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印刷2022/09/17 18:45

イベント

[TGS2022]ブロックチェーンゲームを手がける3社の取り組みが紹介された,YGG Japanのステージイベントをレポート

 千葉・幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ2022。そのYGG Japanブースで本日(2022年9月17日),ステージイベント「大型ゲームの最新トレンド2022 PolkaFantasy×元素騎士Online×Lv.99 Games」が行われた。

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 このイベントにはブロックチェーンゲーム(Web3ゲーム)を手がける3社の代表者が登壇し,各社の取り組みをプレゼンテーションするとともに,業界の展望などについて意見を交わした。登壇者は以下のとおり。

  • YGG Japan Co-Founder/ForN COO 椎野真光氏(モデレーター)
  • PolkaFantasy Founder & CEO Alex氏
  • Metap CEO Maxi Kuan氏
  • Lv.99 Games Co-Founder 橋本善久氏

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「PolkaFantasy」公式サイト

「元素騎士Online -META WORLD-」公式サイト



「PolkaFantasy」の取り組み


 「PolkaFantasy」は2021年にスタートしたプロジェクトで,日本のアニメ・漫画・ゲーム文化(二次元文化)に特化したNFTマーケットプレイス&ブロックチェーンゲームを開発・運営している。現在展開しているのはシリーズの1作めで,並行して2作め以降の企画・開発を進めていくという。

 シリーズ1作めはボイスに豪華声優陣を,イラストに新進気鋭かつ有名な日本人イラストレーターを,音楽に作曲家・ZENTA氏をそれぞれ起用しており,まさしく日本の二次元文化に沿った内容となっている。Alex氏によると,自身が30年以上にわたって親しんできた日本の二次元コンテンツを世界に向けて発信したいと思い,このプロジェクトを始めたそうだ。現在,シリーズ1作めはα版の段階だが,2022年内にはβ版をリリースする予定とのことで,Alex氏は「年内には皆さんに遊んでいただける」と話していた。

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 続いてAlex氏は,従来の運営型ゲームとブロックチェーンゲームの違いをあらためて説明した。従来の運営型ゲームではプレイヤーが課金して武器などのアイテムを獲得してもプレイヤーの資産にはならず,運営会社に紐付いている。そのため,そのゲームのサービスが終了したら,そのアイテムは使えなくなり無価値になってしまう。

 それに対してブロックチェーンゲームは,ブロックチェーン技術を使うことにより,各アイテムをNFTとして扱える。つまり,獲得したアイテムをプレイヤー個人の資産として扱うことが可能になる。これによりゲームのサービスが終了,あるいは運営会社が破産したとしても,獲得したアイテムがプレイヤーの手元に残るのである。

 そうなると何が変わるのかというと,たとえば「PolkaFantasy」の1作めから,同じネットワーク内にある2作めにアイテムを持ち越したり,あるいはその逆のことを行ったりが可能になる。Alex氏は,ブロックチェーンゲームのこうした部分に将来性を感じると語った。

 さらにブロックチェーンゲームは,Play to Earnの仕組み──ゲームをプレイしつつリアルの報酬を得られる仕組みを持っている。これまでゲームをプレイすることは非生産的な行為として一般に認識されてきたが,ブロックチェーンゲームではプレイすることでリアルの生計を立てられる可能性もある。Alex氏は,生活とより結びついているところもブロックチェーンゲームの魅力の1つだと話していた。

 また「PolkaFantasy」では,将来的にプレイヤーやクリエイターが制作したNFTアートをマーケットプレイスで販売する予定もあるという。Alex氏は「多くの人がさまざまな形でコミュニティに参加できる仕組みを作っていきたい」「ブロックチェーンゲームには,今までのゲームにはなかった可能性がある」と説明していた。


「元素騎士Online -META WORLD-」の取り組み


 「元素騎士Online -META WORLD-」PC / iOS / Android)は,10年以上にわたってサービスが継続しているMMORPG「エレメンタルナイツオンライン」の続編にあたるメタバースで,ブロックチェーン技術によりファンタジー世界の経済圏の実現を目標にしているという。テーマは「Web3.0×メタバース空間」で,Maxi Kuan氏は「現実社会の価値を超えるメタバース空間の実現を目指す」と語った。

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 Kuan氏は,ブロックチェーン技術の可能性を探っている過程で「エレメンタルナイツオンライン」の開発チームと知り合ったとのこと。累計ダウンロード数が800万を超える同タイトルには膨大なプレイヤー数と確固たるコミュニティが存在しているので,「これはブロックチェーンゲームにするしかない」と,開発チームに「元素騎士Online」の企画を持ち込んだそうだ。そして現在は,2022年11月の正式サービス開始に向けて準備を進めている最中だという。

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「元素騎士Online」のトークンがステーキングランキングで世界2位を記録したことや,ブロックチェーン業界の記録を塗り替えていることが紹介された
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 「元素騎士Online」の概要も紹介された。Kuan氏によると,同タイトルは“Play to Earn”ではなく“Play and ECO”を掲げているとのこと。この“ECO”には“経済”(Economy)と“生態系”(Ecosystem),そして日本で節約の意味で使われる“エコ”(Economical/Eco-Friendly)という3つの意味を持たせているそうだ。

