任天堂が2020年6月5日に発売を予定しているNintendo Switch用ソフト「
世界のアソビ大全51」は,ボードゲームやカードゲームを中心とした世界中の“遊び”が楽しめるゲーム集だ。
将棋や
チェス,
大富豪といった定番のほか,
エアホッケーや
野球盤(トイベースボール)などのトイ,世界最古のボードゲームといわれる
マンカラなど,バラエティに富んだ
51種類のアソビを収録。それらをSwitch本体の画面をゲーム盤のように使ったり,Joy-Conを持って腕を振ったりと,Switchならではの遊び方で楽しめるのが特徴となっている。
そんな本作に収録されている51種類のアソビや,Switchの機能を使った遊び方を紹介しよう。
定番から珍しいものまで。個性豊かな51のアソビ
さっそく本作に収録された51種類のアソビから紹介しよう。
本作では,将棋やチェス,リバーシなどの
「ボードゲーム」,花札やトランプを使った
「カードゲーム」,ゴルフやビリヤード,エアホッケーなどの
「スポーツ」,そのほかの対戦シューティングやパズルゲームなどをまとめた
「バラエティ」という4つにジャンル分けされている。ボードゲーム20種類,カードゲーム13種類,スポーツ10種類,バラエティ8種類と,ひと通り試してみるだけでも数日はかかりそうだ。
ボードゲーム(20種類)
マンカラ プレイ人数:1〜2 アフリカが起源とされる,種まきがモチーフの伝統的なボードゲーム。現在は知育ゲームとしても注目されている |
ドット&ボックス プレイ人数:1〜2 紙とペンを使った陣取りゲーム。交互に線を引いて正方形を作り,自陣を広げていく。相手の書いた線も利用できるのがポイント |
ヨット プレイ人数:1〜2 サイコロを5つ振って役を作り,強さを競うポーカー風の遊び。ヨットでの航海中に遊ばれていたことが名前の由来になったとか |
コネクトフォー プレイ人数:1〜2 互いに上からコマを落とし,先に4つ揃えた方が勝ちとなる四目並べ。タテ・ヨコ・ナナメ,揃え方はどれでもOK |
ヒット&ブロー プレイ人数:1〜2 ヒントを頼りに,隠された石(ピン)の色と位置を推理するゲーム。一人でじっくり楽しむのはもちろん,対戦も盛り上がりそう |
ナインメンズモリス プレイ人数:1〜2 古代ローマ時代に生まれた対戦ゲーム。コマを3つ並べると,相手のコマを1つ取り除ける。相手のコマを残り2つにすると勝利 |
ヘックス プレイ人数:1〜2 六角形のコマをつなげて,相手より先に一本の道を作るゲーム。相手に先を越されないよう邪魔をしつつ,自分の道を完成させよう |
チェッカー プレイ人数:1〜2 斜めに移動するコマを動かし,相手のコマを飛び越えることで取り除ける。全部のコマを取るか,手詰まりにすれば勝利 |
ウサギと猟犬 プレイ人数:1〜2 逃げるウサギと追う猟犬がモチーフの非対称対戦ゲーム。ウサギはボードの反対側に抜けると勝ちで,猟犬側はそれを阻止すると勝利 |
五目ならべ プレイ人数:1〜2 日本の定番のアソビの1つ。交互に碁石を配置していき,先に5つの碁石をタテ・ヨコ・ナナメいずれかで並べた方が勝ち |
ドミノ プレイ人数:1〜4 牌に書かれた数字がつながるように並べていき,手牌がなくなればあがり。“並べて倒す”ではなく“つなげる”が本来の遊び方 |
チャイニーズチェッカー プレイ人数:1〜3 自分のコマを向かい側のエリアまで移動させていくゲーム。ほかのコマは飛び越えられるので,盤上をよく見て考えることが重要 |
ルドー プレイ人数:1〜4 インド生まれ,イギリス育ちのすごろく。プレイヤーはそれぞれ4つのコマを使い,相手のコマが進むのを防ぎながらゴールを目指す |
バックギャモン プレイ人数:1〜2 世界中で多くの人たちがプレイし,プロ選手もいるほどの人気ゲーム。シンプルなルールながらも奥深く戦略性の高いところも特徴 |
