プレイレポート
「金色のコルダ スターライトオーケストラ」をプレイ。普通科の主人公が世界一のオケを目指して全国を旅するシリーズ最新作
2021/02/22 17:00
コーエーテクモゲームスが,2021年2月下旬に配信予定のスマホアプリ
「金色のコルダ スターライトオーケストラ」 (
iOS /
Android )。女性向け育成シミュレーションゲーム
「金色のコルダ」 シリーズの完全新作として,アニプレックスと共同で手掛けるタイトルとなっている。
本作は
クラシック音楽を通じ,主人公がオーケストラに青春をかける高校生たちと絆を育んでいく,育成シミュレーションゲーム 。「金色のコルダ」シリーズでおなじみの星奏学院(横浜)から始まり,京都や沖縄といった日本全国を旅しながら,「国際学生オーケストラコンクール優勝」という壮大な夢を追うストーリーを描く。登場キャラクターは一新されているので,シリーズ経験者も未経験者も同じように一から楽しめるようになっている。
キャラクターデザインは「あまつき」「ハイガクラ」などで知られる漫画家・
高山しのぶ氏 ,アニメーション制作は「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」「約束のネバーランド」などの制作を手掛けた
CloverWorks ,主題歌にはダンスロックバンド・
DISH// の
「バースデー」 が起用されている。今回,近日予定されているサービス開始に先駆けて先行プレイの機会を得たので,本稿にてそのインプレッションをお届けしていこう。
星奏学院から始まる, 世界一のオーケストラを目指すストーリー
まずは,気になる第1章のストーリーについてご紹介。本作の主人公・
朝日奈 唯 (名前変更可/デフォルトで名前呼びあり)は星奏学院の音楽科に落ちてしまい,普通科に進学したヴァイオリニストの女の子。かつて才能を期待されたが今はすっかり堕落してしまっている天才指揮者・
一ノ瀬銀河 (CV:福山 潤)との突然の再会をきっかけに,世界中のオケが競い合う「国際学生オーケストラコンクール」優勝に向け,一歩を踏み出す。
主人公たちの通う星奏学院は,普通科と音楽科が併設された横浜の私立高校。どんな生徒も音楽を楽しめるようにという理念を掲げており,音楽の妖精にまつわる伝説もある。だが現在,普通科と音楽科の間には溝があるようだ
主人公は,いろいろな不運が重なって音楽科に落ちてしまったが,普通科でもオケへの参加を希望するバイタリティに溢れている。しかし過去の出来事もあって普通科は歓迎されず,チャンスすら与えられない状態だ
銀河は,幼いころの主人公と「世界一のオケを作る」という約束をしたらしい。その約束を果たすため,日本オーケストラ協会が学生オーケストラを作る話を持ってきたようだが……?
ステージマネージャーである星奏学院の音楽教員・篠森和真 (CV:細谷佳正)は,銀河をはじめ寄せ集めのオケへかなり辛辣な態度を取る。しかしマネージャーとしてのサポートはきっちりこなしてくれる有能な人物で,態度にこそ出さないが密かに期待してくれているようだ
こうして主人公は国際コンクールの日本代表候補として育成される「スターライトオーケストラ」を率いるコンミス(コンサートミストレス)に任命され,ゼロからオーケストラ編成を行うことになる。音楽監督であり指揮者の銀河,同級生の
九条朔夜 (CV:日野 聡)と共にメンバーを探すなかで出会うのが,同じ寮で生活している後輩の
成宮智治 (CV:武内駿輔)と,音楽科の
竜崎疾風 (CV:森田成一)だ。
主人公と何かと縁のある同級生の朔夜は,強引に巻き込まれる形でオケに参加する。普通科ながらヴァイオリンの腕はかなりのもののようだが,どこか無気力な印象も。とはいえ音楽に対する情熱を失っているわけではないようで,オケには真剣に向かい合っている
成宮はバイトで学費を稼ぐ苦学生……かと思いきや,主人公のオケへ参加するためチェロをぽんと購入する大胆さもある。主人公には妙に懐いていて,距離もかなり近め。疾風とは旧知の仲で,お互い性格などもよく知っている様子
竜崎は過去の出来事もあり,普通科ながら世界を目指そうとする主人公たちを「お遊び」と一蹴。それでも主人公たちは練習を重ね,スタートラインに立つため活動を続ける。もちろん何もかも順調に進むわけもなく,トラブルが発生することも。主人公はコンミスとしてさまざまな困難と向き合っていく。
竜崎はオーケストラ部に所属する,優れたヴィオラの演奏者だ。口調こそ厳しいが,それも音楽に本気で取り組んでいるからこそ。真面目な努力家で,仲間思いの一面も感じられる
どう切り抜けていくのかは,ぜひプレイして確かめてほしい。スターライトオーケストラの活動はまだ始まったばかり。各地の生徒たちとどのような展開が待っているのかお楽しみに。ちなみに筆者は第2章のストーリーが非常に気に入っているので,こちらもぜひ読んでほしい。
彼らがどのように困難を切り抜けていくのかは必見!
