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恋愛ADV「キューピット・パラサイト」初のファン感謝祭をレポート。なぜか質の高いお笑いライブ(!?)に謎の満足感
2024年12月1日,千葉の幕張国際研修センター シンポジウムホールにて,「OTOMATE LOGBOOK[PASE01.キューピット・パラサイト]」が開催された。OTOMATE LOGBOOKは“大好きな彼らと最高の思い出をつくろう!”をテーマに行われる,オトメイト作品の新たな単独イベントシリーズだ。OTOMATE LOGBOOK第1回のタイトルは「キューピット・パラサイト」(以下,「キュピパラ」)。「キュピパラ」にとっても初の「ファン感謝祭」となった。
木村良平さん(ギル・ラヴクラフト 役),KENNさん(シェルビー・スネイル 役),八代 拓さん(ラウル・アコニット 役),古川 慎さん(アラン・メルヴィル 役),岡本信彦さん(ピーター・フラージュ 役),上村祐翔さん(メレニス・レヴィン 役)ら攻略対象キャラクターの声を担当した声優陣が登壇したイベントの様子(昼公演)をお届けする。
「OTOMATE LOGBOOK[PASE01.キューピット・パラサイト]」公式サイト
「キューピット・パラサイト」公式サイト
朗読劇で圧倒的な存在感を放つ
“MORISHIO”こと盛り塩
イベントステージには,「キュピパラ」に出てくるあの“PARASITE HOUSE”を思わせるセットが組まれていた。
どうやらここで「Parasite7」※のメンバーが,「ファン感謝祭」の内容についてミーティングを行うようだが……。
※Parasite7とは,ゲーム本編で結婚相談所の相談員がお手上げ状態になった,厄介な会員の総称。それぞれ“結婚に躓きそうな”厄介な性質,性格の持ち主
ステージがライトアップされると,まず聞こえてきたのは螢彩院・F・琉輝(CV:榎木淳弥)の声だった(榎木さんは声のみの出演)。
「南極に留学していて『ファン感謝祭』までに帰国できないかもしれないから」と,螢彩院は“南極ならではの美容にいいもの”を差し入れとして送ったらしい。ステージ上には,ラッピングされた緑色の箱が鎮座していた。
そこから木村良平さん,KENNさん,八代 拓さん,古川 慎さん,岡本信彦さん,上村祐翔さんが続々と登場。あのParasiteたちがステージ上に勢揃いした(螢彩院が不在のため厳密にはParasite6だが)。
朗読劇では,6人を代表してギル(木村良平さん)がメンバーを紹介。基本的なプロフィールはもちろんのこと,彼らがどんな“パラサイト”なのかも丁寧に説明してくれた。
そして,話題は螢彩院が南極から送ってくれた緑色のプレゼントボックスへ。好奇心旺盛なラウル(八代 拓さん)と,彼に誘われたメレニス(上村祐翔さん)が箱を開封。そして中からは“BiYoU”と書かれた塩が登場した。
螢彩院としては美容にいいものとして南極のソルトを送ったのだが,“神話パラサイト”であるラウルはこれを「MORISHIO(盛り塩)」と判断。以降,“美容にいい南極のソルト”は“悪いものを退散させる“盛り塩”として扱われることとなる。
「ファン感謝祭」の出し物はまさかのショートコント
朗読劇では「ファン感謝祭」のミーティングが行われ,その際にギルが「ショートコントをやってみたい!」と提案するという展開になる。会場は一瞬ざわめきで満たされたが,すぐに収まった。おそらく,ファンは「まぁ,キュピパラだしな……」と納得したのだろう。ギルがショートコントの提案をしたところで朗読劇は一旦幕を閉じ,キャスト陣の挨拶が始まった。
「キュピパラ」は,単独イベントとしては初めての開催となるが,オトメイトパーティーなどのオトメイト作品が集まるイベントにはかなりの回数出展している。これに関して八代 拓さんは,「僕の憶測の域を出ませんけど,やっぱりイベントに一皿欲しいんじゃないですか。キュピパラみたいな“味”のある料理が」とコメントした。
それに対し,木村良平さんが「でも僕,その味がするのオトメイト屋で【キュピパラ】って料理しか知らないんだけど。オトメイトファンからしたら,蕎麦屋に入ったらプリン出てきたみたいな感じじゃない? 大丈夫?」と返したが,古川 慎さんが「そのプリンが旨いからいいんじゃないですか」と締め,会場は笑いに包まれた。
蕎麦屋のプリンとは,言い得て妙だ。おそらくこのステージを観ている人は乙女ゲーム好きだろうが,実際に見せられるのはキュンキュンするストーリーではなく,ショートコントである。しかし,会場に集まっているのは乙女ゲーム好きであると同時に「キュピパラ」ファンのため,まったく問題はない(おそらく)。
ミッション:ルーレットで当たった人はお題に沿ってショートコント
挨拶のあとは,再び朗読劇へ。「キャラ崩壊があっても許してください」という前置きから始まった。
ギルが音頭を取り,ショートコントのルールを説明する。ルーレットで当てられた人が,提示されたお題に沿ってショートコントを行う,という流れで進んでいくようだ。
最初のルーレットでは,シェルビー,ラウル,アランの3人が指名された。そして,お題は「ケツメロ」。
謎のお題に戸惑うアランに,ラウルは「お尻を使って奏でるメロディのことでしょ! 大臀筋も鍛えてきたから任せて!」と自分のお尻を叩き始める。が,ここでギルが持ち出してきたのはケツバット。つまり「ケツメロ」とは,“ケツバットとメロきゅん★ワード”の略らしい。
