インタビュー
「鬼ノ哭ク邦」の独特な世界観とバトルはどのように生まれたのか。開発スタッフにインタビュー
今回4Gamerでは,プロデューサー兼宣伝プロデューサーの佐々木隆太郎氏,ディレクターの橋本厚志氏(Tokyo RPG Factory),シナリオを手がけた稲葉洋敬氏(トナカイワークス)にインタビューする機会を得た。本作のダークな物語と,鬼ビ人と協力するバトルシステムは,どのように作られたのだろうか。
体験版に寄せられた声を活かし,ギリギリまで調整
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。7月23日に,物語の序盤とバトルモードを楽しめる体験版が配信されましたが,まずはその反応を教えてください。
橋本厚志氏(以下,橋本氏):
日本では我々も想定していましたが,賛否が入り交じった反応をいただいています。
ただ,驚いたのは海外からの反響です。想像以上に高評価で正直びっくりしています。
北米とヨーロッパの支社がレポートを取りまとめてくれたのですが,ネガティブなことが少なすぎて「本当か!?」と疑ってしまったほどです。
4Gamer:
海外からはどういった反応があったんですか?
佐々木氏:
世界観に関してべた褒めしていただきました。和に限定された世界ではなく,東洋風の世界を作ったことで,オリエンタルなムードを評価していただいているようです。
また,アクションについて,日本国内からは「少しもっさりしているのでは?」という声をいただいているのですが,レポートで見る限り,海外ではそうした意見が目立っていないんです。
橋本氏:
グラフィックの評価も高いですね。オンリーワンの画風や色合いになっているところが良かったようです。
4Gamer:
日本からは賛否両論あったとのことですが,意見を元にした調整は製品版で加えられているのでしょうか。
佐々木氏:
体験版の配信から発売までの時間も短いですから,本来であればこのタイミングで調整をかけるということはあまりできないのですが,パッチという形で,関係各部署に協力してもらい調整をかけました。
橋本氏:
QA(品質管理)部門にはかなりツライ想いをさせてしまったので申し訳なかったですね。
4Gamer:
どのような調整が加えられたのでしょうか。
佐々木氏:
フィールドマップからワールドマップへ移行する際,体験版ではマップの端へ歩いて行くだけだったのですが,意図せずマップ遷移が行われてしまうということがあり,マップの端で確認ボタンを押すと移行する形に修正しました。また,細かい点ですが,通常攻撃を連続で出した時,同じボイスが連続して再生されていたのを,フィニッシュの時だけにしたりもしています。
橋本氏:
アクションの手ざわりを良くするための修正も加えました。具体例を挙げると,ガードやダッシュといった「鬼ビ人アクション」の優先度を高くしました。通常攻撃を連続で出している最中,敵から攻撃されて避けたい……という場合,体験版だと先行入力が効いていて通常攻撃が出続ける形で被弾してしまっていたかと思います。しかし,このパッチで先行入力より鬼ビ人アクションが優先されるよう調整したため,攻撃を避けやすくなっています。
4Gamer:
より遊びやすくする方向で調整を加えたわけですね。
ATB2.0からアクションRPGへ。Tokyo RPG Factoryの新たな方向性
4Gamer:
これまでのTokyo RPG Factory作品は「ATB2.0」を発展させた戦闘システムが採用されてきました。「鬼ノ哭ク邦」ではATB2.0を使っていませんが,これはなぜでしょうか。
佐々木氏:
今が方向性を変えるのにちょうど良いタイミングだったからです。僕と時田(貴司氏。「LIVE A LIVE」「クロノ・トリガー」を手がけた人物で,「鬼ノ哭ク邦」のクリエイティブプロデューサー)がプロデュースするんですから,「これまでの路線を継続するよりも,新しいことにチャレンジするんだ」という姿勢を見せたかったんです。
佐々木さんや時田さんが合流してくださったことで,新しいチャレンジへ舵を切りやすくなったのは確かですね。あと,個人的にはATB2.0についてはやり尽くした感がありましたし。
4Gamer:
Tokyo RPG Factoryは第一作「いけにえと雪のセツナ」で「あの頃,みんなRPGに夢中だった。とりもどそう。ボクたちのRPG」というコピーを掲げていました。そうした方向性も変化していくということなのでしょうか。