いずれ選考会のライバルとしてぶつかることになりそうなグランツ交響楽団のコンサートマスター・月城 慧 (CV:宮野真守)も気になるキャラクターの1人。主人公にとっては憧れの存在だが,朔夜とも因縁があるようだ
こうした
メインストーリー のほか「親密度」を高めると開放される個別シナリオ
「キャラストーリー」 や,特定のアイテムを消費してカードのパネルを開放させて読む
「カードストーリー」 も用意されている。コツコツと育てればキャラクターとのいろいろなシチュエーションを楽しめるので,こちらもじっくり楽しもう。
「キャラストーリー」では音楽にまつわることはもちろん,日常のワンシーンも。「カードストーリー」ではカードの絵柄にまつわるストーリーが展開するそうだ
コンサート成功に向け, ファンを獲得しながらカードを育成
続いて,システムに触れていこう。本作ではLPを消費して
「クエスト」 に挑戦し,編成したカードで路上ライブを行う。クエストではあらかじめ目標演奏力が決まっているので,これを上回ればクリアとなる。
ポイントとなるのは,課題曲とカードに設定された3つの属性
「清麗」「彩華」「愁情」 だ。課題曲と同じ属性のカードは演奏力がアップするので,まずは課題曲と同じ属性のカードで固めるのが基本となる。
「WALK」のアイコンをタップすると各地を散策できる。キャラクターと会話したり,アイテムを入手したりできるので覗いておこう
編成画面では5枚のカードとゲストを選択する。あらかじめ設定したデッキか「おすすめ編成」を選ぼう。画面左上のマークと各カードのマークが揃っているかチェックし,画面右上に表示された効果の高いスタイルも狙っていくといい
路上ライブではランダムに配布された5枚のスタイルのうち,3枚を選んで演奏を行う。ここで注目するのは
「ソロボーナス」 と
「スタイルボーナス」 だ。「ソロボーナス」は,同じカードを3枚選択するとボーナス効果で演奏力がアップできるというもの。スタイルボーナスは
「Melody」 「Rhythm」 「Harmony」 の3種類のうち,同じスタイルの3枚を選ぶとボーナスがつく。
ボーナスを獲得すると
「フィナーレゲージ」 が溜まり,ゲージが100%以上かつ目標演奏力を超えるとフィナーレ演奏を行えるようになる。フィナーレではリーダーに設定したキャラクターがメインで演奏する演出が入るので,状況に合わせて好みのメンバーを設定するといい。
ライブを訪れている「観客」は,感動を与えると「ファン」となって章の最後に開催されるコンサートへ来てくれるようになる。「Melody」は集まっている観客を増やし ,「Harmony」は観客に強い感動を与えてファンにしやすくし ,「Rhythm」は観客を盛り上げて感動させやすくする 。章を通したファンの獲得率が高いほど,コンサートの成功率も高まる
配布されるスタイルはランダムだが,画面左下で次に配布されるスタイルを確認できる。ここでは1度のライブで1回のみ,手元のスタイルを捨てて次に配布されるスタイルと替えられる。替えたくないスタイルは選択しておけば残せるので,スタイルがうまくかみ合わないときに活用しよう。
ファンの人数や状態もライブ内で確認できる。ファンを増やしたいときは,画面右下の人数を確認しよう
クエストにはいろいろな課題も用意されている。クリアすると報酬がもらえるので,カード育成のついでに狙っていきたい