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 もう1つ掲げているのは“UGC to Earn”で,つまりプレイヤーが制作した装備やアイテムなどをNFT化し,それらを売買してリアルのお金を稼ぐことも可能というわけである。制作に必要なツールは,しっかり提供されるとのこと。

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プレイヤー各自が育成したキャラクターもNFTとして扱われる
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コミュニティはすでに30万人規模になっているという
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オシャレ装備は正式サービス開始に先駆けて販売される
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ゲーム内の土地の権利も正式サービス開始前に販売する予定とのこと
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ショッピングモールや美術館を用意
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ロードマップも公開に
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Lv.99 Gamesの取り組み


 Lv.99 Gamesは,ゲーム開発者やインフルエンサーなどが所属する海外企業で,国内外のブロックチェーンゲーム開発やマーケティングをサポートする事業と,オリジナルゲームの開発事業の2つを主軸にしているという。サポートしているプロジェクトには,「PolkaFantasy」も含まれているそうだ。

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 橋本善久氏は,ブロックチェーンゲームと従来のゲームでは開発が大きく異なることに言及。従来のゲームは,基本的にゲーム会社自身が資金を出して,ゲームを完成させてからリリースしてきたが,ブロックチェーンゲームの場合はさまざまな資金の集め方や開発の進め方があるという。

 ステージでは,ブロックチェーンゲームの開発の例が示された。内容は以下のスライドのとおりで,開発がある程度進んだら,NFT化したアイテムやトークン(ゲーム内通貨)を先行販売して,クラウドファンディング的に資金を集めるIGO(イニシャル・ゲーム・オファリング)など,ブロックチェーン技術を使っているからこそ可能な資金調達手法が特徴的だ。

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 またLv.99 Gamesは,ブロックチェーンゲーム開発に必要な資金の調達などをサポートするローンチパッドのうち,SeedifyおよびPolkastarterとのつながりが強いとのこと。そうしたローンチパッドから依頼を受け,現在Lv.99 Gamesでは「Realm Hunter」と「Mummy.io」というブロックチェーンゲームの開発などをサポートしていることも明かされた。ほかにも,いくつかサポートしているプロジェクトがあるとのこと。

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「Mummy.io」の動画も示された。大手ゲーム会社に所属していたベテランクリエイターが開発を手がけているとのことで,ムービーを見た限りではグラフィックスもアクションも従来のゲームと比較して遜色ない印象だ
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「Realm Hunter」は初期バージョンで,まだα版の手前の段階とのこと。海外では注目度が高いそうだ
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Lv.99 Gamesが企画・開発を手がけるプロジェクトも進行中
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ブロックチェーンゲームに関するディスカッション


 イベントの終盤には,登壇者によるディスカッションが行われた。最初のテーマは,「ブロックチェーンゲームを作る上で大事にしていること,注意していること」。Alex氏はプレイがリアルの報酬につながるので,トークンやNFTの設計や運用には長期的な視点が必要になると指摘した。

 Kuan氏はAlex氏に同意しつつ,ブロックチェーンの選定も重要だと説明。「元素騎士Online」では,規格・仕様の異なるブロックチェーン同士をまたぐ「クロスチェーン」の可能性を見据えて,拡張性を重視したそうだ。
 橋本氏は,「プレイヤーが安心・安全に楽しめる場の設計」を挙げ,とくに経済に配慮した設計が必要になるとした。

 2つめのテーマは,YGGのような「ブロックチェーンゲームプレイヤーを集めたギルド」の存在について。Alex氏は「非常に重要」とし,「まだブロックチェーンゲームに疑問を抱く人が多い中,『このタイトルならトークンやNFTを購入しても大丈夫』といったことを広めてくれる」と理由を語った。

 Kuan氏は,コミュニティやマーケットを形成してくれるので,エコシステムには必須とする。またブロックチェーンゲームやそこで使われる技術の認知を高め,どういう仕組みなのか大衆に学ばせるためには,なくてはならない存在と語った。
 橋本氏は,開発の過程でギルドにヒアリングし,一緒に作リ込んでいくようなことができるのではないかと期待を示した。

 Alex氏とKuan氏が,お互いに質問を投げかける一幕もあった。Kuan氏の質問は,「PolkaFantasyという会社の最終形をどうイメージしているか」というもの。Alex氏は,「今の大手ゲーム会社のように,いろんなブロックチェーンゲームを世に送り出す会社になりたい」と回答した。

 一方,Alex氏の質問は「『元素騎士Online』の最終形はどうなるか」というもので,Kuan氏は「メタバースとして完成させること。Play to Earnだけではない経済圏をきちんと形成し,その先にほかのメタバースと連携してマルチバースにするようなことを,3〜5年かけてやっていきたい」と回答していた。

 イベントの最後には,Alex氏がブロックチェーンゲームを「次世代のゲームと捉えている」と表現し,今後の展開に期待してほしいとコメント。またKuan氏は「『元素騎士Online』をプレイして,ブロックチェーンゲームのプレイがリアルとつながっていることをぜひ実感してほしい」と語った。そして橋本氏は,「ブロックチェーンゲームが従来のゲームを超えるわけではなく,新たに設計の選択肢が増えたと捉えている」とし,「それにより何が生まれるのか,まだ誰にも分からないので,どれも面白いものとして楽しんでいけたらいいと思う」と話していた。

「PolkaFantasy」公式サイト

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