インタビュー
[インタビュー]「Apex Legends」新シーズン“Takeover”。デザインディレクターが語る「活気のあるゲーム作りに欠かせないもの」
本シーズンでは,23シーズン“From the Rift”のサポートクラス強化に続く,アサルトクラス全体の強化が実施されるほか,全体的な武器バランスの一斉調整,新システム「アーセナル」の導入などが行われ,より戦闘が激化するシーズンであることを感じさせる。
4Gamerでは,開発チームによるシーズン全体を解説するオンラインセッションの模様をお伝えする記事を掲載しているが,これに加える形で,国内媒体合同のオンライン開発者インタビューが行われた。4Gamerもこれに参加する機会を得たので,その模様をお伝えしよう。
「アーセナル」と「クラス」
――23シーズンではレジェンドだけでなく,サポートクラスに大きな調整が施されました。本シーズンでもアサルトクラスに大きな調整が入ります。今後の方針としては,レジェンドに重点的なフォーカスを当てるのではなく,クラスをベースにした調整が行われていくのでしょうか。
Devan McGuire氏(Lead Legend Designer):
「現時点でそうした方針はない」とお伝えしておきましょう。我々の現在の目標は「各クラス,レジェンドが,ゲームプレイの中で専門性を発揮できる環境を作る」ことであって,クラス調整はその一環です。
――新システム「アーセナル」の導入により,従来よりも武器の確保が容易になるかと思います。通常のルートアイテムとしてドロップする武器の減少や,武器ごとの出現率などに変化はあるのでしょうか。
JJ Odell氏(Weapons Designer):
アーセナル導入に伴う武器ドロップの変化はありません。従来と同じです。
また,ステーションの武器は取得後に一定時間でリチャージされる仕組みになっているので,誰かが使ったらそのステーションは役に立たない……ということはありません。ステーションの位置はマップ上に表示されますし,どのステーションでどの武器が手に入るかというのも分かるようになっています。
――「アーセナル」の武器を確保できる仕様は,ローバのアルティメット能力の一部に近い性質があるかと捉えています。現時点で,ローバのピックやプレイスタイルに,どのような影響を与えると考えていますか。
Devan McGuire氏(Lead Legend Designer):
アーセナルステーションには特定の武器タイプが関連付けられており,すべての武器が確実に見つかるわけではありません。しかし,ローバのアルティメットを使えば,ステーションの弾薬タイプに関連しない武器を見つけることができます。第一に,ここが大きなポイントです。
しかし,アーセナルの導入に伴って,アルティメットを使わずとも欲しい武器を手に入れられる機会自体は増えるでしょう。その場合,ほかのアイテムのためにアルティメットを温存したり,設置したりすることが可能となります。こうしたことから,ローバのアルティメットは役割を奪われるのではなく,逆に強みをより生かせるようになると考えています。
ゲーム体験は一日にしてならず
――QOL向上の一環として,降下中にPOI(ランドマーク)の地名が表示されるようになるとうかがいました。幅広いプレイヤーに良い影響を与えるアップデートだと感じていますが,今後もこうした取り組みは続けていくのでしょうか。
“C4” Cleroux氏(Director of Player Investment):
ありがとう。答えは「YES」です。ベテランプレイヤーだけでなく,初心者のプレイヤーはもちろん,カムバックプレイヤーにも,より快適にプレイしてもらいたいと考えています。この新たなシステムはその一環ですし,細やかなことではありますが,こうした取り組みは今後も続けていきます。
私もそうでしたが,プレイを重ねれば自然と身につくとはいえ,誰もが最初はPOIの名前を完璧に覚えることはできませんよね。ビギナーがベテランとプレイしたなら,コミュニケーションが取りづらくなってしまうかもしれません。ただ,降下時にPOIの名前が表示されれば,チームとのコミュニケーションも容易になりますし,マップを学ぶスピードの向上にもつながると思うのです。