「クエスト」にはストーリーを進めるための
「メインクエスト」 のほか,キャラクターの強化に使う特産品を手に入れる
「ご当地クエスト」 もある。操作自体はどちらも同じなので,育成したいキャラクターに合わせて挑戦する地域を選ぼう。Sランク以上でクリアしたクエストではスキップチケットが利用可能で,オートや2倍速,オプション変更なども合わせれば快適に周回プレイできる。
「ご当地クエスト」ではポイントを集めて,スキップチケットや強化アイテムなどへの交換も行える
カードにはスキルも設定されていて,路上ライブやコンサートで発動する個人のスキルと,特定のキャラクターを選ぶと発生する「リンクスキル」がある。序盤はそれほど気にしなくてもクリア可能だが,あと少し目標に届かないといった場合は意識してみよう
路上ライブを行うと,編成したカードに経験値が入ってレベルアップできるほか,カードごとに
「親密度」 が蓄積される。「親密度」が上がるとボイスや「キャラストーリー」などが開放されるので,好みのキャラクターは積極的に編成しよう。「親密度」は上限が決まっていて,レアリティが高いほどより多く数値をプラスできる。
「親密度」はストーリーの選択肢やログインボーナスなどで手に入る「ギフト」を使っても上げられる。チュートリアルでは何度も引き直し可能な10回無料のスカウトを行えるので,ここで好みのキャラクターのSSRを獲得しておくと親密度を上げやすくなる
「メンバー」 では,キャラクターやカードの状態を確認できる。
「二人練習」 では手に入れた特産品を使って育成パネルを開放でき,ステータスアップや各種パラメータの上限アップ,絵柄やストーリーの開放が行える。
「個人練習」 ではクエストのクリアなどで手に入る「楽典」を使ってレベルアップでき,
「覚醒」 では指定アイテムの使用でレベル上限を開放可能だ。
メンバートップ画面ではミニキャラクターを自由に配置できる。手に入れたカードの中から好きなデザインを選ぼう
「二人練習」で必要な特産品は,キャラクターの出身地によって異なる。画面内のアイコンをタップして対象地域を確認し,クリアしていこう。1日1回LP消費のない場所があるので,しっかり回収しておきたい
カードの強化などを行ってすべての路上ライブをクリアすると,最後に
「コンサート」 が開催される。事前にスコアが予想できるので,B以上の評価を獲得できない場合は編成メンバーのステータスやファンの獲得率,曲の完成度を見直して評価を高められるポイントを探そう。
「コンサート」では路上ライブのような操作は行わず,メンバーの編成のみ行う。見事成功すれば,ストーリーに登場したメンバーが美しい演奏を見せてくれる
冒頭でも触れたとおり,本作は「金色のコルダ」シリーズを知らないプレイヤーでも十分楽しめるが,シリーズ経験者であれば細かな小ネタに「おっ!」となることも多いはず。新たな顔ぶれも加わっているがキャスト陣も続投しているので,こちらも楽しみながらプレイしてほしい。
スターライトオーケストラは,10年ほど前に全国コンクールの優勝者が各地の演奏者を集めて行った合奏が始まりだという。この出来事といえば,もちろん……!
この名前は,もしかして……!? また,キャラクターこそ登場しないが星奏学院と横浜天音学園は交流もあるようで,ちらほら名前を見かける
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