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初披露の新曲による戦いも!「プロジェクトセカイ Championship 2024 Autumn Powered by ヴァイスシュヴァルツ」レポート
今回のチャンピオンシップは,一次予選と二次予選が,10月にオンライン大会として実施されている。そして予選を勝ち抜いた19名と,前回の優勝者であるSTK選手が「準決勝」へと進出した。
準決勝では,この20名が5名ずつの4グループに振り分けられて試合を実施。各グループで1位になった4名が「決勝」へと進み,優勝を目指して競うのだ。
前回大会よりも準決勝への進出選手が減っているため,さらに狭き門となった |
スコアルールは,前大会と同じだ |
今大会はライブ配信による無観客での開催となっており,メインMCは太田博久さん(お笑いグループ:ジャングルポケット),アシスタントMCを中島由貴さん(「Leo/need」日野森志歩 役)が担当していた。また,実況は柴田将平さん,解説は社築さんだ。
「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」公式サイト
「プロジェクトセカイ Championship 2024 Autumn Powered by ヴァイスシュヴァルツ」公式サイト
各試合には未発表曲が登場。激戦を制し,新たな王者が誕生!
準決勝で使用された楽曲は,各試合とも発表済みの課題曲からランダムで選ばれた2曲と,当日に情報公開された新曲の計3曲だ。課題曲のほうは,中島さんが抽選箱の中から引き当てる形で,一度選ばれた課題曲は,以降の試合では使われない。
準決勝へ進んだ選手たちとグループ分け |
グループAには,前回大会の王者であるSTK選手も出場。1曲目は「超最終鬼畜妹フランドール・S」(作詞・作曲:ZUN(上海アリス幻樂団),編曲:ビートまりお×まろん),2曲目は「folern」(作曲:ぬゆり)が選ばれた。
「超最終鬼畜妹フランドール・S」は,各選手とも僅かなミスがあったものの,安定感の面でmido*選手とSTK選手がやや勝り,同じスコアでのトップに並ぶ。
2曲目の「folern」では,きらにゃん選手とSTK選手が終盤までオールパーフェクトのペースに。しかし,きらにゃん選手がコンボを切ってしまい,オールパーフェクトは逃したもののフルコンボでフィニッシュしたSTK選手が,一歩リードする展開となった。
3曲目は,新曲として初公開された「snooze」(作詞・作曲:wotaku)だ。大きさの違う同時押し連打や,一瞬止まる時間停止ギミックなどもある難解譜面だが,選手たちは初見らしからぬ対応力でプレイしていた。
最終的には,1曲目と同様に安定感を見せていたSTK選手が高スコアを獲得する。そしてSTK選手の決勝への進出が決定,前回王者の貫禄を見せつけた。
続くグループBは,1曲目に「人生」(作詞・作曲:gcmstyle(アンメルツP)),2曲目に「MarbleBlue.」(作曲:みそみぃる)という,前回大会決勝の課題曲と同じという稀有な選曲となった。
1曲目の「人生」は,REN選手が“GREAT2”というフルコンボを達成し,大きなアドバンテージを獲得する。
続く「MarbleBlue.」では,勢いに乗ったREN選手とtemp選手が終盤までフルコンボ同士でデッドヒートを繰り広げる。後半で両選手ともミスをしてしまったものの,REN選手が僅かに上回り1位をキープした。
3曲目は,新曲の「混沌ブギ」(作詞・作曲:jon-YAKITORY)だ。個性的な譜面で見ている方も楽しめたが,トレースノーツの使われ方が独特だったり大きく左右に振られる場面が多かったりと,テクニカルな仕上がりだった。
そんな高難度の譜面にも関わらず,初見でフルコンボという腕前を見せつけたのがREN選手とtemp選手の2人。なんとか追いつきたいtemp選手だったが,REN選手の盤石のプレイに一歩及ばず,全曲で安定感抜群のプレイをしたREN選手が決勝へ進出となった。
準決勝の後半となるグループCでは,1曲目に「Sage」(作曲:かめりあ),2曲目に「ダイジョブですか?」(作詞・作曲:cosMo@暴走P)が選ばれた。
「Sage」では,なんと3人がフルコンボを達成しただけでなく,中盤までは4人がオールパーフェクトペースという高次元の戦いを見せてくれた。結果は,フルコンボを達成した3名のうち,かんぱり選手が1ポイントリードすることに。
2曲目の「ダイジョブですか?」でも,かんぱり選手は終盤までコンボをつなぐ安定のプレイを見せる。終盤にややミスは出たものの,スコアはトップのまま3曲目へとつなげた。
新曲は,「のだ」(作詞・作曲:大漠波新)が発表された。ずんだもん,初音ミク,重音テトの3人が歌っている曲で,細かいロングノーツやフリックが多く見られる譜面を持つ。
