「FFXV」を“ポケットサイズ”で再現。スマホ向け新作RPG「ファイナルファンタジーXV ポケットエディション」プレイレポート

　スクウェア・エニックスは2018年2月9日，スマートフォン向け新作RPGとして「ファイナルファンタジーXV ポケットエディション」（iOS / Android：以下，FFXV ポケットエディション）の配信を開始した。価格はダウンロードおよびChapter1が無料，Chapter2〜3が各120円，Chapter4〜10が各480円，そして全Chapterパックが2400円（いずれも税込）。

「ファイナルファンタジーXV ポケットエディション」公式サイト

「ファイナルファンタジーXV ポケットエディション」ダウンロードページ

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　本作は，2016年11月に発売された「FINAL FANTASY XV」（PS4 / Xbox One）の内容が，可愛らしいデフォルメキャラで楽しめるというタイトル。本編のストーリーを再現しつつも，スマホで遊びやすいシステムに改良されているのが特徴だ。

　そんな「FFXV ポケットエディション」の配信に先駆けてゲームを遊ばせてもらえたので，序盤のChapter1クリアまでのプレイをもとに，今回はそのインプレッションをお届けしよう。

本編の流れはオリジナル版のまま！

　「ルシス王国」と「ニフルハイム帝国」の和平の証として結婚式を執り行うため，ルシス王国の王子であるノクティス（ノクト）は，王家を守護する“王の盾”かつ親友でもあるグラディオラス，イグニス，プロンプトと共に，王都を旅立つことになる。
　FFXV ポケットエディションとなっても基本的なゲームの流れはオリジナル版と同じだ。炎に包まれながら奮闘するノクトたち4人の姿や，国王の父から譲り受けた愛車「レガリア」が故障し，冗談を飛ばしながら仕方なく車体を押す場面など，さまざまなイベントシーンも再現されている。

左からイグニス，ノクト，グラディオラス，プロンプト。FFXVといえば，彼らの“今どきの若者”らしい雑談や軽口も話題となったが，そういったボイスもしっかりと収録されている

最初に訪れる拠点「ハンマーヘッド」

デフォルメキャラで再現されるオリジナル版と同じイベントシーン

Chapter1の段階では，オリジナル版どおりにレガリアはイグニスが運転する。なお運転中の雑談，キャラとの会話といったセリフはフルボイスで再生される

巨大な怪鳥のようなモンスター「ズー」の巣へと忍び込むという，あの印象深い序盤のイベントも，FFXV ポケットエディションで体験できる

スマホ向けに最適化されたシステム

　オープンワールドが採用されているのもFFXVの特徴だが，FFXV ポケットエディションのフィールドは複数のエリアに区切られている形となっている。見下ろし方式のマップから各エリアへと遷移できる形式。フィールドでの移動やバトルにおける操作は，基本的にタップのみとなる。移動したい地点をタップすればノクトはそこに向かって移動し，敵に接近した場合はバトルに突入するといった具合だ。

敵とのバトルにはシームレスで突入する

　ノクトは，敵に近づくと自動で攻撃を行う。敵が繰り出す攻撃のタイミングに合わせてタップすると，「パリィ」や「回避」も可能だ。また，AI制御の仲間たちから提案される「仲間コマンド」にタップ操作で応えると，グラディオラスによる「ドーンブレイカー」や，プロンプトによる「ペネトレイト」といった，コンシューマ版でおなじみの技が炸裂する。

ノクトに敵の攻撃が迫ると，画面中央にアイコンが出現する。すばやく反応してタップするとパリィ，やや遅れると回避となる

パリィであれば，攻撃を無効化しつつ強力なカウンター攻撃を決められる

　もちろんノクトの代名詞とも言える，瞬間移動しつつの攻撃「シフトブレイク」も繰り出せる。シフトブレイクは目標の敵をロングタップすると発動でき，距離の離れた敵やその部位の攻撃に役立つ。フィール上の特定ポイントをロングタップすると「マップシフト」となり，一時的に戦線から離脱して回復が行えるという点もオリジナル版と共通だ。

遠距離攻撃を仕掛ける魔道兵は厄介な存在だが，シフトブレイクを活用してすばやく仕留めたい

マップシフトで高所に位置取りし，そこからシフトブレイクを繰り出す奇襲も有効だ

　バランスの取れた「片手剣」，一撃が重い「大剣」，シフトブレイク時の威力が高い「槍」など，ノクトは数種類の武器を使い分けられるのも特徴だ。なお敵は特定の行動時，紫色のエフェクトを発するが，それは隙を突けるチャンスだ。うまく攻撃を当てる（シフトブレイクがオススメ）と敵は“WEAK”という弱体化した状態となり，より高いダメージを与えられるようになる。


　バトルはタップ操作だけで進められるが，仲間コマンドに応えつつ，パリィを決めて，シフトブレイクで敵のWEAK化を狙うなど，嬉しい意味でわりと忙しい。Chapter進行による物語の展開に応じて「ファントムソード」や「召喚獣」といった要素も開放されると思われるので，そういった意味でも先が気になった。

スマホでも十分な迫力を感じられるニフルハイム帝国軍の脅威

　Chapter1クリアまでのインプレッションは以上となる。本稿で紹介したとおり，非常に原作再現度の高い作品に仕上がっているFFXV ポケットエディションだが，ノクトによる「釣り」やプロンプトによる「写真撮影」の再現はオミットされているようだった。そのため残念な点がゼロというわけではないだろうが，レガリアでの走行や，キャンプ，イグニスの「料理」は存在するので，あくまでもFFXVという作品の本筋を楽しめるということには違いない。

　価格も全Chapter購入で2400円（税込）とお手頃なので，ノクト一行の旅路を振り返りたい人や，FFXVを未プレイという人は，FFXV ポケットエディションで物語を楽しんでみてはいかがだろうか。

拾ったアイテムによって新たな料理のレシピを思いついたイグニス

オリジナル版同様に「標」ではキャンプできる。システムとしては存在しないが，プロンプトが写真を撮りまくるシーンは再現されている

「作り込みがガチすぎる」などと評された料理もデフォルメされて登場する

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