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Daydream向けに発表された「Lola and the Giant」など,VRからMRまでをカバーするClimax Studiosに話しを聞いてきた
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印刷2017/03/02 20:23

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Daydream向けに発表された「Lola and the Giant」など,VRからMRまでをカバーするClimax Studiosに話しを聞いてきた

 GoogleのVRプラットフォーム「Daydream」向けのタイトルとして,GDC 2017で制作がアナウンスされたばかりの「Lola and the Giant」。そんな同作を開発するClimax Studiosに取材を行い,そのプレイアブルデモを体験してきた。

画像集 No.001のサムネイル画像 / Daydream向けに発表された「Lola and the Giant」など,VRからMRまでをカバーするClimax Studiosに話しを聞いてきた

 Googleのスポンサーセッション「Google Developer Day」において,その存在が初めて明らかにされた「Lola and the Giant」は,空間に浮いたような不思議な世界で目を覚ました主人公の少女ローラが,さまざまなロケーションを旅しつつ,不思議な生物と出会ったり,パズルと解き明かしたりしていくといった内容で,老若男女が楽しめそうなアクションゲームだ。
 ゲームの序盤で出会う,この世界と同じように浮遊している上半身だけの巨人“ジャイアント”がガーディアンとなり,2人で協力しながらさまざまな難関を切り抜けていくことになる。

画像集 No.002のサムネイル画像 / Daydream向けに発表された「Lola and the Giant」など,VRからMRまでをカバーするClimax Studiosに話しを聞いてきた

 操作方法は,ローラが進むべき方向をポイントするだけというシンプルなもの。ちょっとした岩場があっても,ローラはぴょんぴょんと軽快に進んでいく。ときおり,浮遊している足場が低すぎたり,小さ過ぎたりするが,Daydream View用のコントローラを使ってそのサイズや位置を変えれば,問題なく先に進める。

 相方のジャイアントは,ローラの進行経路を塞いでいる岩を叩き壊すといった,人間ではできないことを担う。キャラクター自体は,コントローラの下ボタンでいつでも切り替え可能だ。
 ジャイアントは一人称視点でのプレイになるが,ローラの場合は,三人称視点になったり横スクロール視点になったりと,ロケーションによって見せ方を変えるという仕掛けになっていた。

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 Climax StudiosのCEOである,サイモン・ガードナー(Simon Gardner)氏の話によれば,この「Lola and the Giant」は,女児を授かったばかりのリードデザイナーが,親になった体験をゲームで表現したものであるという。ジャイアントが一人称視点で,まるでローラの冒険を見守るようになっているのも,そうした背景を知っていれば,どこかほのぼのとした気分になるはずだ。

 興味深いのは,もう1つのAndroidデバイスにコンパニオンアプリをダウンロードすれば,2人協力プレイも可能になるという部分だ。コンパニオンアプリ側では,ゲーム世界の外側から「ここに行けば良いよ」といった道しるべを付けられるのだという。まだゲーム市場が開拓されていないDaydreamプラットフォームだが,こういったユニーク作品が登場することで盛り上がりを見せそうだ。

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 また,現在Climax StudiosがSteamでアーリーアクセス版を公開している「Balloon Chair Death Match」も体験させてもらった。こちらは,大きな風船によって椅子が吊り下げられている “バルーンチェア”に乗ったプレイヤーが,コンピュータあるいは他のプレイヤーと戦うというシューティングゲームだ。ピストルで相手を直接狙うのではなく,バルーンチェアに括り付けられた最大9個の風船を撃って相手を落とすという,シンプルな対戦ルールになっている。

 ただし,中央にあるピックアップアイテムを取れば,予備の風船を膨らますこともでき,周囲のオブジェクトの中には触れることで風船を破裂させてしまうものも存在する。自分の風船をいくつか犠牲にして,素早く下降するといったトリッキーなプレイもでき,シンプルながらも奥深いゲームになっていた。

画像集 No.005のサムネイル画像 / Daydream向けに発表された「Lola and the Giant」など,VRからMRまでをカバーするClimax Studiosに話しを聞いてきた 画像集 No.006のサムネイル画像 / Daydream向けに発表された「Lola and the Giant」など,VRからMRまでをカバーするClimax Studiosに話しを聞いてきた

今回のデモで使用したRift,Hololens,そしてDayream Viewを一度に持ち上げるClimax StudiosのCEO,サイモン・ガードナー氏
画像集 No.007のサムネイル画像 / Daydream向けに発表された「Lola and the Giant」など,VRからMRまでをカバーするClimax Studiosに話しを聞いてきた
 またガードナー氏は,現在Microsoft HoloLens向けに開発しているというプロジェクトも見せてくれた。こちらは,床の上に街の一区画のようなものが表示され,そこで小さな労働者達を雇用して建築中のビル高くしていくというシミュレーションゲームになっている。
 もともとVR向けに開発していたデモをMR(Mixed Reality,複合現実)向けに移植しただけなので,例えば目の前に表示されたボタンを押しても反応しないといった問題はあったが,ビルのセキュリティガードや清掃係を雇うといったマネジメント要素が垣間見られる。何より,小さなキャラクター達が動き回る様子は,まるで自分が神様になったような気分にさせてくれ,知らないうちに床に這いつくばって街の様子を観察するなど,ガードナー氏に失笑されてしまうほど熱中してしまった。

 イギリス南部のポーツマスで1988年に起業したClimax Studiosは,長らく移植の手伝いなどを中心に地道な活動を行い,最近では「Assassin’s Creed Chronicle: China」などの作品を開発したことでも知られる。
 VR向けには,上記の「Balloon Chair Death Match」を含め,すでに4作の商業作品をリリースしているほか,それ以前のデモ作品も合わせるとすでに10作ものVRプロジェクトを開発してきた,中々気合の入っているメーカーである。VRやMRゲーム市場に打って出た同社の思惑は成功するかどうか。「Lola and the Giant」や「Balloon Chair Death Match」の成果に注目したい。

「Climax Studios」公式サイト

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  • 関連タイトル:

    Lola and the Giant

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