佐々木氏:
かつて我々が遊んで楽しかったゲームから影響を受けたものを作りたい,そして心に残る作品を作りたいという方向性はブレません。ただ,コマンド選択式RPGを作るかもしれないし,アクションRPGを作るかもしれない。もしかしたらシミュレーションRPGかもしれません。RPGというジャンルにもいろいろな形がありますし,懐が深いですから。
橋本氏:
“あの頃”感の多寡は作品ごとに変わっていくでしょうね。昔のゲームとまったく同じものを作っても意味がないですし,我々が作りたいのは「新作RPG」ですから。開発規模にしても,今ぐらいの人数だからこそ作れるものがあると思っています。
4Gamer:
では,本作はどういった企画から始まった新作RPGなのでしょうか。
橋本氏:
最初期は「主人公が死者の魂から力を借り,少女を守りつつ1人で戦う」「世界を切り替えて冒険する」ゲームとして企画されていました。システム的にはコマンド選択式も検討されましたね。
佐々木氏:
ただ,「1人で戦う」「少女を守る」というパーツは魅力的でも,コマンド選択式RPGとしてまとまるイメージが見えてこなかったんです。それなら,「死者の魂から力を借りる」ところをジョブチェンジ的に表現し,アクションRPGにしようということになりました。
橋本氏:
コマンド選択式RPGだと,仲間が複数人いたら人数分だけデータを作る必要がありますが,主人公1人がジョブチェンジするなら,見た目の変化をはじめ,いろいろと作り込めそうだという部分も,アクションRPGにした理由の1つです。
4Gamer:
まずはシステムと遊びの要素から発想があったんですね。世界観が独特なゲームなので,そちらから作られていったのかと思っていました。
歪んだ死生観を描くため,自分の中の常識を壊していく
4Gamer:
「鬼ノ哭ク邦」はシナリオも印象的です。現実世界とは異なった価値観のもと,人の生死と輪廻転生をダークなトーンで描く……という尖った物語になっていますが,このような形になったいきさつを教えてください。
最初にオファーをいただいた時には「2つの世界を切り替え,2つの世界を描くこと」「両世界の対比が究極的なものであること」は決まっていました。そこから“生と死”というテーマが出てきた感じです。
橋本氏:
これまでTokyo RPG Factoryがテーマとしてきた死生観について,もっと踏み込んでいこうと話し合いました。そして,歪んだ死生観を持つ「鬼ノ哭ク邦」の世界観が生まれたんです。
4Gamer:
生と死がテーマとなると,レーティング的な意味でも,稲葉さんの心構え的な意味でも大変だったのでは?
橋本氏:
「いけにえと雪のセツナ」から尖ったことをやってきましたが,これまではどこかでCERO: B(12才以上対象)に収めようという意識がありました。ただ「鬼ノ哭ク邦」については,佐々木さんの方から「CERO:Z(18才以上のみ対象)にならなければいい」という話をしてくれたおかげで,どんどん追及していけましたね。
稲葉氏:
打ち合わせに時田さんと佐々木さんが参加されているのを見て“明らかな空気の変化”を強く感じたのを覚えています。普通の生死を描く物語にはできない……という覚悟がその瞬間に決まりましたね。
執筆に当たっては,自らの生死に関する価値観を壊すところから始めました。この世界の必然として避けて通れないできごとや考え方が出てくるたびに,時田さんに「大丈夫でしょうか?」と相談したんですが,「行け!」と励ましていただいて,リミッターが外れていったんです(笑)。
4Gamer:
輪廻転生を取り扱うということは,宗教観とも絡むセンシティブなテーマだと感じられます。国によっては発売できなくなる可能性もあったのではないかと思うのですが。
佐々木氏:
そうした側面が気にならなかった……というと嘘になりますが,あらかじめ内容をしっかりチェックしておけば,特定地域で問題が起こりそうなところを安全に回避することはできますから。
稲葉氏:
実在する宗教と絡めた形で輪廻転生を描いているわけではありませんからね。
佐々木氏:
ただ,地域によってレーティングは変わっています。日本ではCERO Bですが,ドイツのソフトウェア事前審査機構では16歳未満提供禁止となりました。
4Gamer:
こうしたブレが起こるのはなぜでしょう?