初見曲ということで,ちょっとしたミスを出してしまう選手もいる中,matezon選手がまったくブレない安定したプレイを披露する。機器のトラブルにより途中でプレイ画面の配信が切れてしまったが,プレイには影響が見られず。終わってみれば,matezon選手はフルコンボを達成していた。
逆転もあるかと思われたが,2曲の終了時にトップだったかんぱり選手とのスコア差を縮めきることができず,かんぱり選手が逃げ切る形で決勝進出を果たした。
準決勝最後の試合となったグループD。選ばれた課題曲は,「Brand New Day」(作詞・作曲:いるかアイス)と「What's up? Pop!」(作詞・作曲:Capchii)の2曲だ。
「Brand New Day」は,どの選手も同じくらいのミスを出していたこともあり,あまり大きな差は開かないかと思われた。しかし,れ選手とT選手がほかの選手よりややスコアを伸ばす。さらに,れ選手はミスからの立て直しとノーツさばきの正確さで,T選手をわずかに凌いでトップに立った。
2曲目の「What's up? Pop!」は,いわずもがなの超高難度曲となっている。どれだけミスを抑えられるかがカギになるが,GREATを8,MISSを2で抑えた,れ選手がここでもスコアトップを獲得した。
グループDの3曲目は,新曲「アンヘル」(作詞・作曲:かいりきベア)だ。リズムの取りにくいノーツや,わずかにずれて配置されているトレースノーツ,3つ同時押しの配置やロングノーツの配置など難所が多く見られる。
各選手がコンボを切ってしまう中,T選手の安定したプレイに出演者は驚愕する。T選手は見事フルコンボを達成したのだが,ここまでトップのれ選手に及ばず,れ選手が決勝に進出を果たした。
■準決勝出場者 情報
Group A | Group B |
---|---|
INF. | 水銀大塚 |
STK | つきしろ |
恐怖のヒラタケ | temp |
きらにゃん | ぱりぃ |
mido* | REN |
Group C | Group D |
Eff | RSA |
かんぱり | く。 |
005saikou | T |
matezon | ななせ |
Mu2llc | れ |
■準決勝 Group A 使用楽曲
楽曲名 | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
---|---|---|---|
超最終鬼畜妹フランドール・S | ― | ZUN(上海アリス幻樂団) | ビートまりお×まろん |
folern | ― | ぬゆり | ― |
snooze | wotaku | wotaku | ― |
■準決勝 Group B 使用楽曲
楽曲名 | 作詞 | 作曲 |
---|---|---|
人生 | gcmstyle(アンメルツP) | gcmstyle(アンメルツP) |
MarbleBlue. | ― | みそみぃる |
混沌ブギ | jon-YAKITORY | jon-YAKITORY |
■準決勝 Group C 使用楽曲
楽曲名 | 作詞 | 作曲 |
---|---|---|
Sage | ― | かめりあ |
ダイジョブですか? | cosMo@暴走P | cosMo@暴走P |
のだ | 大漠波新 | 大漠波新 |
■準決勝 Group D 使用楽曲
楽曲名 | 作詞 | 作曲 |
---|---|---|
Brand New Day | いるかアイス | いるかアイス |
What's up? Pop! | Capchii | Capchii |
アンヘル | かいりきベア | かいりきベア |
決勝
4グループの試合を終え,決勝に進出することになったのは,STK選手,REN選手,かんぱり選手,れ選手の4名だ。決勝の課題曲は,「生命性シンドロウム」(作詞・作曲:かめりあ),「メモリア」(作詞・作曲:Aira)の2曲で,3曲目には未発表の新曲が待っている。
「生命性シンドロウム」は,序盤から中盤にかけて全員がオールパーフェクトペースという脅威の精度を見せ,手に汗握る展開となった。
しかしその後は,ひとりまたひとりとミスしてしまう。STK選手とれ選手のふたりだけがフルコンボペースを維持していたが,クライマックスの場面で,れ選手がコンボを切ってしまう。
STK選手だけがフルコンボを達成することになったが,スコア面では,れ選手がSTK選手を1ポイント上回るなど,1曲目から波乱に満ちた試合となった。
「メモリア」では,STK選手とれ選手がコンボを切ってしまう中,REN選手とかんぱり選手が終盤までフルコンボペースで進行した。