――本シーズンから新規アカウントのプレイヤー(23シーズンでランクマッチに参加する資格のないプレイヤーを含む)は,ランクへ参加するためにチャレンジをクリアする必要がありますね。これは一定のスキルチェックをクリアするものとうかがいましたが,どのようなレベルなのでしょうか。
“C4” Cleroux氏(Director of Player Investment):
スキルチェックと聞くと難しいように思えるかもしれませんが,複雑なコントロールや技術を要求するものではなく,「Apex Legendsに慣れる・基本的な知識を学んでもらう」ものとして捉えていただけるとよいでしょう。
現在は大まかに3つのチャレンジから成り立っており,「バトルロイヤルで生き残るためと,本作のゲームシステムを理解してもらうため」に,必要な内容をまとめたものになっています。
「活気のあるゲーム作り」に欠かせないものとは
――武器バランスに大きな調整が入るとうかがっていますが,「これはとくにホットだ!」という武器があれば教えてください。
Eric Canavese氏(Lead BR Designer):
おぉ,いい質問だ(笑)。そうだね,LMGは強力な武器になるんじゃないかな。Lスター,スピットファイア……こいつらはエキサイティングだよ。JJ,君は?
JJ Odell氏(Weapons Designer):
うーんどうだろう。……マークスマンライフルかな。
Eric Canavese氏(Lead BR Designer):
マークスマンね(笑)。ヘルメットの仕様が変更されるから,マークスマン,スナイパーみたいなロングレンジで輝く武器は,前よりも存在感があると思うよ。「マークスマン,スナイパーがホットな武器」,これがベストアンサーかな。JJが言ってくれたのが答えです(笑)。
――2024年に取り組んだチャレンジの中で,とくに手ごたえのあったもの,逆に反省点などがあったら教えてください。
Evan Nikolich氏(Design Director):
「停滞があってはならない」ということです。ゲーム的には大きなメタ変更もありましたし,ライフラインのリワークは大きな成果となりました。ただ,「ゲームに何かがあったとき,さらに迅速に行動・対応しなくてはならない。そのための環境をさらに構築しないとならない」という点は,課題として感じる部分でしたね。
――先日のセッションで「このシーズンで基盤を固めて,大胆なビジョンに取り組む」と仰っていましたが,具体的にどのような方向性を持たれているのでしょうか。
Evan Nikolich氏(Design Director):
大胆なビジョンというのは難しいことではなく,「ゲームプレイに熱を与え,再活性化させる」ことです。メタチェンジ,武器バランス,バトルロイヤル……。これらを通して,プレイヤーの皆さんに再び興奮を味わってもらいたいと考えています。「なんだこれは」というような。
活気のあるゲーム作りには,楽しんでプレイしてくれているプレイヤーの存在が欠かせませんから。
――最後に日本のプレイヤーへメッセージをお願いします。
Devan McGuire氏(Lead Legend Designer):
Ericにご注目(笑)。
Eric Canavese氏(Lead BR Designer):
おぉ,答えなきゃ(笑)。もうじき,ALGS(2025年1月29日〜2月5日にわたり,北海道・札幌で開催された本作の世界大会「Apex Legends Global Series Year 4 Championship」を指している。本インタビューは大会開催前に収録した)が開催されるけど,ALGSが日本で開催されるのは本当に素晴らしいことだと思っています。日本の皆さんからの反応も良くて,私自身も行くのが本当に楽しみなんです。
日本のコミュニティは本当に情熱があって,「Apex Legends」を愛してくれて,温かいメッセージを寄せてくれて……。日頃からとても嬉しいし,我々のエネルギーになっています。そうした場所に行くことができるのは,私の人生の中でもかけがえのない財産になると思っていますし,皆さんにお会いできるのが本当に楽しみです。
――ありがとうございました。
「Apex Legends」公式サイト
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(C)2019 Electronic Arts Inc.
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