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「アルゴナビス Acoustic Tour 2022 -Spring Session-」最終公演レポート。“1つとして同じ空間はない”極上のライブ

 ボーイズバンドプロジェクト「from ARGONAVIS」発from ARGONAVIS発の5人組ボーイズバンド“Argonavis”の伊藤昌弘さんと日向大輔さんによるアコースティックツアー「アルゴナビス Acoustic Tour 2022 -Spring Session-」(通称,アコナビス)が,2022年4月2日から4月23日に行われた。

画像集#001のサムネイル/「アルゴナビス Acoustic Tour 2022 -Spring Session-」最終公演レポート。“1つとして同じ空間はない”極上のライブ

 本ツアーは,プロジェクトとしては昨年春に続き2度目のアコースティックツアーで,栃木,茨城,千葉,岩手,岐阜,三重と周り,最終公演は神奈川県のカルッツかわさきで開催された。本稿ではその夜公演の模様をお伝えしよう。なお,記事後半では本公演の舞台裏公式レポートも掲載しているので,あわせてチェックしてもらいたい。

本カットは昼公演のものとなります
画像集#002のサムネイル/「アルゴナビス Acoustic Tour 2022 -Spring Session-」最終公演レポート。“1つとして同じ空間はない”極上のライブ


アルゴナビス Acoustic Tour 2022
-Spring Session- Tour Final】夜公演

◆出演 ※敬称略
伊藤昌弘(七星 蓮 役)
日向大輔(五稜結人 役)

◆セットリスト
M1. QUIET DANCE
M2. Y
M3. Root of Love
M4. As Is あるがままで
M5. きっと僕らは
M6. Shining Rain
M7. JUNCTION
M8. リスタート
M9. 流星雨
M10. ゴールライン
M11. 僕の日々にいつもいてよ




“1つとして同じ空間はない”極上のライブ


 観客からのあたたかい拍手に迎えられ,伊藤昌弘さん(七星 蓮役)と日向大輔さん(五稜結人役)がステージに現れた。最終公演の1曲目を飾るのは,小気味良いギターのリフが気持ちいい「QUIET DANCE」だ。

 次の「Y」は,サビで“Yポーズ”をするのがおなじみとなっていたが,このツアーから手拍子を絡めたものに進化したのだという。観客たちはペンライトを片手に手拍子を送り,フロアには輝く“Y”の波が現れる。それはとても美しい景色だった。

 「Roots of Love」はジャジーなアレンジで聴かせ,その場を極上な空気に一変させる。あらためて彼ら2人のデュオは,実に贅沢で心地よすぎる時間だ。ツアーのトリを飾るこの日の昼公演では,朗読劇(GYROAXIA 曙 涼役,秋谷啓斗さん出演)+音楽という新しい試みに挑戦していたが,夜公演は純粋に音楽そのものを楽しむプログラムとなっているようだ。

伊藤昌弘さん
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日向大輔さん
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秋谷啓斗さん
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※本カットは昼公演のものとなります

 ほのぼのとした笑いに包まれたグッズ紹介トークを挟み,再び歌の時間へ。2人のハーモニーが響く「As Is あるがままで」,ゆったりと静かに歩くようなテンポが染み入る「きっと僕らは」と続く。

 「失敗しても,上手く行っても,同じライブは二度とできない(日向さん)」。ときにしんみりと,ときに熱く聴かせる音楽と,演奏する姿とのギャップも楽しいMCコーナーがある「アコナビス」。そんな彼ららしさは今日も健在だったが,たしかに“曲もその場に流れる空気もまったく同じライブ”は決して存在しない。そしてそれは,聴く観客の心のなかにある想いもそうだ。そう考えると,今,このときにしかない瞬間を過ごしているとあらためて感じた。

 “五稜結人の曲”である「Shining Rain」では伊藤さんもギターを演奏,日向さんがブルースハープを披露する場面もあり,この曲の持つ情感を際立たせる。かと思えば「JUNCTION」では,いつか野外ライブをくり広げたあの日の“風”を感じるような熱さに心が沸き立った。アコースティックギターと人の声という本当にシンプルな構成にも関わらず,多彩な音と空気を作り上げるステージに,あらためて感嘆してしまう。

 まるで空の上まで届きそうな歌声と音が響く「リスタート」では,言葉一つ一つが胸に染みていくようで,聴きながら涙が出そうになってしまった。そして,過去にもさまざまなアレンジで披露されてきた「流星雨」は,さらにゆるやかなテンポで演奏され,新たな魅力を引き出している。「ゴールライン」はただひたすらに力強く,けれど優しく,見守る観客たちをその音で包み込んでいった。

