プレイレポート
「ブルプロ」ビートパフォーマーを“最初のクラスに選ぶ”ってどうなの? 新キャラ作って試してみた
「ブルプロ」の新クラス“ビートパフォーマー”を先行体験。ギターをかき鳴らしてアンプを響かせる,回復&バフの専門家
「BLUE PROTOCOL」で2024年4月24日,新クラス“ビートパフォーマー”が実装される。派手な衣装とギターを武器に,回復&バフを駆使して味方を支援するサポートタイプの性能を,アップデート前の先行体験で試してきた。
ビートパフォーマーは,ギターで戦うキャッチーな見た目のサポート系クラスだ。バフや回復を扱うことに長けた戦闘スタイルで,パーティプレイでこそ活躍しやすい性能をしている。
だが,気がかりな点が一つある。私は先行プレイを通じてビートパフォーマーを触れさせてもらっていたのだが,そのとき「もしやソロプレイ,めちゃくちゃキツくね?」と感じたのである。
なんだかんだ,オンラインマルチプレイのあるRPGなどでも,とりあえずソロで進めてみたいという人はよくいるだろう。
そこで「ゲーム開始後の最初のクラスとして,ビートパフォーマーを選んだらどうなるの?」を検証し,ゲーム序盤におけるパフォーマンスを確認してきたので,その様子をお届けしよう。
「BLUE PROTOCOL」公式サイト
アンプを置けば,ダメージ18.5倍だぁ!!
今回は「PC版で」「新キャラを作り」「ビートパフォーマーにして」「ストーリー第1章のクリアを目指す」方向で進めていく。
とくに,ソロプレイの場合はなにが大変なのか,どのようにすれば戦いやすくなるのかを重点的に見ていった。同じような状況の新規プレイヤーがいたなら,参考にしてもらえればと思う。
まずはキャラ作成後の最初の戦闘から。相手はレベル1のゴブリン。要するにめちゃくちゃ弱い敵である。意気揚々とギターを演奏し,シビれる音色を飛ばして,音楽性の違いでぶったたいてみる。
しかし……チュートリアルガイドに従って[左クリック]で通常攻撃をしても,まるでダメージが入らない。どゆこと?
与えられたダメージは2。敵のHPバーの減少量を見ても分かるとおり(そもそも減ってないが),これは極端に低い。ゲーム最序盤だろうと,ブルプロの戦闘ダメージの基準はもう一桁上の値である。
とはいえ「ビートパフォーマーぜんぜんダメじゃん!」と思う必要はない。このクラスは戦闘中に一工夫が必要なのだ。
ビートパフォーマーでダメージを稼ぐには,タクティカルスキルを使うか,「アンプ」を用いてダメージを上乗せする必要がある。
アンプは[右クリック]でフィールド上に設置でき,設置後は通常攻撃と連動し,アンプから衝撃波が発生するようになる。そのダメージは通常攻撃と比べて,なんと10倍以上の数値になったりする。
このように,ビートパフォーマーの通常攻撃は“アンプ連動の衝撃波を当てる前提”で設計されているので,単なる通常攻撃連打ではまったくといっていいほどダメージが入らないわけだ。
本当の本当になにも知らずにビートパフォーマーで始めて,レベル1のゴブリンを最強ボスに感じてしまった人などは,(すでに打開して進んでいるとは思うが)この点をしっかりと覚えておこう。
ただ,アンプを置くのが大事だと分かったところで,ゴブリンだって必死に生きようとがんばっている。ゆえに戦いの最中に足を止めてくれるわけもなく,すぐにアンプ範囲外まで動いてしまう。
解決策は,もう一度アンプを置いて,また攻撃しての繰り返しだが,これがまあ操作に慣れるまではそれなりに大変だ。
そこで,最も安直な打開策に飛びつこう。
ソロ戦闘で重宝するのが,最初から習得済みの攻撃スキル「ブレイクダウン」だ。これはギターで思いっきり殴るだけという,アンプに依存しないシンプルなスキルで,ダメージが高いうえに敵を怯ませられる。
