「伝説対決」は味方にタンクがいれば勝ちやすい。もっと言えば「アードゥイン」がいれば勝てる！

　Tencent Gamesのスマートフォン向けMOBA「伝説対決 -Arena of Valor-」（iOS / Android）は，2018年11月28日に満を持して日本上陸を果たした，アジアを中心に人気の「Arena of Valor」の日本語版タイトルだ。

　本稿では，2019年1月10日に追加されたヒーロー「アードゥイン」を使って，“タンク”としての立ち回り方を解説していこう。

CC（クラウドコントロールの略：敵の行動を妨害する手段）が豊富で，生存力の高い「アードゥイン」は，タンクに打ってつけ。アビリティのバランスが良く，どのレーン（ジャングル）でも十分活躍できるヒーローだ

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　そもそもタンクの役割とはなんなのか。4Gamer読者ならMMORPGなどでよく見聞きし，「味方の代わりに敵の攻撃を引き受ける」というイメージを漠然と持っているかもしれない。
　しかし，対人戦がメインであるMOBAにおけるタンクは，ちょっと違う。味方の代わりに敵の攻撃を引き受けることもあるが，どちらかというと，敵の自由を奪うのが仕事だ。タンクの役割は「自身にヘイトを集める」ではなく，「敵を拘束する」と表現するのが適切だろう。

　試合を制すにあたって絶対に避けられないのは，集団戦で敵チームに勝つことだ。集団戦に勝てれば敵タワーを折れるし，そのまま敵拠点を壊せれば勝利となる。
　反対に負ければ，タワーを折られた分だけ勝利が遠のくし，挽回する余地がなければ敗北を味わうしかない。

　集団戦の勝ち負けは，敵をキルして人数差をつけることで決まる。たとえば，味方チームも敵チームも2人ずつデスしたとする。人数差はついていないが，試合が後半であるほど真価を発揮する，マークスマンのヒーローが生き残っているチームのほうが，形勢は有利。集団戦に勝ったと言える。
　マークスマン対アサシンの構図だった場合はアサシンのほうが有利だが，すべてのパターンを詳細に書いたらキリがないので，ここでは割愛しよう。ちなみにプロクラスの世界では，集団戦を徹底的に避ける戦術が採られることもある。

　マークスマン，メイジ，アサシンは，敵のHPを削ったり，敵チームの頭数を減らしたりするのが仕事であり，アイテムのビルドは攻撃力重視の傾向が強い。ただし集団戦において，彼らが攻撃の機会を見つけられなければ，味方チームは敵のマークスマンやメイジ，アサシンに倒されていくだけ。かといって，そもそも自分が死んでは攻撃のしようがない。打たれ強くて，敵の動きを少しでも鈍らせてくれる味方がいれば，グっと勝ちやすいのに……。

　そう，味方にタンクがいれば，グっと勝ちやすいのである！

もっと言えば「アードゥイン」を選べば勝てる

（※個人調べ）

　ここで「アードゥイン」の性能を詳しく見ていこう。

　まずアビリティ1「地烈斬」は，エネルギー波を飛ばして物理ダメージと，2秒の移動速度低下効果（40％）を与える。範囲攻撃で当てやすく，ミニオンの処理にも役立つ。
　さらに，敵のヒーローにこのアビリティがヒットすると，アビリティ1の再発動が即時可能となる。再発動時は斧を地面に突き立てて，物理ダメージと，1秒のスタン効果を与えられる。ちなみにこちらも範囲攻撃だ。

地烈斬

地烈斬（再発動時）

　方向指定のアビリティなので，敵に避けられる可能性もあるが，集団戦で多くの敵ヒーローにダメージ＆スロウ→ダメージ＆スタンのコンボを繰り出せる。この説明だけでも十分に強さを感じてもらえるだろう。

　次いでアビリティ2「不滅の盾」。最大HPの12％に相当するシールドを張り，周囲の敵に魔法ダメージを与える。この魔法ダメージは，物理攻撃力が参照されるのも特徴の1つ。さらに以降の通常攻撃（3回まで）に固定ダメージを与える効果がつく。固定ダメージは，敵の防御力を無視し，数値どおりにHPを削れる。

