DMM GAMESの新作「ミナシゴノシゴト」をプレイ。英雄の名を持つミナシゴ，戦場の名前に由来する戦神とともに，混沌の世界を戦い抜こう

　EXNOAのゲームブランドであるDMM GAMESの新作「ミナシゴノシゴト」（BROWSER / Android）の正式サービスが，2021年2月9日に始まった。


　本作は，DMM GAMESらしい可愛い女の子たち多数登場するターン制コマンドバトルRPGだ。英雄たちの名を持つミナシゴや戦場や戦乱などの名を冠する戦神を育てる育成要素や，壮大かつ重厚なストーリーなどが特徴となっている。リリース前にテスト版をプレイした感想とともに，基本的なゲームシステムを中心に情報をまとめて公開しよう。

不安げな表情が印象的なキービジュアルだが，実は同じ構図で笑っている別バージョンも存在している

「ミナシゴノシゴト」公式サイト

ミナシゴたちのシゴトは，救いのない絶望的な世界で未来を取り戻すこと

　本作の舞台となるのは，大魔王“災禍”によって混沌がもたらされた世界「ニルヴァーナ」。戦火に焼かれたこの世界で紡がれる物語は，英雄の魂を持つ少女「ミナシゴ」と，ミナシゴたちが父と慕う黒騎士（プレイヤー）を主軸に展開される。
　「奴隷区 僕と23人の奴隷」で知られる岡田伸一氏が原作監修を行っており，ときに生々しさを感じるほどの迫力のあるテキストでストーリーの本筋が進んでいく。重いバックボーンを持ったミナシゴたちが織りなす群像劇も見どころだ。


　そんな独特な世界観は，細部までしっかり描き込まれた背景とモダンなBGM，そして声優陣の熱演も光るハイクオリティなキャラクターたちによって表現されている。とりわけキャラクターの造形はすばらしく，基本の立ち絵はもちろん，バトル時のSDモデルも良く動き表情も多彩だ。
　「戦神」と呼ばれるサポートキャラの登場アニメーションも作り込まれており，総じて開発チームのこだわりを妥協なく詰め込んで制作されたことがうかがえる。従来からのDMM GAMESのファンであっても，ゲームを始めてすぐに素材の良さを実感できるはずだ。

純粋で無垢な心を持ち，黒騎士を父として慕うジャンヌ・デッドキングメイソン。花国「フランフラワ」の王女にして，神々からの聖告により聖女の称号を賜るも，魔王の侵略によって祖国を滅ぼされ，両親が処刑されたショックで失語症を患ってしまう	物語冒頭から登場するアリス・アークアーカーシャは，魔王の実験施設に捕らわれていた過去を持ち，傲慢で世間知らずな面も。そのためか黒騎士への愛情表現がやや一般とはズレているが，一途で献身的であり，単純だが友情や親愛に対しての想いが強い
ヒーコ・ゴッドバースは，最強の奴隷闘士として魔王に捕らえられているミナシゴ。正義感が強く，勇敢で行動力のあるのが魅力なのだが，単純で騙されやすいのが欠点。メインクエストを進めることで仲間にできる	最初から仲間になっている零式（レイシキ）。十数年前に災禍との戦いに敗れ，共に落ち延び黒騎士の怪我を癒えるまで支え続けた。現在はミナシゴたちの母役，そして師範として才能あるミナシゴを鍛えている

ミナシゴと共に敵に挑む戦神。その名は，ミッドウェー（ミッドウェー海戦）やセキヘキ（赤壁の戦い）など，戦場の名前に由来する

キャラクターデザインを忠実に再現したSDキャラクターにも注目

戦略性に富んだマルチウェポンバトルを制してクエストをクリアしていこう

　ゲームの流れは，お気に入りのミナシゴと戦神を「編成」して「クエスト」に挑戦し，そこで得たリソースを使って「育成」を行っていく形だ。素材の良さを最大限に活かすためにあえてシンプルなシステムにまとめている印象で，とくに育成にさほど力を入れる必要がないゲーム序盤は，物語に集中して楽しめるだろう。

