アークシステムワークスは本日(2019年9月5日),
「熱血硬派くにおくん外伝 River City Girls」(
PC /
PS4 /
Switch /
Xbox One)の販売を開始した。価格は2900円+税。
本作は,
「シャンティ」シリーズで知られるWayForward Technologiesが開発する,くにおくんシリーズの最新作だ。シリーズ初の女性主人公が話題を呼んだ作品で,可愛らしくもバイオレンスな最恐コンビ
「みさこ」と
「きょうこ」が,リバーシティを舞台に活躍を見せる。
本稿では,シリーズの伝統を引き継ぎつつも,新境地に挑戦した本作のプレイレポートをお届けしていく。なお,今回はPS4版でプレイしており,記事中のボタン表記はPS4版に準拠する形となっている。
ボーイフレンドのピンチに最恐コンビが立ち上がる
主人公のみさこときょうこは,1994年にテクノスジャパンより発売された
「新・熱血硬派くにおたちの挽歌」(以下,くにおたちの挽歌)に登場する
「くにお」と
「りき」のガールフレンドだ。くにおたちの挽歌でもプレイアブルキャラとして活躍を見せていた彼女たちだが,本作では開始早々にくにおとりきが何者かに誘拐されたことを知り,彼らを救出するために立ち上がる。
くにおのガールフレンド,みさこ。口が悪く,直情的な性格だが,可愛いものが好き。拳を使った攻撃を得意とする
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りきのガールフレンド,きょうこ。みさことは対照的なやさしい口調の天然娘。キック主体の攻撃で敵を蹴散らす
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くにおたちの挽歌のパッケージに描かれている2人。ショートカットやポニーテールといった特徴を抑えつつ,ポップなデザインにリニューアルされていることが見て取れる
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くにおくんシリーズのゲームジャンルと言えば,対戦アクション,スポーツ,RPGと多岐にわたっているが,本作はくにおたちの挽歌と同じく,オーソドックスなベルトスクロールアクションとなっている。
マップにはさまざまな見た目の敵が登場する。敵を倒せば経験値とお金が手に入るので,RPGのようにキャラクターを育成,強化していくことも可能だ
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マップ間の移動は自由に行えるが,強制戦闘マップに入ると,敵を全滅させるまでマップ移動ができなくなる。画面周囲に鎖が巻き付くので見た目にも分かりやすい
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マップに点在するショップでは,冒険に役立つアイテムが売られている。装備品は2個までセットできる
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ストーリーは章立てになっており,話が進むことで新マップが開放されていく。ストーリー後半になると,移動可能エリアはかなり広大になってしまうが,マップを見れば現在の目的地が確認できるうえ,遠い場所にはバスを使った移動も可能なので,迷うことなくストーリーを進行できる。
現在の目的地はマップ上に「!」で表示されている。また,同じ場所をできるだけ行き来しないようなルートが組まれているので,ストレスなくストーリーを楽しめるはずだ
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コミック風に描かれるストーリー。こちらは冒頭で紹介される一幕だが,余計な説明を挟むことがないスピード感に,昔ながらのくにおくんテイストを感じる
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くにおとりきの行方を捜すべく奔走する2人の前には,個性豊かなボスが待ち構えている。一部ボスは特殊なギミックが用意されていたり,強力な攻撃を繰り出してきたりするので,どうしても勝てない場合は,レベルを上げたり,お金を稼いで回復アイテムを持ち込んだりするのも1つの手だ。
最初のボスはシリーズでお馴染みのスケ番,みすず。巨体を活かした攻撃で2人を苦しめる
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本作はボスはもちろん,ふつうの雑魚敵もかなり強い。ライフが0になるとゲームオーバーとなり,所持金の1/4を失うため,お金はこまめに使っておこう
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また,道中で出会うごだいなどの一部キャラは,ストーリーとは関係のないサブクエストを2人に頼んでくる。達成すれば経験値やお金を獲得できるので,ストーリーの進行ついでに受けてあげるといいだろう。
ごだいは事あるごとにおつかいを頼んでくる。サブクエストを達成すると結構な経験値とお金を獲得できるので,積極的にクリアしていこう
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見た目はキュートでもやることはえげつない!?