しかし,れ選手もしっかり立て直して精度の高さを見せていく。終盤,かんぱり選手がミスを出してしまうが,REN選手は崩れることなく最後まで走りきってフルコンボを達成する。れ選手も序盤のミスを除いてはほぼパーフェクトなプレイに。STK選手,かんぱり選手も,ミスはあったもののうまく立て直していた。
その結果,2曲目のスコアとしてはREN選手がトップだったが,スコアはそれほど開くことなく僅差となっていた。
2曲目を終えた時点で,合計スコアは,れ選手が僅かにリードしていた。しかし,2位のSTK選手,3位のREN選手まではその差4ポイントとなる接戦なので,油断はできない。
そして3曲目として,新曲の「プロトディスコ」(作詞・作曲:ぬゆり)が発表される。
決勝に進んだ選手たちは,誰が勝ってもおかしくないほど実力が拮抗しており,ささいな要因で勝敗が入れ替わる可能性が大いにある。
そんな緊張感ただよう中,今回のチャンピオンシップ最後の曲である「プロトディスコ」が流れ始める。跳ねるリズムが特徴的なこの曲は,ノーツでもその特徴が大いに表現されており,それがより難度を高めていた。
なおこの曲は,ノーツの中にフリックのトレースノーツが埋まっているという,今までにない配置が採用されていることが特徴だ。
3曲目の結果は,精度の高さで一歩前に出ていたれ選手がトップを獲得した。この結果により,トータルスコアでも,ほかの3選手の追随を許すこと無くトップを走りきり見事勝利し,優勝を掴んだ。
今回のチャンピオンシップは,前回の大会を凌ぐ超ハイレベルな大会となった。課題曲の難度が全体的に上がっているにも関わらず,出場する選手たちの実力もそれ以上に上がっており,驚くことばかりだった。
優勝したれ選手は,なんと13歳という若さ。しかし,前々回の大会である「プロジェクトセカイ Championship 2023 Spring powered by ヴァイスシュヴァルツ」の「U-12部門」には,“まろやかれおちゃ♪”という選手名で出場しており,そこではわずか1ポイントの差で2位になっていた実力の持ち主でもある。
チャンピオンシップの一般部門としては,もちろん最年少の王者となるれ選手だが,次回大会での活躍も期待しつつ,さらなる若きプレイヤーが現れるのかにも注目したい。
■決勝出場者
選手 | 備考 |
---|---|
STK | 前回優勝 |
REN | ― |
かんぱり | ― |
れ | 本大会優勝 |
■決勝 使用楽曲
楽曲名 | 作詞 | 作曲 |
---|---|---|
生命性シンドロウム | かめりあ | かめりあ |
メモリア | Aira | Aira |
プロトディスコ | ぬゆり | ぬゆり |
優勝した,れ選手へのインタビュー
4Gamer:
優勝おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせください。
れ選手:
「プロセカ」をやってきて本当によかったと思っています。
4Gamer:
予選から決勝までで,印象に残っている試合や曲などがあればぜひ教えてください。
れ選手:
予選では,二次予選の「ÅMARA(大未来電脳)」(作詞・作曲:sasakure.UK)が苦手で,とても練習しました。
本戦は,僕が,すごく苦手な曲の「What's up? Pop!」が一番怖かったです。Tさんやななせさんは,1落ちだったりAPとか自己ベストを持っている曲でもあるので,負けちゃうかなとも思いました。
4Gamer:
今回,準決勝と決勝に新曲での初見プレイがありました。プレイした新曲についての感想を聞かせてください。
れ選手:
決勝で最後にプレイした「プロトディスコ」ですが,通常ノーツの中にフリックが入っている譜面があって,「このフリックどうなってるの!?」と驚きました。
4Gamer:
それでもしっかりとスコアが出せていた対応力はさすがです。今大会に向けて,何か特別な練習などはしてきましたか。
れ選手:
今回は,mido*さんやTさんと準決勝の曲のスプレッドシートを作って,そこから2回ランダムで選択して出てきた曲を連続でプレイしてスコアを競うという練習をしていました。
4Gamer:
れ選手は「プロセカ」を始めてまだ2年半ほどということですが,このゲームのどこに惹かれたのでしょうか。
れ選手:
リズムゲームとして単純に楽しくて,ずっとプレイしています。
4Gamer:
一番好きな曲はどれですか。
れ選手:
好きな曲はたくさんあるので答えられないですね。
4Gamer:
今回のチャンピオンシップで見事優勝しましたが,今後の目標があればぜひお聞かせください。
れ選手:
次に大会があれば,多分僕はシードで出てくると思うので,そこでまた優勝したいです。
4Gamer:
楽しみにしています。本日はありがとうございました。
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