といえるだろう。
使いこなしたいキャラクターの練度を上げるためのサポートも充実している。キャラクターガイドでは,各種必殺技やスーパーアーツの性能を解説しているだけでなく,牽制や対空に使えるであろう通常技や特殊技も紹介されている。戦術指南の項目では,具体的な攻めのパターンや,この間合いではどの技を振っていくのがベターなのかを,サンプルを表示しつつ示してくれる充実ぶりだ。
コンボトライアルは,サンプルの数が多く,かつ初級,中級,上級と明確に難度分けされているのが秀逸だ。トライアルの初級ではボタン連打でつながるお題から始まり,中級では対人戦で多用する実戦的なコンボ,上級ではゲージをふんだんに使った大ダメージコンボが紹介されている。
そして当然のことではあるが,キャラクターガイド,コンボトライアルは,クラシックとモダン,それぞれの操作に対応している。どちらの操作モードであっても「とりあえずこのキャラを動かしてみたい!」と思った際に必要な情報は,ゲーム内だけでも十分すぎるぐらい手に入るはずだ。
“牛”以外にもさまざまなギミックが存在するエクストリームバトル
体験版では一部ルールとギミックしか選択できなかったエクストリームバトルだが,今回の試遊ではすべて選択できた。ここでは各種ルールとギミックを軽く紹介し,絵的にインパクトがあったものを対戦の様子を画像つきで紹介していく。
●エクストリームバトルで選べるルール
・スリップ・マスター
相手を先に5回ダウンさせた側が勝利となるルール。足払いや強制ダウンを奪える技の重要度が大きく増す。
・シーソー・ファイト
1P,2Pの体力バーが共通となる。バーはダメージを与えた側のプレイヤーの色に染まっていき,先に体力バーを100%自分の色で塗りつぶした側の勝ちとなる。
・パネル・トライ
画面上部に4つの勝利条件が表示され,先にすべて達成した側のプレイヤーが勝利となる。キャラクターの体力は実質無限。相手を倒すにはあくまでパネルのお題をクリアする必要がある。
・ヘブン・アンド・ヘル
ランダムで両方のプレイヤーにさまざまなバフ,デバフ効果がかかる。効果の内容はかなりの多岐にわたり,体力や攻撃力,スーパーアーツといった基本ステータスが増減するものを基本に,ジャストパリィの猶予時間が延長される,ステップが使えなくなるといった,操作システムに関わる効果も存在する。
・ロール・プレイバトル
規定スコアに達したプレイヤーが勝利となるルール。対戦中に提示されるお題,ボーナスアクションを成功させると,大量のスコアが手に入る。
●エクストリームバトルで選べるギミック
・闘牛
10カウント前後に1回,ステージを獰猛な牛が猛スピードで横切る。ガードできなかった場合はダウン状態となる。
・爆弾
ステージ内に爆弾が出現。爆弾は攻撃をヒットさせることで動かせるため,爆発する前に相手側に押しつけたい。
・ショックゾーン
一定時間ごとに巨大な発電装置(?)が出現。発光している際に装置の近くにいると電気ショックで宙に浮き,無防備な状態を晒してしまう。
・メカ
「ロックマン」シリーズの敵ユニット,メットールが定期的にフィールドに出現。こちらの攻撃をヒットさせると,相手にダメージを与える味方となる。
・ランダムドローン
ステージ上空をドローンが飛行する。ドローンを破壊すると自身や対戦相手の状態,ゲームルールなどに変化が起こる。
限られた時間ではあったが,ワールドツアー,ファイティンググラウンドともに,多種多様かつ,長い期間飽きずに楽しめそうな要素が詰め込まれていそうな肌触りを感じた本作。格闘ゲーム好きはもちろん,遊びがいのあるゲームを探している人は,ひとまず現在配信中の体験版をプレイし,この夏以降にやりこむゲームタイトルの候補として考えてみてはいかがだろうか。
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