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GIGABYTE,国内ゲーマー向けノートPC市場への正式参入を発表。第1弾はAIで動作を最適化するRTX 20搭載モデル
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印刷2019/01/24 14:22

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GIGABYTE,国内ゲーマー向けノートPC市場への正式参入を発表。第1弾はAIで動作を最適化するRTX 20搭載モデル

 2019年1月24日,GIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE)は,国内ゲーマー向けノートPC市場への正式参入を発表。合わせて,ゲーマーのゲームプレイだけでなく日常使用もターゲットとなる15.6型ノートPC「AERO 15」を日本市場で発売すると発表した。

AERO 15。畳んだ状態で18mmという厚さを実現しているという
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 ラインナップは以下のとおりで,GPUにはノートPC向け「GeForce RTX 2080 with Max-Q Design」(以下,RTX 2080 Max-Q)もしくは「GeForce RTX 2070 with Max-Q Design」(以下,RTX 2070 Max-Q)を採用。そこに,解像度3840×2160ドットで垂直最大リフレッシュレート60Hz,もしくは解像度1920×1080ドットで垂直最大リフレッシュレート144Hzのパネルを組み合わせた計4モデル展開となる。

  • AERO 15 Y9:RTX 2080 Max-Q+Core i9-8950HK(6C12T),3840×2160ドット@60Hz(※AU Optronics製パネル)
  • AERO 15 Y9:RTX 2080 Max-Q+Core i7-8750H(6C12T),1920×1080ドット@144Hz(※LG Electronics製パネル)
  • AERO 15 X9:RTX 2070 Max-Q+Core i7-8750H(6C12T),3840×2160ドット@60Hz(※AU Optronics製パネル)
  • AERO 15 X9:RTX 2070 Max-Q+Core i7-8750H(6C12T),1920×1080ドット@144Hz(※LG Electronics製パネル)

Azure AIでPCの挙動を最適化するAERO 15


 AERO 15でGIGABYTEは,薄型筐体に,ありとあらゆる最新の要素を詰め込んだとしているが,中でも注目に値するのがMicrosoftの「Azure AI」対応だ。

CPUとGPUではクーラーを共有しているため,どちらにより多くの電力的余裕を与えるかというのは重要なテーマになる。また,キーボードのLEDイルミネーションやファンの回転数,サウンドの入出力設定も「何が適切か」はアプリケーションごとに変わるが,それを手動で設定していくのはとても難しい……というスライド
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 既存のノートPC向け“動作プロファイル”は,実際にどのようなスキーム(scheme,枠組み)で動作しているのかが分かりづらく,また適切な設定も行いにくかった。それに対してAERO 15では,「ユーザーのPC上におけるGPUとCPU,キーボードの利用状況」を小さなパケット化して,最短では5秒に1回の間隔でGIGABYTEのクラウドAIサーバーへ送るようになっているそうだ。
 クラウドAIサーバー側では,世界中から集まったデータを分析し,アプリケーションごとに適切な動作プロファイルを規定。最終的にユーザーの側では,その「AIが導いた最適なプロファイル」をアプリケーションの実行時に自動で適用できるという。

「Counter-Strike: Global Offensive」ではAIがこんな感じで動作プロファイルを規定しますよ,という例。CPU側の消費電力上限を絞ることでGPU側に余裕を持たせつつ,ファンやサウンド周りもゲーム用のものに切り換える
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同様に,コンテンツ制作系アプリケーションの代表である「Premiere Pro」(左)と動画再生系アプリケーションの代表である「Netflix」(右)における動作プロファイルの例。こんな感じに,「最適と思われる動作プロファイル」をサーバーAIが自動で設定してくれるのである
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AERO 15によるAzure AIのメリット
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 そのため,ユーザーの側では,ただアプリケーションを起動するだけで,たとえばゲームではCPU分の消費電力を下げて,筐体の温度やファンの回転数を低めに抑えながらフレームレートを引き上げたり,トランスコードの処理時間を短縮したり,ビデオの視聴時に邪魔となるキーボードのLEDイルミネーションを自動で消灯したりといった恩恵が得られるとのことである。

ゲーム用途では筐体温度が下がり,ファンの回転数が落ち,それでいてフレームレートが上がるというメリットがあるそうだ
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※2019年1月26日追記
 GIGABYTEからの依頼に基づき,一部スライドで数字にモザイクを適用しました。



