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[TGS 2021]「日本・サウジアラビア eスポーツマッチ」の記者発表会レポート。eスポーツを通じて両国の交流を深め,さらなる発展を目指す
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印刷2021/09/30 18:51

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[TGS 2021]「日本・サウジアラビア eスポーツマッチ」の記者発表会レポート。eスポーツを通じて両国の交流を深め,さらなる発展を目指す

 日本eスポーツ連合(以下,JeSU)は,2021年10月2日と3日に「日本・サウジアラビアeスポーツマッチ」を埼玉県所沢市の「ところざわさくらタウン」で開催する。その開催に先駆けて,東京ゲームショウ2021の会場で記者会見が行われたので,その模様をお届けしよう。

 「日本・サウジアラビア eスポーツマッチ」は,両国の戦略的パートナーシップ「日・サウジ・ビジョン2030」の一環として開催されるeスポーツ大会だ。
 開催経緯については3年前,2018年までさかのぼることになるが,サウジアラビアのファイサル王子からJeSUに提案があり,経済産業省からの「日・サウジ・ビジョン2030」の一環として開催したいという要望もあって,開催が実現したもので,その調印式は2018年8月に行われている。(関連記事
 それが今回,さまざまな課題を乗り越えての開催に至ったというわけだ。ホーム・アウェイ形式での開催となり,2022年にはサウジアラビアでも開催される予定だ。

 記者会見では,日本eスポーツ連合の会長である岡村秀樹氏,サウジアラビアeスポーツ連盟のCEO ターキ・アルファザン氏が登壇し,挨拶を行った。

日本eスポーツ連合 会長 岡村秀樹氏
画像集#001のサムネイル/[TGS 2021]「日本・サウジアラビア eスポーツマッチ」の記者発表会レポート。eスポーツを通じて両国の交流を深め,さらなる発展を目指す

 最初に登壇した岡村氏は,開催までの経緯を説明し,コロナ禍の中で開催するには大きな課題があったという。サウジアラビア政府,サウジアラビアeスポーツ連盟,経済産業省,内閣官房,法務省,外務省,厚生労働省などからの力添えがあり,今回の開催につながったと語り,感謝の言葉を述べていた。
 また,岡村氏は「日・サウジ・ビジョン2030」という国策に沿った国際親善の大会を開催できることは意義深いことであり,新しい取り組みとして行われる大会はJeSUに新たな視点を提供,そしてeスポーツの知見を深め,高めていく良い切っ掛けになったと説明。また,国際交流によって選手たちの技術もさらなる向上が見込めると語り,両国における交流とeスポーツのさらなる発展を祈念すると述べ,挨拶を終えた。

サウジアラビアeスポーツ連盟のCEO ターキ・アルファザン氏
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 続いて登壇したアルファザン氏は,「日・サウジ・ビジョン2030」に基づいて,このような形で大会が開催されることを嬉しく思うと述べ,今回の大会を通じて,eスポーツをさらなる高みへと押し上げることができるだろうと語った。
 また,サウジアラビアにおいて,eスポーツはまだ芽生えたばかりの産業であり,これからどんどん発展させていき,若い人がいろいろな形で活躍できるように,サウジアラビアeスポーツ連盟として貢献していきたいと語った。
 アルファザン氏は,eスポーツはエンターテインメントとしてだけではなく,経済においても大きな役割を果たすという考えを示し,観光にも結び付いて大きな影響を与える可能性を感じているという。
 また,今大会が,日本とサウジを結び付ける大きな要素となり,出場選手がスキルを披露することで,大会の勝者がだれであれ,両国の絆がさらに深まると語った。

画像集#005のサムネイル/[TGS 2021]「日本・サウジアラビア eスポーツマッチ」の記者発表会レポート。eスポーツを通じて両国の交流を深め,さらなる発展を目指す

 岡村氏,アルファザン氏の挨拶の後には,本大会のアンバサダーを務める武井 壮氏を交えてのトークセッションが行われた。
 トークセッションでは,まず武井氏はサウジアラビアのeスポーツの盛り上がりについて,アルファザン氏に質問した。
 アルファザン氏は「サウジアラビアではeスポーツがどんどん盛り上がっており,サウジアラビアは人口の70%が30歳以下で,若い人が非常に多く,そういった中でeスポーツがさまざまな機会を提供してくれる」「選手や連盟も成長しつつあり,格闘ゲームやストラテジーゲームなどいろいろなものが注目を集めており,この先の見通しが明るく,ますます盛んになってくると考えています」と語った。

※2004年のサウジアラビアの調査に基づく数字だと思われる

 今大会の種目に選ばれた5つのタイトルはサウジアラビアでも人気が高く,日本と大会を開催するうえでふさわしいタイトルを相談したうえで決めたとのことだ。余談だが,競技タイトルの1つである「THE KING OF FIGHTERS XIV」を開発するSNKにはサウジアラビアのElectronic Gaming Development Companyの資本が入っており,両国にとって関係の深いタイトルだ。(関連記事

 トークセッションではeスポーツの魅力についても語られた。アルファザン氏は,文化としてはもちろん,マーケットとして見ても急速に拡大しており,グローバルでさまざまな国を結び付けるものであるとし,急激な成長は明るいニュースであり,今後も振興していきたいと述べた。
 岡村氏は,共生社会実現のためのソリューションの1つであると語り,老若男女,距離や場所を問わず,eスポーツは楽しめ,それによって新しい価値や職業も生まれることになるとの展望を語った。

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 トークセッションの後には経済産業省 大臣官房審議官(IT戦略担当)の藤田清太郎氏が登壇。「日本・サウジアラビア eスポーツマッチが日本で盛大に開催されることを大変喜ばしく思っております」と語り,「日・サウジ・ビジョン2030という戦略的な取り組みの1つとして開催されるものであり,eスポーツによる国際交流は新時代のパートナーシップである」と述べた。また,「今大会を通じて,両国の交流を深め,経済,社会的な交流の相乗効果を生み出すこと,選手の競技力のさらなる向上,スポーツ精神の普及に資するような大会になることを期待しています」とコメントし,記者会見は終了した。

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 改めての説明となるが,「日本・サウジアラビア eスポーツマッチ」は10月2日と3日に開催される予定だ。競技タイトルは「eFootball」「グランツーリスモSPORT」「THE KING OF FIGHTERS XIV」「ストリートファイターV チャンピオンエディション」「鉄拳7」の5つで,両国の代表選手が競う。
 競技会場は埼玉県所沢市の「ところざわさくらタウン」だが,無観客での開催となり,大会の模様は「TGS2021 ONLINE Amazon 特設会場」外部リンク)やTwitch外部リンク)で配信予定だ。

「日本・サウジアラビア eスポーツマッチ」公式サイト

4Gamer「東京ゲームショウ2021 オンライン」特設サイト

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