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プレイレポート
「スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー」ならば,“あの世界”に入れる。そして“うらら”と一緒にミュージカルアクションを体感できる
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「スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー」公式サイト
1999年にリリースされたドリームキャスト用ソフト「スペースチャンネル5」は,レトロフューチャーな世界観と完成度の高いサウンドにより,多くのファンを獲得した。その2年後には続編「スペースチャンネル5 パート2」が発売。PlayStation 2向けにも発売されたことで,さらにファン層が広がることになった。
「スペースチャンネル5」は20周年! 今もなお,ぎゅんぎゅん愛される名作ミュージカルアクションゲームへの想いを4Gamerライター陣が綴ります
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1999年12月16日はドリームキャスト用ソフト「スペースチャンネル5」の発売日である。そして本日(2019年12月16日),「スペースチャンネル5」は20周年を迎えた。この機会にあらためて,名作ミュージカルアクションゲームの軌跡を振り返り,ライター3名によるコラムをお届けする。
「スペースチャンネル5」シリーズと言えば,新人スペースリポーターの「うらら」が銀河の平和を脅かす存在によって踊らされた人達を踊りによって救出し,助けた人達と一緒に歌ったり踊ったりする“ミュージカルアクションゲーム”だ。
18年ぶりとなるシリーズ最新作「スペースチャンネル5 VR」は,前作「スペースチャンネル5 パート2」から3年後の設定で,当時は新米だったうららも立派なリポーターになっている。コスチュームも変わっていたり,宇宙船が進化していたりと,3年分の環境の変化が確認できるのがファンには嬉しいポイントだ。
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プレイヤーは宇宙テレビ局「スペースチャンネル5」に入社した新人リポーター「ルー」または「キー」(選択可能)となり,先輩・うららと一緒に取材現場に向かうという流れになっている。VR空間で目の前に現れるうららの姿には,ファンならずとも感動するはずだ。個人的には「想像より背が小さい!」と思ったのだが,このあたりもVRタイトルならではの感想だろう。
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最新作でも敵として登場するのは「モロ星人」だ。出題されるお手本に対し,正しい操作をしていくことで,踊らされている人達を救出していく――シリーズ伝統のゲームシステムは健在だ。
ただ,従来と異なるのは,両手にPlayStation Moveを持つため,「アップ」「ダウン」「レフト」「ライト」の指示では腕を上下に動かし,「チュー」の指示には腕を前に出すという操作になっている。
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さらに「ポーズ」という新しいアクションが追加されている。これは両手を使って規定のポーズを取るというもので,「両手を上」「両手を下」「左を斜め上,右を斜め下」といった具合に,相手のポーズを再現していく。声だけでなく,相手を見て判断する必要があるのだ。
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ステージ1「スペースポート」は,従来のシリーズ作品の世界へと入っていくことを意識した構成になっているが,ステージ2以降は斬新なシチュエーションが続く。ステージ2「軌道エレベータ」には少々雰囲気が異なるモロ星人(ベツモロ)が登場したり,ステージ3「海賊チャンネル(隕石群)」には宇宙海賊放送局のジャガー率いる「ジャガーズ」なるグループが登場したりと,20年来のファンにも新鮮な展開が待っている。
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そして,ステージのラストにはボスが登場する。ボス戦には,相手の攻撃に対して身体を動かして回避するといったアクションもあり,体感ゲームとしての面白さも味わえる。なお,デフォルトでは3回連続でミスをするとゲームオーバーになるルールが設定されているが,オプション設定で変更可能だ。
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プレイヤーやうららは従来の歩きながらリポートする演出ではなく,特定の場所に留まってリポートを試みるスタイルに変わっている。こうした変更は“VR酔い”を回避するために必要だったのだろう。その代わりというわけではないが,ステージには背景がにぎやかに動く演出が用意されていて,見た目に代わり映えしないということはない。
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メインとなるストーリーモードだけでなく,複数のゲームモードが用意されている。100問の出題を次々にこなしていく「トライアルダンス」でアクティブに楽しむもよし,クリア済のステージを3つのカメラから眺められる「ビューイング」でじっくりと楽しむもよし――というわけだ。
また,ステージをクリアすると「あらかた消費カロリー」が表示される。その名のとおり,ゲームプレイによる消費カロリーのデータだが,カロリーの算出には「その道のプロフェッショナル企業に依頼をした」とのこと。“あらたか”と謳いつつ,信頼の置けるデータになっているようだ。エクササイズの一環として,取り組んでみるのもいいだろう。
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もちろん,サウンドにも触れなくてはいけない。幡谷尚史氏を筆頭に大谷智哉氏,床井健一氏といった,シリーズ作品に携わったセガゲームスのコンポーザー陣が,最新作にも遊び心溢れる楽曲を提供している。もちろん,シリーズのメインテーマと言える「メキシカン・フライヤー」も健在だ。
楽曲の端々にはシリーズ作品を意識した(と思しき)フレーズがちりばめられていて,長年のファンには嬉しい仕掛けが用意されている。出題のパターンも同様に「あれ,これは!?」という驚きに出会えるはずだ。20年来のファンである筆者は,こうした演出に身体だけでなく心までも躍ってしまった。
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前述のコンポーザー陣に限らず,かつて「スペースチャンネル5」シリーズを手がけたクリエイターが「スペースチャンネル5 VR」の開発に携わっている。当時の開発陣が目指したものを受け継ぎ,「プレイヤーがミュージカルの一員になる」というコンセプトをVRによって実現したタイトルと言えるだろう。
そのため,長年のファンが楽しめる内容であることは間違いない。ただ,「スペースチャンネル5」シリーズの世界は今も色褪せず,まったく古びていないため,シリーズ作品を遊んだことがないという人にも自信を持っておすすめしたい。
20周年を迎えた「スペースチャンネル5」開発陣が集結。“パート1誕生秘話”,VRで復活を遂げる“最新作に懸ける思い”を聞いた
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「スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー」の発売が目前に迫っている。今回のシリーズ復活を記念して,「スペースチャンネル5」シリーズの開発陣に集まっていただき,“パート1”の誕生秘話や当時の思い出,そして最新作への意気込みまでたっぷりと語ってもらった。
既報の通り,3月27日には音楽イベント「スペースチャンネル5 20th anniversary ウキウキ ミュージック フェスティバル」の開催が予定されており,アニバーサリーイヤーの企画はこれだけではないようだ。筆者もまだまだ,うらら達と一緒に踊っていこうと思っている。
「スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー」公式サイト
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スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー
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- PS4:スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー
- PS4
- リズム/ダンス
- CERO A:全年齢対象
- グランディング
- プレイ人数:1人
- PC:スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー
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- VR
- プレイレポート
- ライター:稲元徹也
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(C)SEGA(C)Grounding Inc.
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