聞いたことがあるような,ないような音楽とともに始まった「ケツメロ」こと“笑ってはいけない PARASITE HOUSE”。いきりなり指名されたアランの元には,「ヒップ・スイング隊」と呼ばれるケツバットのプロが駆けつけ,立て続けに3発,ケツバットをくらうことになった。ヒップ・スウィング隊の皆さんは,かき入れ時の年末で忙しいなか,わざわざこのイベント(ロサンヨーク)に駆けつけてきてくれたらしい。
その後,笑った人から続々とケツバットをくらっていく光景が繰り広げられていた。メロきゅん★ワードとは何だったのか。
筆者の疑問に答えるように,真面目なシェルビーが手元に届いたメロきゅん★ワードを読み上げる。
「オマールエビのはらわたを取るとき,氷に浸けておくといいぞ」
まずは素直に,「うーん,いい声だ」という感想が出てきた。そして,再び「メロきゅん★ワードとは?」という疑問が頭をよぎる。
その疑問は,ギルの一言で解消された。なんと,メロきゅん★ワードが書かれたメモと,ギルが取っておいた料理レシピメモの取り違えが発生していたらしい。堪忍袋の緒が切れたシェルビーが,自らギルへケツバット制裁を行い,シェルビー,ラウル,アランのショートコントは幕を閉じた。
次にルーレットで選ばれたのは,ギル,ピーター,メレニスの3人。お題は「謎の存在X」だ。
ギルがコントの内容をまとめたメモが,なぜか途中からラブレターに変わっていたので(理由:失恋パラサイト),3人は即興でコントをやることに。
お題の「謎の存在X」とは,どうやら輪っか状の物のようだ。ギルが「カウボーイごっこに使う縄だ」と主張し,一方でメレニスは「輪投げに使う物でしょう」と推測する。最終的に輪っかには螢彩院のブランドロゴがあしらわれていたことから,「これはファッションで使うもの,チョーカーだろう」と推測したピーターが自らの首にその輪っかをつけた。
会場には,ピーターが「謎の存在X」なる輪っかを装着したイラストが映し出されたのだが……どう見ても,犬の散歩用の首輪とリードである(確かに螢彩院が愛犬家なことを考えれば,このオチが予想できなくもない)。
そうしてギル,ピーター,メレニスのコントが終わり,ルーレットが再び動き始めた。スロットが示したのは,3匹のオマールエビ。ラッキー7ならぬラッキーオマールエビということで,6人全員でのショートコントが始まるようだ。
お題はそのまま「オマールエビ」。ラウルの「エビって30分から1時間かけて命がけで脱皮するらしいよ」という発言に,シェルビーが「私たちは3秒で脱皮するぞ。人間がエビに後れを取るわけにはいかない」と返した。
おそらく,ファンなら「この流れは……」と思ったことだろう。予想通り,Parasite6によるストリップショーが開催された。
こうしてやったこともない【ショートコント】に果敢に挑んだ6人だったが,結果はすべてボツ。「ファン感謝祭」の出し物を練り直す結果となった。
パンツorバナナ,究極の選択で世界が分岐する?
ショートコントが終わり,次のコーナーへ移行する前に,会場の観客へアンケートが行われた。
木村良平さんが「どっちか選んで拍手してください。言っておきますけど,セクハラじゃないですからね」と前置きしてステージのモニターに映し出されたのは,パンツとバナナのイラストだった。どうやらこの選択によって,今後の展開が分岐するようだ。
そして拍手によって選ばれたのは【パンツ】。これにより世界が分岐した。
例えば,この後に行われた「MIX造語を絵心で伝えよ!」チャレンジで成功した場合の景品は,英国王室が愛した世界最高の生地であるシーアイランドコットンで作られたパンツ(全員お揃い)となり,その後のメイン朗読劇でもパンツがキーアイテムとして登場する。
こうなってくるとバナナを選んだ世界線も気になってくるが,人生,選択は一度きりだ。
昼公演と夜公演で二度おいしい仕掛けがたくさん
本イベントは昼公演と夜公演,2回に渡って開催された。驚いたのは,昼と夜でほとんど違う内容が見られたことだ。
例えばショートコントはお題がガラッと変わる。「MIX造語を絵心で伝えよ!」は,お題が昼と夜で違っていたのに加え,お題の絵を描く人をくじで選ぶためにここもランダムである。さらには後半の朗読劇においては,昼は「ヒーローショー」であり,夜は「セクシー選手権」だった。
両公演に共通した部分もある。例えばパンツはどちらの公演にもキーアイテムとして登場する。世界線はそう簡単に切り替えられない。そして,両公演とも「キュピパラ」らしい笑いと,奇想天外な展開に満ちている。スタッフとキャスト陣の,芸人魂のようなものをしかと見せてもらった。
イベントの配信チケットはPIA LIVE STREAM,OPENREC.tv(外部リンク)にて販売されている。2公演通し配信チケットは12月15日19:00まで,1公演は同日21:00までで,視聴期間は同日23:59までだ。ぜひ両公演のチケットを買って,「キュピパラ」初の単独イベントを余すところなく楽しんでもらいたい。
OTOMATE LOGBOOK[PASE01.キューピット・パラサイト]概要
◆開催日時
2024年12月1日(日)
昼公演 13:30/夜公演 18:00
◆開催場所
幕張国際研修センター シンポジウムホール
◆出演者(敬称略)
木村良平
KENN
八代 拓
古川 慎
岡本信彦
上村祐翔
榎木淳弥(声の出演)
「OTOMATE LOGBOOK[PASE01.キューピット・パラサイト]」公式サイト
「キューピット・パラサイト」公式サイト
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