ソロプレイでは“敵に囲まれて接近戦”なんていう,ビートパフォーマーで考えうる最悪のシチュエーションに陥ることも多いため,いつでもしっかりとダメージを出せるブレイクダウンはかなり重要だ。
どうにかゴブリンをギターでぶったたき終えて,次に向かうのが最初のストーリーミッション「レイクリッド坑道」だ。
レベルが2に上がり,範囲バフのスキル「ブレイブノート」を習得したが,ソロではあまり役に立たない。まあ,さすがにアンプとスキルを使っていくし,レベル2からそんなにキツいわけ――。
いや,待って。まじキツい。
普段からアクションゲームを嗜んでいる身として「ほぼチュートリアルなとこで死ぬわけにいかない!」という,なけなしのプライドでギリギリ生き延びたが,想像以上の難しさだ。レベル1〜2の模様を伝えるのにこんなにも字数を使うはめになるとは思いもしなかった。
仮に,ビートパフォーマーと同じサポート系の「ブラストアーチャー」なら,自由な方向に移動しながら弓で射撃できる。
モーションもすばやく,回避もしやすいため,後ろに下がりながら攻撃する,いわゆる“引き撃ち”で,ソロでも比較的安全に戦える。
対してビートパフォーマーは,通常攻撃前に敵の位置にアンプを置かねばならない。通常攻撃にしろ,基本的に前進が求められ,衝撃波の範囲も意外とせまい。もちろん,敵の攻撃をしっかりと見て避けられるなら問題ないが,アンプの置き直しに意識が向くとマルチタスク化。
正直,ほかのクラスよりもさまざまな面で操作難度が高い。
といっても,これらは道中のバトルエリアの話だ。ボス戦は仲間NPCのフェステにターゲットを押し付け,こちらが狙われたら逃走。相手の的も大きいぶん,アンプの設置位置が大雑把でも衝撃波を当てやすい。
そうしていると,ボス相手だろうと難なくクリアできた。
レベル2の難所をクリアし,冒険者登録を済ませ,クエストでエステチケットをもらいエステサロンを済ませて(重要),物語を進める。
実感として,レベル2以降はスキルが開放されてそれなりに戦いやすくなった。ここまでの最難関は序盤のゴブリンである。
強力に感じたのは,クラスレベル4で習得できるスキル「バインドロック」だ。これは音波を射出し,命中した敵の移動を封じる“拘束”効果を与えるもので,アンプに当てると判定が拡散する。
これまでは敵がアンプの攻撃範囲から離れてしまうことでダメージを出しきれず,ザコ処理に手間取っていたが,バインドロックの開放で大きく改善された。インターバルも14秒と短く,使い勝手がいい。
パーティプレイでも強力なスキルだが,ソロプレイでは自己防衛かつダメージ集中のため,最重要スキルに感じられたくらいだ。
バインドロックで向かうところ敵なし,になったと思ったら,まあまったくそんなことはなかった。問題は遠距離攻撃持ちの敵たちだ。
彼らは拘束状態にしても反撃手段が優れている。あまりまとまってくれない性質上,倒すのにも時間がかかる(近接敵なら群がって近づいてくれるが,遠距離敵はすまし顔で遠くから撃ってくるため)。
やはりソロでミッションに挑むときは,ボス戦よりも道中のバトルエリア。ザコ敵の駆除のほうが難しく思える。
その後も「ザコは地獄。ボスは天国」といった感じでストーリーを進めていく。1章最後のボス「幽久たる咆哮」は,NPCのティリスとフェステが前線を張ってくれたおかげでかなり楽だった。
ということで,想定していたよりも苦戦する場面は多々あったものの,攻略は無事に遂げる。仲間が1人2人いるだけで圧倒的に楽になるので,パーティメンバーが多いほど戦いやすくなるのは間違いない。