リバーシ プレイ人数:1〜2 相手のコマを挟んでめくって自分のコマを増やす,ボードゲームの定番。昔はマス目の数に決まりはなく,コマの色も赤と白だった |
チェス プレイ人数:1〜2 競技人口は世界一と言われるボードゲーム。動き方の異なる6種類のコマを使い,相手のキングを取った側が勝利 |
将棋 プレイ人数:1〜2 日本人にはおなじみの戦略ゲーム。ルーツが一緒とも言われるチェスとの大きな違いは,取った相手の駒を自分の駒にできるところ |
5五将棋 プレイ人数:1〜2 いきなり最終決戦!? 使用する駒数は少ないが,その分,将棋盤が縦横5マスと狭いため,序盤から緊張感のある対戦が楽しめる |
麻雀 プレイ人数:1〜4 13枚の手牌と山から引いてきた牌を使って「役」を作り,あがりを目指すゲーム。相手の捨て牌を見て手の内を読むことも重要 |
麻雀ソリティア プレイ人数:1 その名の通り,麻雀牌を使ってソリティアのようなルールで遊ぶパズル。左右の両方がふさがっている牌は取り除けないので注意 |
カードゲーム(13種類)
花札 プレイ人数:1〜2 札に描かれた季節の草花が美しい日本のカードゲーム。任天堂は創業初期から現在に至るまで,さまざまな種類の花札を販売している |
ラストカード プレイ人数:1〜4 場のカードの色か数字が同じものを出し,手札を減らしていくゲーム。最後の1枚で宣言を忘れるとペナルティとなるので要注意 |
ブラックジャック プレイ人数:1〜4 カードの数字の合計が21に近いと勝ちとなる定番カードゲーム。即負けとなる22以上にならないよう注意しつつギリギリを攻めよう |
テキサスポーカー プレイ人数:1〜4 場にある札と手札を組み合わせて役を作るポーカー。読みとブラフ,そして賭けるチップの量で奥深い駆け引きが味わえる |
大富豪 プレイ人数:1〜4 前の対戦で上がった順で階級が決まる定番カードゲーム。大富豪になるのはもちろん,最下級からの大逆転もゲームの醍醐味 |
7ならべ プレイ人数:1〜4 各プレイヤーが順番に,手札の中からマークと数字がつながる札を場に置いていく。幅広い層が楽しめるシンプルなルールが特徴 |
スピード プレイ人数:1〜2 場に置かれた札の数字と,連続する数字の札を素早く出していくゲーム。早いもの勝ちのように見えるが,冷静さと判断力も重要 |
神経衰弱 プレイ人数:1〜2 場に伏せられたカードをめくり,同じ数字を揃えるおなじみの遊び。誰がどこの,どのカードをめくったか。記憶力が勝利のカギ |
戦争 プレイ人数:1〜2 お互いカードを出し合い数字が大きい方が勝利となる,純粋にカードの強さを競う対戦ゲーム。シンプルな分,誰でも熱くなれそう |
たこやき プレイ人数:1〜2 場に伏せたカードをたこ焼きに見立ててひっくり返す,ユーモアあるカードゲーム。10枚のカードを先にひっくり返した方が勝ち |
ぶたのしっぽ プレイ人数:1〜2 ぐるりと並べたカードから,場のカードと同じマークのものを引かないようにめくっていく。自身の運試しにも最適? |
クロンダイク プレイ人数:1 赤と黒のマークが交互,数字が連続するように札を場に並べていくという,一人遊びの定番であるソリティアおなじみのルール |
スパイダー プレイ人数:1 ソリティアの一種。札を動かしながら,同じマークで数字が1から13まで連続する束を作っていく |
スポーツ(10種類)
ゴルフ プレイ人数:1〜2 おなじみ紳士のスポーツ。距離と風向きに注意しながらグラブを振る際の力を調整し,一打でも少ない数でのカップインを目指そう |
ビリヤード プレイ人数:1〜2 1番から9番までのボールを数字順に落とし,9番のボールを落とした側が勝ちとなる「ナインボール」が収録されている |