不滅の盾

　固定ダメージは，アビリティのレベルに応じて上昇し，最大値（レベル6）で225。個人的には，アビリティ1より優先してアップグレードすることを推奨する。防具をメインに積みつつ，アビリティ2を“主砲”として使えば，レーン戦を制しやすく，ジャングルも回りやすい。
　このアビリティのアップグレードを優先することで，試合序盤に武器を積まなくても十分な火力が出せるというのは，大きなアドバンテージだ。

　アビリティ3「淘汰」は，敵に斧を投げつけてダメージを与えつつスタン（1.5秒）させ，投げつけた斧の位置に「アードゥイン」自身がワープし，さらに周囲にダメージを与える。淘汰を発動すると，この一連の動作が終わるまでCCを受けない（中断されない）。

淘汰

　敵にダメージとCCを与え，かつ瞬時に接近できるという欲張りなアビリティ。味方と協力して敵を確実に仕留めるだけでなく，集団戦のきっかけを作るのも容易だ。
　淘汰を発動後は，地烈斬→地烈斬（再使用）で敵が何人いようが対応できる。不滅の盾も状況に応じて発動し，デスを避けよう。

　投げた斧は敵を貫通せず，方向指定なので外してしまう可能性もあるが，斧の位置にワープする性質を利用し，敵から逃げる手段としても使える。

　最後に紹介するのはパッシブアビリティ「血の渇き」だ。HPが50％未満のとき攻撃を受けると，アビリティまたは通常攻撃が敵に命中した場合，最大HPの4％が回復する（8秒間）。この効果には60秒のクールダウンが存在する。

血の渇き（最下部）

　与えたダメージに応じて回復するタイプではなく，回復量が最大HPに依存しているので，タンクビルドの「アードゥイン」は，前線に立つ限りとにかくしぶとく生き残れる。
　最前線に突っ込んでいながら，HPがなくなるより先に淘汰のクールダウンが終わっているケースも少なくない。淘汰を使って再び前に出るか，引くかは状況次第だが。

　「アードゥイン」の強みは，広範囲にダメージとCCを与えられ，武器を一切積まなくても固定ダメージでそこそこ火力が出せるという点にある。
　優先して積むべきアイテムは，防具でありながら物理攻撃力も上げ，周囲への持続範囲ダメージ効果もある「ラーのマント」と，HP上昇に移動速度と魔法防御アップ，ダメージを受けるとHPが回復する「ガイアアーマー」あたりだろう。

ラーのマント

ガイアアーマー

　物理防御力と魔法防御力のどちらを上げるかは，担当がレーンか，ジャングルか。そして対面のレーナーが物理攻撃か魔法攻撃か。それらをきちんと考慮して決めたい。
　間違っても，物理攻撃型オンリーの敵チーム相手に，魔法防御を積むといったことがないように！

アビリティの構成上，ダメージトレードで勝ちやすいレーナーでもある

　また，集団戦でデスしたときは，必ずデスの結果を見るべし。物理ダメージを多く受けているなら物理防御を，魔法ダメージを多く受けているなら魔法防御を積むのだ。ビルドに余裕がない状況では，高いダメージを出している敵に，淘汰からアビリティコンボを決めるように心がければいい。


　「アードゥイン」を使ったタンクの解説は以上となる。クールに敵を倒す花形のロールではないが，集団戦において味方チームを主導するのはタンクだ。ゲームへの理解が進んでいる高レベルの試合ほど，花形のロールが活躍できるか否かはタンクのリーダーシップにかかっている。味方の火力職を生かすも殺すも，タンクを使うプレイヤー次第だ。

　今回取り上げた「アードゥイン」は，タンクの中でもCCとしぶとさに長けており，集団戦で味方チームに貢献しやすいヒーローだ。ぜひ本稿を参考にして「アードゥイン」をピックしてみてほしい。

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