バトルアクションの一部を紹介
ゲーム性のキモとなるアクションパートでは,さほど難しい操作を必要とせず,爽快なプレイを堪能できる。主な操作方法は以下の通り。なお,一部攻撃アクションは,レベルを上げる,もしくは道場でゲーム内マネーを使用することで習得できる。
■主なアクション
方向キーorアナログスティック:キャラ移動

or
:ダッシュ

or
:ステップ
□ボタン:クイックアタック
△ボタン:ヘビーアタック
〇ボタン:特殊技
×ボタン:ジャンプ
壁に向かってジャンプ中に×ボタン:ウォールジャンプ(三角飛び)
R1ボタン:ガード(攻撃のタイミングに合わせることでジャストガードに変化)
L1ボタン:舎弟によるアシスト攻撃
「クイックアタック」はもっとも基本となる攻撃。□ボタンを連打することで簡単に連続技を繰り出せる
「コンボアタック」に派生するので,ここから連係を組み立てていくといいだろう。なお,コンボアタックは新規アクションを覚えることで拡張されていく。
クイックアタックは発生が早く使いやすい。さまざまな攻撃に派生できる
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ダッシュからのクイックアタックも,敵との距離調整がしやすく使いやすい。ここからコンボアタックに移行できるので,大ダメージを与えることが可能だ
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クイックアタックと異なり,発生が遅く,やや扱いにくい
「ヘビーアタック」は,一度の攻撃で大きなダメージを与えられる。癖が強い攻撃が多いが,コンボアタックから派生可能で連係の一部に組み込めるため,うまく活用していきたい。
もっとも簡単な使い方はコンボアタックからの派生による攻撃。みさこであれば,□→□→□で繰り出せるアッパーカットで吹き飛んだ敵にタイミングを合わせて,△のヘッドバットや
+△のノックアウトパンチを決められる
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+△の攻撃は敵を横方向に大きく吹き飛ばす。ほかの敵を巻き込みながら吹き飛んでいくので,囲まれそうな時に使うと効果的だ
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体力の下に表示されている特殊ゲージを消費する
「特殊技」は,強力な必殺技をお見舞いする。マッハキックやマッハパンチといったシリーズ伝統の必殺技のほか,広範囲をカバーできる攻撃など便利なものが揃っている。特殊ゲージは,敵を攻撃することで比較的簡単に溜まるので,出し惜しみせずガンガン使っていくといいだろう。
くにおたちの挽歌でも使用できた,きょうこのマッハキック。みさこはマッハパンチが使用可能だ
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前後をカバーするみさこのかばんスイング。状況によって使い分けることで真価を発揮する攻撃が多い
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ダウン中の敵を踏みつけたり,よろけている敵を掴んで投げたり,獲物を使って攻撃したりといった,くにおくんシリーズではお馴染みのえげつない攻撃は本作にも踏襲されている。基本的に1対多数で戦うことが多いため,刻一刻と変わる状況に合わせた攻撃アクションを選択していきたい。
敵に一定のダメージを与えると,起き上がりによろけモーションが挟まれる。この時,接近すると敵を掴んでの追撃や投げが加えられる
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よろけモーションはかなり長く,敵が多い場合はあえて放置して,違う敵を攻撃する作戦も重要だ。交互によろけさせれば安全に敵の数を減らせる
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時にはガードで凌ぐことも大切だ。とくに敵がダッシュで近づいてくるときは,リーチの長い攻撃を繰り出してくることが多いため注意したい
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攻撃に合わせてタイミングよくガードするジャストガードに成功すると,敵が一定時間無防備になる。攻撃をたたきこもう
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また,本作には命乞いをする敵を舎弟にする
「リクルート」と呼ばれるシステムがあり,舎弟は呼び出すことでさまざまなアシスト攻撃を繰り出してくれる。舎弟を呼び出せるタイミングはかなり自由度が高いため,研究すればするほどアクションを深く面白くさせてくれる要素となりそうだ。
ある程度のダメージを与えられた敵は,ランダムで命乞いをする。この時に接近して,掴んでからL1を押せばリクルートは完了だ
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舎弟はありとあらゆる攻撃モーションをキャンセルして呼び出せる。攻撃アクションはさまざまで,中には確定でよろけモーションを誘発させるものも
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くにおくんシリーズの新境地にチャレンジした本作。骨太なアクションを楽しもう
“熱血硬派”なイメージとはかけ離れた,キャッチーで可愛らしいデザインの本作だが,シリーズ伝統の
“何でもありなハチャメチャアクション”は健在。みさこときょうこは,愛する2人を救うべく,ボコりボコられ,リバーシティを奔走する。
外見の可愛らしさと反比例する口の悪さや凶暴さが彼女たちの魅力の1つ
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見た目と裏腹にアクションパートはかなり硬派。筆者は難度ノーマルで遊んだが,ゲームオーバーを繰り返しながらのプレイとなった
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なお,本作は1周目をクリアすると,追加プレイアブルキャラとして,くにおとりきが開放される。ゲームのクリア率や舎弟の収集,マップに隠された石像探しなど,やり込み要素も多く用意されているので,いろいろなキャラを使って,くにおくんらしさが感じられる骨太なアクションを堪能してほしい。
くにおとりきの見た目もかなりキャッチーな感じに。ツーブロックのりきが見れるのは本作だけ!
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オマケ要素の石像探し。石像は分かりにくいところに設置されていることが多いので,くまなく探してみよう
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本作はオフラインでの2人同時プレイにも対応している。同士討ちをONにすれば,昔ながらの乱闘を楽しめそうだ
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