ボウリング プレイ人数:1〜2 Joy-Conを振る動きでボールを投げるという,Switchならではの操作方法で緊張感ある対戦が楽しめる |
ダーツ プレイ人数:1〜2 Joy-Conをダーツに見立ててプレイできる。Joy-Conを実際に投げてしまわないよう,ストラップの使用をお忘れなく |
トイテニス プレイ人数:1〜2 決まったレーンを動く人形を操作してプレイするテニス。1対1の緊張感ある対戦を楽しもう |
トイサッカー プレイ人数:1〜2 いわゆるサッカー盤。敵と味方双方の選手の位置と動きを意識しながら操作し,1点でも多く相手からゴールを奪え |
トイカーリング プレイ人数:1〜2 盤上の石を互いに滑らせ,最終的に中央の円に近い場所に石を残した方が勝ち。自分の石を残すための駆け引きが奥深い |
トイボクシング プレイ人数:1〜2 懐かしさのあるおもちゃのボクシング。ジャブで刻んで積極的に攻めるか,カウンターを狙うか。戦い方はプレイヤー次第 |
トイベースボール プレイ人数:1〜2 いわゆる野球盤。守備時は緩急をつけた投球で相手を最少失点で抑え,攻撃時は長打でビッグイニングを作り大量得点を挙げよう |
エアホッケー プレイ人数:1〜2 ルールは単純明快。空気で浮いたパックをマレットで打ち合い,相手が守るゴールを狙うゲーム。スピーディなリレーが熱くなる |
バラエティ(8種類)
キャロム プレイ人数:1〜2 南アジアで親しまれているボードゲーム。おはじきのように石を弾いて穴に落とす,ビリヤードに似たルールで対戦する |
スロットカー プレイ人数:1〜4 操作はアクセルのみのシンプルなレースゲーム。複数のSwitch本体を並べて置くことで,自由にコースを作れる |
フィッシング プレイ人数:1〜4 Joy-Conを釣り竿,本体の画面を水面に見立てて遊ぶ。Switch本体を複数並べて置けば「海」や「滝のある渓流」などを作ることも |
VSタンク プレイ人数:1〜2 ラジコン戦車で一騎打ち。障害物を壊して背後に回り込んだり,山なりの弾道で壁越しに攻撃したり……地形を生かして勝利しよう |
協力タンク プレイ人数:1〜4 プレイヤーが協力し合いCPUの敵戦車を倒す。Swich本体を並べて広い戦場を作り,並べ替えて有利な状況を作ることも可能 |
的あて プレイ人数:1〜2 Joy-Conで画面を狙って遊ぶガンシューティング。素早く正確に的を撃ち抜いていこう。あわてて減点になる的を撃たないよう注意 |
6ボールパズル プレイ人数:1〜2 同じ色のボールを6つ連結して消す,いわゆる落ちものパズル。もちろん連鎖もあり。対戦が熱くなりそうだ |
スライドパズル プレイ人数:1 パネルを動かして道をつなぎ,宝石を集めながらカメを進ませる頭脳ゲーム。1人用だが,家族や友人と話し合って遊ぶのも楽しそう |
Switchの機能を活かしたさまざまな遊び方
個別のタイトル紹介でも触れているが,Switchの機能を活かした幅広いスタイルで遊べるのが本作の特徴だ。画面タッチやJoy-Conのモーション操作,複数のSwitch本体を並べてつなぐ……アソビによって異なるさまざまなSwitchの使い方が体験できるだろう。
複数の本体を持ち寄れば,手札を隠して遊ぶボードゲームやカードゲームの対戦を楽しめる。ローカル通信対戦の場合,プレイヤーの1人がソフトを持っていれば,ほかのメンバーは無料で配信される
「世界のアソビ大全51 ポケットエディション」(
関連記事)をダウンロードすることでプレイ可能だ。
Switch本体をゲーム盤のように置き,画面タッチで操作する。主にボードゲームで使用。エアホッケーではパックを指で弾くことができる
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ボウリングやダーツは,Joy-Conで感覚的な操作で遊べる。本物の経験を活かせる……かも?
