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  • セガ
  • Two Point Studios
  • 発売日:2021/07/29
  • 価格:パッケージ版/ダウンロード版:4488円(税込)
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ヘンテコ病院経営シム,いよいよ日本上陸。「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」開発陣にメールインタビュー
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印刷2021/07/29 12:00

インタビュー

ヘンテコ病院経営シム,いよいよ日本上陸。「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」開発陣にメールインタビュー

 セガが本日(2021年7月29日)リリースしたPS4/Nintendo Switch用ソフト「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」は,患者の治療を行いながら病院を拡張していく病院経営シミュレーションだ。
 本作は,2018年にリリースされたPC用ソフト「Two Point Hospital」の移植作で,これまでにリリースされた,4つの拡張DLCと2つの追加アイテムパックが収録される。

 今回4Gamerでは,「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」の発売に合わせて,本作の開発元であるTwo Point StudiosのMark Webley氏Gary Carr氏にメールインタビューを行った。全世界で400万人近いプレイヤーに遊ばれてきたという本作の特徴や,名作シミュレーションゲームを生み出す両氏の,ゲームに対する思いなどを聞いたので,その内容を確認してほしい。

画像集#003のサムネイル/ヘンテコ病院経営シム,いよいよ日本上陸。「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」開発陣にメールインタビュー

「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」公式サイト


4Gamer:
 まずはTwo Point Studiosについて教えてください。

Mark Webley氏
画像集#002のサムネイル/ヘンテコ病院経営シム,いよいよ日本上陸。「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」開発陣にメールインタビュー
Mark Webley氏:
 私たちのスタジオは最初,数人でゲーム(「Two Point Hospital」)を作っていたのですが,欧米でリリースするまでにチームを16人に増やしました。このゲームの反響には驚かされました。今では400万人近くの方にプレイしていただいていますが,このゲームを日本のみなさんにもお届けできることを大変うれしく思っています。

4Gamer:
 Two Point StudiosにはBullFrog,Lionhead,Muckyfootといった英国の歴史ある開発スタジオのベテランが在籍していますが,スタジオのデビュー作として,病院をテーマとする経営シミュレーションゲームを選んだ理由を教えてください。

Gary Carr氏
画像集#001のサムネイル/ヘンテコ病院経営シム,いよいよ日本上陸。「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」開発陣にメールインタビュー
Gary Carr氏:
 おっしゃるとおり,多くスタッフはBullfrog,Lionhead,Mucky Footといったスタジオで長年一緒に仕事をしてきました。お互いを知っていて,まるで昔馴染みの大家族のようなものです。
 「Two Point Hospital」では,私たちが作りたいゲームを実現しました。病院を築き上げて管理し,その過程で多くの楽しみを得ることができます。ゲームは奥深いものでありながら,簡単に手に取ることができ,見ているだけでも楽しいものでありたいと思っています。面白いアニメーション,ユーモア性,ビジネスの隅々まで管理することによる満足感など,どんなゲーマーでも楽しめるものを見つけられます。

Mark Webley氏:
 私たちはデザイナーとして,人々が「退屈だ」と思うようなシナリオやビジネスに,「Two Point流のひねり」を加えて覆すことにこだわりを持ってきました。そんな私たちにとって,病院はまさにうってつけの場所でした。病院はユーモアとは無縁の場所ですが,珍しい病気を作り出すことで,面白くて変わったことができると考えました。自分たちでひねりを加えて独自のシナリオを作り,それを発信して,私たちの世界を知ってもらうのが好きなのです。

4Gamer:
 過去の病院経営シミュレーションゲームにはない,「Two Point Hospital」ならではの体験とは何でしょうか。

Gary Carr氏:
 プレイしたみなさんがよく「印象に残った」と言われるのは,ゲームに登場する病気のことです。「Two Point Hospital」には何百もの病気が登場します。中には「白熱頭症」のように,まったく珍しい病気もあります。実際の病院では,頭に電球をつけている人を見たことがありませんが,ここではそれが可能なのです。

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4Gamer:
 「Two Point Hospital」はどんなゲームを求めている人におすすめしますか。

Mark Webley氏:
 経営や物流,街づくりや人生のシミュレーションゲームが好きな方には,きっと「Two Point Hospital」を楽しんでいただけると思います。シミュレーションの機能面に興味があれば,サンドボックスの機能を使って,病院の運営に必要なすべての要素を調整することができます。美しい環境を作るのが好きな方は,待合室や部屋の見た目を美しくするために,何時間も費やしてもいいですし,Two Point Countyの住民があなたの病院で何をしているのか見たいという方は,彼らが仕事をしている様子を眺めるのも楽しいでしょう。

4Gamer:
 経営シミュレーションゲームはカジュアルなジャンルではありませんが,「Two Point Hospital」は多数のゲーマーに支持されています。その理由をどのように分析していますか。