佐々木氏:
日本がCERO Bになったのは,残酷な描写がないことが理由でしょうね。人が死ぬ物語ではありますが,殺害シーンのグロテスクさやゴア表現をやりたいわけではありませんから,調整が可能なんです。例えば,血が飛び散るような描写が問題になるなら,そこは無くせます。また,社内で相談した上で,早めに審査機関やファーストパーティに問い合わせたりもしました。
4Gamer:
レビューの執筆時にプレイしましたが,想像力を刺激されて悲しくなったり,切なくなったりするシーンは実際にありました。ゴア描写がなくても,作品が目指すものは描けている印象を受けます。
橋本氏:
僕たちは想像力を駆使しながらゲームを遊んできた世代ですから,そうしたところは大事にしたいんですよね。
4Gamer:
物語もダークですし,キャラクター達もどんどん死んでいくあたり,人を選ぶところがある作品だと思いますが,あえてそうしたところへ踏み込んだ理由はなんでしょうか。
体験版にも入っていますが,物語冒頭でカガチが「死んだ息子への未練を断ち切れない両親に対し,その命を絶って息子と同じ場所へ送る」というくだりは,プレイヤーに強烈な印象を与えたと思います。それこそ,物語を受け入れられない人が出てくるぐらいのインパクトがあるんじゃないでしょうか。
佐々木氏:
あのカガチの行動は,我々が「鬼ノ哭ク邦」で描く世界の倫理観からすれば当然のものです。しかし,あくまで現実世界の倫理観を優先したい人がおられるのも想像はしていますし,受け入れられないのも仕方がないかなと思います。
橋本氏:
万人受けしないのは理解していますし,それでもこうした世界観が好きだといってくださる方に向けて作っているところはありますね。だからこそ,我々もチャレンジできるんです。
もしこのゲームが制作費100億円のAAA級タイトルだとしたら,こうした物語はやらなかったでしょう。僕らは小さなスタジオですから,思い切ったことをやって新しいものを生み出していこうとは思います。
稲葉氏:
これまでTokyo RPG Factoryが手がけてきたゲームの中では,一番現実に近そうな“IF感”のある設定ですから,受け入れ難い気持ちになる方もいるかもしれません。けれど,そこを一歩踏み込んでいただければ「もしこの世界にいたら,自分はどう考えるだろう」と思っていただけるんじゃないでしょうか。そうした,自分に置き換えて考えてみたくなる部分は今作の特徴なのかもしれません。
佐々木氏:
開発中はスタッフ達も自分自身にいろいろな問いかけをしていました。この世界は,来世が希望として捉えられていて,ある意味で死ぬことに肯定的じゃないですか。「もし,子供が『努力も勉強もイヤだから来世に行きたい』と言いだしたら,親としてはやり直すために殺して来世へ送るのだろうか?」とか。
橋本氏:
実際には,あの世界でも死に対するスタンスはさまざまですので,プレイヤーさんにもいろいろと考えていただければと思います。
4Gamer:
確かに,カガチが両親を斬った後も,同僚に「お前,またやったのか」的なことを言われたりしていますしね。価値観の異なる異世界だけれど,いろいろな考え方があり,常識にIFを提起するゲームなのだと感じられました。
稲葉氏:
執筆していくにあたっては,生死に関する価値観を壊していくことに対して,興味と不安と恐怖がつきまとっていました。あのイベントには,そうしたバランスを調整していく意味もあったのかと思います。
橋本氏:
世界に関するイメージを共有するためにも重要なイベントでした。あのイベントを作り終えた後,開発者から自発的に世界観へのアイデアが出てくるようになりましたから。
4Gamer:
書き上げたシナリオにリテイクが入ったことはありますか?
橋本氏:
リテイクはなかったですね。逆に,開発スタートから3か月ほどは,僕と佐々木さん,時田さんから「もっと踏み込んでいいんじゃないか」と提案していたくらいです。
稲葉氏:
僕だけが恐る恐るシナリオを書いていたという状態でした。何をやってもみんなが受け入れてくれるので,正直怖かったです(笑)。
佐々木氏:
開発が進むにつれて,シナリオのインパクトがどんどん強くなっていくんですよ。本作では,ゲームシナリオのセオリーとして“やってはいけないこと”もやっているのですが,この世界観なら突破してしまっていいだろうと。ネタバレになるので,お話できないところも多いんですが(笑)。
稲葉氏:
非常にインパクトの強いできごとが盛り込まれていて,そこに至るまでを逆算する形でシナリオを書いていきました。その部分を十二分に味わっていただくため,プレイヤーさんが物語へ没入していただけるようにするのに苦労しましたね。
橋本氏:
僕はダークな物語が好きなんですが,今回は振り切ってやってもいいだろうという手応えがあり,開発していて楽しかったです。
稲葉氏:
個人的には,シナリオを進めていて物語が終わりに向かってしまうのが寂しかったぐらいです。
攻略本に,サブキャラクター複数人の視点から展開するエピソードを書き下ろしているので,本作の世界観やシナリオが気に入った方はそちらもぜひ読んでみてください。
4Gamer:
本作には,「逝ク人守リ」「鬼ビ人」「幽リ世(カクリヨ)」「迷イ人(マヨイト)」といった多くの専門用語が出てきますが,設定する際に心がけた点はありますか?