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スロットカーやフィッシングなどで対応している,画面を組み合わせてのプレイ。絵的にもかなりのインパクトだ。組み合わせ方によってフィールドが多彩に変化する
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有料のオンラインサービス
「Nintendo Switch Online」に加入していれば,遠く離れた友人やまだ見ぬライバルとオンラインで対戦できる。マッチングは遊びたいゲームを3つ選んで待つという方式で,待機中は1人でゲームを楽しめるため,まったくマッチングしなかったり待ち疲れてしまったりということも発生しにくいだろう。
アソビを3つ選んでマッチングするため,アソビ相手も見つかりやすい
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花札やトランプを使うゲームでは,マリオやピーチなど,おなじみのキャラクターの絵柄の札でプレイすることもできる。なお,花札は,かつて運営されていた任天堂の会員制ポイントサービス「クラブニンテンドー」で配布されていた花札と同じ絵柄だ。実物を持っているという人はもちろん,スーパーマリオのファンにとっても嬉しい要素だろう。
さらに,何かのタイミングでサラリと披露できる「ドヤ知識」,地球儀に配置されたガイド役がオススメのアソビを教えてくれる「オススメ地球儀」など,「アソビ」以外にも楽しい機能が充実している。本作に収録されているようなアソビは,勝敗を競うだけではなく,家族や友人と楽しい時間を過ごすためのものでもある。会話を盛り上げてくれるネタや豆知識は,そういった意味でもなかなかに重宝するはずだ。
定番はもちろん,珍しいものやオリジナルのゲームなど,世界中のさまざまなアソビが収録されている本作。ここまで多いと「やり方がわからないアソビも多いかも……」などと心配になる人もいるかもしれないが,そのあたりはご安心を。各アソビにルールや遊び方を教えてくれるムービーもついているので,初めて触れるゲームでも気軽に楽しめるだろう。
難度は
「ふつう」「つよい」「すごい」「やばい」の4種類。
「マイレコード」でプレイ記録を確認できるので,過去の自分に挑むように記録を更新していくというストイックな遊び方も可能だ。
ゲームの進め方や役といった遊び方のほか,勝つためのヒントも教えてくれる
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麻雀や将棋などの一部のアソビでは,プレイの流れが段階的に学べる「おためしステップ」機能がある
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難度のほかに細かいルール調整もできるアソビもある |
慣れてきたら高難度に挑み,勝利と最速クリアを目指そう |
コンシューマ機でありながらアナログゲームのような感覚でアソビが楽しめるところは,Joy-Conを振ったり本体を持ち寄ったりといった使い方ができるSwitchならではのものだろう。別の機器や道具要らずで遊べるため,持ち運びやセッティング,片付けの煩わしさがなく複数人で遊べることも嬉しいポイントである。
遊び方を覚えたら,ゲーム盤やカードなどを購入して遊んでみるのもいいだろう。専用の道具がなくても遊べるものもあるので,紙とペンや地面と石などを使い,工夫してアソビに触れてみるのもありだ。
本作でオリジナルのアソビに興味を持ち,実際に触れることでよりそのアソビの面白さを知る。このように“アソビの文化”を深く知るきっかけになる点も,本作の魅力かもしれない。