Gary Carr氏:
 「Two Point Hospital」に限らず,私たちがゲーム開発において心がけているのは,深い内容かつ,どんなジャンルのゲームが好きかにかかわらず,親しみやすいものを作ることです。
 私たちは,カラフルなアートスタイルと楽しいアニメーションで人々を惹きつけようとしています。プレイヤーの中には,気がつけば朝4時にゲーム内の自動販売機の食べ物の値段を調整している,という人もいるようです。私たちは人々が楽しめるゲームを作り,そして人々を「現実の世界」から楽しい場所に連れ出したいと思っています。

4Gamer:
 世界中のゲーマーからどのようなフィードバックが届いているのでしょうか。

Mark Webley氏:
 部屋の複製,壁や床のパターンの変更,サンドボックスモード,スーパーバグチャレンジなどは,みなさんのフィードバックを元に追加してきました。このようなことができるのは,私たちに何を求めているのかを熱心に伝えてくれるコミュニティがあるからであり,私たちが必死になってプレイヤーを満足させるコンテンツを作り続けているからです。

4Gamer:
 とてもユニークな病気や症状が登場しますが,どのようにしてアイデアを生み出したのでしょうか。

Gary Carr氏:
 私たちは本当にユニークな事を一緒に作るのが好きなんです。そして,そこからすべてが始まるのです。誰かがオフィスやメールでジョークを言うと,それを受けて実際にデザインしてしまうんです。さまざまな病気のデザインはもちろん細部までこだわっていますが,それらはとても楽しく,珍しいアートやアニメーション,テキストなど,それこそ思いつく限り生み出されています。

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4Gamer:
 PC版のローンチから約3年。定期的にアップデートやDLCを継続してきましたが,ゲーム内コンテンツにはどのような変化がありますか。また,今後さらにアップデートの予定はありますか。

Mark Webley氏:
 おっしゃるとおり,このゲームにはたくさんのコンテンツがあります。ジャンボエディションに収録されている4つの拡張パック(Bigfoot,Pebberley Island,Close Encounters,Off the Grid)もリリースしました。これらはそれぞれ,基本ゲームとは全く異なるものです。
 南国の島々を探検したり,宇宙からやってくるエイリアンを調査したり……。伝統的な病院経営の経験からは,想像もつかないほどです。私たちは常にゲームに追加できる新しいものを考えているので,将来的にはもっと多くのものを作ることになると思いますよ。

4Gamer:
 テキストやUI,院内のアナウンスの日本語向けローカライズについて,重視したところはありますか。

Mark Webley氏:
 「Two Point Hospital」をローカライズする上で,ユーモアをうまく取り入れることは重要なポイントです。私たちが作るジョークの多くは言葉遊びやダジャレなので,それを他の言語でも通用させることが,ゲームを面白くするための重要な要素だと考えています。

画像集#004のサムネイル/ヘンテコ病院経営シム,いよいよ日本上陸。「ツーポイントホスピタル:ジャンボエディション」開発陣にメールインタビュー

4Gamer:
 「ロックでなし病」や「病みなべ症」など,日本語をもじった病名が登場しますが,こちらはどのようにして考案したのですか。

Gary Carr氏:
 セガという素晴らしいパブリッシャがいて,ソースに敬意を払った形でローカライズしてくれる見事なスタッフたちがいます。彼らは本当に素晴らしいですよ。彼らをとても信頼しているので,すべてを任せています。

4Gamer:
 設備や病気などで,ゲームには登場しないが本当は実装したかったといったアイデアはありますか。

Gary Carr氏:
 もちろんあります。いつかは全部作りたいですね!(笑)

4Gamer:
 先日,新作「Two Point Campus」が発表されました。新作は「Two Point Hospital」の流れを汲む経営シミュレーションゲームでしょうか。

Mark Webley氏:
 そうです。「Two Point Campus」では,最高のスタッフを雇ったり,最高の施設を作ったりして,自分の大学とそれに付随するすべてのことを管理することができます。Two Point流のゲームの特徴を多く引き継ぐ予定なので,同じようなユーモアを期待していてください!

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[2021/06/11 04:42]

4Gamer:
 今後もこのジャンル(経営シミュレーションゲーム)を追求していく予定ですか。

Gary Carr氏:
 経営シミュレーションゲームを作ることは,我々のDNAに組み込まれています。これは間違いなく我々が作りたいゲームであり,可能な限り作り続けるつもりです。

4Gamer:
 今後,経営シミュレーションゲームはどのように発展していくと考えていますか。

Mark Webley氏:
 新しいゲームが出るたびに,ゲームは大きく進化しています。プレイヤーに多くの創造性を与えることは,私たちが見ている一つの進化ですが,それに加えて,オンラインでのソーシャル要素や,より大きく洗練されたゲームの世界など,さまざまなことが水面下で進行しています。シムゲームはエキサイティングな空間であり,私たちもこの先の進化に貢献していくのが待ちきれないです。

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