クエストに挑戦するには時間の経過で回復する「AP」を消費する必要がある

　編成では，ミナシゴと戦神，さらにミナシゴが装備する武器を自由に選んでバトルに挑む部隊を組む。キャラクターそれぞれの能力や属性，パッシブ効果などを考慮することになるが，データ類が可視化されているため，試行錯誤して選べるのが面白い。育成の兼ね合いで最初のうちは固定メンバーで戦うことになりそうだが，余裕が出てきたらキャラクターの組み合わせを試しながら自分だけの部隊を作ってみるといいだろう。


　なお，ミナシゴと戦神は，一部ストーリー進行で迎え入れることもできるが，基本的には「ガチャ」を通じて仲間にしていく。キャラごとに名簿や個別ストーリーなどが設定されコレクション要素も充実されているのは嬉しいところ。

ガチャで入手できる魅力的なキャラクターたち。なお，重複したキャラは「ピース」に変換され限界突破の素材に使える

キャラクターの詳細は「娘の部屋」で確認できる

　バトルは，ターン性のコマンド選択方式が採用されている。バトルのポイントになるのは，敵の状況を見ながら，ゲージを溜めて放つ「ブレイブスキル」や回数制限のある「戦神召喚スキル」を最適なところで使うこと。とくに戦神を召喚した後は固定ターンの間戦場に残ってミナシゴたちをサポートしてくれるうえに，条件を満たすことでコンボをつなげてダメージをアップさせることが可能な強力な技だ。


　また，「マルチウェポンバトル」と呼ばれるシステムにより，ミナシゴに装備させた武器は固有のアビリティを持っているのも本作の特徴である。武器のアビリティはそれぞれ攻撃範囲や使用回数が決まっているので，敵の状況に合わせて戦略的に立ち回って勝利を掴みたい。
　なお，オートバトルもあるので，バトルは自動で手軽に済ませて育成をメインに楽しむといった遊び方もできる。周回プレイをサポートする機能もあるので，画面を見ずにほかの作業をしながらプレイも可能だ。

お気に入りの女の子たちをトコトン育成して多彩なコンテンツに挑もう

　続いて，本作のコンテンツについて紹介していこう。メインとなるのが物語の本編が進展していく「ストーリークエスト」で，これを進めて「ユーザーランク」が上がると，そのほかのコンテンツが少しずつ開放されていく。


　育成コンテンツは，いわゆるやり込み要素にもなっており，ミナシゴ，戦神，武器の3要素を別個に「強化」することになる。
　ミナシゴの強化は，バトルで得られる経験値によってあがるキャラクターのレベルをメインに，お馴染みの「限界突破」や，特殊なアイテムを使ってミナシゴ固有の武器アビリティを強くする「武器強化」で行う。戦神の強化方法もほぼ同様で，レベル強化や限界突破を繰り返すことでどんどん強くなっていく。
　武器は武器強化だけではなく，「修練場クエスト」という特殊なクエストに挑み，専用の強化アイテムを集めることも重要となる。レアな武器が手に入るまでは，武器は後回しに，ミナシゴ自身や戦神の強化を優先したほうがいいかもしれない。


　ほかにも，1日1回挑戦が可能な「ダンジョン」や特殊な「外伝クエスト」，ほかのプレイヤーと協力してボスに挑む「レイドバトル」といったコンテンツが用意されている。サブコンテンツとしては定番なものではあるが，手塩に掛けて育成したキャラクターたちをお披露目する場所として機能するイメージだ。

　ゲームシステムはオーソドックスな育成主体のブラウザゲームといった作りとなっているが，シナリオやグラフィックスの完成度は高く，なにより登場する女の子たちがとびきり可愛いのが魅力だ。奥深いシナリオを読み進めながら，お気に入りの女の子を中心とした自分だけの部隊を作って，じっくり育成していくのが本作ならではの楽しみ方になりそうだ。

　リリースが開始されて間もない時期ということで，ゲーム内での特別なイベントも行われている。この機会を逃さず本作をプレイし，お気に入りのミナシゴを見つけて育成に励んでほしい。

「ミナシゴノシゴト」公式サイト