［gamescom］発売迫るサバイバルホラー「Daymare: 1994 Sandcastle」，開発メンバーに現在の状況を聞いた

　gamescom 2023のLionardo Interactiveのビジネスブースで，リリースが迫るサバイバルホラー「Daymare: 1994 Sandcastle」（PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One）をチェックし，合わせてデベロッパであるInvader Studiosのミケル・ジアノーニ（Michele Giannone）氏に現在の状況などを聞いた。

「Daymare: 1994 Sandcastle」公式サイト

日本では2020年2月にリリースされた「デイメア: 1998」（PC / PS4）は，強い“バイオ愛”から「バイオハザード2」の非公式リメイクを制作したInvader Studiosの設立メンバーたちが，意外なことにカプコン本社に招かれ，自分たちの作品を作るように背中を押されたことで制作されたタイトルだ。話題性の高さからプレスツアーが組まれ，その模様は2020年2月20日に掲載した記事でお伝えしたとおり。続編となる「Daymare: 1994 Sandcastle」は2023年8月31日の発売が予定されており，日本では，Beep Japanがパブリッシングを担当する。


　「Daymare: 1994 Sandcastle」では，タイトルからも分かるように「デイメア: 1998」の前章譚が描かれる。アメリカ政府の元スパイで，現在はH.A.D.E.S. （ヘキサコア特殊捜査部隊）の特別捜査員となったダリラ・レイズが，最も謎の多いアメリカ政府の秘密研究施設，通称「サンドキャッスル」に潜入していくというストーリーだ。前作では3人の視点で描かれる複雑なゲームデザインだったが，今回はダリラ1人となる。このことについてジアノーニ氏は，「1人のキャラクターのパーソナルな視点で世界観を掘り出したかった」と語った。


　Steamなどで公開されているデモ版をプレイした人ならお分かりのように，「Daymare: 1994 Sandcastle」は，彼らのルーツとも言えるバイオ的な雰囲気を留めつつ，随所にアップデートが施されている。一世代前の「Unreal Engine 4」を使用しているため，グラフィックスこそ最新とは呼べないものの，キャラクターのモデリングやアニメーション，フォグ，照明効果などがチューンナップされたほか，アクション性も高められた印象だ。
　ジアノーニ氏は「バイオハザードに対する我々の愛情と尊敬は変わりませんが，我々も開発者として経験を積み，さらに成長しました。それを皆さんにお見せしたいと思います」と述べた。


　数日後のリリースを控えていることもあり，その場でゲームの深堀りはできなかったが，「Daymare: 1994 Sandcastle」は前作とはあまり変わりない，15人ほどのメンバーで作り上げたとのこと。
　また，「デイメア: 1998」の成功により，それまでいた住民1500人ほどの山あいの村を出て，現在はローマへのアクセスも良い高速道路沿いの敷地に社屋を新築。本作でも使用されたモーションキャプチャ専用スタジオを持つ，2階建てのオフィスだという。「日本はもはや，我々にとっての第2の故郷だと思っています」と語るジアノーニ氏だが，そんな彼らのさらなる成長を確かめるためにも，「Daymare: 1994 Sandcastle」リリースを楽しみにしたい。

1作リリースしただけで，自社ビルまで建ててしまった

Invader Studiosの創設メンバーの1人でストーリーやレベルデザイン担当のミケル・ジアノーニ氏。続編では，チャッキーなど1990年のポップカルチャーのオマージュに加え，おなじみの“サカムラ”も登場するという

「gamescom 2023」公式サイト

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