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 ラストの曲を届ける前に,2人は観客に向けて言葉を送る。日向さんは,演奏していて本当に楽しい! と幸せそうな笑顔を見せながら,「いつかこのホールを全部(観客で)埋めます!」と宣言,大きな拍手が起こった。

 続けて,ツアーに参加してくれたゲストの名前とArgonavisメンバーの名前を一人一人挙げ,感謝の言葉を伝える。「みんながプロジェクトを大切にしてくれている」と話す日向さんだったが,そう語る本人が間違いなくその1人であることは,聞いていたすべての人が強く感じたことだろう。そして「まだ僕らは旅の途中です。Argonavisの音楽がみんなの支えになるように,これからも一生懸命それを届けていきたい」と話してくれた。

 この日のMCの多くを日向さんに譲っていた伊藤さんも,「みなさんに寄り添えることがうれしいし,力になりたい。そのために歌を,音楽をやりたいと思った」と語った。最後に“(ここまでの)アルゴナビスの集大成”として,このツアーでずっとラストを飾っていた曲であり,新しいアルバムに収録された楽曲である「僕の日々にいつもいてよ」を歌ってくれた。

 ライブが終わると,2人は笑顔で「ツアー完走しました!」と言い,最後まで笑いがいっぱいのトークを交えながら,観客と一緒に記念撮影を行った。心を揺さぶる音楽を届けたそのすぐあとに,こうしてまた笑わせてくれるのが,何というかとても「アコナビス」らしい。アコースティックというイメージの枠にはまらないほどのエネルギーと癒やしが詰まった,本当にすてきなライブだった。

 またいつの日かツアーが行われたら,どんな音が生まれ,どんな景色が広がるのだろうか。そのときはぜひまた多くの人に足を運んでほしいと思う。

「アルゴナビス Acoustic Tour 2022 -Spring Session-」
舞台裏公式レポートが到着!

 2022年春の「アコナビス」もいよいよツアーファイナル。今回は、ツアーのラストを飾る夜公演の本番前潜入レポートをお届けします。

 朗読劇と生演奏で構成された昼公演を終え、休む間もなく夜公演のリハーサルに入る伊藤さんと日向さん。リハーサルでは舞台監督から指示を受けつつ、セトリの流れを頭から順番に進めていきます。

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 このリハーサルでは、昼公演で演奏しなかった楽曲を中心に確認します。2人はそれぞれの曲を本番と同じように演奏、そのハーモニーは観客のいない広いホールの隅々まで響いていました。

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 「今のところ、ギターのブーストを抑えたほうがいいですか?(伊藤さん)」「この曲の前奏の音をもう少し調整したいです(日向さん)」など、気になる箇所は再度音を出してチェック。PA側で調整するところや、伊藤さんや日向さんがエフェクターで対応する箇所、入り方が通常と異なる楽曲など、ひとつずつ入念に確認します。

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 リハーサルは順調に進み、予定通りの30分ほどで終了しました。確認を終えた2人は、「ついにツアーファイナルということで一言どうぞ!」と話を振られ、笑顔で「夜公演もよろしくお願いします!(日向さん)」「お願いしますっ!(伊藤さん)」と力強く応え、控室に戻っていきました。ステージはこのあと、スタッフ陣が照明の最終確認に入ります。

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 客入りが始まる頃、伊藤さんと日向さんはヘアメイクに入りました。昼公演ですでに一度セットは終えているので、ここでは手直し程度の短い時間となります。

 メイクさんから眼鏡について聞かれ、ずっと視力は変わっていないと思っていたけれど、目が悪くなっていて譜面が見えにくいので眼鏡をかけたと話す伊藤さん。また日向さんは、腕につけていたたくさんのシリコンバンドについて話してたりしていました。

 背中合わせに座っていた2人はときおりお互いの話にツッコミを入れつつ、和気あいあいとした空気の中、メイクが終了。本番までのわずかな時間ですが、ようやく休憩時間になりました。

 そして本番5分前、スタッフ陣が慌ただしく動き回る舞台裏。2人はアウターを羽織り、本番への最終準備をします。皆さんおなじみの北岡プロデューサーも、舞台裏で2人を見守っていました。

 ちなみに、どのリアルバンドも本番前に円陣を組んで気合いを入れるそうです。ArgonavisやGYROAXIA、Fantôme Irisはもちろん、今年のはじめに行われたライブ(カバフェス&始動)でも、風神RIZING!とεpsilonΦが円陣を組んでいたとのこと。

 「行ってきます!」と舞台裏スタッフに元気よく声をかけ、伊藤さんと日向さんはステージに向かっていきました。アコナビス2022年春、ファイナルの14公演目、いよいよ開演です!



「from ARGONAVIS」公式サイト

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