ソロプレイにおける最重要は,なんと言っても「いかにしてダメージを与えるか」だ。セットしたいタクティカルスキルにしても,バフやヒールについては優先度を下げたほうがいい。
ソロのときは,とにかくダメージリソース最優先である。
例外として,クラスレベル9で習得できる「ハルシオンノート」は回復量がめちゃくちゃ高く,自身の近くにアンプを置いて使うだけで,どれだけHPが減っていても最大HPまで回復できる。
ピンチのときに使うのもいいし,バトルが終わったあとのHP回復にも便利なので,とりあえず採用しておきたいスキルである。
もろもろを踏まえて,序盤ソロプレイ用のおすすめスキルは以下だ。
■パレット1(メインスキルパレット)
バインドロック:
音波を飛ばして拘束+ダメージ
スタンウェーブ:
音波を飛ばして範囲にスタン
ブレイクダウン:
ギターで殴る攻撃スキル
ブレイキングビート:
モーションが長い攻撃スキル。最もダメージを出せる
パレット1は通常戦闘用だ。バインドロックとスタンウェーブで敵の行動を封じ,ブレイクダウンとブレイキングビートでダメージを稼ぐ。
ブレイクダウン使用時は敵に接近する必要があるので,戦闘スタイルによっては外してもいいかもしれない。ブレイキングビートのほうは発動モーションが非常に長いので,途中で行動を阻害されないよう,敵の動きを止めたり,スーパーアーマー状態で使ったりしたい。
■パレット2(サブスキルパレット)
カームララバイ:
範囲にスリープ。ダメージを与えるまで敵は行動停止
ソリッドゲイン:
範囲の味方にスーパーアーマー+被ダメダウン
ハルシオンノート:
モーションが長い回復スキル。回復量がすごく高い
スピリットチャージ:
ヒートゲージ蓄積量を上げる自己バフ。自由枠
パレット2はバフと緊急時用だ。カームララバイは敵をスリープ状態にするのが強力で,こちらがダメージを与えるまで敵の動きを長時間止められる。バトルエリアでの立ち回りを楽にするならコレ。
ソリッドゲインはスーパーアーマー付与により,使用時はさまざまな行動を阻害されにくくなる。ハルシオンノートと合わせて確実に全回復したり,ブレイキングビートを強引に全段ヒットさせたりしよう。
結論として,ビートパフォーマーで新規プレイしたとき,ストーリーを進めるだけのソロ適性があるのかというと,「がんばればいける」という感触だった。ソロだと機動力もなく,耐久力もなく,すぐ怯んではすぐ死ぬし,操作も忙しいうえに与ダメージも高くない。
アクションが苦手な人でもなんとか打開はできるだろうが,ゲーム序盤から負荷がかかるのは事実だ。最初はほかのクラスで進めるほうが,まるでストレスを感じずにストーリーを進められるはずである。
反対に,のっけから高難度アクションを楽しみたい人には,いい塩梅の調整に仕上がっている。私はミッション中に何度も死んだが,それだけの歯ごたえがあるため,こういうのが好きな人には大変よろしい。
どのスキルを組み合わせて使うか,コンボを意識することでグンと戦いやすくなるので,使っているときの楽しさは抜群である。
ブルプロのクラス変更はお手軽だ。そのため,途中までがんばって「もう無理……」となったら,ほかのクラスに変えればいい。
また,ほかのクラスでゲームを進めてからビートパフォーマーに変え,序盤の厳しいターンをスルーしてしまうのもアリだ。
なにより,ビートパフォーマーの真価はパーティプレイにある。集団戦になると“おいしいところだけ”を思う存分味わえる。高難度なソロプレイを乗り越えれば,圧倒的なサポート力を培えているだろうし,パーティプレイで活躍できること間違いなしだろう。
気になった人はぜひ一度,ギターをかき鳴らしてみてほしい。
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