キーボードは英語配列でNキーロールオーバー対応。「All Intel Inside」もウリ


 AERO 15の採用するキーボードは,いわゆるアイソレート型を採用した,10キー付きの英語配列タイプだ。なので,膝の上で使うようなケースでは手が左に寄ってしまうというマイナスポイントがある一方,「アイソレート型の英語配列を無理矢理日本語化したことで不自然な配列になってしまう」問題はクリアできている。もちろん「英語配列である」こと自体がやや高いハードルではあるものの,キーの並びがメチャクチャになっていないことは評価していいのではなかろうか。
 GIGABYTEでは日本市場への本格参入にあたり,「日本語配列」について関係者と議論を重ねているという。納得のできるものが完成したら,日本語化もぜひ行いたいとのことだった。

AERO 15は国内モデルでも当面は英語配列を採用する。10キーがある分,やや窮屈ではあるが,“日本語変態配列”に堕していない点は評価していいのではなかろうか
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 ゲーマー向けモデルとして大いに気になる同時押し周りだが,AERO 15ではNキーロールオーバーに対応しているそうだ。最大80キーの同時押しが可能とされているので,事実上の全キー同時押し対応と言ってしまって問題ないだろう。

発表会のために来日したGIGABYTE本社のEmilia Chu(エミリア・チュー)氏(Specialist, Channel Marketing Section)は,「GIGABYTEはマザーボードなどの部品で有名だが,本格的に日本市場へ参入する」と挨拶し,Azure AIやAll Intel Insideコンセプトの概要を紹介した
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 もう1つ,GIGABYTEが推していたポイントに,「All Intel Inside」というのがある。これは,ノートPC向けの第8世代Coreプロセッサだけでなく,Intel製のSSD「SSD 760p」,Intel製のThudnerbolt 3コントローラ,そしてIntelのOEMであるRivet Network製無線LANコントローラ「Killer Wireless-AC 1550」を搭載したという意味とのことだ。

 付け加えると,搭載するメモリモジュールはSamsung Electronics製のもので統一してあるそうで,全体として信頼性の確保に重点を置いているという。

AERO 15の製品概要
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インタフェースは本体両側面に散る仕様。標準でRJ-45(1000BASE-T)端子を搭載するのは,ゲーム用途を考えるに歓迎できる
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天面(左)と底面(右)
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AORUSブランドの「コアゲーマー向け」モデルも準備中


 今回の発表会には間に合わなかったとしつつ,GIGABYTEはもう1つ,同社が現在推しているゲーマー向け製品ブランド「AORUS」のノートPCも国内市場へ投入することを予告した。

AORUSノートPCの製品概要
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 それによると,発表会で「AORUS 15」と呼ばれていた15.6型モデルは,2.4mmとAERO 15よりも厚みのある筐体に,「Max-Q Design」版ではない,ノートPC用通常版の「GeForce RTX 2070」もしくは「GeForce RTX 2060」を搭載しており,AERO 15では2本のところ,6本のヒートパイプからなる大型のクーラーと組み合わせることで,RTX 2080 Max-Q搭載版AERO 15以上の3Dゲーム性能を発揮できるようになっているという。
 また,液晶パネルの選択肢はLG Electronics製で解像度1920×1080ドット,垂直最大リフレッシュレート144Hzのものだけになり,NVIDIA独自のディスプレイ同期技術「G-SYNC」にも対応するとのことだ。

 一方で,Azure AIを用いたプロファイル最適化機能やAll Intel Inside(およびSamsung Electronics製メモリモジュール採用),LEDイルミネーション搭載かつ10キー付きでNキーロールオーバー対応の英語キーボードを採用する点はAERO 15と変わらないという。
 Amazon.co.jpにおける価格は税込みで25〜30万円程度になる見込みだそうだ。


 GIGABYTEはこれまでもAmazon.co.jpで細々とノートPCを扱っていたのだが(関連記事),これから同社は,Amazon.co.jp以外の販路を切り開くべく,販社との交渉もスタートさせるとのことだった。
 今回の「正式参入」宣言を経て,将来的にGIGABYTEのノートPCを販売店で試して購入できるようになれば,ゲーマーとしても歓迎できるだろう。

GIGABYTEのAEROシリーズ製品情報ページ

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