佐々木氏:
用語を作る上では,漢字とカタカナ・ひらがなを組み合わせ,日本人であれば字を見るだけで想像できるようにはしました。
稲葉氏:
逝ク人守リという単語は,開発の最初期でストーリーを組み立てるために作った,仮の名前でした。しかし,思いのほか皆さんに気に入っていただけて,正式な名前となったんです。漢字ばかりでも堅苦しいので,カタカナを組み合わせた表記にしてあるんですが,ここから漢字+カタカナという命名規則で用語が作られていきました。
橋本氏:
例えば鬼ビ人は当初「鬼人」という表記でしたが,特別な感じがしないし,読み方もはっきりしないんじゃないだろうか……ということで,カタカナのビを入れています。
4Gamer:
この独特の用語は,どうやってローカライズしているのでしょう。
橋本氏:
用語のニュアンスを汲み取ったうえで,一般的な響きにならないようにかなり気を使いました。例えば鬼ビ人は「Daemon」となっていますが,これは原義が「神と人の間にいる半神」であることを踏まえ,日常的に使わない単語であるということで採用されました。
佐々木氏:
最初はそのまま「Onibito」でいきたいと提案したんですが(笑)。
4Gamer:
では,「逝ク人守リ」や「魔物」はどういう表現になっているのでしょう。
橋本氏:
逝ク人守リは見守る者という意味の「Watcher」です。また,このゲームの魔物は,人間の魂が悲しみに囚われて輪廻転生できなくなった存在なので,墜ちた者という「Fallen」となります。
4Gamer:
なるほど。確かに元々のニュアンスが伝わっている英訳ですね。その一方で,海外版のタイトルが「Oninaki」となっているのはなぜでしょう。
佐々木氏:
海外のマーケティング部門から「『鬼ノ哭ク邦』だと長くて覚えられない。音の少ないタイトルだと受け入れられやすいので,限界は4音節まで」という意見が出たんです。そこでいろいろと悩んだ末「Oninaki」だろうと。こちらとしては「どうかな?」という気持ちだったんですが,「カッコイイ!」という反応がありまして,そのままタイトルに決まりましたね。
4Gamer:
「鬼」という単語自体が英語圏で知られているのも大きかったのかもしれませんね。
共闘感を表現すると同時に,間口も広く取ったバトルシステム
4Gamer:
バトルシステムについても聞かせてください。単に武器を持ち替えるのではなく,鬼ビ人を憑依させる形になっているのはなぜでしょう。
「死者の魂から力を借りる」「いろいろなジョブを切り替えて戦う」という2つのアイデアが融合したのが,現在の鬼ビ人です。カガチが鬼ビ人に変身するのも少しおかしいですし,彼の後ろに鬼ビ人がいるという表現ではスタンダードすぎるだろう……と,どうやって表現するかはかなり悩みました。
佐々木氏:
武器を切り替えるだけではプレイヤーさんもあまり楽しくないと思ったので,カガチ自身の姿も変えたらどうかという意見も出ましたね。特撮番組における,変身というかフォームチェンジ的なイメージです。
橋本氏:
カガチと鬼ビ人が合体するのでは感情移入も難しいですし,武器の数だけカガチの服装を変えるのも大変で,結局フォームチェンジ案はボツになりました。やはり画面上に鬼ビ人がいた方がいいだろうということにはなったんですが,では共闘感をどう表現するかという問題が出てきたんです。
4Gamer:
シングルプレイのゲームで共闘感を出すとなると,AI制御のCPUプレイヤーを出すなどの手法が考えられますね。
橋本氏:
当初は「OZ -オズ-」(※)のように,カガチと鬼ビ人をアクションのシステムとして連係させてみようという案も出たものの,プレイのバリエーションが少なくなりそうだし,このゲームで表現したい共闘感とは違うんじゃないか……という意見が出て実現には至りませんでした。
最終的には,カガチの背後に鬼ビ人がいるというスタンダードな表現にした上で,スキルを放つときは2人で協力するという,現在の方式を採用しています。そのうえで,鬼ビ人たちをただの戦闘マシーンにはしたくなかったので,サイドストーリーとして物語を表現し,技奥樹(スキルツリー)で解禁される形としました。
