2020年1月17日に,東京・渋谷にあるトークライブハウスのLOFT9 Shibuyaで,角川ゲームスによるイベント
「METAL MAX 2021 Road to 30th Anniversary 〜賞金稼ぎの集い 2020 Happy New Year!〜」が開催された。
昨年10月のイベント
「2019 Autumn KICK OFF〜」(
関連記事)では,
「メタルマックス ゼノ リボーン」(
PS4 /
Switch,以下ゼノ リボーン)と
「メタルマックス ゼノ リボーン2」(
PS4 /
Switch),そして「
コードゼロ(仮称)」の開発と発売が発表されたが,本イベントでは,
3月26日の発売が決まった「ゼノ リボーン」の最新情報などが公開された。
初出しの映像や,
開発実機によるデモが行われたイベントの様子をレポートしよう。
 左から角川ゲームスの河野順太郎氏(プロデューサー),トニ役の石飛恵里花さん(声優),24Frameの友野祐介氏(ディレクター),宮岡 寛氏(シリーズ原作),門倉 聡氏(シリーズ音楽),そしてMCを担当した男色ディーノさん(プロレスラー / 俳優 / ライター) |
「メタルマックス ゼノ」はどのように「リボーン」(再誕)するのか
「ゼノ リボーン」は,2018年4月19日発売された
「メタルマックス ゼノ」(
PS4 /
PS Vita)をベースにしたタイトルだが,リメイクではなく,
生まれ変わりを意味する「リボーン」と名付けられている。
これは,単にグラフィックスが向上だけでなく,物語の進めかたや戦闘システムなどが見直され,
いちから作り直したことで,
ほぼ完全に別のゲームになっていることが理由のひとつだ。
イベントの
第一部「再誕(リボーン)を遂げた真・世紀末世界」では,実際にどう変わったのかを紹介するための動画が公開され,河野氏や友野氏によって,その詳細が説明されていた。
デストキオに生息するモンスターたち。昼と夜で行動が異なるものも多いようで,有利に戦うにはその生態を見極める必要がある
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シリーズではお馴染みのアホウドリも登場。モンスターが飛んでいるなどして自身と高低差がある場合,攻撃の命中率が下がるそうだ。橋や建物の上に乗るなどし,できるだけ高低差を小さくした状態で戦いを挑むといいらしい
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“鋼の砦”といった形状に生まれ変わったアイアンベース。中央の煙突から流れ出る水蒸気の煙によって,かなり遠くからでもその存在を確認することができる
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アイアンベース内の様子。戦車の数は「メタルマックス ゼノ」から変わっていないが,それぞれに特徴を持たせたことで,前作のように「この1種類だけで大丈夫」といったことにはならないようだ
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住人や復活したポチの姿も確認できた。彼・彼女らとは親密度を上げることが可能で“仲間といった関係”以上に親密になれることも
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戦車から降りて探索を進めるリメインズ。「メタルマックス ゼノ」では,数は多いが同じような見た目のものばかりだった。本作では数を減らし,その分見た目の変化や仕掛けにこだわって制作したそうだ
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「リボーン」として生まれ変わった部分に関しては,先の
インタビュー記事でも紹介しているので,確認してみてほしい。
関連記事
リメイクではなく完全新作級を謳う「メタルマックス ゼノ リボーン」。戦闘システムの再構築や全面的なプレイ感の見直しにより生まれ変わる本作について,シリーズの原作者である“ミヤ王”こと宮岡 寛氏と角川ゲームスのプロデューサー・河野順太郎氏,そして本作の開発を担当する24Frameのディレクター,友野祐介氏に話を聞いた。
[2020/01/11 00:00]
友野氏による開発実機プレイ。ヒロイン・トニの運命は
休憩を挟んでスタートした
第二部は,「昂ぶるハンター魂」と題し,映像での紹介と開発実機を使ったプレイデモが実施された。
映像では,クルマに上に乗って移動する仲間たちや,
本作で復活した「装甲タイル」などが紹介された。装甲タイルは,ダメージを受けると実際に吹き飛ぶとのことで,後に続いた開発実機デモでは,その様子も公開されていた。
友野氏は,ヒロイン・トニとの出会いであるシーンもプレイしていたが,救出し仲間にする行為を頑なに拒む様子もみられた。もちろん,トニ役の石飛さんからは非難の声が上がり,会場は笑いに包まれた。
仲間を乗せ荒野を疾走するクルマ。戦闘はリアルタイムで進行するコマンドバトルで,こちらから攻撃を仕掛けるか,モンスターの気配メーターが最大値まで溜まると戦いがスタートする
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攻撃すると壊せる構造物は,破壊することで先に進めることもある。貴重なアイテムを入手できたり,強力なモンスターに対して有利に戦いを挑めるようになる
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助けてもらえないトニ
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また,前作「メタルマックス ゼノ」のレーティングは,15歳以上対象の「CERO C」であったが,本作は
17歳以上対象の「CERO D」になっているともアナウンスされた。これは,
復活した犬のポチが原因とのことだ。
人間より背の低いポチも見えるようにするため,どうしてもカメラの視点が低くなる場面が発生。結果,トニのパンツが見えてしまい「CERO D」の判定を受けることになったそうである
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BGMもリボーン。戦闘にあわせてシームレスを目指した新曲はミニライブでも演奏
システムの紹介のあとは,シリーズの音楽を手掛ける門倉氏が作中の音楽について語っていた。本作は,
「シームレス方式」の戦闘を採用しているため,流れる曲も「急に切り替わったり途切れることのない」ようにしたいと思ったそうで,曲が流れるように切り替わっていく
新曲を用意することで,対応したという。
友野氏から「壇上の誰よりもいろいろなゲームをプレイしている」と言われた門倉氏。「ゲームのBGMは主役となってはいけない」との深い言葉も
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門倉氏(右)とELFI(エルフィ,左),そして早乙女令扇さん(ギター,中央)によるミニライブでは,新曲とシリーズの代表曲「WANTED!」が演奏された
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イベントの最後は,
第三部の「最新プロモーション情報」として,販売店別の特典や,
漫画「ごめんねポチ」などが付属する
Limited Editionの情報,そしてタイトルのクレジットに名前が載るサポーター募集の告知などが行われた。また河野氏からは,発売前に体験会を実施する予定があるとの話も出ていた。
来年の2021年には,
シリーズの30周年を迎える「メタルマックス」。その“新世代メタルマックスシリーズ”の第1弾として開発が進められている「メタルマックス ゼノ リボーン」には,熱い期待を寄せるファンも多いようで,イベント参加者たちは,新情報が発表されるたびに大きな歓声を上げていた。
新規シナリオを用いた完全新作ではなく,あえて不満の声も多かった「メタルマックス ゼノ」の問題点を見つめ直し,さらに
シリーズ原点への回帰を目指すことで「再誕」(リボーン)を謳う本作。
友野氏曰く,今回のイベントで得たファンの声もできるだけ拾って調整を進めていくとのことなので,もう間もなくである3月26日の発売を楽しみに待ちたいと思う。