※2005年にPS2で発売されたアクションゲーム。プレイヤーはAIキャラクター2体と共に行動し,敵を吹き飛ばしたり,打ち上げたりすると,AIキャラクターがそれに応じて追撃をかけてくれる。バレーボールを想像すると分かりやすい。
佐々木氏:
ジョブチェンジ的に攻撃の特性を変えるというシステム面と,元々は人間であった鬼ビ人を表現する物語面をうまく紐づけるのに,我々がやりたかったのはこの方式だなと。武器だけを交換するのでは,鬼ビ人と主人公の関係性が薄くなってしまっていたでしょう。
稲葉氏:
鬼ビ人たちを通じて,作品世界の広がりを描くことができたのも収穫でした。本編との関わり方を調整することで,時間軸や地域を限定しない,スケールの大きな話にできましたし。
4Gamer:
スキルが発動する際,鬼ビ人とカガチの合体技になっているのが面白かったです。例えばザーフの「ペネトレイト」なんかは,カガチがザーフを抱え上げて前方へブン投げたりしますよね。こうしたモーションを作る際に,工夫されたところはありますか?
橋本氏:
最初は楽しかったんですが,後半はネタが尽きてきて大変でしたね(笑)。ただ,しっかり作れば独特の共闘感を出せるところなので,がんばりました。
4Gamer:
では,一番苦労された鬼ビ人はなんでしょう。
橋本氏:
双剣の「リガン」は相当に悩みましたね。性能が強くなることが分かっていたので,どう調整するかが大変でした。
あと,現時点ではまだ明かされていない“特殊挙動の塊”のような鬼ビ人がいて,実装には苦労したんですが,使っていて相当に面白いものに仕上がっています。
4Gamer:
オススメの鬼ビ人も教えてください。
橋本氏:
本音をいうとみんなを使ってほしいですが,オススメはやはり槍の「ザーフ」でしょうね。落下攻撃の「ミーティア」が強いのと,いろいろな基本が詰まっているのでオススメです。あと,鎌の「イザナ」は通常攻撃はさほど強くないんですが,スキルを覚えていくと何をすべきか分かりやすい鬼ビ人なので,うまく立ち回るとすごい火力が出ますよ。
4Gamer:
鬼ビ人の切り替え速度を上げたり,切り替えの隙を攻撃でキャンセルできたりといった,プレイを軽快にする部分がスキル扱いなのはなぜでしょう。鬼ビ人を仲間にした直後からサクサクとプレイしたいという意見もあったのではないでしょうか。
橋本氏:
最初は鬼ビ人の切り替えも一瞬で終わっていました。鬼ビ人を切り替えつつコンボを決めていくアクションに寄せた内容だったんです。しかし,このゲームはRPGでもありますから,アクションが得意でない方にも手に取っていただきたいと考え,現在の仕様となっています。
4Gamer:
システム的には,間口を広くとって遊びやすさを重視しているんですね。
それでは,最後に発売を楽しみにされている人へのメッセージをお願いします。
橋本氏:
気になった方は,まずは体験版を触ってみてください。人を選ぶ世界観ではありますが,刺さる人には深く刺さるものになっていると思います。また,体験版の物語は,先が気になるところで終わっていますが,その後も怒濤のストーリーが続いていきますので,プレイして感想をいただければと思います。体験版のストーリーモードは,製品版への引継ぎが可能です。
稲葉氏:
物語で驚かされることも1度や2度ではありませんので,ぜひカガチと一緒に悩んで,抗ってください。
佐々木氏:
シナリオクリア後には,ハックアンドスラッシュ要素を存分に楽しめるようにしています。もしかしたら,クリア後が真のスタートと感じる方もいらっしゃるかもしれません。ボリュームもたっぷりありますので,ご期待ください。
また,稲葉さん書き下ろしの短編ストーリーが掲載されている設定資料集やサントラも手にとってみてほしいです。サントラは,プロキオン・スタジオさんが素晴らしいお仕事をされていますので必聴です。
4Gamer:
楽しみにしています。ありがとうございました。
「鬼ノ哭ク邦」公式サイト
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(C)SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Developed by Tokyo RPG Factory.
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